次世代データセンターの高速・省電力化に貢献

京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫、以下:京セラ)は、データセンター内の光通信化と省電力化に貢献する光電集積モジュール「OPTINITY ®」の新製品として、新たに通信規格PCIe®6.0※1に対応したプラガブル型モジュール(OSFP-XD※2)を開発しましたのでお知らせします。

京セラはこれまで、PCIe®5.0対応のCPUやGPUなどからの電気信号を光信号に変換するオンボード型の光電集積モジュールを開発してきました。
このたび、通信規格をPCIe®6.0に対応させることで高速・大容量通信を実現するとともに、プラガブル型の採用によりシステム設計の自由度と汎用性を高め、導入しやすさの向上を図っています。なお、京セラはオンボード型の開発も継続しており、用途やシステム構成に応じた最適な光インターフェースの提供を目指しています。

本開発品は、京セラのCVCファンドである京セラベンチャー・イノベーションファンド 1 号(以下:KVIF-I)※3を通じて出資しているAuthenX社と連携して開発したものです。2026年3月17日(火)から19日(木)まで米国ロサンゼルスで開催される光通信分野の国際展示会「OFC 2026」のAuthenX社ブースにて本開発品の展示を行います。

 

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■開発の背景

近年、生成AIなどの進展などを背景に、データセンターで取り扱うデータ量は急速に増加しています。これに伴い、GPUやAIアクセラレータなどの高性能演算デバイス間を接続するPCIe®インターフェースも、さらなる高速・大容量化が求められています。

一方、従来の電気配線による接続では、伝送距離が延びるほど信号損失が増え、消費電力が増大するという課題があります。また、通信の安定性を確保するためにリタイマー※4が必要となる場合があり、通信遅延やさらなる消費電力増加につながります。その結果、ラック内の設備配置の自由度が制約され、冷却効率の最適化や保守性の向上が困難となっていました。

こうした課題に対し、光信号による接続は、離れた機器間でも低損失で安定した伝送を可能にし、システム設計の柔軟性を高める技術として注目されています。これにより、データセンター全体の効率化と省電力化への貢献が期待されます。

このような背景のもと、京セラはオンボード型光電集積モジュールの開発に加え、PCIe®6.0に対応したプラガブル型モジュールを新たに開発しました。


 

■本開発品の特長

1. 次世代規格PCIe® 6.0光接続に対応し、大容量化・低消費電力化に貢献

OSFP-XDフォームファクタ(形状規格)を用いて、PCIe® 6.0(レーンあたり64 GT/s)に対応した高速・大容量通信を実現しました。

また、光伝送では電気配線で必要となるリタイマーが不要となるため、PCIe®デバイス間接続に伴う消費電力の大幅な削減に寄与します。これにより、データセンター全体の省電力化に貢献し、環境負荷低減とランニングコスト削減の両立が可能となります。

 

2.プラガブル型による高い汎用性

プラガブル型を採用することで、システム設計の自由度を高めるとともに、既存システムへの導入や将来的な拡張を容易にします。

 

3.長距離接続による設計自由度の向上

従来の電気配線ではPCIe®デバイス間の接続距離は10 メートル以下に制限されていましたが、光ファイバーを用いることで長距離での伝送が可能となります。これにより、ラック間接続やラック内での柔軟な機器配置が可能となり、冷却効率の最適化や保守性の大幅な向上に寄与します。

 

 

■ 今後の展開

京セラは、オンボード型や OSFP-XD に加え、 Optical CDFP※5 など、用途に応じた多様なフォームファクターに対応するモジュールを開発し、順次ラインアップを拡張していく予定です。将来の大規模コンピューティングを支える光インターコネクト技術の進化に貢献していきます。

 

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■OFC 2026での展示について

本開発品は、2026年3月17日(火)から19日(木)まで、米国カリフォルニア州ロサンゼルスで開催される光通信分野で世界最大級の国際展示会「OFC 2026」にて展示します。OFCは、光ファイバー通信技術に関する最新の研究開発成果や製品が発表される場として、世界中の通信事業者、データセンター事業者、研究機関から注目を集めています。会期中は、AuthenX社ブースにて本開発品を展示します。

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108347/202603105345/_prw_PT1fl_YHd0PjmW.png

 

■AuthenX社との戦略的パートナーシップ

AuthenX社は、シリコンフォトニクス技術を活用した高速光トランシーバの設計・開発に強みを持つ台湾のスタートアップ企業です。
京セラは同社と次世代データセンター向け光インターコネクト技術の共同開発を進めており、2025年12月には、京セラのCVCファンドであるKVIF-Iから出資を実施し、連携を加速しております。

本開発品は、AuthenX社のモジュール設計技術と、京セラが長年培ってきたPCIe®プロトコル処理、信号品質管理、リンクトレーニング技術を融合することで実現しました。両社は今後も緊密に連携し、本技術の製品化と市場展開に向けた取り組みを加速していきます。

 

【AuthenX社について】

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108347/202603105345/_prw_PT2fl_A2F11L41.png

    
    

※1 PCIe(Peripheral Component Interconnect Express):CPUやGPU、AIアクセラレータ、ストレージなどのデバイス間を高速接続するためのインターフェース規格。

※2 OSFP-XD: 次世代の高密度・多レーン対応を想定した、プラガブル型光モジュールのフォームファクターの一つ。

※3 KVIF-I:京セラが継続的に新規事業を創出する体制を強化するために2024年4 月に京セラとグローバル・ブレイン株式会社が共同で設立したコーポレート・ベンチャー・キャピタルファンド。(https://www.kyocera.co.jp/newsroom/news/2024/002535.html

※4 リタイマー:損失やノイズが混じった信号を補正するための中継チップ。

※5 Optical CDFP:主に400G世代で用いられてきた、プラガブル型光モジュールのフォームファクターの一つ。

 

●本成果はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業(JPNP21029)の結果得られたものです。

●PCIeは、PCI-SIGの登録商標です。

●OPTINITYは、京セラ株式会社の登録商標です。

 

 

 

 

 

 

 
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