卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)が昨年12月、立法院で可決された財政収支配分法(財政収支画分法)改正案について、法の公布に必要な副署(連署)を行わないと発表したことを受けて総統弾劾案が発議された。4日間の審査会や聴証会を経て、5月19日に立法院院会(国会本会議)で記名投票による表決が行われる。
頼総統は20日、立法院からの出席要請について韓国瑜(かんこくゆ)立法院長(国会議長)に書簡を送付。立法院は総統に直接責任を問う権利を有さず、憲法に明記されていない義務を課すこともできないとする憲法法廷の判決を挙げ、憲政体制に即して出席しないと表明した。
頼総統の欠席を巡り、野党からは非難の声が相次いだ。最大野党・国民党の傅崐萁(ふこんき)立法委員(国会議員)は「今日は憲政史上、最も遺憾な一日だ」と批判した。第2野党・民衆党の黄国昌(こうこくしょう)立法委員は、立法院で可決された法律の公布は総統が回避することのできない憲法上の義務だと指摘。頼総統は国会で可決された法律の公布を拒否した中華民国(台湾)初の総統となることを選び、憲政史上、消すことのできない汚点を残したと述べた。
一方、与党・民進党の陳培瑜(ちんばいゆ)立法委員は「今回の弾劾案には全く正当性がない」と指摘し、野党の動きを「政治的茶番」だと形容。野党の狙いは頼総統を侮辱し、国内の衝突を生み出すことで、支持や政治的舞台を獲得することだと訴えた。
憲法追加修正条文の規定によると、総統弾劾案が成立するには、立法委員総数(定数113)の2分の1以上の提案、3分の2以上の決議を経て、司法院大法官会議(憲法法廷)で現有の大法官総数の3分の2以上かつ9人を下回らない数の同意を得る必要がある。
(王揚宇、陳俊華/編集:名切千絵)








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