「正月は食文化の違いを擦り合わせられるのでおもしろい」

2026年1月3日にそんな呟きと共に投稿された夫婦の体験談が、X上で注目されている。

投稿者・戌一(@inu1dog1)さんはその日、妻と一緒にスーパーできな粉を探していた。

その際、こんな会話が発生したという。

私『たくさん種類あるけどどれにする?』
妻『どこ?どこにきな粉があるの?』
私『えっ?目に前にたくさんない?』

戌一さんはここで、目の前に並ぶきな粉が、自分の目の錯覚ではないかと不安になったという。

しかし、会話はこう続いた。

妻『あーこれか。緑じゃないから気づかなかった』
私『緑?きな粉が?』
妻『お餅に使うから緑色をイメージしてた』

そして妻は、「以前うちの実家近くの餅つきで食べたでしょ」と言って写真を送ってくれたそう。

「忘れていたけど確かに緑色である」

と、戌一さんが締めくくった通り、その写真でお餅にまぶされているのは、緑色の粉だ。

え、きな粉って「黄なる粉」だからきな粉なんじゃないの? 緑色のきな粉って、どういうこと?

戌一さんの投稿には、1万件を超えるいいねのほか、

「やはり青森出身の私は青きなこ,,,」
「私も東北なのできな粉は緑です」
「秋田も青きな粉多かったよ」

といった反応もあるけれど......?

結構あるらしい

戌一さんは、オリジナルTシャツの販売やイベントの企画運営などを手掛ける「日本どうぶつの会」代表。妻は同会CEOを務めるアーティストの「ふくしひとみ」(@vonchiri)さん。彼女の故郷は岩手県の山奥で、noteではそこでの思い出を書き記している。

6日、戌一さんに「緑のきな粉」についての会話を交わした際のことを尋ねると、こう話してくれた。

「妻も東京生活が長いので、黄色いきな粉が多数派であることは存じておりましたが、『餅にまぶす』という用途から、慣れ親しんだ緑のきな粉が頭にあったため、目の前の黄色いきな粉を一瞬認識できなかったという経緯がありました」(戌一さん)
岩手出身妻「きな粉どこ?」香川出身夫「目の前にあるけど......の画像はこちら >>
「妻が岩手県出身で私は香川県出身ということで、一緒に暮らし始めた当初は出汁や薬味選びで喧嘩になることも多く、徐々にその違いを摺り合わせてきたのですが、いまだに今回のような新たな発見があり、食文化の多様性を興味深く受け止めております」(戌一さん)

関東で生まれ育った記者にとっても、きな粉といえば、黄色いものというイメージ。兵庫県南西部出身の編集長も、黄色いものしか見たことがないという。

しかし、「きな粉=黄色」というのは日本全国で通用する常識ではないらしい。そして、ふくしひとみさんの故郷だけが例外というわけでもない。

たとえば、山形県庄内地区で活動するANAの客室乗務員による庄内観光サイト「省内旅型録」では、「庄内のきな粉は青豆からできている『青きな粉』なのです!」と紹介している。

たとえば、島根県松江市の「南目製粉」は2025年11月26日のプレスリリースで青きな粉を「山陰のソウルフード」と記載し、長野県小諸市の「大西製粉」は公式オンラインショップで「長野県小諸市で昔から食べられているうぐいす色のきな粉です」として青大豆きな粉をアピール。

たとえば、広島市は特産品で特に優れたものである「ザ・広島ブランド」の1つに、青きな粉を認定している。

岩手出身妻「きな粉どこ?」香川出身夫「目の前にあるけど...」 まさかの〝食文化の差〟に1万人驚がく
きな粉にも色の違いがある(画像はphotoAC)

どうやら「緑色のきな粉」は日本各地で愛されている模様......。

あなたにとってのきな粉って、何色?

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