大阪・関西万博への訪問が、その5歳の男の子に与えたインパクトは、絶大なものだったらしい。

彼は通っている幼稚園で、3日間かけてある超大作を完成させた。

たくさんの木の板を組み合わせ、高く積み上げた大きな輪っか。その上にはミャクミャクが乗っかっている。

お、大屋根リングじゃん!!!!!!!!!!

2025年6月10日、Xユーザーのツグフィーさんが

「先月万博に行ったことがすごく思い出になったみたいで、5才の息子が幼稚園のお友達と力を合わせて作ったらしいです!」

と呟きながら投稿した作品には、X上で3万5000件を超える「いいね」(12日昼時点)のほか、

「凄く凄く素敵ですっ」
「すごいなー!五歳! 素晴らしい根気と器用さに敬服します」
「この大屋根リングは丸ごと永久保存で!」
「5歳にして建築工学に興味を持たれたんだろうか 将来有望ですね」
「才能が溢れている」

など、絶賛の歓声が鳴りやまない。また、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーで、リングを構想した建築家の藤本壮介氏も

「ありがとうございます!
すごいです!!!」

とコメント。

5歳の男の子とそのお友達が、壊さずにここまで積み上げるのは、かなり大変だったことだろう。

この力作はいったいどんな思いで生み出されたのか。Jタウンネット記者は11日、投稿者であり制作者の父であるツグフィー(@Angela_Tsugu)さんに話を聞いた。

息子にとって「万博の特別なもの」

ツグフィーさんによると写真は、5歳息子が通う幼稚園の預かり保育の教室内で撮影したもの。

預かり保育では通常保育の後、色々な学年のお友達と一緒に3時間弱ほど過ごしているという。

その時間の中でツグフィーさんの息子と同学年の年長のお友達2人、年中のお友達1人、年少のお友達1人、そして預かり保育担当の先生はみんなで力を合わせ、3日間かけて「大屋根リング」を作った。

〝建築〟が始まった1日目、ツグフィーさんは大屋根リングの一部分だけを作った姿を見て、「よく特徴を捉えてるよ」と褒めたそう。

その数日後、息子をお迎えに行った妻からこんな連絡が届いたという。

「すぐに幼稚園に来てほしい!大屋根リングか完成してる!見に来てほしい!実物を!」

仕事から帰宅したばかりだったツグフィーさんは、急いで幼稚園に向かったという。そこで待っていたのが、今回話題となっている〝大作〟だった。

「作品を目にした瞬間...『すごすぎる!!』と拍手しながら声を張り上げてしまいました。
カプラ(フランスの知育玩具)の組み方はまるで本物そっくりで、会場でそんなところまでよく見てたんだなあという感動、3日間かけて作り上げた忍耐力と集中力、そしてお友達と先生へのありがとうの想いで胸がいっぱいになりました」(ツグフィーさん)
大阪・関西万博が5歳児に与えた〝衝撃〟 訪問後に手掛けた〝大...の画像はこちら >>

3日間かけてお友達と〝大屋根リング〟を作り上げるほど、5歳児の心を大きく揺さぶった万博。

現地での息子さんの様子はどうだったのか、ツグフィーさんに尋ねると、近未来的な夢洲駅のコンコースから大はしゃぎで、中でもやはり〝大屋根リング〟は衝撃的だったらしい。

「初めて目にする大屋根リングを前に『わ~!すごい~!でっか!』と驚いていました。大人はリングの広さに驚きましたが、110センチメートルの息子はその高さに驚いていたんだなあということを、今回の作品を見て気付きました。フィーチャーライフゾーンに行くと大屋根リングが見えなくなり『大屋根リングはどこ~』と泣きだした姿も可愛かったです。それだけ彼にとって〝 万博の特別なもの〟だったのでしょう」(ツグフィーさん)

ほかにも、パビリオンの中で〝隠れミャクミャク〟を30分以上かけて探したり、インクルーシブ遊具で遊んだりと、万博を満喫。しかし、とても混雑していたため、オフィシャルストアに寄ることが出来ず、会場で買えたお土産は作品にも乗っている「ミャクミャクの目薬」のみ。それがとても心残りだったそう。

「『ミャクミャクのキーホルダーほしかった~おみせでおかいものしたかった~』と号泣したため、7月に再訪することにしています。
次は〝 未来のバス〟(自動運転バス)に乗ることを楽しみにしているようです」(ツグフィーさん)

7月はどんな新しい感動や興奮が、彼を待っているのだろう。

今度もめいっぱい万博を楽しんできてほしい。

編集部おすすめ