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AsiaNet 201008 (0185)
中国が世界的な専門知識を活用し、世界クラスの恐竜ジオパークを建設
【伊春(中国)2025年9月1日新華社=共同通信JBN】中国北東部の黒竜江省で開催された国際化石保護フォーラムに合わせて、China National Geological Park of Dinosaurs(中国国家恐竜地質公園)では、数何百人もの参加者が熱心にハンマーを手に取り、魚の化石を探して地面を注意深く掘りながら、発掘の興奮を実際に体験していました。
黒竜江省の県級市である嘉陰県は「恐竜の故郷」として知られています。
中国、そしてフランス、ドイツ、ベルギーなど 8カ国から集まった数百人の古生物学および地質学の専門家が、8月27日と28日に開催された第4回Jiayin Forum on Fossil Protection and the Symposium on Tourism Geosciences(嘉荫化石保護フォーラムおよび観光地学シンポジウム)に出席し、活気ある活動に参加しました。このイベントは、Palaeontological Society of China(中国古生物学会)、Key Laboratory of Evolution of Past Life in Northeast Asia, Ministry of Natural Resources of China(中国自然資源省北東アジア古生物進化重点実験室)、黒竜江省People's Government of Jiayin County(嘉陰県人民政府)が共同で主催しています。
中国古生物学会Popular Science Committee(科学普及委員会)の名誉会長であるSun Ge氏は、現地調査を案内しながら、「黒くなっている部分を見てください。ここが魚の化石が最も見つかりやすい場所です」と語りました。
同氏の合図とともに、国立公園の谷間にハンマーの鋭い音が響き渡り、まるで太古の昔が生き生きと蘇るかのようでした。
このフォーラムは、中国古生物学会、吉林大学、瀋陽師範大学(Shenyang Normal University)、および中国科学院の複数の研究機関によって共同で設立されました。
このフォーラムは、2017年、2019年、2023年にも開催されており、古生物学的化石、特に恐竜の化石とその産地の保護を強化し、地球科学の研究と科学の普及教育を促進し、国際交流と協力を深めることを目的としています。
1902年に中国初のハドロサウルス科の恐竜化石が発見されて以来、嘉陰では10体以上のハドロサウルスの完全な標本が出土しています。 地質公園 (ジオパーク)内のJiayin Shenzhou Dinosaur Museum(嘉陰神州恐竜博物館)のガイドであるSun Kexin氏は「専門家たちは、ここには大規模な恐竜の墓場があると考えており、少なくとも100体以上の化石がまだ発掘されていないとみています」と述べました。
中国は2001年、嘉陰に同国の最初の国家恐竜地質公園(ジオパーク)を設立しました。敷地面積は38.44平方キロメートルに及び、科学研究、科学普及教育、観光など多岐にわたる機能を果たしています。
ジオパークの化石修復師Shen Fengbin氏は「最初の恐竜の化石がロシアの古生物学者によって発見され、発掘されて以来、国内外の専門家が嘉陰での発掘作業に携わっており、長年にわたって目覚ましい成果を上げてきました」と語りました。
嘉陰の化石研究と保護は、常に国際交流と協力の恩恵を受けてきました。ドイツ・ボン大学の教授であるAbdul Rahman Ashraf氏(83歳)は、フォーラムに参加した多くの外国人古生物学者の1人です。
Ashraf氏は「40年以上にわたって、私はさまざまな中国の教授たちと仕事をし、良好なパートナーシップを築いてきました」と語りました。彼は嘉荫を25回訪れ、愛情を込めてこの県を「第2の故郷」と呼びます。
International Organization of Palaeobotany(国際古植物学機構)会長の西田治文氏は2003年に初めて嘉陰を訪れました。
西田氏は「それ以来、私は幾度となく嘉陰を訪れ、そのたびに中国と嘉訪県の目覚ましい発展を目の当たりにしてきました。恐竜の化石を含む化石生物とそれらが生息していた生態系は、中国の研究者たちが築いた国際的な協力と友情によって、明らかにされてきました。この知識を次世代へ伝えるための素晴らしい博物館も設立されています」と述べました。
ジオパーク内には「Paleontologist Statue Garden(古生物学者像庭園)」があり、海外からの12人を含む世界的に著名な古生物学者24人が、嘉陰の地質学および古生物学研究への貢献を称えて顕彰されています。
中国古生物学会のWang Jun会長は「嘉陰は化石の発見において重要な地であるだけでなく、国際交流の架け橋にもなっています。このフォーラムをここで開催することには大きな意義があります。
ソース:The People's Government of Jiayin County