(台北中央社)訪日の費用負担を巡る野党からの疑念を受け、卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は13日、関連の領収書や通帳の送金記録を公開した。訪日は「私的な活動」だと繰り返し、日本側も、公的接触はなかったと説明していることを強調した。


卓氏は7日に日本を訪れ、東京ドームでワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドC組の台湾対チェコ戦を観戦。同日中に台湾に戻った。現職の行政院長の訪日は1972年に中華民国(台湾)と日本が断交して以来、初めてだとみられている。卓氏は当初から私人としての自費による渡航だと説明してきたが、野党の立法委員(国会議員)からは「公務だったのではないか」との疑念の声が上がり、卓氏が利用したチャーター機の費用の出どころについても激しく追及されていた。

日本の木原稔官房長官は9日、卓氏の訪日について「台湾側はプライベートなものと説明している」とした上で「日本政府関係者との接点はない」と述べていた。

卓氏はこの日、チャーター機の契約書や観戦チケット代の送金記録、貸し切りバスの領収書、日本円への両替証明書に加え、チャーター機費用が自身の口座から送金されたことを示す郵便局の通帳も公開した。公開された書類によれば、チャーター機には208万台湾元(約1038万円)、貸し切りバスには20万円がかかった。

また、帰国前の自由時間には多数のラーメン店店主と会ったり、東京・高円寺に行ったりしたとし、「その他の面会はなかった」と説明した。

卓氏は、自費での訪日は自ら希望したものであり、偉大なことではないと言及。一方で、球場でファンを鼓舞し、選手にエールを送ったことの意義を強調し、「(訪日は)単純なスケジュールであり、足を運んだ意義は金銭で計れるものではない」と強調した。

(頼于榛/編集:名切千絵)
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