(台北中央社)文化部(文化省)は3日、南部・嘉義県を中心に暮らす台湾原住民(先住民)族ツォウ族に伝わる祈禱(きとう)師の文化を継承していた楊安栄美さんが2日、死去したと発表した。享年90。
李遠(りえん)文化部長(文化相)は深い哀悼の意を示した上で、長年にわたり文化の伝承と保存に尽力したとして、楊安栄美さんを表彰する方針を示した。

文化部によると、楊安栄美さんは1936年生まれ。嘉義県阿里山郷山美村に長年暮らした。父親も祈禱師で、幼い頃から文化に親しみ、その影響を受けてきた。29歳の時に指導を受けて正式に祈禱師となり、60年以上にわたり活動し続け、ツォウ族の人々から深く敬われていたという。

2019年には嘉義県政府が地元の団体「阿里山郷山美社区発展協会」をツォウ族祈禱師文化の保存者とし、楊安栄美さんを同協会で最も経験豊富な祈禱師と認定していた。

文化部は生前の楊安栄美さんについて、ツォウ族の伝統的な祈禱師による療法の維持と推進、儀式の伝承と復興に取り組み、失われつつある儀式の再生と保存に尽力し、保存と再生に大きく貢献したと評価。また今後も嘉義県政府と連携し、文化の保存と伝承を支援するとした。

(趙静瑜/編集:齊藤啓介)
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