静岡県在住の40代女性・SUNさんは16年前に長男を出産した。
産後間もなく、どうしても市役所に行かなければならず、赤ちゃんを連れて外出することに。
その道中、バス停で赤ちゃんにミルクを作ってあげようとした時に......。
<SUNさんからのおたより>
16年前長男を出産しました。
退院後、どうしても市役所に行かなければならなくなり、かといって生後間もない赤ちゃんを預ける先もなく、私は仕方なくベビーカーに長男を寝かせて出かけました。
初めての外出に私は緊張していましたが、道中、長男はよく眠っていました。
しかし、市役所が見えてきた所でとうとう泣き出してしまったのです。
そこで、「ミルクをどこかで作らなくちゃ」とちょうど見えたバス停のベンチの端を借りてミルクを作ろうとしたら......。
バス停には中年の女性たちが居て...
バス停には今の私と同じくらいか、それより年上の女性の方が5人くらいいらっしゃったかと思います。
「新生児を外に連れ出すなんて」「1か月は家にいなくちゃダメなのに」などと言われるかもしれないと思ってまた緊張する私に、一人の女性が声をかけてきました。
「小さいわねー生まれたばかりかしら?」
私は小さな声で「まだ1か月も経ってなくて......」と返事をしました。

するとその女性は「元気に泣いてかわいいわね。この子見てるからお母さんミルク作ってあげて」と言ってくださったのです。
しかも、無理に抱っこをするようなことはせず、声をかけてあやしながら待ってくれました。
ほかの女性たちも...
そして、他の方々も「じゃあ私はミルクを飲ませている間荷物が取られないように見ててあげるわ」「新生児を見る機会なんてもうないから嬉しいわ」「お母さんも緊張しちゃうわよねぇ」と言って、私の緊張をほぐしつつミルクを飲ませやすい状態にしてくれたのでした。
そこに、新生児と出かけた私を非難する方は誰一人いませんでした。
私にはそれが本当に嬉しくて......。

バスが来た時に「ありがとうございました」とお礼を言うと皆さん「かわいい子と一緒にいられて楽しかったわありがとう」「こちらこそ赤ちゃん見れて嬉しかったわ」と声をかけてくれました。
その時の嬉しさは今でも昨日の事のように覚えています。
私も皆さんのように、困っているお母さんをさりげなく助けてあげられる人になりたいと思いました。
あの時バス停で助けてくれたこと、「ありがとうございました」と改めて伝えたいです。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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