累計170万部突破! 講談社漫画賞(少女部門)も受賞した名作、年の差幼なじみの同居ラブストーリー『たいようのいえ』(全13巻)の完結から1年。 いよいよタアモさんの最新作王道ラブストーリー『地球のおわりは恋のはじまり』第1巻が4月13日に発売に! 最新作はどのように生まれたのか? その見どころは? 制作秘話を伺いました。
(インタビュー・文/担当しーげる&マエケン)

■タアモ
2001年『デラックス別冊少女コミック』(小学館)10月号にて『てのひらをかさねて』でデビュー。2010年より『デザート』で連載した『たいようのいえ』は、2014年講談社漫画賞少女部門を受賞した。


□ ──『たいようのいえ』が完結して1年。ついに新作『地球のおわりは恋のはじまり』が発売になります! 今日はいろいろと聞かせてください!
タアモ: よろしくお願いします! やっぱりインタビューは緊張しますね(苦笑)。

□ ──インタビューも久しぶりですものね (笑)。でも、リラックスして気楽にお話聞かせてください!よろしくお願いします!
まずは、このお話を描こうと思われたきっかけから教えてください!
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「いいことがあると悪いことが起こる」と思ってしまうネガティブな真昼。 蒼くんに親切にされた時もこの反応。

□ ──具体的に、真昼のことはどうやって発想されているんですか?
タアモ: 私はキャラクターをイメージしていく時には、その人の核になるようなエピソードを大事にしたいと思っているのですけど、今回の真昼の場合は、なんでこんなにネガティブなのかが大切な部分になるだろうなと初めに考えて。漫画では3話めで描いた、真昼の双子の妹・真夜との過去のエピソードが思いついてから、ようやく真昼が考えていることがわかるようになった感じです。

□ ──タアモさんにも妹さんがいますが、ご自身の感覚も入ってたりします?
タアモ: 全然入ってないですね。妹との関係もまったく違って、うちは仲良しです(笑)。むしろ、彼女たちを描くために、実際に双子のきょうだいがいる知り合いに「双子あるある」を色々聞いたりしました。
その中で「双子は絶対お互いと違うことをしたがる」という話があって。たとえば「一緒に出かけるときは違う色の服を着る」とか「同じ髪型にしない」とか。真昼は多分そうですよね。妹と比べられるのが嫌だから。でも真夜はもしかしたら髪型とかお姉ちゃんと「お揃い」にしたいかも……とか。比べながら考えているうちに、実は真夜のエピソードもいくつか思いついています。いつ出せるかはわかりませんけど(笑)

□ ──おお、それは楽しみですね! 今後の登場を待ってます。あと、真昼はひとつひとつのリアクションがとても可愛いですよね。告白されても「気のせいだ」とか言っちゃうし(笑)。
超ネガティブ女子(でも可愛い)を、なぜイケメンが押すのか?
油断して「いいこと」を味わってしまっていたことに気づいて焦る真昼がとっても可愛いんです!

タアモ: そうですね。蒼くんは自分のなかでは結構な挑戦です(笑)。『たいようのいえ』もそうでしたけど、むしろちょっと冴えない女の子がイケメンを好きになっちゃうっていう話のほうがいままで多かったのが、今回は真逆のパターンなので。
それもあって、蒼くんのことを考える時はいろんなやり方を総動員しています。最初の頃は、いったん男女を変換して考えるようにしていました(笑)。蒼くんをいったん女子に変換して考えてから、それを男子化して描くみたいな。

□ ──おおお。それは面白い考え方ですね。そういえば『たいようのいえ』でも、実は真魚が中2男子で、基がお母さんのイメージ、という話をしてましたね。
超ネガティブ女子(でも可愛い)を、なぜイケメンが押すのか?
グイグイ攻めてくる蒼くんが時々見せるこういう表情が、破壊力抜群!!

タアモ: 魅力的だと思っていただけてるならすごく嬉しいです。でも、蒼くんについては、まだまだこれから描かなければいけないことがいっぱいあって。少し他人事みたいな言い方になってしまいますけど、私も「なんで蒼くんはここまで強気に攻められるんだろう」というのが、ずっと気になっていて。それがようやく形になって見え始めてきたところなんです。

□ ──おお! ということは、蒼くんの核になるエピソードが近々描かりれたりするのでしょうか?
タアモ: 蒼くんが真昼を好きになった理由のエピソードはだいぶ膨らんできました。もちろん、漫画ではまだこれから描く部分なので変わるかもしれないですけど(笑)。
でも真昼がなかなか1歩を踏み出せないように、恋をするって簡単にできることじゃないし、覚悟のいることだよなと改めて思っています。だから、蒼くんの真昼への「恋のはじまり」の瞬間にも、何か結構大きなことがあるはずなんです。その重みを踏まえて、蒼くんのエピソードも大切に描いていきたいと思ってます。

□ ──どういうエピソードが出てくるのか楽しみにしてます!
それから、『たいようのいえ』も真魚や基だけでなく、大樹や陽菜など、色々な登場人物たちの歴史や思いがしっかり描かれて作品の魅力になっていました。今回も、元お嬢様(?)の守谷さんや、蒼くんの友達の銀河など、印象に残る楽しみなキャラたちが出てきてますよね。
超ネガティブ女子(でも可愛い)を、なぜイケメンが押すのか?


©タアモ/講談社

■本の紹介
超ネガティブ女子(でも可愛い)を、なぜイケメンが押すのか?


□『地球のおわりは恋のはじまり』(1)
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