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2020年、TVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』第2クールのOP/EDを担う主題歌アーティスト同士として交流がスタートしたBURNOUT SYNDROMESとCHiCO。2021年にはBURNOUT SYNDROMESのアルバム『TOKYO』収録の「逢いたい逢えない feat.CHiCO」で初めて楽曲コラボを果たし、その後もお互いのワンマンライブや“リスアニ!LIVE”などのフェスでの共演や楽曲提供などを通じて、交わりを深めてきた。
INTERVIEW & TEXT BY 阿部美香
初対面はガチガチに緊張!BURNOUT SYNDROMESとCHiCOの出会いは?
――BURNOUT SYNDROMESとCHiCOさんとのお付き合いは、もう4年目になるんですね。
熊谷和海 そうなんですよ。今日、資料としてリスアニ!さんが、2組のこれまでの履歴をまとめてくれたんですけど、「そんなに?」と思いましたね。
CHiCO 最初は『週刊少年ジャンプ』の取材で。
熊谷 そうそう。直接お話ししたのは、『ハイキュー!! TO THE TOP』でOP/EDテーマをチコハニ(CHiCO with HoneyWorks)さんとご一緒した時。僕とCHiCOさんが対談させてもらったのが最初でしたよね。
CHiCO 私はもう、ガチガチに緊張していて、吐きそうで(苦笑)。
石川大裕 それがもう意外ですよね。熊谷がそう言うならわかるけど(笑)、CHiCOさんといったら僕らにとっては既に「おおっ!」と思う存在でしたから。
熊谷 でも、ライブでも何でもいつもCHiCOさんに会うと、すごく緊張してるって言うけど、全然そう見えないんですよ。最初の対談でも、もう堂々とされてましたからね。
CHiCO そう言われるんですけど……実は!ってことばかりです(笑)。
――そこから、「リスアニ!」の紙面で掲載していたCHiCOさんの連載に熊谷さんに出ていただき、音楽での共演はBURNOUT SYNDROMESのアルバム『TOKYO』で「逢いたい逢えない feat.CHiCO」にCHiCOさんがゲストボーカルとして参加したのが最初でした。
熊谷 「逢いたい逢えない」は、当時BURNOUT SYNDROMESのYouTubeチャンネルの企画から生まれた曲で。音源化するなら女性とデュエットしたいなと思って、CHiCOさんをご指名させてもらったんです。
CHiCO 本当に嬉しかったです。それまでチコハニで歌ってきた曲とは違うリアルなラブバラードだったので、「私で大丈夫かな?」と思いながら歌わせていただいたんですけど。
熊谷 レコーディングではアレンジャーの岸田勇気さんとCHiCOさんには「何にも言うことない、最高だ」って言っていたんですよ。
CHiCO 良かったー!『TOKYO』のリリース後には、チコハニの日比谷野音ワンマン“LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks summer hall tour 2021 SEVEN PiECES 秋の陣~我武者羅~”にも熊谷さんにゲストで出ていただけて。一緒に歌えて勉強になりましたし、楽しかったです。
熊谷 僕もレコーディングでCHiCOさんから、HoneyWorksさんのボーカルディレクションはすごく綿密に歌の表現にこだわられていると聞いて、そういう現場もあるんだと、逆に勉強になりましたね。
BURNOUT SYNDROMES揃っての初コラボはライブで!
――石川さん、廣瀬さんは「逢いたい逢えない feat.CHiCO」の時は、まだCHiCOさんとは会っていなかったそうですね?
石川 そうなんです。CHiCOさんのレコーディングには僕ら立ち合っていなかったので。
廣瀬拓哉 “リスアニ!LIVE 2022”でコラボをした時の、リハーサルスタジオが初でした。
石川 それこそ僕らは、人生で一番緊張してましたね。
廣瀬 もう足も震えてて。
CHiCO えええ~っ?どうしてそんな!
石川 なんて言うのかな……もし演奏をミスしても、熊谷に対しては「なんとかしてくれよ!」となるんですけど、CHiCOさんのバックでは絶対ミスできない!
CHiCO そ、そんなにですか?
石川 本当に初対面だったので、ぜひ綺麗に歌っていただきたくて、それくらいの気持ちに。僕らもイヤモニに熊谷以外の声が流れてくると、上手くできるか不安になっちゃうんですよ(笑)。
廣瀬 CHiCOさんを邪魔しちゃいけないと、ミスらないことで精一杯みたいな。そもそも私達、熊谷以外の後ろで演奏したことがなかったので、なおさら緊張したし、気合いも入りました。そんなリハーサルがあったおかげで、本番はとても楽しくやれました。
――CHiCOさんの歌には、どんな印象が?
石川 生で聴くと、音源以上に声の抜けが良くて。
廣瀬 そうなんですよね。ドラマー目線で見てもリズム取りからめちゃくちゃ上手で、歌にドラムを引っ張ってもらっている感じでした。エネルギーと正確さに感動しましたね。
CHiCO そんなに言っていただけると……どんな顔をしていいかわからないです。
熊谷 素直に受け止めてください(笑)。
CHiCO 私もチコハニバンド以外のバンドさんの演奏で歌った経験がまずなかったので、緊張しましたね。それに、チコハニバンドにはキーボードもいてギターも2人だったので、初めてだったんです、3ピースバンドの演奏を間近で見るのが。あとBURNOUT SYNDROMESさんは、演奏スタイルも石川さんがイヤモニをつけて歌っていたりと個性的で。すごく刺激を受けました。それがあったから、去年“ハイキュー‼︎フェスタ 2023 -大壮行会-”にサプライズで出させていただいた時も……。
熊谷 僕らの「PHOENIX」とCHiCOさんの「決戦スピリット」を一緒にね。他の人の曲を演奏する機会も僕らなかったので、すごく面白かったですね。
CHiCO 私も相変わらず緊張はしたんですけど(苦笑)、“リスアニ!LIVE”で一度、BURNOUT SYNDROMESさん全員でのコラボを経験させてもらってからは、もうホームな感じで一緒に楽しく歌わせてもらいました。
石川 僕らもCHiCOさんとのコラボがあったから、その後、他の人とライブで一緒にやるのが怖くなくなった気が……(笑)。
CHiCO わっ、お役に立てました?(笑)
熊谷 いや、それ本当なんですよ。
石川 この間も、『Dr.STONE』のイベントで、石崎ひゅーいさんの曲を演奏させていただいたり。
熊谷 それこそCHiCOさんと一緒にやらせてもらってから、業界内で「こいつら、ライブでこういうこともできるんだな!」と思ってもらえたみたいで。そういう仕事増えました(笑)。
CHiCO 素晴らしい!コラボって楽しいですよね!
熊谷 めちゃくちゃ楽しいですよ、自分達以外の曲のコピーは。我々、BURNOUT SYNDROMESが初めてのバンドだし、始めた時からいきなりオリジナルをやっていたので、コピーバンドを通ってないから、なおさら。
CHiCO 青春!って感じですよね、コピーバンドは。
熊谷 しかも本人が歌ってくれるんですから、こんな楽しいことないですね。
CHiCOが思うBURNOUT SYNDROMESの魅力とは?
――すっかりバンド仲間のようになっていますね、BURNOUT SYNDROMESとCHiCOさん。
熊谷 もうマブダチと言っても過言ではない(笑)。
廣瀬 恐れ多いですけど……。
CHiCO あはは!とんでもない、こちらこそ光栄です。
石川 演奏中にCHiCOさんが近くに来ると、まだ「どう絡んだらいいんだろう!」と戸惑っていますけどね(笑)。
CHiCO いや、もうどんどん絡んで欲しいです!ライブだけじゃなく、熊谷さんには私のEP『PORTRAiT』にも今年楽曲提供していただきましたし、作品を通じてのお付き合いも、多くなりましたよね。
熊谷 そうですよ。
――ではCHiCOさんから見た、BURNOUT SYNDROMESの魅力は?
CHiCO すごく個性的なロックバンドなのに、楽曲はバンドバンドしていないというか。色んなタイプの楽曲があるのがすごいですよね。そして音楽の素晴らしさは当然として、私は皆さんのライブのMCも好きなんです。個人的にMCにはずっと苦手意識があるので、あの楽しい空気感で、掛け合いも面白いMCからの楽曲への持っていき方、本当に尊敬してます。
石川 それは、CHiCOさんがソロだからだと思いますよ。
熊谷 MCがいい……うん、それはよくわからない(笑)。
廣瀬 昔からああなので(苦笑)。
石川 そう、高校の時に喋ってたようなことを、今も喋ってるだけなんですよ。熊谷、俺今日こんなことあったんやけど、聞いてくれない?みたいな。まぁ、ほぼ漫才ですよね(笑)。
CHiCO そこがいいんです。そういう空気を作りつつ、曲が始まるとまたガラッと変わってシリアスになって。BURNOUT SYNDROMESさんならではの世界観がどっしりあってみんなを巻き込んでいくのが、とてもカッコいいなといつも思います。
石川 確かに曲ではふざけないですもんね。
熊谷 だからMCは、もう諦めた感があります(苦笑)。
石川 熊谷だけ笑ってくれたら、もうええわ、という心境で。
熊谷 いや、熊谷も笑ってないです(笑)。
CHiCO そういうやり取りが素敵なんですよ(笑)。
『ORIGAMI』リード曲「Xross Road」のテーマは“もしも4人がバンドだったら?”
――ライブへのゲスト出演、楽曲提供、お互いの楽曲でのコラボレーションと、この4年間でどんどん濃い関係を築いている皆さんですが、ここでまた新たなコラボレーションが実現しました。BURNOUT SYNDROMESの5thオリジナルアルバム『ORIGAMI』は、FLOW、東山奈央さん、ASCAさん、halcaさん、niLLさん、石崎ひゅーいさんなど、多彩なアーティストとのコラボナンバーを収録しています。そしてなんとリード曲の「Xross Road(×CHiCO)」」で、『TOKYO』収録の「逢いたい逢えない feat.CHiCO」に続く、2度目のコラボが実現しました。
熊谷 色々な方々とのコラボ曲を収録したアルバムの構想は、結構前にありました。2022年にBURNOUT SYNDROMES×FLOW名義の「I Don’t Wanna Die in the Paradise」を配信で出し、その後もASCAさんとの「KUNOICHI」や東山奈央さんとの「魔王」を出し……と続く中で、この流れなら、次のアルバムはきっとコラボアルバムになるだろうなと。「逢いたい逢えない」のあとも、CHiCOさんにはぜひまた参加してもらいたいとずっと考えていたので、それならば、ぜひリード曲でバチッと歌ってもらいたい。そこで「Xross Road」を書きました。
CHiCO 嬉しかったです、またお声がけいただいて。しかもそれがリード曲。大役すぎて、私で本当にいいんですか?とびっくりしました。
熊谷 いや、そこはCHiCOさんでしょう。
廣瀬 うんうん。
石川 CHiCOさんしかいないでしょう!と、満場一致でしたよ。
――作詞・作曲はもちろん熊谷さんですが、どんな曲にしようと考えました?
熊谷 実はこの曲、CHiCOさんに楽曲提供させてもらった「イバラヒメ」と並行して書いていまして。「逢いたい逢えない」を含めた3部作のように考えていたんです。“もしもCHiCOさんが〇〇だったら?”が大きなテーマにした。「逢いたい逢えない」は切ない恋愛物語の中のCHiCOさんでしたし、「イバラヒメ」はCHiCOさんがアイドルとして世に出ていたら、こういう曲を!がテーマでした。逆に「Xross Road」は、アイドルとかアーティストではなく、普通の音楽が好きな女性として生きている姿を書きたくて、“もしも僕らとCHiCOさんがバンドを組んでたら?”をテーマにしました。
――確かに曲調がとてもストレートなギターロック。歌詞には、夢に向かっていくアマチュアバンドの日常が描かれていて、忘れていたものを思い出すような気持ちになりました。BURNOUT SYNDROMESには珍しいタイプの楽曲ですよね。
熊谷 数年前に1曲だけ、「世界を回せ」というバンド賛歌を書いたんです。バンドって楽しいなという感じのそこで今回は、もうちょっとリアルなバンドものにしたかったですね。駆け出しの頃の辛さが自分的にはリアルだったので、そういう物語をCHiCOさんと一緒にやれたら面白だろうと。
CHiCO その熊谷さんの発想がすごいですよね。
石川 パラレルワールドですもんね。僕にとっては、夢が叶ったような気がする曲でした。元々、BUMP OF CHICKENやASIAN KUNG-FU GENERATIONが好きだったので、バンドって4人でやるもんだと思っていたんです、最初。だからCHiCOさんと僕らで4人組というのが、嬉しかったなぁ。
CHiCO BURNOUT SYNDROMESは4人組にしたかったんですか?
石川 そうそう。最初に熊谷に声を掛けたのは僕なんですけど、ギターだけやってもらうつもりで彼を誘いましたからね。そしたら、いつの間にか3ピースに(苦笑)。
熊谷 (ボソリと)俺はストレイテナーが好きだったから、3人で良かったの!
廣瀬 意見が合わない(苦笑)。私は、もしかしたらこういう世界線があったのかな?ってまず思いました。あと、自分たちが辿ってきた道も歌詞に書かれているように、本当にこんな感じだったのですごくリアルで。結構、感情移入しながらドラムを叩きましたね。
「Xross Road」の歌詞はノンフィクション!アルバムテーマそのものの楽曲に
――歌詞に目をやると……明け方に24回払いで買ったギターを背負って貸しスタジオで練習し、夜中に車を走らせて向かったライブハウスでリハーサルをしたけど、本番にはお客さんがいなくてフロアはスカスカ。でもかけがえのない仲間と出会えて、“「この光がいつか世界を照らす」”と信じて、バンドを続けていく。そんなバンドライフが、描かれています。
熊谷 はい。ギターは24回払いではなかったですけど(笑)、書いたことはほぼノンフィクションです。
CHiCO そうなんですね!
石川 めちゃくちゃわかりますね。歌詞は、なかでも最後の“全ての「はじめまして」を大切にすると あの日の十字路に誓う歌”というフレーズが好きですね。
CHiCO 素敵ですよね。
石川 熊谷がこれをあえて歌詞にしたことが、ヤバい誓約書やと思っていて。こう言ってしまったら、絶対に大事にしないといけない言葉だし、本気でそう思ってないと書けない。リード曲で“俺は全ての人を大事にする!”と歌い切っているアルバムって、すごくいいですよね。
熊谷 うん、思ってますよ。そもそもこのアルバム全体のテーマというのが、“×=クロス”なんです。クロス=交差ですから、クレジットでコラボ相手を“(×CHiCO)”のように表記したのもそのためで。だからリード曲のタイトルも「Xross Road」なんです。だからこのタイトルが、アルバムのテーマそのものでもあるんですよ。
石川 そうだったの!?
CHiCO そうだったんですね!
――もしかして、今初めて聞きました?
廣瀬 もうそこまで読めてないよね(苦笑)。
石川 伏線が多すぎてね(笑)。
熊谷 私が東京に出てきたのが4、 5年前くらいで、そこから人脈が広がっていった感じがあるんですね。それまでは、メンバー以外の友達もほとんどいなくて、ずっと家に籠もっていたし、飲み会とかにも行かずに、ずっと音楽漬けでした。でも東京に来て、CHiCOさんを含めて「この人の歌い方すごいな」とか「いい曲を書くな」と思う人にたくさん出会えました。そこから人との縁や絆を大事にするようになって、このコラボアルバムに繋がったと思うんですね。その始まりの歌として「Xross Road」を書いたんです。
石川 確かに僕ら、そうなんですよね。上京する前は、対バンライブの相手はみんな敵だと思っていたから、打ち上げにも出なかった。自分たちが一番だ!と思っていたんですけど、熊谷が言うように4,5年前……特に海外に行き始めてからは、それまで交わらなかったいろんなアーティストの方と交わるようになりました。その時の「はじめまして」からの繋がりは、全員が大事にするようになりました。
CHiCO 私もそうです。去年、それまでのCHiCO with HoneyWorksから飛び出してソロ活動を始めたからこそ、こうしてBURNOUT SYNDROMESさんとも、たくさんコラボする機会をいただけて。自分が音楽をやってきた中で、味わうことのなかった経験をさせてもらっているので、皆さんにとても共感できます。大変なこともたくさんあるけど、バンドだからこそ経験できる“最高”の世界線を、「Xross Road」という楽曲を通して体験できて、すごく嬉しいです。
熊谷 今のバンドが、私達と同じ景色を見たかどうかはわからないですけど、“何のために自分がこれをやってるんだろう?”と思ったり、“でもやっぱり続けていくんだ”と決意したり……それは時代が違っても、例えそれが音楽じゃなくても、こういう駆け出しの感情自体は、普遍だと思います。
洋楽っぽさを意識したこだわりのアレンジ術
――久々の音源でのデュエットになりましたが、ボーカリストのお二人のレコーディングは、いかがでした?
CHiCO 一番難しかったのは、最後のほうの“「二人の出逢いは運命だった」と 言えるよ今なら”のパートでした。全体的にも難しいところは多いんですが、まずはそこをどう歌いこなそうかと。「逢いたい逢えない」はバラードでしたけど、今回はロック。どのくらいの温度感で歌ったらいいのかな?というのも、悩みましたね。
熊谷 でも、レコーディングではほぼ一発OKだった記憶がありますね。私にとってはCHiCOさんは「プライド革命」のイメージが強いので、ギターロックは得意球だろうと思って書いた曲でした。なので、実に想像通りのテイクをもらえて、嬉しかったですよ。
石川 お互い得意なキーは違うはずなのに、ナチュラルにデュエットが決まるのは、すごいと思いましたね。熊谷の作り方もすごいし、CHiCOさんの歌い方もすごい。
熊谷 ユニゾンするところは、CHiCOさんにガン!といってほしかったので、ちょっと熊谷が無理して高めに出して、CHiCOさんだけになる瞬間は、もっと高いキーにして女性らしさを出してもらって、熊谷だけのところはちょっと下げて……という作り方をしてますね。
――演奏のほうは、どうでした?
石川 いや、それが普通にめっちゃムズいんですよね(笑)。
廣瀬 そう、そうなんです。こういうギターロックって、大体サビはシンプルなアレンジが多いんですけど、この曲はサビで思いっきり暴れています。高校生とかが考えた“私の最強フレーズ”みたいなのがパンパンに詰まっているから叩くのは大変なんですけど、楽しいところもあるから、ライブでどうなるか自分でも楽しみですね。
石川 そうなんです。おそらくライブでCHiCOさんと一緒に合わせてみてから、生でどう弾いていくかを決めたいから、ライブで聴く「Xross Road」は、音源とはちょっとまた違ったものになると思います。
――熊谷さんがこだわったところは?
熊谷 サビのアレンジですかね。私、細かく展開させるよりも、コードをぐるぐる回して洋楽っぽい作りにしたいので、この曲はサビが相当長いんです。なので、サビを4ブロックに分けて、それぞれのブロックでリズムとコードを微妙に変えて、ぐるぐるしながらも飽きないサビを工夫しました。
廣瀬 そこです、難しいのは(笑)。でも作曲した人にしかわからないリズムの重ね方とかもあるので、叩いてみて、新しい発想だと思うところもたくさんあるんですね。だから、やってて楽しい曲ですね。
バンドマンの1日に密着したナチュラルでリアルなMV
――そしてMVは文字通り、この4人組駆け出しバンドが、ライブを行う1日を追い掛ける、ストーリー仕立ての映像になりました。ドキュメンタリー風の。
熊谷 「歌詞どおりやるのも面白いんじゃないか?ただし我々は役者じゃないから、そこは上手くプロの力で」とお願いしたら、今の形になりました。この映像、スマホでも観やすいように画角が長方形じゃなくわざとスクエアにしてあって、まるでバンドメンバーが自力で撮影しているようなカメラワークと質感になっています。撮影場所も1日、ライブハウスを貸し切って……というのはどうか?と提案されまして。とても面白いと思いました。
――ライブハウスの入口にライブポスターが貼ってあり、そこに描かれたバンド名が「XROSSROAD SYNDROMES」。公演日の日付けが2014年11月27日と書かれていて、アルバムリリース日の10年前になっているのも面白いです。架空のお話感があって。
熊谷 バンド名も公演の日付けも、監督のアイデアですね。
CHiCO あのポスター、すごくよく出来てますよね!
石川 ライブハウスも僕らは初めて行く場所だったんですけど、曲の景色のイメージ通りでした。入口から地下に続く階段があって、楽屋の壁もサインだらけでね。
CHiCO すごく新鮮でした、ライブハウス撮影も密着型というのも初めてだったので。監督さんも、キメた感じではなく本当にラフな姿を撮りますと、おっしゃっていたので。
石川 だから、ほぼファーストテイクな感じで、自由に遊ばせてもらえましたね。
CHiCO そもそも、あの撮影で初めて、石川さんと廣瀬さんと普通にお喋りさせてもらったんです、私。それまでもライブとかでお会いしてるんですけど、プライベートトークをしたことがなくて! バンドメンバーが雑談している風景を撮るから……というので、ようやくまともにお話できました(笑)。
石川 そうそう、ゲームの話しましたよね。噂には聞いてたけど、ほんまにゲーマーなんや!って思ったのを覚えてます(笑)。
熊谷 演技らしい演技もせずに、リラックスして撮れたのが良かったな。楽屋で雑談して、リハーサルをやって、楽器をセッティングして、本番をやって、物販でお客さんと交流して……と、昔自分たちがやっていたことをそのままやればいい。ライブの演奏シーンも1発撮りで、すごく楽させてもらえました。なんせ我々のMV撮影は、真夏の岩山とか過酷な自然環境で行われることが多いので、室内だというだけでもラッキーなんです。東山奈央さんとの「魔王」のMVは教会で撮影したんですが、そうなる前の案は雪山でしたからね(苦笑)。
廣瀬 ただ、当初はライブもインディーズっぽく撮ろう!となっていたんですけど、完成した映像を観たら、この人たちプロだな!っていう空気が全員に滲んでいて。アマチュアっぽい駆け出し感が、もっと出せれば良かったんですけど……私達の演技力が足りませんでした(苦笑)。
熊谷 そう、唯一後悔があるとすればそこですね(笑)。でも懐かしかったですよ、すごく。物販で売る手焼きのCD-Rにマジックでバンド名を書いたりしましたもんね。
CHiCO 私はインディーズバンド経験がないので何もかもが新鮮でしたし、本物のバンドマン体験ができて、本当に楽しかったです。
石川 バンドをやったことのある人には“あるある”なMVだし、やったことのない人には気分が味わえるので、面白がってもらえるんじゃないですかね。
――そんな4人組のライブシーンがリアルに実現するのが、11月28日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)で開催されるBURNOUT SYNDROMESの“Good Morning [New] World TOUR 2024 in TOKYO&OSAKA”東京公演です。CHiCOさんがゲストで登場されますね。
熊谷 既に大阪公演は終わったんですが、CHiCOさんと一緒に「Xross Road」を披露するのはここが初めてなので、めちゃくちゃ盛り上がるでしょうね。
石川 サビが強いから、お客さんもノリやすいと思うし。
CHiCO 私もガンガン盛り上げて、BURNOUT SYNDROMESのファンの方にも、感謝をお返したいですね。
熊谷 今回のツアーは新旧交えたセットリストになっていますし、昔の曲もリアレンジしてお届けするので、色んな方に楽しんでいただけると思います。
――ぜひ「XROSSROAD SYNDROMES」になりきって、大暴れしてください(笑)。そしてBURNOUT SYNDROMES×CHiCOコラボを、これからも続けてほしいです。
CHiCO 私としてはぜひ!
熊谷 こちらこそです!音源を出すとしたら、やっぱりタイアップ的なものを手掛けたいですね。私は、何かやれる気がするんですよ。
――新しい曲調も観たいですね。熊谷さんは、書くジャンルも多彩なので。
熊谷 何がいいですかね?ロックじゃないジャンルもありですか?
CHiCO ありです、ありです。私、EDMとかも好きなので。
石川 僕はHIP-HOPがめちゃめちゃ好きなので、CHiCOさんにラップしてもらいたいな。
廣瀬 私は、海外で一緒にライブがしたいですね。アニソン縛りでツアーができたら最高です。今年も海外ツアーをやらせてもらいましたけど、アニソンへのレスポンスは全然他の曲と違うんです。それを一緒に味わえたらいいですよね。
CHiCO うわー、夢が広がりますね。これからもぜひよろしくお願いします!
熊谷 まずは、Zepp Shinjuku(TOKYO)を盛り上げて、我々にしかできないことにまた挑戦していきましょう!
●リリース情報BURNOUT SYNDROMES 5th Original Album
『ORIGAMI』
11月27日発売
【通常盤(CD)】
品番:ESCL-6032
価格:¥3,300(税込)
【初回生産限定盤(CD+BD)】
品番:ESCL-6030~1
価格:¥7,700(税込)
ご購入はこちら
https://erj.lnk.to/O4yYl9
Apple Music [Pre-add]、Spotify [Pre-save]はこちら
https://paps.grooveforce-jp.com/lp?id=2024110607404050TiYfIQBdpo&openExternalBrowser=1
※Apple Music [Pre-add]、Spotify [Pre-save]とは、配信前の作品を予約出来る機能で、予約した作品は配信開始後にご自身のライブラリへ自動追加されます。
※上記URLからのApple Music Pre-add、Spotify Pre-saveは日本国内居住者向けのサービスです。
※ライブラリにアルバム、曲が追加されるまで時間がかかる場合があります。
<CD>
M01. Paradise of Birds
M02. I Don’t Wanna Die in the Paradise (×FLOW)
M03. Xross Road (×CHiCO)
M04. 魔王 (×東山奈央) <TVアニメ「魔王学院の不適合者Ⅱ」2ndクールOPテーマ>
M05. 星屑ライダーズ
M06. KUNOICHI (×ASCA)
M07. I feel you (×halca)
M08. 初恋カプチーノ
M09. Amateras <パラスポーツアニメ「アーチェリー編」テーマ曲>
M10. FORÇA (×niLL)
M11. BABEL
M12. ORIGAMI
-Bonus Track-
M13. Good Morning [NEW] World! (×石崎ひゅーい)<TVスペシャル『Dr.STONE 龍水』OPテーマ>
M14. FLY HIGH!!- Portuguese Ver.-
<BD> ※初回生産限定盤のみ
Good Morning [New] WORLD TOUR Documentary & Live 2023-2024
店舗別購入特典
BURNOUT SYNDROMES応援店:オリジナルポストカード
Amazon.co.jp:メガジャケ(各形態絵柄)
楽天ブックス:オリジナルアクリルキーホルダー
セブンネットショッピング:オリジナルトート型エコバッグ
※数に限りがありますので、なくなり次第終了となります。
※上記店舗以外での配布はございません。
※応援店対象店舗・特典のデザインは追ってご案内いたします。
※各オンラインショップにつきまして、カートが公開されるまでに時間がかかる場合がございます。
※Amazon.co.jp、楽天ブックス、その他一部オンラインショップでは「特典対象商品ページ」と「特典非対象商品ページ」がございます。予約の際は、希望される商品ページであることをご確認ください。
●BURNOUT SYNDROMESライブ情報
Good Morning [New] WORLD TOUR 2024 in TOKYO&OSAKA
2024.11.28(木) 東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)
開場 18:00 / 開演 19:00
お問合せ DISK GARAGE:https://info.diskgarage.com/
チケット:
整理番号付きスタンディング ¥6,300(税込/1D代別)
申し込み&詳細はこちら
https://eplus.jp/burnoutsyndromes/
●CHiCOライブ情報
LAWSON presents CHiCO 1st Hall Live “CONFETTi”
2025.4.29(火・祝) 東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
開場 17:00 / 開演 18:00
お問合せ DISK GARAGE:https://info.diskgarage.com/
関連リンク
BURNOUT SYNDROMES 公式サイト
https://burnoutsyndromes.com/
BURNOUT SYNDROMES 公式X
https://twitter.com/burnout_live
BURNOUT SYNDROMES 公式YouTube
https://www.youtube.com/c/burnoutsyndromesSMEJ
CHiCO 公式サイト
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CHiCO スタッフX
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