【特集】「学園アイドルマスター」長月あおい(花海咲季役)イン...の画像はこちら >>

アイドルマスター」シリーズの6年ぶりの新ブランドとなるアプリゲーム「学園アイドルマスター」(以下、「学マス」)が、5月のサービス開始以降、大ヒットを続けている。ヒットの要因は様々あるが、“アイドルへの挑戦状”をテーマに掲げた楽曲の数々もそのひとつ。

近年の音楽シーンを彩る多才なコンポーザーたちが参加した、アイドル作品の枠を超えた楽曲たちは圧倒的なインパクトを残している。リスアニ!では、各アイドルの1stシングルリリースを記念して、楽曲や音楽面にフィーチャーしたキャストインタビューを実施。今回は、勝ち気で負けん気の強い入学試験首席の新入生・花海咲季役の長月あおいに話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 千葉研一

長月あおいを形作ったのは、かき氷、アイマス、アイドル

――最近は猛暑ということもあって、長月さんの事務所プロフィールに書かれている「趣味:かき氷屋さん巡り」「特技:かき氷早食い」が気になりました。かき氷がお好きなのですね。

長月あおい そうなんです。年間140杯ぐらい食べるんですよ。

――140杯!?

長月 はい。でも、夏はめっちゃ並ぶので、なかなかお店に入れないです。

――確かに、いつも以上に並んでいますよね。ちなみに、今のお薦めはどのお店ですか?

長月 渋谷にある「オクノシブヤ」ですね。美味しいです!

――いつか“かき氷大好き声優”として活躍されるのも楽しみにしています。そんな長月さんは、元々「アイマス」のプロデューサー(「アイマス」シリーズのファンの呼称。

Pと呼ばれることもある)だったそうで。

長月 そうなんです。小学生からPなので、歴は結構長いです。

――公式ラジオ番組「初星学園 音楽部」などでも少し挙げてしましたが、「アイマス」シリーズのアイドルでは誰が好きで、どういった曲が好みだったのか教えてください。

長月 人生で最初にプレイした「アイマス」のゲームは「アイドルマスター シンデレラガールズ」で、そこで人生で一番初めに好きになったアイドルが前川みくちゃんでした。みくちゃんが歌っている曲はもう全曲神曲!みくちゃんのプレイリストを作ってず~っと聴いていたくらい大好きです!他のブランドでは、「(アイドルマスター)ミリオンライブ!」だと伊吹 翼ちゃんと徳川まつりちゃんが好きで、「(アイドルマスター)シャイニーカラーズ」はストレイライトをユニットで推しています。でも、基本的には全員平等に愛しています!

――いつか他のブランドの曲をカバーする機会があるかもしれませんし、咲季として歌ってみたい「アイマス」楽曲に関してもぜひお聞かせください。

長月 え~!いっぱいありすぎます(笑)。ラジオで「乙女よ大志を抱け!!」(天海春香)が一番好きだと話したのですが、春香ちゃんは自分の中では伝説のアイドルのような存在なので、やっぱりいつか春香ちゃんの曲をカバーする機会があれば嬉しいなと思います。

それから、「ミリオンライブ」の「DIAMOND JOKER」(伊吹 翼、徳川まつり、四条貴音、所 恵美)や、「シャイニーカラーズ」の「Wandering Dream Chaser」(ストレイライト)も咲季に似合うと思っていて。「Wandering Dream Chaser」の“諦めない、絶対”というセリフを咲季で言ってみたいですね。そんな機会があったら夢のようです。

――咲季の声で“諦めない、絶対”とか脳内再生できますね。そして、もうひとつ聞きたいのが長月さんの趣味「アイドル鑑賞」についてです。こちらもいっぱいいるとは思いますが、特に好きなアイドルを挙げるとすれば?

長月 小さい頃からハロー!プロジェクト(ハロプロ)がすごく好きで、今はハロプロ以外にも色んなアイドルを幅広く追っている感じです。

――近年のハロプロはパフォーマンスが抜群ですからね。咲季にも似合いそうな気がします。

長月 そうなんですよ。ハロプロのアイドルたちは“かっこいい”と“かわいい”を兼ね備えていて、そういう部分では親和性があるというか、系統・系譜として咲季も近しいところがあるのかなと思います。

――「初星学園 音楽部」でも鈴木愛理さんがずっと好きだと話していましたし、パフォーマンスは咲季役として参考になるところがあるのでは?

長月 今までは「かわいいな、癒やされるな、元気がもらえるな」ってファン目線だけで見ていたんです。でも、自分自身もリアルライブを控える身になってからは、「激しく踊りながら歌えるのはすごい」「カメラに向かって作る表情が素敵」「こんなに汗をかいているのに笑顔を絶やさないのは、本当にプロ」といった目線でも見るようになってきました。それをすぐにマネできるとは思っていないですが、少しずつ時間をかけて、吸収できるところはしていけたらなと思っています。

――先ほどの「アイマス」楽曲のように、咲季としてカバーしてみたいアイドルの楽曲はありますか?

長月 やっぱりハロプロの曲は咲季に合うと思うので、カバーしてみたいですね。その中でもひとつ挙げるなら、私はアンジュルムやJuice=Juiceが好きなので、Juice=Juiceの『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』を咲季で歌ってみたいです。

咲季の“強さと弱さが両立している感じ”とこの曲は合うんじゃないかなと思って。この曲を歌うのは、私にはまだ早いかもしれないですけど(笑)。

オーディションの課題曲は、咲季が歌っている姿を鮮明に想像できました

――オーディションは2021年、事務所に所属する前の養成所時代だったそうですが、昔から「アイマス」シリーズが好きということですから、お話をいただいて驚いたのでは?

長月 すごくびっくりしました。オーディションを受け入られること自体が夢のようで嬉しかったです。

――そして今年の3月にキャスト発表、5月にゲームがリリースされて大ヒットを続けています。実感が湧いてきたのは、いつ頃からですか?

長月 ゲームがリリースされて、ちょっとずつ実感が湧いてきている状態ですね。収録は進んでいたのですが、(オーディションに受かってから)リリースまで3年近くありましたから。SNSのトレンドに入ったり、楽曲の再生回数がすごく伸びていたり、電車でプレイしている人を見かけたり、反響をいただいて嬉しい限りです。

――改めてオーディションのこともお聞きします。咲季の資料をいただいた段階で、いわゆるセンターポジションだとわかっていたのですか?

長月 わかっていませんでした。オーディション資料には、どのアイドルでもない仮のイラストが載っていて、てっきりその子がセンターのアイドルだと思っていたんです。それとは別に花海咲季、月村手毬、藤田ことねの資料が届いたときも、咲季のような勝ち気で負けず嫌いな子がまさかセンターポジションのアイドルだとは想像していなくて。オーディションに合格してから聞かされて、すごく驚きました。

――いい意味でこれまでの「アイマス」のセンター像を意識することなく、咲季の役作りをして臨めたわけですね。

長月 そうですね。今までのセンターは天真爛漫やおっとりしたタイプの子が多かったですけど、まったくそういうイメージは持たず自由に咲季を演じられたかなと思います。

――オーディション当日はどういう感じに演じようと?

長月 いただいた台本から、最初はツンデレや高飛車といったタイプの子なのかなと思って演じたんです。でも、音響監督さんに「咲季はとにかく火の玉みたいな女の子だから、熱量の高いお芝居をしてほしい」と言われ、それを表現できるようにその場で頑張りました。

――手応えはいかがでしたか?

長月 「もっと声量を出してください」「自己主張を強く」「世界を大きく捉えてお芝居をしてほしい」とも言われたのですが……自分の中では全然上手くできなくて。その日は悔しい気持ちで、涙を流しながら帰りました。

――ご自身ではそう感じたとしても、刺さるものがあったのでしょうね。そして、「アイマス」のオーディションは歌唱審査もあるとのことで、咲季の課題曲について教えてください。

長月 伊吹 翼ちゃんの「恋のレッスン初級編」でした。先ほどお話ししたように、翼ちゃんのことは元々大好きで曲もよく聴いていたので、それを歌えるのが嬉しかったです。

――現在の咲季のポジションを考えると、「恋のレッスン初級編」は少し意外な気もしますが、オーディションでは知らずに歌ったわけですよね。

長月 そうですね。でも、とてもアイドルらしい曲で、私の中では咲季のイメージにハマったといいますか、咲季が歌っている姿をすごく鮮明に想像できて。こういうアイドルらしい曲を歌う子なんだろうな、と思いながら楽しく歌いました。

――それが良かったのかもしれないですね。ただ、咲季のソロ1曲目「Fighting My Way」はそれとはまったく雰囲気の違う楽曲で。

長月 合格を伝えられた直後に、その場で「Fighting My Way」を聴かせていただいたんです。そうしたら、オーディションのときと全然イメージが違って(笑)。すごくかっこいい曲でワクワクした気持ちもありましたが、ギャップにめちゃくちゃびっくりしました。「自分にこの曲が歌えるのか……?」と不安な気持ちにもなりましたね。

何日もかけて咲季らしい表現を突き詰めた「Fighting My Way」

――今回のシングルに収録される初のソロ曲「Fighting My Way」は正直驚きました。EDMのような曲を歌うにしても、それが1曲目にくるとは思わなくて。

長月 プロデューサー(ファン)の方からも「何年も経って、ちょっと方向性を変えたものを出すときの曲だろ」っていう感想が出ているのを目にしました(笑)。

――ただ、「学マス」の楽曲が“アイドルへの挑戦状”をテーマに掲げていることを考えれば、まさに象徴的な曲なのかなと。

曲の印象はいかがでしたか?

長月 本当に花海咲季を象徴する曲というか、強いところも弱いところもすべてが詰まっていて。これ以上ふさわしい楽曲がない、咲季そのものみたいな楽曲だと感じました。

――ちなみに、こういったタイプの曲に馴染みはあったのですか?

長月 いえ、なかったです。私はジャパニーズアイドルしか聴いてこなかったので、引き出しも全然なくて。咲季はなんでもそつなくこなすタイプの女の子で、首席で初星学園に入学しているので、比較的なんでも歌えると思うんです。でも、その咲季の実力に自分が追いついていなくて、家で練習をしてもとにかく難しかったのを覚えています。それに、オーディションの課題曲が翼ちゃんの曲だったこともあって、咲季が「Fighting My Way」を歌っているイメージを、まだ自分の中に持てなかったんですね。

――人によっては最初に全体曲の「初」をレコーディングしたそうですが、長月さんはソロ曲を先に?

長月 はい。「Fighting My Way」が先でした。

――それならなおさら右も左もわからなかったと思いますが、難易度の高いこの曲をどのようにレコーディングしていったのですか?

長月 とにかく、すごい時間をかけていただきました。本番のレコーディングの前に、スタッフさんに何回もレッスンをしていただき、その上で何日かかけてレコーディングしたんです。レッスン初日に歌ったときは、本当に聴くに耐えないほどで……。「学マス」では成長過程で歌が変わるので、その一番下手なバージョンとしてその音源を使ってもいいのではないか、と声があがったほどでした(苦笑)。今聴くと恥ずかしくなりますし、スタッフさんにはたくさんの手間をかけてしまったなと思っています。

――時間をかけたとはいえ、あの完成度に仕上げたのはすごいですよ。

長月 ありがとうございます。スタッフさんと一緒に「この歌詞は咲季だったらこういう気持ちで歌うんじゃないか」「ここにこういう表現を乗せられたら咲季っぽいよね」などと、時間をかけてたくさん話し合って曲を完成させていった結果だと思います。

――この挑戦的な楽曲を作り上げたのは、作詞がHIROMIさんで、作曲・編曲がGigaさん。Gigaさんはレコーディングに来てくれたそうですね。

長月 はい。スタッフさんと試行錯誤して固めていき、ちょっとずつ歌えるようになったあとではありましたが、立ち会っていただきました。

――Gigaさんからは、どのようなことを言われましたか?

長月 2番の冒頭部分とか、仮歌ではかっこよく歌われていたところを、セリフっぽくというか咲季らしい表現を強めに乗せて歌ったんですね。それがGigaさんは予想外だったそうで、すごく褒めてくださいました。

――全部だとは思いますが、特に気に入っているフレーズを挙げるならどこでしょうか?

長月 ラスサビの“君がいれば 何度も立ち上がるわ”というフレーズですね。咲季は何度折れても立ち上がる不屈のアイドルだと思っているので、咲季を象徴しているすごくエモいポイントだと感じています。ここの“君”はプロデューサーであり妹の“(花海)佑芽”でもあり、“応援してくれるファン”でもあると個人的に感じているので、注目していただけたら嬉しいです。

――そういう意味では、ゲームで親愛度コミュを後半まで見て、改めてこの曲を聴いて欲しいですよね。

長月 私も「Fighting My Way」のレコーディングが終わってから、コミュのシナリオを最後まで読んで、歌詞が腑に落ちたというか。アニメの終盤でオープニングの歌詞が伏線回収されるみたいな気持ちになりました(笑)。

――ラストの“Ram pam pam para pum pum pa”も印象的なフレーズです。ここはレコーディングしていく中で生まれたそうですね。

長月 そうなんですよ。もともとは仮歌さんのアドリブが入っていて、メロディも音も歌詞も違っていました。どうしたら咲季らしい魅力の出るパートになるか、スタッフさんやGigaさんと一緒に試行錯誤し、アドリブで歌うなど何パターンも録ってみて最終的に“Ram pam pam para pum pum pa”に固まったんです。すごく気に入っているフレーズですね。

――調べてみても“Ram pam pam para pum pum pa”の意味はわからなかったのですが、なにか意味はあるのですか?

長月 意味は特にないと思います(笑)。実は、歌詞が付くよりも前の音源で、Gigaさんがハミングのような感じで“Ram pam pam para pum pum pa”に近いフレーズを入れていたんですね。それを真似して歌ってみたら「いいじゃん!」となって。ネットでは「何語でこういう意味が込められているんじゃないか」と考察してくださっている方もいますが、特に意味もなく生まれた、なんでもないフレーズです(笑)。でも、この曲を「ぷんぷんぱ(pum pum pa)」と呼んでいる方もいますし、象徴的なフレーズになったのかなと思います。

――謎が解けました(笑)。ほかにも、歌詞の行間での息遣い、吐息なども印象的でした。こういったところも難しかったですか?

長月 初星コミュの台本は途中までいただいていましたが、収録はまだでしたから、自分の中で花海咲季という人物像が完全に固まっている段階では正直なかったんです。なので、吐息もそうですし、セリフっぽいところも強気で余裕っぽくみせるといいますか、その時点で思った咲季を出せるように頑張りました。

「アイドルマスター」の歴史に触れるような歌詞がお気に入りです

――ソロ2曲目の「Boom Boom Pow」は、「Fighting My Way」とは違ったかっこ良さがありつつ、サビではかわいさもありますね。

長月 この曲は、佐藤貴文さん(「学マス」の音楽プロデューサー)から、「Fighting My Way」よりもちょっとかわいい要素強めの曲にしたいと言われていて。「Fighting My Way」は内心に抱えている葛藤や、複雑な心情、絶対に負けられない強い思いをたくさん乗せて歌ったのですが、「Boom Boom Pow」はステージ上で純粋にアイドルを全力で楽しんでいる咲季をイメージして歌いました。振付もかわいくて気に入っています。

――レコーディングはいかがでしたか? 1曲目に比べればスムーズに歌えたのでは。

長月 マイク前で歌うことに少しだけ慣れたこともあって、ちょっとだけスムーズに進んだと思います。でも、1曲目はとにかく強い思いを込めようと頑張ったので、「Boom Boom Pow」も力が入りすぎていたのか、最初はだいぶ力強く歌ってしまって。「もっと楽しそうに歌ってほしい」と言われました(笑)。レコーディングの段階ではまだゲームのライブ映像はできていなかったですが、「サビのところはちょっと跳ねるような振付かな?」など、笑顔でアイドルを楽しんでいる咲季を一生懸命脳内で思い描きながら歌いました。

――では、実際にゲームのライブ映像をご覧になったときは、ご自身の思い描いた解釈と一致していましたか?

長月 解釈一致しすぎてびっくりしました。「これこれこれ!」と思って(笑)。

――各アイドルの誕生日にはバースデー記念のソロ曲が発表されることも決定していますし、咲季が今後どんな曲を歌うのか楽しみにしています。誕生日といえば、咲季と佑芽が双子ではないのに同学年のカラクリは目からウロコでした(※咲季は4月2日生まれ、佑芽は翌年の4月1日生まれなので、日本の法律上では同学年となる)。

長月 皆さん考察されていましたよね。私もオーディションのときはわかっていなくて、佑芽は中等部にいるか双子のどっちかだと思っていたんです(笑)。佑芽と一緒の収録があったタイミングで初めて知りました。

――今回のシングルには全体曲である「初」と「Campus mode!!」のソロバージョンも収録されます。「初」もかなり初期の頃にレコーディングしたと思いますが、曲の第一印象はいかがでしたか?

長月 実は、この曲を最初に聴いたのは音源ではないんですよ。「Fighting My Way」のレコーディングのときに、ちょうど小鹿なおちゃんが「初」のレッスンに来ていて、そこで彼女が歌っているのを聴いたのが最初でした。初星コミュのシナリオは読んでいましたから、すごく感情移入してしまって。メロディもいいし歌詞もいいし「学マス」にぴったりで、なおちゃんの素敵な歌声も相まって本当に泣きそうになりました。

――全体曲ではありますが、アイドルそれぞれに当てはまる内容ですよね。

長月 そうなんです。本当に「学マス」を象徴する楽曲だなと思います。

――レコーディングはソロ曲とはまた別のアプローチもあったかと思いますが、いかがでしたか?

長月 “誰にも負けないわ”や“一つの夢叶えたい思いは”のように、咲季としてもすごく感情移入できる歌詞がたくさんあって。咲季のアイドルにかける思いの強さを表現に乗せられるように頑張りました。「Fighting My Way」のような負けない思い、葛藤や複雑な心情よりも、「初」はこれから始まるアイドル人生に向けたキラキラした気持ちが描かれているので、“誰にも負けない”という言葉も、キラキラした明るい気持ちを込めてほしいと言われて。強い思いがありつつ、アイドルらしいキラキラした気持ちも意識して歌いました。

――そういえば、ラストの英語の歌詞の部分に「アイドルマスター」が隠されているのは気づいていましたか? SNSでバズっていましたが(歌詞の大文字部分を並べると“IDOLMASTER”になる)。

長月 最近、現場で教えてもらったんですよ。レコーディングのときに自力で気づきたかったです!

――そして、ゲームの節目となる場面で流れる「Campus mode!!」。こちらはUNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんが手掛けた楽曲で、「初」とはまた違う良さがあると感じますが、聴いたときの印象を教えてください。

長月 もうひとつの「学マス」のテーマソングにふさわしい素敵な曲だと思いました。この曲は歌詞が大好きなんです。アップテンポで明るくて楽しい曲なのに、なんかエモくなってしまうというか、泣きそうになります。2番には「アイマス」の歴史に触れるような、“道を刻んだ偉大な歴史 忘れずリスペクトだ”“そのすごすぎるバトンちゃんと握って”という歌詞もあって。小さい頃から「アイマス」が大好きで、色んなブランドに触れてきた身として、そこは特にお気に入りです。

――しかも、直後に“これがつまりそうだ アイドルなんだ 全力でマスター!”ですからね。レコーディングはいかがでしたか?

長月 本線のメロディライン以外にも、ハモや掛け声など色々と録るパーツが多くて、早口で歌う箇所もあったので、すごく体力を使いました。レコーディング後は汗だくで帰った記憶があります。ライブのときに1人で歌うことはないと思いますが、「ライブで歌えるのかな?」と不安にもなりました。

――この曲はゲーム内では親愛度コミュの最後(第10話)に流れるのがまたいいんですよね。

長月 あれは泣きますよね。コミュを全部見たあとに、プロデューサーやファンの方に対する“何度も何度も何度もありがとう!”とか本当に感動します。

――長月さんの声は特徴があって、9人歌唱バージョンでもいい意味で目立っていました。

長月 声優さんは特徴的な声の方が多いので、自分ではそこまで個性的な声だと思ったことがなかったんです。でも、いざ楽曲が配信されたら、すごく特徴的だと言っていただいて。咲季は目立ちたがり屋な女の子ですし、自分のパートが目立って欲しいと思うでしょうから、良かったなと思っています。

――今回の1stシングルには収録されませんが、シーズンイベントの楽曲「キミとセミブルー」はサマーソングですね。

長月 咲季のソロ曲とはちょっと違う、“ザ・アイドル”のような曲ですよね。咲季はかわいい曲をもらったら全力で“かわいいアイドル”をやると思うので、ライブで夏を全力で楽しみつつニコニコで踊る、“ザ・アイドル”の咲季を思い描きながら歌いました。

咲季のような腹筋になるには、まだ時間がかかりそうです(笑)

――今後、咲季としてどんな曲を歌ってみたいか希望をお聞かせください。

長月 咲季は幅が広いアイドルだと思っていて。かっこいい曲も、「キミとセミブルー」のようなアイドルらしいかわいい曲も似合っちゃうんです。なので、色んなジャンルの曲に挑戦して、咲季の新しい魅力をどんどん届けていきたいです。そのためにも、これから私自身がたくさん場数を踏んで、自分の歌唱力を向上させられるようにしたいです。ソロ曲はどちらも難しい曲でしたが、今後もどんどん難しい楽曲を咲季として歌っていきたいなと思っています。

――歌は元々自信があったのですか?

長月 まったく自信がなかったです。でも、自信のなさが滲んでしまうと、それは咲季じゃないんですよ。咲季はステージの上では自信満々なところが魅力的なアイドルだと思っているので、私自身は歌唱力にまだまだ自信がないですけど、咲季の力を借りて自信を持って歌うようにしています。

――楽曲と同様に、コミュでのほかの子との関係性も楽しみなところです。すでに実装されている中で、特に印象的だったものを教えてください。

長月 やっぱり佑芽のプロデュースがすごく印象的でした。咲季を演じているから、ということもありますけど、「咲季以外で好きなアイドルは誰ですか?」と聞かれたら迷わず「佑芽です!」と答えるくらい、佑芽が本当にかわいくて大好きなんです。佑芽をプロデュースするときは純粋に応援する気持ちになりますし、(コミュの)話数が進んでいくにつれ、その裏にいる咲季にも思いを馳せてしまって……もう気持ちがぐちゃぐちゃになります(笑)。親愛度コミュ第9話での咲季との絡みは特に印象的で、台本を読んだときにも泣きましたし、実際にプロデュースしてもう1回泣きました。

――そういえば、長月さんにも妹がいるそうで、妹のことが大好きだと話していましたね。

長月 そうなんですよ。私も妹のことをめちゃくちゃ溺愛しています(笑)。

――そして、いよいよ8月10日から初のライブツアー“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初声公演-”がスタートします。となれば、やっぱりこれを聞かなければならないですね。咲季のように腹筋はバキバキになっていますでしょうか?

長月 そ、そうですね……(苦笑)。頑張って鍛えてはいるんですけど……咲季の腹筋って本当にすごくて。私はあまり腹筋がつきづらい体質みたいで、咲季のような腹筋になるにはどれくらいの年月がかかるんだろうって、咲季のストイックさを改めて感じました。腹筋、というかお腹の出る衣装を着るのがいつになるかはわかりませんが、お楽しみに!……と言ったらハードルを上げてしまいますね(笑)。

――もし着る機会があるときは、伊吹 翼役の声優・Machicoさんに相談してみるといいかもしれないです。

長月 私、翼ちゃんのことが大好きだと言いましたけど、Machicoさんのことも大好きなんです! あの美しい腹筋は努力の証ですよね。それに比べて私は……まだちょっとぷにっています(笑)。

――(笑)。腹筋は半分ネタですので、改めてライブへの意気込みをお願いします。

長月 私はダンス未経験でしたし、レコーディングを経験したとはいえステージで歌ったことがなくて。まだまだ発展途上ではありますが、少しでも咲季の魅力が伝わるように、今は人生で一番汗をかいてレッスンを頑張っています。初めてのステージでドキドキですが、咲季の力を借りて、自信を持って全力で、笑顔でステージに立ちたいと思っています。温かく見守っていただけたら嬉しいです。

――ライブはもちろん、ゲームでもコミュや楽曲が増えて、咲季の魅力がどんどん出てくるのを楽しみにしています。

長月 咲季はこれからアイドルとしても人間としてもどんどん成長して、色んな面が見えてくると思います。そんな咲季のアイドル人生を、プロデューサーの皆さんも一緒に歩んでください。よろしくお願いします!

●リリース情報
初星学園
花海咲季 1st Single「Fighting My Way」
8月7日(水)リリース

品番:BNEI-00165
価格:¥2,500(税込)

<CD>
01 Fighting My Way
02 初 [花海咲季 Solo ver.]
03 Campus mode!! [花海咲季 Solo ver.]
04 Fighting My Way [Instrumental]
05 初 [Instrumental]
06 Campus mode!! [Instrumental]

関連リンク

「学園アイドルマスター」公式サイト
https://gakuen.idolmaster-official.jp/

【公式】アイドルマスター ポータル
https://idolmaster-official.jp/

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