ドラマやシネマ・コンサートでもおなじみの神奈川フィルハーモニー管弦楽団が、
2026-2027新シーズンの演奏会ラインナップを発表!
ある音楽専門誌のアンケートで「好きな世界のオーケストラ」第4位、「好きな日本のオーケストラ」では第2位になったことでも話題となった神奈川フィルハーモニー管弦楽団(以下 神奈川フィル)。そんな神奈川県・横浜市を本拠地とし、創立56周年を迎えるプロ・オーケストラ 神奈川フィルが、来年4月からの新シーズンに向けコンサートプログラムのラインナップを発表した。
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日本を代表する指揮者 沼尻竜典を音楽監督に迎え、バラエティに富んだプログラムにますます磨きがかかったオーケストラが来期迎える4月シーズンオープニングの定期演奏会は、2026年に生誕120年を迎えるロシアの作曲家ドミートリイ・ショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲第5番で幕を開ける。ショスタコーヴィチといえば、ソ連時代多くの政治的背景から抑圧されながらも、15曲の交響曲、ヴァイオリンやチェロ、ピアノのための協奏曲、そして15曲の弦楽四重奏曲など多くの作品を世に送り出した20世紀を代表する作曲家の一人。特にこの第5番は、彼の12曲の交響曲の中でもっとも人気があり、CMやテレビなどでもお馴染み。ショスタコーヴィチが抑圧されていた政府へのメッセージともとれる、意味深な部分が多く、苦悩から勝利への構図はベートーヴェンの「運命交響曲」を模しているともいわれる。最後は金管楽器や打楽器を伴う輝かしいフィナーレを迎える構成美に富んだ交響曲。なかなか日の当たらない交響曲を選んできた沼尻音楽監督が満を持して第5番に挑む。
9月には久しぶりの登場となる原田慶太楼が、アメリカプロを披露。「市民のためのファンファーレ」が出現するコープランドの交響曲第3番は、金管楽器や打楽器が大活躍、神奈川フィルテューバ奏者である宮西純を迎えてのJ.ウィリアムズの協奏曲は注目が集まること間違いなし。10月の定期演奏会では、大植英次を招いての「惑星」第4曲「木星」のメロディがあまりにも有名だが、神秘的なメロディや多くの楽器が活躍するソロなどが用意されており、大植ワールドがさく裂、前半はショパンコンクールで反田恭平と第2位をわけあったピアニスト アレクサンダー・ガジェヴによるラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲が演奏される。沼尻音楽監督の指揮では、世界的ヴィオリスト今井信子とのベルリオーズ「イタリアのハロルド」や重島清香を迎えて贈るマーラーの交響曲第3番など、話題に事欠かないラインナップを用意している。そして、今年度から始まり、好評を博しているミューザ川崎シリーズ。2027年に没後200年を迎えるベートーヴェンをフィーチャーする新しいシリーズとなり、音楽監督の沼尻竜典はもちろん、ベルリンフィルのコンサートマスターを務めたコリヤ・ブラッハー、シュテファン・ヴラダーなど世界的奏者を集めたシリーズとなっている。
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神奈川フィルハーモニー管弦楽団
1970年に神奈川県を本拠地とする唯一のプロ・オーケストラとして発足。地域に密着した音楽文化の創造をミッションとして、神奈川県全域をはじめ、全国各地で幅広い活動を続けている。1978年に一般財団法人、2014年には公益財団法人として認定されている。
横浜を中心とする定期演奏会や特別演奏会、県内各地を回る巡回公演などの主催公演を開催。音楽教育にも積極的で、小中学校での音楽鑑賞教室を全国各地で開催し、広い世代に音楽の魅力を伝え、また医療機関や特別支援学校への出張演奏も行っている。1983年安藤為次教育記念財団記念賞、1989年神奈川文化賞、2007年NHK地域放送文化賞、横浜文化賞、2022年地域文化功労者表彰をそれぞれ受賞。
2020年には創団50周年を迎え、現在、指揮者陣には、音楽監督に沼尻竜典、名誉指揮者に現田茂夫、特別客演指揮者に小泉和裕を擁し実力、人気ともに、益々注目されているオーケストラである。
ホームページ www.kanaphil.or.jp
沼尻竜典(音楽監督)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽監督、トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア音楽監督。ベルリン留学中の1990年、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。以後ロンドン交響楽団、モントリオール交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、トゥールーズ・キャピトル管弦楽団、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団、トリエステ歌劇場管弦楽団、シドニー交響楽団、チャイナ・フィルハーモニー管弦楽団等、世界各国のオーケストラに客演を重ねる。国内ではNHK交響楽団を指揮してのデビュー以来、新星日本交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、群馬交響楽団、日本センチュリー交響楽団のポストを歴任。2011年夏にはサイトウ・キネン・オーケストラにデビュー。バルトーク『中国の不思議な役人』で成功を収めた。ドイツではリューベック歌劇場音楽総監督を務め、オペラ公演、劇場専属のリューベック・フィルとのコンサートの双方において数々の名演を残し、特にブラームス、マーラー、ブルックナー、ワーグナーなどがドイツメディアの高い評価を受けた。オペラ指揮者としては1997年に日生劇場制作の『後宮からの誘拐』でデビュー。その後、ケルン歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、バーゼル歌劇場、シドニー歌劇場等へも客演。16年にわたって芸術監督を務めたびわ湖ホールでは、モーツァルト、ロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニ、ワーグナー、R.シュトラウスからツェムリンスキーまで数多くの意欲的なプロダクションを実現、ミヒャエル・ハンペの新演出による《ニーベルングの指環》を含め、バイロイト祝祭劇場で上演されるワーグナー作曲の主要10作品もすべて指揮、国内外から注目を集めた。2023年4月より桂冠芸術監督に就任。CD録音も多く、数万枚を販売するベストセラーとなった東京都響との「日本管弦楽名曲集」(NAXOS)、芸術選奨新人賞を受けた「武満徹・ARC」(fontec)をはじめとする現代音楽のほか、日本センチュリー響とのメンデルスゾーン交響曲全集も名盤として名高い。
小泉和裕(特別客演指揮者)
京都生まれ。1969年東京芸術大学指揮科に入学、山田一雄氏に師事。1970年第2回民音指揮者コンクール第1位受賞。 1972年7月、新日本フィル創立に際し、指揮者として参加。同年ベルリンのホッホシューレに入学し、ラーベンシュタイン教授にオペラ指揮法を師事。1973年夏、ボストンのタングルウッド音楽祭に参加し研鑽を積む。
現田茂夫(名誉指揮者)
1959年東京生まれ。9才よりオーケストラの中でチェロを学び、清水勝雄氏に師事。高校在学中に指揮者を志し、金子登氏に指揮の手ほどきを受ける。1979年東京音楽大学指揮専攻に入学。汐澤安彦、三石精一両氏に師事。
2002年から15年は錦織健プロデュースオペラの音楽監督も務め全国公演。2011年はアンサンブル金沢と金沢歌劇座・兵庫県立芸術文化センター他(5都市6公演)で「椿姫」を公演。