Rainy。が『名探偵コナン』への愛と16歳なりの“ラヴ”を...の画像はこちら >>

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ティーンならではのフレッシュな感性と、瑞々しい中にも確かな表現力と歌唱力が備わった唯一無二の歌声で、新世代にポップアイコンとして注目を集めるRainy。が、ニューシングル「But ノーラヴ」を完成させた。

元GARNET CROWのAZUKI七が作詞したことでも話題を呼んだ「…and Rescue Me」に続き、自身2度目となるTVアニメ『名探偵コナン』(以下、『コナン』)とのタイアップ曲、しかも初のOPテーマとなる本楽曲には、現在16歳の現役高校生でもある彼女なりの“ラヴ”と『コナン』という作品への深い愛情が詰まった、スタイリッシュなダンスポップに仕上がっている。様々な愛をその身に受けて育ってきた彼女が本楽曲に込めた想いに迫る!

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創

5ヵ月連続リリース、高校進学と上京。2024年の活動と環境の変化

――前回リスアニ!でインタビューしたのは、2023年8月にリリースされた「…and Rescue Me」(TVアニメ『名探偵コナン』EDテーマ)のタイミングでした。その後も配信シングルを中心に精力的な活動を展開してきましたが、ご自身としてはどんな時間になりましたか?

Rainy。 2024年は5ヵ月連続リリースのおかげで色んなイベントに出させていただいて、たくさんの新しい人と出会うことのできた1年でした。第1弾リリースはデビュー曲「Find the truth」と2ndシングル「All or Nothing」の英語バージョン。第2弾リリースは「BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 4- beatmania IIDX」テーマソングの新曲「Riff//rain」で、実際に決勝戦の会場で歌わせていただいたのですが、「beatmania IIDX」は音を楽しむゲームなので、会場の皆さんからも音楽を楽しむ気持ちが伝わってきて、すごくいい刺激になりました。

――第3弾リリースの「Fight Song」はビーチバレーボールの全国大会“’24マドンナカップ in 伊予市 第28回全日本ビーチバレーボール高校女子選手権大会”のテーマソングでした。

Rainy。 その時も開会式で歌わせていただいたのですが、女子高校生の大会だったので、私と同年代の子たちとたくさん出会うことができました。練習中の子たちとお話ししたら私の楽曲を以前から聴いてくれていたり、「ファンになりました!」と言ってくださる方もいて。しかも私は福岡出身で中学時代にバレーボール部だったのですが、その当時から知っていた強豪校の女の子が出場していて、まさかの再会を果たしたんです!その子もすごく驚いてましたね。

足元が砂にも関わらずきれいにスパイクを決める選手の皆さんにも感動しましたし、愛媛観光もできたので楽しい思い出をたくさん作れました。

――続く第4弾リリースは、マンガ「カッコいい女の子と12センチの約束」の公式テーマソング「蕾」です。

Rainy。 (「蕾」を)原作の直 正也先生もすごく気に入ってくださって。この間、そのマンガのポップアップを見に行ってきたのですが、めちゃくちゃ可愛くてテンションが上がりました。

――そして第5弾のバラード「万里一空」は、TVアニメ『戦国妖狐 千魔混沌編』最終クールEDテーマとして、時に過酷さもある作品の世界観を優しく彩りました

Rainy。 つい先日、TVアニメの完結記念イベントに出演して「万里一空」を歌わせていただいたのですが、その前にキャストの皆さんの生アフレコや作品を振り返るコーナーもあったので、登壇したらイントロから泣いているお客さんもいらっしゃって。SNSでも「Rainy。ちゃんの歌声でさらに泣いてしまった」というメッセージや「万里一空」があったから『戦国妖狐』がより好きになった、という本当に嬉しいお言葉をたくさんいただきました。

――アニメが完結した今、改めて「万里一空」は作品にどのように寄り添う楽曲になったと感じますか?

Rainy。 色んな解釈をしてほしいので、私から「こういう楽曲です」とはあまり言わずにいたいなと思うのですが、“君のいない夢は 刹那”という始まりの歌詞やサビの“君が笑ってくれたら 一緒に泣けたなら”というフレーズもあって、聴いてくれる人たちの心に寄り添えるような、不安を和らげて心に温かさを添えてくれるような曲になったと思います。私は『戦国妖狐』自体がそういう作品だと感じているので、作品のファンの皆さんにとってもそういう楽曲になっていたら嬉しいです。

――きっとそうなっていると思います。アーティスト活動で様々な新しい出会いがあった一方で、Rainy。さんは2024年に高校に進学して、それと同時に地元の福岡から東京に上京してきたそうですね。

Rainy。 はい。引っ越してきた当初は戸惑うことも多かったです。私は食べることが好きなのですが、まずダシや調味料、醤油の味が福岡と東京では全然違うことに驚きました。九州は味付けが東京よりも甘いんです。それと高校でできた友達は高頻度でディズニーランドに行っていることにもびっくりしました。福岡ならみんなグリーンランド(熊本にあるアミューズメントパーク)に行くので。方言の違いもそうで、入学当初はみんなとの距離を感じて少し怖かったんです。でも今はすっかり馴染んでしまって、この間、福岡に帰った時に、標準語でしゃべっていたので向こうの友達に「(東京に)染まりんしゃったね」と言われました(笑)。

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家族や友人、スタッフ、敬愛する祖母からの“愛”が紡いだもの

――2025年最初の新曲「But ノーラヴ」は『コナン』のOPテーマ。Rainy。さんがアニメのオープニングを担当するのは今回が初めてです。

Rainy。 もちろんエンディングもアニメの最後に流れるからこその良さがありますが、オープニングは観てくださる皆さんが「今から始まるぞ!」っていうワクワクを感じるものだと思うんです。私もアニメが大好きでよく観ているので、その感覚をみんなに届けられる機会をいただけて、今までとはまた違った新しい嬉しさを感じました。

――ご自身の中で「アニメのオープニングと言えばこう!」みたいなイメージはありますか?

Rainy。 オープニングはリズミカルでポップなイメージで、逆にエンディングはその作品の物語やキャラクターに寄り添う落ち着いたイメージがあります。今回の「But ノーラヴ」もリズミカルでタタタッと駆け抜けて行くようなオープニングらしい曲調なので、レコーディングの時もイメージしやすかったですし、「(アニメの)OP映像はこんな感じになるかな?」と想像しながら歌いました。江戸川コナンくんは主人公なので登場するとして、どんな登場の仕方をするのか。そして歌詞に沿った映像になるのか、それとも歌詞とは切り離した映像になるのか。個人的にはカラフルな映像を想像していたのですが、実際にOPアニメを観たらモノトーンの場面が多くてクールな感じだったので新鮮な驚きがありました。

――自分も初めてOPアニメを観た時は驚きました。

まさか黒田兵衛、若狭留美、脇田兼則という渋めな大人連中にフォーカスした映像になるとは想像もしておらず。

Rainy。 私もまったく想像していなかったので本当にびっくりしました!てっきりコナンくんと(毛利)蘭ちゃんや(灰原)哀ちゃん、少年探偵団のみんながこの曲に合わせて踊ったりしてくれるのかな?と妄想していたのですが、観たら「えっ!? めっちゃバトルしてる!」と思って(笑)。キレのある映像もそうですし、登場するキャラクターや展開の仕方が、原作のストーリーにどんどん迫っていくような描き方だったので、すごくワクワクしました。

――「…and Rescue Me」のインタビューの時に、Rainy。さんの推しは赤井秀一と話していましたが、今回登場する大人たちの印象はいかがですか?

Rainy。 最初に観たタイミングではまだ脇田さんの正体を知らなかったので、「あれ?板前さんがなんで?」と思ったのですが、原作のマンガを読んで「そういうことだったのか!」と納得しました。若狭先生は沖矢 昴さんに扮した赤井さんと対話するシーンが印象に残っていて。少年探偵団とお話しする時はほのぼのした雰囲気ですけど、その沖矢さんとお互い探り合いしながら話す時の声と表情がものすごくかっこ良くて。「うわ!大人の女性だ……!」と思ったのを覚えています(笑)。

――そんなミステリアスな経歴や過去を持つ3人にフォーカスしたアニメ映像にもマッチングしているのが「But ノーラヴ」ですが、楽曲を受け取った時の印象はいかがでしたか?

Rainy。 まずすごくスピーディだと思いました。

練習していてもあっという間に終わってしまう印象があって。すごく速くて歌詞を追っていくような感じが、これからアニメが始まるワクワク感を盛り上げてくれますし、そんななかスパーンと終わっていくので、少し名残惜しさが残る感じも含めてすごくかっこいい曲だと思いました。

――歌詞はどのように受け止めましたか?

Rainy。 まずサビの“Iʼm 16 But ノーラヴ”というフレーズが、私も今16歳なのですごく身近に感じました。私が今知っている“ラヴ”は“家族愛”や“友達愛”、活動を支えてくださっているスタッフさんへの“仲間愛”で、恋愛に関してはまだまだですが、それ以外の愛の形をたくさん知っているという意味で、サビ終わりに出てくる“But I … no your love But I know your true love”というダブルミーニングのフレーズも共感できます。きっとこれからも色んな“愛”を知っていけると思うのですが、現時点でもたくさんの方たちから“愛”をいただいていることの嬉しさを噛み締めながら歌いました。

――“ノーラヴ”というタイトルは“no love”であり“know love”でもあるわけですね。

Rainy。 それと個人的には2サビの““いつの日か”なんてもの 頼りにしてちゃいけない”という歌詞は、「“いつの日か”ではなくて今この瞬間に夢を掴み取るんだ!」と自分自身の心を奮い立たせることができたので、改めて頑張ろうと思いました。

――“Iʼm 16”というフレーズはRainy。さんの実年齢に合わせて生まれたフレーズだと思うのですが、同世代の夢を掴もうと頑張っている人たち、自分の夢を探している人たちの背中も押す楽曲と言えそうです。

Rainy。

 確かに同世代の人たちにも刺さると嬉しいのですが、“Iʼm 16”というフレーズがあるからといって、それ以外の世代の人には向けていないわけではなくて。今は大人になった人たちにも、16歳の頃と同じ気持ちで「もっと頑張ろう!」と思ってさらに高みを目指していけるような、その原動力の1つになれたらと私は思っています。

――なるほど。その意味では今のRainy。さんが等身大の気持ちで歌えるだけでなく、この先も初心を忘れずに歌える楽曲なのかもしれません。

Rainy。 それと同時に「あの頃はこう思っていたな」と振り返ることもできる楽曲だと思います。

――先ほど“愛”についての話がありましたが、歌詞になぞらえて、今のご自身にとって“true love”と感じる“愛”について聞いてもいいですか?

Rainy。 上京してからは毎日のような頻度で会っているスタッフさんもそうですし、一緒に東京に来て私の活動を支えてくれている家族、昔からの友達も、高校に入ってできた友達も、みんなすごく応援してくれていて愛を感じるので、全部に対して感謝しています。また、どれが一番というのはないのですが、最近は改めて自分に対しても愛を持つように、自分をないがしろにしてはいけないと思うようにもなりまして。

――というのは?

Rainy。 私は自分に対して悪い意味で謙遜して、自己肯定感を無理やり下げてしまうようなところがあったんです。でも、音楽界の大スターの方々のインタビュー動画を観ると、皆さん自分のことも認めて、自分のやってきたことを信じているからこそ、そこまでこれたことを話していることが多くて。私も自分がやってきたことをちゃんと振り返って、それを踏まえたうえでこの先も頑張れる人間になるために、自分のことも愛して、誇りを持って生きようと思っています。

――ものすごくしっかりしていますね。

Rainy。 いえいえ(笑)。実際の私はだらけ癖があるので、そこは本当に改善しなくてはいけないと思っています。

――でも、自分のこれまでの活動に対して責任を持つという考え方は、16歳ではなかなか持てないことだと思います。そういう考え方に至ったきっかけについて、具体的に聞いていいですか?

Rainy。 私はレディ・ガガさんが好きで、小さい頃からライブ映像をよく観ているのですが、「どんな時も裏切らないで側にいてくれるのは自分のキャリアだけ」とおっしゃっているのを観たときにすごく感銘を受けたんです。それと私の父はオーストラリア人なのですが、オーストラリアの家族のおばあちゃんのことを、私の人生のロールモデルと言ってもいいくらい大好きで尊敬しているんです。言葉の1つ1つに説得力があって、おばあちゃんの言ったことは何でも叶うような、本当に太陽のような人で。そのおばあちゃんから「自分を信じなさい。自分を愛することで、他の人を本当に愛することができるんだよ」と言ってもらったことがあるんです。

――素敵な話ですね。

Rainy。 しかもオーストラリアに遊びに行った時に直接言ってもらった言葉なので、映画やおとぎ話でよくある、おばあちゃんが小さい子に向けて素敵な言葉を贈るシーンをリアルで体験しました(笑)。おばあちゃんは本当にスタイリッシュで、もっと世界的に有名になってもいいんじゃないかと思うくらい、その生き方や考え方を尊敬していて。おばあちゃんの一言一言に突き動かされています。

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『コナン』への“ラヴ”がさらに加速!?歌やMVに込めたこだわり

――色んな愛を一身に受けてここまで歩んでこられたんですね。その意味で「But ノーラヴ」はRainy。さんが歌う意味のある楽曲ですが、歌詞に『コナン』らしさを感じる部分はありますか?

Rainy。 サビの“いったい誰が予想したでしょうか?”といきなり敬語になるのもそうですし、“当てはまらないMystery”や“恋の真実”に感じるミステリー要素や、色んなところに『コナン』要素を感じられるフレーズが散りばめられていると思います。

――やっぱり“恋の真実”は『コナン』に欠かせない要素ですか?

Rainy。 はい!時計台のシーン(工藤新一が蘭に想いを伝える場面)を思い出してドキドキしちゃいます(笑)。

――あはは(笑)。そういえばYouTubeの公式チャンネルに劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』の考察動画をアップしていましたが、前回に取材した時よりも『コナン』好きが加速しているように感じます。

Rainy。 デビュー曲の「Find the truth」もスピンオフ作品(『名探偵コナン ゼロの日常』)のEDテーマでしたし、「…and Rescue Me」では『コナン』のEDテーマを担当させていただいて。こんなにも『コナン』を感じる場所にいさせていただいているので、『コナン』愛が加速しないわけがないんです(笑)。今も私の楽曲がオープニングで毎週流れるのが本当に嬉しいですし、前回のエンディングのオンエアが終わった時は寂しくなった反面、経験させてもらえた事実があることに感動してしまって。そこからずっと、自分の曲にも関わらず「…and Rescue Me」をずっと聴いたり、歴代の『コナン』楽曲も改めて聴き返したりして。どんどん加速している自覚はあります。

――歴代の『コナン』楽曲でお気に入りを挙げるとすれば?

Rainy。 全部好きなので、選ぶのは難しいですけど……倉木麻衣さんの「ベロニカ」や宮川愛李さんの「Sissy Sky」、今夜、あの街からさんの「クウフク」も大好きですし、すべての楽曲に『コナン』要素を感じつつ、先輩方の歌声やパフォーマンスから学ばせていただくことがたくさんあるので、いい意味で「私も負けてられない!」という気持ちにもなりますし、今は「もっと頑張らないと!」という気持ちが高まっています。

――そういった『コナン』への愛も踏まえて、今回の楽曲を歌ったと思いますが、レコーディングの際に意識したことはありますか?

Rainy。 先ほどお話しした“ノーラヴ”のダブルミーニングのお話もそうなのですが、こだわったポイントとして、曲中に何回か登場する“Iʼm 16 But ノーラヴ”のフレーズがあります。元々は全部ソフトな声で歌っていたのですが、ラスサビ頭の“Iʼm 16 But ノーラヴ”では時が止まったように音が消え、この言葉にスポットライトが当たる感じになるので、その雰囲気をさらに強調したくて、ディレクターさんに提案して地声で歌ったんです。音源ではそのテイクを採用していただいたので、ぜひ注目して聴いてほしいです。

――Aメロのリズムに乗ったラップっぽい歌い方も新鮮でかっこいいですね。

Rainy。 ありがとうございます!あの部分は歌っていて楽しくて。特に1番頭の“とっくに”は力を入れやすいので、家で練習している時に思わず大きな声になってしまって、家族に「うるさい!」って怒られました(笑)。Rainy。としての想いも入っていますが、最終的には皆さんに色んな解釈をしてもらえる歌を届けたいので歌詞がクリアに聴こえるように活舌を特に意識しました。

――そしてRainy。さん本人が出演するMVは、ストリート感のある映像に仕上がっていて、ダンスにも挑戦しています。

Rainy。 衣装やヘアスタイルも色んな格好に挑戦させていただきましたし、自分でガラケーを持って撮影するシーンは実際に私がGoProを持って撮影したんです。それが重くて上手く撮れているか不安だったのですが、スタッフさんがかっこ良く編集してくださって。完成した映像を観た時は思わず興奮してナチュラルに「うわー!」って声を出してしまいました(笑)。

――ダンスに苦手意識があるとは思えないくらい様になっていました。

Rainy。 本当ですか?でも、これからももっとパフォーマンスで魅せられる楽曲を届けていきたいので、改めてダンスも頑張らないといけないなって思いました。私自身歌って踊れるアーティストになりたいですし、立っているだけでかっこいいアーティストになりたいので、これからも色んなことにチャレンジしながら頑張っていきたいです。

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ティーンらしい甘酸っぱさが詰まった胸キュンソングが誕生!

――カップリング曲の「Why? Why?」もダンサブルな曲調ですが、ご自身の中ではどんな位置づけの楽曲になりましたか?

Rainy。 曲調だけ聴くとかっこいいのですが、歌詞は“キミの気持ち知りたいの”や“言えないままで 流れてく Tell me why…”と歌っていて、すごくかわいらしいんです。“何気なく視線 合った気がした”とかめちゃめちゃキュンキュンするなあと思って。レコーディングでは、スタッフさんとお話ししながらイメージを膨らませて歌ったのですが、一通り歌ったら皆さん「キュンキュンするね!」と言ってくださって。現場もすごく盛り上がりました(笑)。

――恋する女の子の気持ちを歌った甘酸っぱい歌詞ですよね。これまでにこういうタイプのラブソングを歌ったことはありましたっけ?

Rainy。 「Rainbow Christmas」も恋愛要素の強い楽曲でしたね。ただ、そっちは大きな括りとしての“恋している女の子”をテーマにした楽曲だったんです。対して「Why? Why?」は特定のキャラクターとシチュエーションを描いた楽曲になっているので、その女の子自体の性格を意識して歌うようにしました。多分、この子は普段は強気なんですけど、好きな子に対しては積極的になれないようなところがあって……完全に私の妄想なんですけど(笑)。「くー!かわいい!」と思いながら歌いました。

――ということは、自分自身がそういう女の子なり切るようなイメージで歌ったわけですね。

Rainy。 歌詞の物語から想像できるキャラクターを思い浮かべて、その世界に入り込むようなイメージ、少女マンガの主人公になった気分で歌っていました(笑)。私は少女マンガも大好きで、小学生の頃は「ちゃお」をよく読んでいたんです。あのキラキラした大きな瞳をいかに上手く描くかが私の小学生時代の課題で。

――あはは(笑)。歌詞には“放課後の校舎の窓”というフレーズも登場するので、おそらく学生の恋を描いていると思うのですが、その意味では現役高校生のRainy。さんにとっても身近に感じたのでは?

Rainy。 はい。Aメロの“何気なく視線 合った気がして”から“いつも通り 君に手を振った”のところまでは、私が福岡にいた頃の友達のことを思い浮かべながら歌いました。その友達と放課後、教室に残って勉強していた時に友達が片思いしている先輩がグラウンドを走っていて、彼女はその姿を見つめていたんです。私はその様子を「ふーん、いいじゃん」と思いながら見ていたのですが(笑)、もしその子が歌詞を書いたらこういう気持ちだったんだろうな、と思って。なので友達がその時にしていた眼差しを思い浮かべながら、「あの子はこういう気持ちだったのかなぁ」ってニヤニヤしながら歌っていました(笑)。

――甘酸っぱいですね(笑)。改めて今回のシングルはご自身のキャリアにとってどんな作品になりましたか?

Rainy。 個人的に「But ノーラヴ」は、私自身のこれからの“ラヴ”についてだとか“自分”について歌っている楽曲だと思うのですが、「Why? Why?」はキュンキュンする楽曲なので、そのギャップを楽しんでいただけるシングルになりました。曲調はどちらもリズミカルで疾走感があるのですが、歌詞の世界感は対になっていて色んなシチュエーションで楽しめると思うので、私のように皆さんそれぞれの物語を想像しながら聴いてもらえたらと思います。

――今回、大好きな『コナン』の主題歌を再び担当できたわけですが、今後さらにやりたいことがあれば聞いてみたいです。

Rainy。 今はこのありがたいチャンスをもっと大きなチャンスに変えられるようにしたいです。2024年も色んな新しい方に会えましたが、もっとたくさんの方々に出会えるように、そしてSunny。(Rainy。のファンネーム)の皆さんに私の歌を直接届けられる機会を増やしていければと思います。

――やはりファンの前で歌えるライブは特別なものですか?

Rainy。 すごく特別ですし、私にとってライブをさせていただけることは、お仕事ではなくプレゼントのような気持ちなんです。自分の歌を届ける瞬間というのは、アーティストとして自分の想いを伝える大事な時間なので、その機会が増えることは私にとってはとても幸せなことだと感じています。2023年には“アニサマ(Animelo Summer Live 2023 -AXEL-)”に出演させていただいたのですが、今はもう一度そのステージに立つという目標があって。今後もよりたくさんの人の前で歌えるように頑張っていきたいです!

●リリース情報
「But ノーラヴ」
3月19日発売

【名探偵コナン盤(初回生産限定/CD+描き下ろしアニメ絵柄フォンタブ+肩掛けストラップ)】

品番:JBCZ-6125
価格:¥2,500(税込)

<CD>
1. But ノーラヴ
2. Why? Why?

【通常盤(CD)】

品番:JBCZ-6126
価格:¥1,200(税込)

<CD>
1. But ノーラヴ
2. Why? Why?
3. But ノーラヴ -Future remix-

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公式YouTube
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