「大阪すげえ...」――旅行者が目撃し、思わずそう感じた〝たこ焼き屋でのワンシーン〟がX上で話題になっている。

福井県在住のイラストレーター・大羊(たいよう)さんが自身のXアカウント(@taiyo_181)で2025年5月31日に投稿したのは、2年前の大阪旅行の衝撃体験を描いた4コマの漫画だ。

取材に応じた大羊さんによると、その体験をしたのはお笑い劇場近くのたこ焼き店。注文するための券売機が動かなくなってしまったらしい。

「おねーちゃん これ(券売機)動かんで?」
「あっ、はぁーい!」

男性客が、故障した券売機の前から店員さんに声をかける。券売機の前には、すでにお客さんが殺到しているようだ。

ピッ...ピッピッ...。券売機の前までやってきて、操作する店員さん。しかし、どうにもうまくいかない。

彼女を呼んだ男性客は急いでいるのか時計に目をやるなど、待っているお客さんたちのピリピリした雰囲気が伝わってくる。

そんな中、店員さんは「...あ、アカンなこれ...」と呟くと、ある行動に出た。

突然、券売機に抱きついたのだ。不可解な行動に、お客さんたちも困惑するばかり。一体何が始まるのかと、全員の視線が店員さんに集中する。

すると、彼女はこう言ったのだ。

「なぁ......ウチとアンタの仲やんか......? 動いて...」

券売機を左手の人差し指でつーっと撫で、右手で優しくさする店員さん。まるで恋人に語りかけるような口調と、妙に色っぽい仕草に、ピリピリした空気は霧散する。

「わははははは!!」
「なんで券売機とできとんねん!!」

お客さんたちは店員さんの〝ボケ〟にツッコミを入れ、場は大爆笑で包まれた。こんなの、まるで新喜劇ではないか......!

「さすが大阪」と言わざるを得ない出来事に、Xユーザーからは21万件を超えるいいねのほか、

「これが......大阪!」
「大阪に住んだことがあったらこういうのあるわってなるところが大阪の凄さよなあ」
「周りがちゃんと反応してくれるからこういう笑いの文化が生まれるんだろうなぁ 大阪良い所やでぇ」
「安心してボケられる環境いいなあ (地元でボケるとツッコミ役の友達が拾ってくれたけど東京でボケるとただボケてる人になって心配されることあってさみしい)」
「すっとそのツッコミできるのすごいわぁ...」
「大阪出身でもみんながみんなノリが良くて積極的に笑いを取りに行く人ばかりではないし、たぶんこのお姉さんめっちゃ機転が利いて空気読む人だから、大阪出身(または在住)の人にこのレベルの度胸を求めてはいけない...」
「でもたまに何故かこんな感じで人間相手にするみたいなことやると復活するヤツいるから侮れないw」

といった声が寄せられている。

大羊さんによると、この店員さんは若そうではあるけれど笑いの取り方が小慣れていたという。

「立地のこともありますし、もしかして芸人さん...?とも思いました」(大羊さん)

これまで何度も大阪に訪れているものの、これほどまでに「THE︎大阪‼︎」な場面を見かけるのは初めてのことで「すごい!!野良漫才みたいになってる!!」と感動したという。

なお、券売機はしばらくの格闘のち、一旦直ったものの、その後も大羊さんが見ているうちで3回ほど停止。店員さんはその度に券売機を抱きしめ、笑いを取っていたそうだ。

券売機は直らずじまいだったようだが、大阪では結果オーライ?(ライター:Met)

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