(台北中央社)台湾台北地方法院(地裁)は26日、腐敗防止条例違反や公益上横領の罪に問われた前台北市長で野党・民衆党前主席(党首)の柯文哲(かぶんてつ)被告に対し、懲役17年の判決を言い渡した。柯氏は同日、記者会見を開き、判決について「政治的操作による司法のパフォーマンスだ」と批判し、頼清徳(らいせいとく)総統を名指しした上で、「降伏しない」、「屈しない」と語った。


会見には黄国昌(こうこくしょう)民衆党主席や周榆修秘書長、弁護士らが同席した。会場には国内外のメディアに加え数十人の支持者が集まり、柯氏や黄氏が熱弁を振るうと、大きな歓声が上がり、拍手が起きた。

柯氏は、司法は国家の最後の防衛線であり、人々の信頼を得るべきだとした上で、司法の唯一の目的は社会の公平と正義を維持することであり、政治の道具になってはならず、権力を持つ執政者が野党を抑圧する手段となってはならないと力説した。

また今回の審理について、司法が自身に対して不公平であったと示唆した。柯氏の収賄を告発したのは最大野党・国民党の鍾小平台北市議だったが、責任は与党の民進党と頼総統にあるとの認識を示した。

さらに「事実の真相を追求していない」、「過程には多くの政治的介入があった」などと指摘。自身について「不正に私利を図ることはしておらず、汚職もしていない」と主張した。

弁護士の鄭深元氏は、判決結果に深い遺憾の意を表明した上で、判決文受領後に控訴を検討すると述べた。また高等法院(高裁)に対し、裁判の全過程をリアルタイムで公開して人々に検証してもらい、司法の正義と公正な手続きを確保するよう求めた。

▽卓行政院長「司法の専門性を信じる」

柯氏の発言に対し、卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は27日、現在は民主主義の時代であり、司法を操れる与党は存在しないと反論。「司法の専門性を信じ、司法の独立した審判を信じる」とした上で、いかなる人にも法律の正当なルートを通じて申し立てやしかるべき権利を勝ち取ることができると述べた。

(陳俊華/編集:齊藤啓介)
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