静岡県在住の40代女性・Yさんの長女は、事情があって4歳になってもベビーカーを使っていた。

それを見た人から心無い言葉を投げかけられることもあり、当時のYさんは精神的に参っていたという。

「4歳になってもベビーカーが必要だった娘と周りの目が気になる...の画像はこちら >>

<Yさんからのおたより>

もう6年ほど前になりますが、家族で仙台旅行に行ったときのことです。

当時、上の娘は4歳。1歳の頃の病気のために知的障害と体の右側の軽い麻痺が残っていて、ベビーカーを使い続けていました。

下の娘が赤ちゃんだったこともあり、上の子がベビーカーに乗っていることについて知らない人から「お姉ちゃんなのにおかしいね」などと言われたりして、周りの目が気になって私は精神的におかしくなっていたと思います。

そんな中、仙台空港で出会ったご婦人が上の娘に声をかけてくださったのですが、娘はしゃべることができず......。

「病気? それでも...」

私はご婦人に「すみません。障害があってお話できなくて...」とお伝えしました。

すると、こう言ってくださったのです。

「あら、生きてるだけでいいじゃない。病気? それでも元気に笑っているならそれでいいのよ」

その言葉に救われました。

周りなんて関係ない。我が子は我が子だと思えるようになりました。

「4歳になってもベビーカーが必要だった娘と周りの目が気になる私。旅先で見知らぬ女性に声をかけられ...」(静岡県・40代女性)
あの時の言葉に救われた(画像はイメージ)

上の娘は今はもう小学生です。リハビリをして、今では歩いたり走ったりしています。

言葉はまだ少ないですが、自分の意思を伝えられるほどには成長しました。

あの時、あの言葉をくださって、本当にありがとうございます。ご自身も震災で辛い経験をされていたのに、こんな不甲斐ない母親に力を下さり感謝しかありません。

たった数分でしたが、心が休まる時間でした。

再び会えるかはわかりませんが、「ありがとう」とお伝えしたいです。


誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

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