「まるで写真みたいな絵」ではなく、「まるで絵みたいな写真」が、X上で注目されている。
2025年7月27日、Xユーザーのcell(@irodorist_m)さんが投稿したのは、3色の絵の具で画用紙を塗ったかのような1枚の画像。
クリーム色、水色、群青色がパッキリと分かれていて、ポスターカラーで塗り分けたみたい。
しかし、冒頭で述べたように、これは絵ではなくて「写真」。cellさんは、ポストでこう呟いている。
「平面構成すぎる夏の鳥取砂丘」
クリーム色は砂丘の砂、水色は空、群青色は海だったのか......! そういわれても、のっぺりしていて遠近感が全くつかめない!
Jタウンネット記者は30日、投稿写真についてcellさんに話を聞いた。
cellさんが鳥取砂丘の写真を撮影したのは27日の午前10時~11時ごろのこと。砂丘の東側にある、草が生えている場所と砂地の境界付近からだったという。
この日、cellさんは大阪・関西万博のサテライト会場の1つで、公式スタンプラリーのスタンプ設置場所になっている「鳥取砂丘ビジターセンター」でスタンプを押すために、鳥取を訪れていた。
また、万博会場のいたるところに描かれた目玉の付いたキャラクターのようなデザイン「こみゃく」の二次創作作品を作ろうともしており、その背景になるような写真を撮ろうと、カメラを持って砂丘に入ったという。
「雑木林を抜けた瞬間に目に入った光景が、タイトルの通り、あまりに平面構成だったので、趣向を変えて平面構成っぽく撮ろうと思い、この写真を撮りました」(cellさん)
「平面構成」とは、アートやデザインなどの分野で使われる言葉だ。テーマやモチーフを、様々な色彩を組み合わせて平面上に表現する。
影がなくベタ塗りのように見えるところや、砂山の稜線、海の位置あたりに「平面構成」っぽさを感じた、とcellさんは語った。

このまま美術館に飾られていたら絵として鑑賞してしまいそうな1枚に、X上では10万件以上のいいね(8月1日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「え、写真!!?」
「どう頑張って見てもイラストにしか見えない 世界のバグか?」
「あまりにも抽象画」
「拡大してようやくベタ塗りじゃない本物ってわかるレベル」
こうした反響に対し、cellさんは
「いつの間にか凄い勢いで拡散・いいねされていったのでビックリしました。引用やコメントを見ていて『平面構成』と言う言葉があまり一般的なワードではないということを知りました」
とコメントしている。