バスから降りるとき、小銭が足りない。両替もできない。
ある日、別々のバスに乗っていた母と娘が、こんな経験をしたうえ、なんと結末も同じでした。ただし、それぞれ異なる立場で。
<まきこさん(大阪府・60代女性)からのおたより>
もう30年位前の話です。
結婚して実家を離れた私と母は、あるホールでのイベントを見るために、それぞれの家から別々の路線バスで会場に向かうことになりました。
まだインターネットも、SuicaやPASMOなども無い時代です。
「小銭はもう無い!」
初めて乗るバス路線で、私は前に表示される運賃が上がっていくのを見ながら、小銭が足りるかどうかドキドキしていました。
当時はまだ運賃箱の横に両替機も無く、運転手さんに両替を頼むしかありませんでした。
そのため、昔は乗り慣れないバスでは皆財布の小銭を確認しながら不安を感じていたものです。
降りるバス停になった時は案の定、30円程の小銭が足らず、千円札を両替しようとしても運転手さんに「小銭はもう無い!」と言われて焦ってしまいました。
すると降りようとして私の後ろにいた母くらいの年齢の女性が、不足分の小銭を出してくれたのです。
私はお礼を言いつつも、きちんとお話しすることもできずにその人と別れてしまいました。
母の親切がそのまま私に?
会場で母に会って真っ先にその話をすると、今度は母の話にビックリしました。
母も今、乗って来たバスを降りる時に小銭が足らず困っていた人がいたので、足りない分のお金を出してあげて来たと言うのです。
もう神様の思し召しとしか考えられないような話で、母の親切がそのまま私に回って来たのだと思い、母にも助けてくれた女性にも改めて感謝の念が湧きました。
たとえ数十円でも、困って焦っている当人にとっては天の助けのような出来事でした。
私も困っている人を見たら少しでも力を貸してあげたいと思った忘れられない出来事でした。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)などを明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。プライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください)
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