インターネットを通じて手軽に個人間の取引ができるようになったこともあり、リユース市場は年々増加しています。使わなくなった製品をリユースし、製品をできるだけ長く大切に使用することは大事なことです。
しかし、製品にも寿命があります。故障していたり、不具合を抱えていたりする製品をリユースしてしまうと、思わぬ事故につながるおそれがあります。

 4月からの新生活に向けて、使用している製品を手放したり、新たに製品を買い揃えたりする方々も増えてくる時期になります。そこで、独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]は、リユース品で気を付けるポイントを注意喚起します。

 

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 NITEに通知があった製品事故情報(※1)では、2020年から2024年までの5年間にリユース品の事故(※2)は310件あり、約9割が火災事故となっています。リコール対象製品での事故や経年劣化による事故などが発生しており、提供側(譲渡/販売する側)で事故の危険性がある製品を渡さないよう配慮するとともに、入手側(譲受/購入する側)でも安全な製品かどうかを見極めることが大切です。また、リチウムイオン電池搭載製品での事故が約3割を占めており、リユース品にリチウムイオン電池が使われているかどうかも意識して確認してください。

 各ポイントを漏れなく確認し、安全にリユースしましょう。

 

■リユース品の5つのチェックポイント

①リコール対象製品ではないか確認する。

②製造時から長期間経過していたり、不具合等があったりしないか確認する。

③リチウムイオン電池搭載製品の場合、製品状態を特に注意して確認する。

④取扱説明書を入手して使用方法や組立が良好か確認する。


⑤修理・改造された製品ではないか確認する。

 

(※) 本資料中の全ての画像は再現イメージであり、実際の事故とは関係ありません。

(※1)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故を含みます。

(※2)本資料では、中古品販売店で購入したもの、インターネットオークションで購入したもの、知人等から譲渡されたもの、中古住宅に既設で設置されていたものなどを「リユース品」(新古品やメーカー等の専門業者による分解・整備・清掃された製品を含む)と呼びます。

 

 

 

 

事故の発生状況

 NITEが受け付けた製品事故情報のうち、2020年から2024年までの5年間に発生したリユース品の事故310件について、事故発生状況を以下に示します。

 

年別の事故発生件数

 リユース品の事故310件について、年別の事故発生件数を図1に示します。製品に搭載されていたリチウムイオン電池が関係する事故(※3)が約3割(108件)含まれています。

 

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(※3)事故件数の中には、調査中の事故や原因は特定されていないがリチウムイオン電池に起因した可能性があると推定される事故も含みます。

 

 

年別・被害状況別の事故発生件数

 年別・被害状況別の事故発生件数を表1に示します。約9割が火災事故となっており、製品が壊れるだけでなく、周辺に延焼したり人的な被害も発生したりしています。

 

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(※4)()は被害者数。物的被害(製品破損または拡大被害)があった場合でも人的被害のあったものは、人的被害に区分している。
また、人的被害(死亡・重傷・軽傷)が複数同時に発生している場合は、最も重篤な分類で事故件数をカウントし、重複カウントはしていない。

(※5)製品本体のみの被害(製品破損)にとどまらず、周囲の製品や建物などにも被害を及ぼすこと。

 

 

入手先の内訳

 リユース品の事故310件について、製品入手先の内訳を図2に示します。知人から譲渡された製品での事故が最も多く発生しており、次いでインターネット(※6)を介した取引での製品事故が多くなっています。また、購入した中古住宅に既に設置されていた製品の事故も発生していますので、既設の製品に問題がないかの確認も大切です。

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(※6)インターネットオークションやフリマアプリなど。

 

 

事故件数が多い10製品

 リユース品の事故310件について、リユースされたものの中で事故件数が多い10製品を図3に示します。製品に取り付けられていたリチウムイオン電池が関係する事故が発生しています。その他、電動工具用や玩具(ラジコン)用等のバッテリーパックがリユースされて発生している事故もあります。

 

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図3 事故件数が多い10製品(※7)

 

(※7)()はリチウムイオン電池が関係する事故件数であり、内数。

 

 

 

リユース品のチェックポイント

リコール対象製品ではないか確認する

 リユース品の場合、新品購入時の所有者ではないため、メーカーからのダイレクトメールが受け取れないなど、リコール情報が届きにくくなるおそれがあります。

 提供側も入手側もリコール対象製品でないことを確認してください。
お手持ちの製品がリコール対象製品だった場合は、そのまま使用せず、必ず製造・輸入事業者などが実施している改修等に応じてください。製品が安全に使える状態でリユースしてください。

 事業者、消費者庁、経済産業省及びNITEなどはホームページでリコール情報を掲載しています。お持ちの製品がリコール対象製品かどうかを確認することが可能です。

 

【消費者庁のリコール情報検索サイトのご紹介】

「消費者庁リコール情報サイト」では、消費者向け商品のリコール情報を掲載しており、キーワードによりリコール情報を検索することができます。さらに、「リコール情報メールサービス」に登録することで、新規のリコール情報等が提供されます。

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【NITE SAFE-Lite(ナイト セーフ・ライト)のご紹介】

 NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「NITE SAFE-Lite(ナイト セーフ・ライト)」のサービスを行っています。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報やリコール情報を検索することができます。また、事故事例の【SAFE-Lite検索キーワード例】で例示されたキーワードで検索することで、類似した事故が表示されます。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202602194335-O6-70sEp4iN

https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/safe-lite.html

 

 

製造時から長期間経過していたり、不具合等があったりしないか確認する

 製造時から長期間経過した製品は、外観に異常がなくても、劣化により発火やケガをするおそれがあります。特に、リユース品の場合、入手前の使用方法や使用期間が分からない場合があるため注意が必要です。

 提供側は、製品の製造年や使用期間の情報、不具合の有無等を提供するようにしてください。
入手側は、入手前にそれらの情報をきちんと確認しましょう。

 万一、製品に破損や変形などの外観に異常があるものや動作に不具合があるもの、異音・異臭がするものは、使用を中止し、リユースは避けてください。

 

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リチウムイオン電池搭載製品の場合、製品状態を特に注意して確認する

 リチウムイオン電池は多種多様な製品に使われています。モバイルバッテリー・スマートフォン等のように内部に組み込まれている製品や、電動アシスト自転車・電動工具等のようにバッテリーとして取り付け及び取り外しがユーザー側で可能な製品があります。

 繰り返し充電して使用できる製品には、リチウムイオン電池が使われている可能性があります。リチウムイオン電池が使われているかどうか、製品本体の表示や取扱説明書を確認してください。「リチウムイオン」の他に、「リチウムポリマー」「Li-ion」「Li-Po」などと記載されています。記載がない(分からない)場合は、メーカーなどにご確認ください。

 

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 リチウムイオン電池が使われている製品の場合は、前項ポイントの外観異常(製品に強い衝撃が与えられた可能性がある痕跡や劣化による膨らみ等)や不具合(異常に熱くなる、バッテリーの持ちが極端に悪い等)がないかを特に確認してください。

 また、“非純正バッテリー”ではないかの確認も大切です。提供側は、非純正バッテリーの取り付けの有無を明示し、入手側は非純正バッテリーかどうかを確認するようにしてください。安価な非純正バッテリーの中には、設計や品質管理に問題があり、事故に至るおそれがある製品もあります。
非純正バッテリーの使用について、使用中止などの注意喚起を行っている事業者や、非純正バッテリーの取り付け自体を禁止している事業者などもあります。もし、非純正バッテリーが取り付けられていると分かった場合は、製品本体の事業者のホームページを確認するなどして、事故が発生している製品でないか、非純正バッテリーの取り付けが禁止されていないかを確認してください。

 なお、モール事業者によっては、非純正バッテリーの出品自体を禁止しているところもあります。利用する各モール事業者のガイドラインや注意喚起等をよく確認しましょう。

 

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取扱説明書を入手して使用方法や組立が良好か確認する

 提供側は、取扱説明書(URL情報でも可)を提供するようにしてください。入手側は、取扱説明書も同時に入手し、使用方法や付属品を含めた組立が良好かをきちんと確認してください。使用方法を正しく把握していなかったり、組立が不適切だったりすることで思わぬ事故につながるおそれがあります。

 取扱説明書等を入手できなかった場合は、製品を扱っている事業者のホームページなどから取扱説明書や使用方法の情報を集め、正しい使い方を把握しましょう。不明な点があれば、事業者などに確認しましょう。

 また、ガス機器や電気機器の製品によっては、取り外し・取り付け作業をするために資格を要する場合があります。専門知識や資格がないまま誤った作業をしてしまうと、接続不良によるガス漏れや異常発熱など思わぬ事故につながるおそれがあります。資格を有した専門の工事業者に作業を依頼してください。


 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202602194335-O10-qqtofO6n

 

※ 一般社団法人日本ガス石油機器工業会(JGKA) 啓発チラシ参照:

https://www.jgka.or.jp/gasusekiyu_riyou/flyer/pdf/POP_gasuyuwakashiki_yuushikakushasecchi.pdf

 

 

 

修理・改造された製品ではないか確認する

 消費者(使用者)自らが修理や改造した製品をリユースしないでください。修理・改造された箇所やその際にできた損傷などが動作異常を起こし、事故になるおそれがあります。また、外観では確認しづらい製品内部などの箇所が改造されていたことによる事故も発生しています。もし、リユース品を使用していて、動作が不安定、異臭・異音がするなどの異常が認められた場合には、すぐに使用を中止してください。

 また、消費者(使用者)自らが製品を修理したり改造したりしないでください。修理が必要な場合は、メーカーの相談窓口などに相談してください。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202602194335-O11-7847QeNs

 

 

 

 

 

今回の注意喚起動画はこちら

>>リユース品「5つのチェックポイント」

【動画:https://www.youtube.com/watch?v=v3rZP3_vjlo

 

 

 

 

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センターの概要

 NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に年間およそ2千件の事故情報が寄せられます。製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。

 
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