年齢を重ねるごとに気になってくる白髪。「もう歳だから仕方ない……」と諦めている人も多いかもしれない。


しかし、白髪の原因の一つが体の「酸化」、いわゆる“サビ”にあることをご存知だろうか。
内科医の工藤あき先生に、白髪と酸化の関係、そして抗酸化食材の効果的な摂り方について話を聞いた。

白髪と“サビ(酸化)”の関係
白髪のメカニズムには、髪の色を作るメラノサイトという細胞が深く関わっている。このメラノサイトがうまく働かなくなると、色素が髪に伝わらず白髪になってしまうのだ。

では、なぜメラノサイトの機能が低下するのか。そこには「活性酸素」が大きく関係している。

工藤先生いわく「活性酸素が増えると、メラノサイトに酸化ストレスがかかり、細胞の寿命が縮んだり、メラニン生成の酵素が酸化して機能が低下します」とのこと。
つまり、白髪は体の中で酸化が起きていることを示す目に見えるサインというわけだ。

白髪が増えやすい生活習慣として、息が上がるような過度な運動、飲酒、喫煙、そしてストレスが挙げられる。
ストレスを受けると一時的に血流が悪くなり、自律神経やホルモンを介して毛根の色素機能に影響し、白髪を進める可能性があると言われている。

白髪予防におすすめ!抗酸化食材の選び方
酸化に対抗するカギとなるのが「抗酸化」だ。
「抗酸化作用のある酵素は年齢と共に減ってしまうので、食事から取ることが大事です」と工藤先生。

代表的な抗酸化成分は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、そしてポリフェノール。ビタミンCは水溶性なのでこまめに摂取し、ビタミンA、Eは脂溶性なので油と一緒に取ると吸収率が上がる。

白髪の原因は「サビ」!? 油や食品の酸化にも要注意!
具体的な食材としては、ビタミンCではキウイ、イチゴ、トマト。ビタミンEでは大豆、ナッツ類、アーモンド。ポリフェノールでは、リンゴやブルーベリーが手軽でおすすめだ。
「リンゴのポリフェノールは加熱に弱いので、切ってそのまま食べるのが一番です。ブルーベリーはコンビニで冷凍のものが買えて便利ですし、あの青色がポリフェノールの塊で抗酸化作用が強いです」と工藤先生。

また、抗酸化成分ではないが、亜鉛やマグネシウムなどのミネラル系も忘れてはいけない。
細胞の生まれ変わりを促す働きがあり、特に毛髪には亜鉛が必要だという。

逆に避けたい食生活もある。酸化した古い油や、甘いものの摂りすぎだ。
工藤先生によると、甘いものを代謝するためにビタミンを使うので、せっかく摂ったビタミンを消費してしまうという。

ゼロにする必要はなく、バランスが大切だそう。

そして見落としがちなのが、食べ物自体の酸化だ。
リンゴを置いておくと茶色くなるように、抗酸化性のあるものも時間が経ったものはその力が失われてしまう。
なるべくフレッシュなうちに摂るのがポイントだ。

油は抗酸化成分の“吸収を助けるパートナー”
ここで注目したいのが「油」の役割だ。実は、良質な油を取ることは白髪予防にとても重要なのだという。

「油は細胞の膜を作る構成要素であり、ホルモンの材料にもなります。特にオメガ3系の油は柔らかい細胞膜を作れるので、血管がしなやかになり、血流が隅々まで届く可能性が上がります」

つまり、髪によかれと思って取った抗酸化物質が、ちゃんと血流に乗って届けられるベースを作るために、良い油が重要な役割を果たすというわけだ。

さらに、脂溶性のビタミンA、Eは油と一緒に摂ることで吸収率がアップする。
例えば、カボチャやニンジンをサラダで食べる時、ノンオイルドレッシングでは抗酸化成分が十分に吸収されないため、オイルを使った方が効果的だ。トマトのリコピンもパスタソースやスープで油と一緒に摂るのは理にかなっているという。

おすすめのオメガ3系の油は、アマニ油やエゴマ油。
1日小さじ1杯でいいという手軽さが魅力だ。
ただし、アマニやエゴマは加熱に向かないので、サラダや納豆にかけるなど、出来上がったものにかけるのがポイント。朝食で習慣化すると続けやすく、「パンに乗せたりお味噌汁に入れても癖がない」とのこと。

良い油でも“古い油”は逆効果(油も実はサビる)
良質な油の重要性を述べてきたが、注意すべき点がある。それは「油も酸化する」ということだ。
開封後の油は、空気・光・熱で徐々に酸化していく。そして酸化した油は、せっかくの抗酸化食材を台無しにしてしまうのだ。

「油は開封後はもちろん、温度が高いところも苦手ですし、日光が当たるところでも酸化が進みやすくなるので、保存方法も適切に守る必要があります」と工藤先生。
冷暗所で保管し、開封したら早めに使い切ることが大切だ。

また、調理して時間の経った油にも要注意。揚げ物を作ってから時間が経ったものなども、油が酸化している可能性がある。見落としがちな油の酸化にも気を配りたい。


白髪には加齢や遺伝といった避けられない要因もあるが、生活習慣や食事で改善できる部分も多いにある。
まずは、自分のライフスタイルに合った方法で、できることから始めてみてはいかがだろうか。

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