「朝も夜も窓に見惚れながら過ごしました」――Xのタイムラインを眺めていたら、そんな報告が目に留まった。
ポストでは、なんとも素敵な窓の数々が紹介されていた。
たんに和洋折衷と言っていいのだろうか、どこか和の要素を取り入れたベッドルーム、なんとも落ち着ける空間だ。
2026年1月15日にこの部屋を紹介したのは、明治後期、大正、昭和初期に建てられた近代建築を愛してやまないXユーザー「りせん」(@mido25risen)さん。
「元々は昭和8年に米穀商の店舗兼住宅として建てられたものです。 ずっと泊まってみたかった2階の洋室で、朝も夜も窓に見惚れながら過ごしました」と呟いている。
りせんさんがほれ込んだのは、滋賀県大津市の古い町家を改修したゲストハウス「大津町家の宿 粋世(いなせ)」である。
よくこんな素晴らしい建築物が残っていたな、と驚嘆すると同時に、宿泊施設として現代に蘇らせたことに、ただただ敬意を払わざるをえない。
「りせん」さんの投稿は10万回以上表示され、「最高すぎ。泊まりたい」といった声も寄せられている。
粋世とは、いったいどんな宿なのだろう? Jタウンネット記者は、投稿者「りせん」さんと、「大津町家の宿 粋世」に詳しい話を聞いてみた。
「和の建築の中に作られた洋間がとても好き」
投稿者「りせん」さんが、「大津町家の宿 粋世」に滞在したのは1月10日夜から11日朝にかけて。
大津へは1年に2、3度足を運ぶ。喫茶店に入るためや、琵琶湖を眺めたくなった時というが、今回は粋世に宿泊するのを一番の目的だった。
「粋世に宿泊したのは、昭和初期の邸宅、和の建築の中に作られた洋間がとても好きだからです」と話す。
「粋世はゲストハウスにあたりますが、登録有形文化財に指定されています。過度なリノベーションをせずに元からある建具を活かしていること、当時の面影を残しながら清潔でゆっくり滞在出来る空間を作られていることが素敵だなと思いました」
「館内各所に『松の床板』『当時の腰板』などといった説明書きが貼ってあり、スタッフの方が建物に興味を持って貰えるような工夫をして大切にされていることが伝わってきます」
「米穀商を営んでいた方がお住まいだった時、この部屋はどんな使われ方をしていたのだろうか......と考えながら夜を過ごしました」(「りせん」さん)
Xの反響の中に、縁側の写真について、「昔は家にこんな空間があって休みの日はひたすらここで本を読んだり昼寝したり(日が当たって暖かかった)していたな」と懐かしむ声があったという。
「私も祖父の家の縁側が大好きだったので、出先でこの空間を見ると、こうして写真に残してはぼんやりと昔を思い出しています」と「りせん」さんは語る。
「昭和8年4月12日建立」の上棟札発見
次に、Jタウンネット記者は「大津町家の宿 粋世」に話を聞いた。取材に応じたのは、オーナー・経営者の高木紗央里さんだった。開業のきっかけをこう話してくれた。
「2015(平成27)年に当時空き町家となっていたこの物件と出会いました。弊社が購入できないと解体され、コインパーキングやマンション建設用地になるかもしれないとの話で、なんとかこの空き町家を保存利活用できないかと考え、購入に至りました」
そして、ゲストハウスとして活用することになった。
なぜ、その形を選んだのか。
「大津のまちなかは2時間歩いても外国人にはほとんど出会うことはありません。
また築100年以上の町家は、どんどん失われている状況がありました。そんな中で昔ながらの和菓子屋、漬物屋、酒屋、銭湯などが宿場町のなごりを現在に残していました」
「このまちなかから10分ほど歩くと日本一の琵琶湖や神社仏閣、その他優れた観光資源があります。隣の京都には外国人観光客で賑わっているにも関わらず、大津には外国人が少ない状況でした。
そこでせっかくある資源を活用し、大津のまちなかに外国人観光客を呼び込むゲストハウスを作ろうと考えました」(高木紗央里さん)
リノベーション作業中に、屋根裏から「昭和8年4月12日建立」という墨書きされた上棟札が発見され、建築年月が判明したという。文化財として登録するため、調査を行うと、旧吉川家が米穀商として商いを行っていたことが判明した。
「今回の改修工事にあたり可能な限り、当時の姿をそのまま残し当時と同じ素材を使い復元することにしました」と高木紗央里さん。
「今回の改修工事では、床、壁、天井、建具に至るまで可能な限り建築当時の姿を残し、新たにやり替えを行った箇所も当時と同じ材料で再現することにしました。
水回りなど設備の部分、断熱などは宿泊者様が快適に過ごしてもらえるよう改修しています。これにより当時の姿を残しながらも快適性を確保した建物となっています」(高木紗央里さん)
この建物は、伝統的な町家建築でありながら、洋間が設えられていおり、和洋折衷の生活様式がそのまま再利用されている。また館内の家具類もこの家で使われていたものだという。
「日本のお客様には懐かしさを感じ、外国のお客様には日本の伝統と文化を感じていただいているようです」
「コミニティースペース(談話室)から見える中庭や坪庭、奥へ伸びるトオリニワ、吹き抜けの小屋組みなど、館内の見どころも多く、皆様に昭和レトロを感じ喜んでいただいています」(高木紗央里さん)
高木オーナーは、「多くの方に滋賀、大津の魅力を感じてもらい、粋世での滞在を楽しんでいただけたらと思います。皆様の来館をお待ちしております」とコメントしている。
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