2015年10月7日に1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」をリリースしてから約5年。「ラブライブ!サンシャイン!!」から生まれたスクールアイドルグループ・Aqoursの5周年を記念したニューシングル「smile smile ship Start!」がリリースされる。
――Aqoursがデビューして5周年を迎えましたが、皆さんにとってAqoursでの5年あまりを振り返ってみていかがですか?
降幡 愛 『ラブライブ!サンシャイン!!』としてもですが、結成当時はこんなに長くAqoursというグループが続くとは思っていなかったぶん、5周年を迎えられたのはすごいことだなって率直に感じました。昨今の世の中的なこともあって、もっと色んなことができたのにと思っていたんですけど、逆にできないなりのもどかしさのなかで様々なことをこの5周年というタイミングで考えられたのは大きいかなと思いました。
小林愛香 この5年間をAqoursとして駆け抜けてきた想いがあるので、「もう5年か」という感じがしますね。その一方でもっとやっている気もするし、それくらいみんなとはすごくたくさんの思い出もあります。5周年を迎えたなかで、Aqoursの9人だけじゃなくて10人目の皆さんとも一緒にこれからもどんどん進んでいけるんじゃないか、まだまだいけるんじゃないかって思っています。
高槻かなこ 結成から5年経って、東京ドームなど大きなステージに立たせてもらえたのは本当に奇跡だなって改めて思います。そのなかで「小学生の頃にAqoursを好きになって、今年高校に入りました!」みたいなファンの皆さんからの声もあって、「5年って長いんだな」って感じましたし、Aqoursと青春を歩んできたという声を聞くと、皆さんと成長しながら歩んできた5年間なんだなっていう実感が湧きますね。
――そんなAqours5周年を記念したアニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」がリリースとなります。この曲は作曲・編曲を手がけた加藤達也さんによる『ラブライブ!サンシャイン!!』の劇伴「Main Theme Of LoveLive! Sunshine!!」を思わせるイントロから始まる「Main theme of Aqours 5th anniversary!!」が元になっていて、5周年に相応しいものになっていますね。
降幡 これ、最初はみんなで聴いたんだよね?
高槻 うん、そうだと思う。
降幡 リハーサルのときにみんなで聴いて、「これが歌になるんだ」って。
小林 そうそう、最初は歌になる前だったんだよね。
降幡 歌入れ前の段階のBGMとして使われたのが最初だと思います。
高槻 最初は「テーマパークみたいだな」って思いましたね。
降幡 たしかにたしかに。夢の国だ(笑)。それを聴いたのが年末ぐらいかな?
高槻 “LOST WORLD”(2020年10月に開催された“ラブライブ!サンシャイン!! Aqours ONLINE LoveLive! ~LOST WORLD~”)で使われたから、そこが最初かな。
――壮大なオーケストラの導入から、太めのリズムが印象的な勢いのあるサウンドになりました。畑 亜貴さんによる歌詞も勢いのあるものになりましたね。
降幡 また新しい船に乗るというか、次に向かっていくような、畑先生にも「どんどん先に行きなさいよ!」って言われているような。
――たしかに歌詞からも“待つのは苦手なんだ”など、何か急かすようなテンションを感じますよね。
降幡 「終わらないよ、Aqoursは」みたいな(笑)。
高槻 たしかに歌詞を見るとオープニング感が強くて、「ここからまたAqoursが始まるのか」みたいな感じですよね。
小林 始まりを感じる壮大な曲ですね。あとはヨハネ(津島善子)が歌っているパートがラップだったりするんですけど、これまでAqoursでラップをやったりする機会がなかったから、そこも新鮮だったり。ここからまた新しいことにどんどんチャレンジしていけるんだなって思いました。
――そのテンションの高い曲調に対して、皆さんのレコーディングはいかがでしたか?
降幡 私たち1年生は掛け声も多かったから、そこから盛り上げていきましたね。“エブリバディ!”とか“ほら!ほら!”とか、いつも以上にテンション高めで歌いましたね。
高槻 最初に聴いてライブやそこでのパフォーマンスが想像できる曲だったので、レコーディングでもそのままのノリでAqoursらしく歌えたと思います。
降幡 みんなの声が入って完成したものを聴くと、やっぱりAqoursの曲になりますよね。蓄積された5年間のものがあるからこそだと思いましたし、最近のAqoursって大人っぽい曲が多かったのもあったので、ライブがしたくなるような楽曲を5周年という節目にできたことは、まだやっていないドームツアーへの期待値というものを皆さんにぶつけられたかなって思いました。
小林 ……ほんと、「その通り!」って思いながら聞いていました(笑)。
降幡 イエーイ(笑)。
小林 本当にAqoursの歌になるし、こうやってAqoursとして表現するものがみんなの歌になっていくんだし。「やっぱりAqoursってこうだよな」って感じられる曲だったので、聴いていてすごく楽しいし、これからも色んな形で広がっていってほしい曲になりました。
高槻 最初歌入れ前のバージョンを聴いたときからテーマパークのショーの音楽みたいな曲だなっていう印象があったので、そこからAqoursの歌が入ったものとして完成版を聴いたときもライブを想像できて、この1曲だけでショーを見せられるなって思いましたね。
――そして本作もAqoursによるアニメーションPVが制作されました。巨大な船に乗った9人によるフルCGのアニメーションをご覧になった感想は?
小林 「かわいい~! 動いてる~!」でした(笑)。
降幡 「君ここ」(1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」)からアニメーションPVというものは続いていますが、そこから5年経ったなかで最高のものを出していただいたなっていう感じです。なかでもフルCGというのがミソで、オタク目線でいうとフルCGだと表情とかは手描きのアニメとは違うのかなって思っていたんですけど、映像を観たら「なんだ? このハイクオリティは!?」と思いました。本当にかわいいAqours、そして動いているAqoursを久しぶりに観られたなって個人的に感じたし、何より嬉しかったなというのが感想です。
高槻 CGだからより立体感がある映像になりましたよね。船の中ですべてのドラマが展開されていって、また想像を掻き立てるところがフルCGの良さなのかなって思いました。みんなの動きとか表情がすごく豊かで活き活きしていて、親心のような感じで「みんな楽しそう!」って。(笑)
――CGならではの美麗さを活かした構成や時間の経過など、最後まで楽しめる作品になりましたね。
高槻 フルで観ていただくと時間の流れやストーリー性を感じてもらえると思いますし、後半に向けて上がっていく感じというのも早く観ていただきたいなと思います。
――そしてカップリングの「心の羽よ君へ飛んでけ!」ですが、ストリングスなどの音色が印象的な一方で、ファンへの今の想いを表明したような感動的な1曲となりました。
降幡 “羽”ってラブライブ!シリーズのキーパーツな気がしていているんですよ。Aqoursっていつも青空の下で歌っているイメージがあるんですけど、ここでは私は夜明けをイメージして歌っていました。今の世の中でみんなと同じくAqoursも暗闇の中にいると思うんですけど、その夜明けを待っているAqoursが、いずれ来る爆発力や次に進んでいく意思というのものを畑先生の歌詞からは感じていました。「これは“夜明け前のAqours”だ、これからどんどんすごいことが待っているんだぞ」って思わせる楽曲になったと感じています。
――最後のフレーズが“空と海の境界の夜明け”というフレーズが象徴するように、今の世の中で決して希望を忘れないAqoursの力強さを感じさせる曲だなと。
小林 歌詞の中に“すぐに会える君と 会えるよすぐに”というのがあって、私たちも皆さんに会いたい気持ちがあったし、それに対して“すぐに会えるよ”って安心させてくれるような、勇気づけてくれるような言葉でもありました。昨年はAqoursとしてあまり動けなかった時期でもあったから、私自身もヨハネとまたすぐに会えるんじゃないかって気持ちにもなれた、色んな意味で前向きになれた曲でした。
――皆さんがファンを勇気づける一方で、皆さんも勇気をもらえた曲だったわけですね。
高槻 この曲は「smile smile ship Start!」の船上パーティが終わったあとのような曲だと聞いていたので、レコーディングのときもそれをイメージして「パーティーは終わったけどまた会えるよね」という気持ちで歌いました。9人が歌い分けした完成版をあとでいただいて聴いたんですけど、ユニットごとの歌い分けになっているんですよね。
――これも「smile smile ship Start!」と同じく、ファンの方々には忘れられない曲になると思います。そして、その会える時というのが5月にやってきますね。Aqoursの地元である静岡にて開催される、“ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 5th Anniversary LoveLive! ~LET’S GO WONDER TRIP~”ですが、まさに勢いよく“GO!”なAqours5周年を記念した野外ライブとなります。
高槻 Aqoursのイベントのときはいつも雨が降りがちなので、野外と聞いて最初は心配でした(笑)。
降幡 ほんとだよ! 5月とはいえ寒いかも(笑)
小林 『ラブライブ!サンシャイン!!』なのにサンシャイン感を感じたことはあまりないかもしれない(笑)。まあAqoursという名前がついているからね。
降幡 水がついているからね(笑)。Aqoursの地元の静岡ということもあって、最近はステージに立てる機会も少なかったし、こうして静岡でライブができるというのは大きいなと思います。名だたるアーティストさんがライブを行ってきた会場で、Aqoursが単独でライブを行えるというのも最高のプレゼントだなって思いました。
――それがおよそ2ヵ月後に観られるという……。
降幡 あっ、そっか!(笑)。
小林 意外とすぐだ(笑)。
高槻 とりあえず今は新しい曲たちの振付を覚える作業がありますね。ドームツアー用に振り入れをしていた曲でまだ披露してないものがあるので、きっと新しいものが見せられるんじゃないかなって思います。
小林 全曲聴いておいてください!(笑)。
降幡 予習してきてよ!(笑)。
――そうした大型ライブも控えているなか、6年目に突入したAqoursとしての皆さんの今後の意気込みを聞かせてください。
降幡 Aqoursも6年目に向かうにあたって、最近はソロアルバムを出したり、ユニットものも出たりして、そういう遊び心も出てきたかなと思いますし、5年以上やっていますが、まだ可能性を秘めているシリーズなんだなって思っています。ほかにも「幻日のヨハネ-SUNSHINE in the MIRROR-」(「LoveLive!Days ラブライブ!総合マガジン」誌面連載企画)だったり、新しいことをどんどんやっているので、まだやっていないドームツアーを目指すにあたり、作品の5周年ライブでやった以上の、その時の最高のものをドームツアーで出せたらいいなと思っているので、それまで色んな軌跡を9人で歩んでいきたいです。
小林 今私たちが目指しているのは、何よりドームツアーをやりたいということなんですけど、それを私たちの一番の目標とはせずに、Aqoursとしてもっと色んなことをやれるんじゃないかなってこの5周年でそう思えたんですよね。これからも頂点を決めずにどんどん突き進むAqoursでありたいと思います。
高槻 「smile smile ship Start!」はまた新しいオープニング感がある曲だけど、一方で5年間の締め括り感も自分では感じていて。そこから新たに6年目から始まるAqoursというものに、自分たちでもワクワクしています。こうやって今溜まっているエネルギーをみんなと一緒に爆発できるときが来るのが今から楽しみですし、5年経ってAqoursもお姉さんになってきましたし、キャリアだけじゃなくてパフォーマンスとしても圧倒できるような、そんなエネルギーを持ってるグループになりたいなと思っています。とにかく、早く爆発したいですね!
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
●リリース情報
ラブライブ!サンシャイン!!
Aqours 5 周年記念アニメーションPV 付きシングル
「smile smile ship Start!」
2021年3月31日(水)発売
【BD付(CD+Blu-ray)】
価格:¥4,500+税
品番:LACM-24090
【DVD付(CD+DVD)】
価格:¥3,000+税
品番:LACM-24091
<CD>
01.smile smile ship Start!
作詞:畑 亜貴 作曲・編曲:加藤達也
02.心の羽よ君へ飛んでけ!
作詞:畑 亜貴 作曲:TAKAROT,イワツボコーダイ 編曲:TAKAROT
03.smile smile ship Start! (Off Vocal)
04.心の羽よ君へ飛んでけ! (Off Vocal)
―ドラマパートー
05. あつまれ!内浦の浜
06. ありがとうのきもち
―ボーナストラックー
07. Main theme of Aqours 5th anniversary!!
浦の星交響楽団
<BD/DVD>
「smile smile ship Start!」アニメーションPV DISC付き
※初回生産特典:Aqoursメンバーの “5周年ありがとうカード”(全9種よりランダムで1枚)
(C)プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
●関連リンク
「ラブライブ!」公式サイト「ラブライブ!サンシャイン!!」公式サイトAqours 5th Anniversary 特設サイト
これまで劇伴などで作品を彩ってきた加藤達也氏によるサウンド、そしてデビューから現在までの彼女たちを見つめ続けてきた畑 亜貴氏による歌詞も含めて、これぞAqoursという1曲に仕上がった。5周年だから、そしてこんな時代だからこそAqoursが鳴らすべき音楽を、Aqoursのメンバーたちはどう受け止め、歌ったのか。今回はメンバーの中から小林愛香(津島善子役)、高槻かなこ(国木田花丸役)、降幡 愛(黒澤ルビィ役)の1年生トリオに話を聞いた。
――Aqoursがデビューして5周年を迎えましたが、皆さんにとってAqoursでの5年あまりを振り返ってみていかがですか?
降幡 愛 『ラブライブ!サンシャイン!!』としてもですが、結成当時はこんなに長くAqoursというグループが続くとは思っていなかったぶん、5周年を迎えられたのはすごいことだなって率直に感じました。昨今の世の中的なこともあって、もっと色んなことができたのにと思っていたんですけど、逆にできないなりのもどかしさのなかで様々なことをこの5周年というタイミングで考えられたのは大きいかなと思いました。
小林愛香 この5年間をAqoursとして駆け抜けてきた想いがあるので、「もう5年か」という感じがしますね。その一方でもっとやっている気もするし、それくらいみんなとはすごくたくさんの思い出もあります。5周年を迎えたなかで、Aqoursの9人だけじゃなくて10人目の皆さんとも一緒にこれからもどんどん進んでいけるんじゃないか、まだまだいけるんじゃないかって思っています。
高槻かなこ 結成から5年経って、東京ドームなど大きなステージに立たせてもらえたのは本当に奇跡だなって改めて思います。そのなかで「小学生の頃にAqoursを好きになって、今年高校に入りました!」みたいなファンの皆さんからの声もあって、「5年って長いんだな」って感じましたし、Aqoursと青春を歩んできたという声を聞くと、皆さんと成長しながら歩んできた5年間なんだなっていう実感が湧きますね。
――そんなAqours5周年を記念したアニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」がリリースとなります。この曲は作曲・編曲を手がけた加藤達也さんによる『ラブライブ!サンシャイン!!』の劇伴「Main Theme Of LoveLive! Sunshine!!」を思わせるイントロから始まる「Main theme of Aqours 5th anniversary!!」が元になっていて、5周年に相応しいものになっていますね。
降幡 これ、最初はみんなで聴いたんだよね?
高槻 うん、そうだと思う。
降幡 リハーサルのときにみんなで聴いて、「これが歌になるんだ」って。
小林 そうそう、最初は歌になる前だったんだよね。
降幡 歌入れ前の段階のBGMとして使われたのが最初だと思います。
高槻 最初は「テーマパークみたいだな」って思いましたね。
降幡 たしかにたしかに。夢の国だ(笑)。それを聴いたのが年末ぐらいかな?
高槻 “LOST WORLD”(2020年10月に開催された“ラブライブ!サンシャイン!! Aqours ONLINE LoveLive! ~LOST WORLD~”)で使われたから、そこが最初かな。
――壮大なオーケストラの導入から、太めのリズムが印象的な勢いのあるサウンドになりました。畑 亜貴さんによる歌詞も勢いのあるものになりましたね。
降幡 また新しい船に乗るというか、次に向かっていくような、畑先生にも「どんどん先に行きなさいよ!」って言われているような。
――たしかに歌詞からも“待つのは苦手なんだ”など、何か急かすようなテンションを感じますよね。
降幡 「終わらないよ、Aqoursは」みたいな(笑)。
高槻 たしかに歌詞を見るとオープニング感が強くて、「ここからまたAqoursが始まるのか」みたいな感じですよね。
小林 始まりを感じる壮大な曲ですね。あとはヨハネ(津島善子)が歌っているパートがラップだったりするんですけど、これまでAqoursでラップをやったりする機会がなかったから、そこも新鮮だったり。ここからまた新しいことにどんどんチャレンジしていけるんだなって思いました。
――そのテンションの高い曲調に対して、皆さんのレコーディングはいかがでしたか?
降幡 私たち1年生は掛け声も多かったから、そこから盛り上げていきましたね。“エブリバディ!”とか“ほら!ほら!”とか、いつも以上にテンション高めで歌いましたね。
高槻 最初に聴いてライブやそこでのパフォーマンスが想像できる曲だったので、レコーディングでもそのままのノリでAqoursらしく歌えたと思います。
降幡 みんなの声が入って完成したものを聴くと、やっぱりAqoursの曲になりますよね。蓄積された5年間のものがあるからこそだと思いましたし、最近のAqoursって大人っぽい曲が多かったのもあったので、ライブがしたくなるような楽曲を5周年という節目にできたことは、まだやっていないドームツアーへの期待値というものを皆さんにぶつけられたかなって思いました。
小林 ……ほんと、「その通り!」って思いながら聞いていました(笑)。
降幡 イエーイ(笑)。
小林 本当にAqoursの歌になるし、こうやってAqoursとして表現するものがみんなの歌になっていくんだし。「やっぱりAqoursってこうだよな」って感じられる曲だったので、聴いていてすごく楽しいし、これからも色んな形で広がっていってほしい曲になりました。
高槻 最初歌入れ前のバージョンを聴いたときからテーマパークのショーの音楽みたいな曲だなっていう印象があったので、そこからAqoursの歌が入ったものとして完成版を聴いたときもライブを想像できて、この1曲だけでショーを見せられるなって思いましたね。
――そして本作もAqoursによるアニメーションPVが制作されました。巨大な船に乗った9人によるフルCGのアニメーションをご覧になった感想は?
小林 「かわいい~! 動いてる~!」でした(笑)。
降幡 「君ここ」(1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」)からアニメーションPVというものは続いていますが、そこから5年経ったなかで最高のものを出していただいたなっていう感じです。なかでもフルCGというのがミソで、オタク目線でいうとフルCGだと表情とかは手描きのアニメとは違うのかなって思っていたんですけど、映像を観たら「なんだ? このハイクオリティは!?」と思いました。本当にかわいいAqours、そして動いているAqoursを久しぶりに観られたなって個人的に感じたし、何より嬉しかったなというのが感想です。
高槻 CGだからより立体感がある映像になりましたよね。船の中ですべてのドラマが展開されていって、また想像を掻き立てるところがフルCGの良さなのかなって思いました。みんなの動きとか表情がすごく豊かで活き活きしていて、親心のような感じで「みんな楽しそう!」って。(笑)
――CGならではの美麗さを活かした構成や時間の経過など、最後まで楽しめる作品になりましたね。
高槻 フルで観ていただくと時間の流れやストーリー性を感じてもらえると思いますし、後半に向けて上がっていく感じというのも早く観ていただきたいなと思います。
――そしてカップリングの「心の羽よ君へ飛んでけ!」ですが、ストリングスなどの音色が印象的な一方で、ファンへの今の想いを表明したような感動的な1曲となりました。
降幡 “羽”ってラブライブ!シリーズのキーパーツな気がしていているんですよ。Aqoursっていつも青空の下で歌っているイメージがあるんですけど、ここでは私は夜明けをイメージして歌っていました。今の世の中でみんなと同じくAqoursも暗闇の中にいると思うんですけど、その夜明けを待っているAqoursが、いずれ来る爆発力や次に進んでいく意思というのものを畑先生の歌詞からは感じていました。「これは“夜明け前のAqours”だ、これからどんどんすごいことが待っているんだぞ」って思わせる楽曲になったと感じています。
――最後のフレーズが“空と海の境界の夜明け”というフレーズが象徴するように、今の世の中で決して希望を忘れないAqoursの力強さを感じさせる曲だなと。
小林 歌詞の中に“すぐに会える君と 会えるよすぐに”というのがあって、私たちも皆さんに会いたい気持ちがあったし、それに対して“すぐに会えるよ”って安心させてくれるような、勇気づけてくれるような言葉でもありました。昨年はAqoursとしてあまり動けなかった時期でもあったから、私自身もヨハネとまたすぐに会えるんじゃないかって気持ちにもなれた、色んな意味で前向きになれた曲でした。
――皆さんがファンを勇気づける一方で、皆さんも勇気をもらえた曲だったわけですね。
高槻 この曲は「smile smile ship Start!」の船上パーティが終わったあとのような曲だと聞いていたので、レコーディングのときもそれをイメージして「パーティーは終わったけどまた会えるよね」という気持ちで歌いました。9人が歌い分けした完成版をあとでいただいて聴いたんですけど、ユニットごとの歌い分けになっているんですよね。
最初はAZALEAから始まるんですけど、直近に予定していたAZALEAの1stライブがコロナ禍で中止になってしまったということもあったので、寂しさもあるけど前向きに、いつかこの夜が明けたときに会いたいねっていう希望を託してくれた曲としても受け取れるなって思いました。
――これも「smile smile ship Start!」と同じく、ファンの方々には忘れられない曲になると思います。そして、その会える時というのが5月にやってきますね。Aqoursの地元である静岡にて開催される、“ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 5th Anniversary LoveLive! ~LET’S GO WONDER TRIP~”ですが、まさに勢いよく“GO!”なAqours5周年を記念した野外ライブとなります。
高槻 Aqoursのイベントのときはいつも雨が降りがちなので、野外と聞いて最初は心配でした(笑)。
降幡 ほんとだよ! 5月とはいえ寒いかも(笑)
小林 『ラブライブ!サンシャイン!!』なのにサンシャイン感を感じたことはあまりないかもしれない(笑)。まあAqoursという名前がついているからね。
降幡 水がついているからね(笑)。Aqoursの地元の静岡ということもあって、最近はステージに立てる機会も少なかったし、こうして静岡でライブができるというのは大きいなと思います。名だたるアーティストさんがライブを行ってきた会場で、Aqoursが単独でライブを行えるというのも最高のプレゼントだなって思いました。
――それがおよそ2ヵ月後に観られるという……。
降幡 あっ、そっか!(笑)。
小林 意外とすぐだ(笑)。
高槻 とりあえず今は新しい曲たちの振付を覚える作業がありますね。ドームツアー用に振り入れをしていた曲でまだ披露してないものがあるので、きっと新しいものが見せられるんじゃないかなって思います。
小林 全曲聴いておいてください!(笑)。
降幡 予習してきてよ!(笑)。
――そうした大型ライブも控えているなか、6年目に突入したAqoursとしての皆さんの今後の意気込みを聞かせてください。
降幡 Aqoursも6年目に向かうにあたって、最近はソロアルバムを出したり、ユニットものも出たりして、そういう遊び心も出てきたかなと思いますし、5年以上やっていますが、まだ可能性を秘めているシリーズなんだなって思っています。ほかにも「幻日のヨハネ-SUNSHINE in the MIRROR-」(「LoveLive!Days ラブライブ!総合マガジン」誌面連載企画)だったり、新しいことをどんどんやっているので、まだやっていないドームツアーを目指すにあたり、作品の5周年ライブでやった以上の、その時の最高のものをドームツアーで出せたらいいなと思っているので、それまで色んな軌跡を9人で歩んでいきたいです。
小林 今私たちが目指しているのは、何よりドームツアーをやりたいということなんですけど、それを私たちの一番の目標とはせずに、Aqoursとしてもっと色んなことをやれるんじゃないかなってこの5周年でそう思えたんですよね。これからも頂点を決めずにどんどん突き進むAqoursでありたいと思います。
高槻 「smile smile ship Start!」はまた新しいオープニング感がある曲だけど、一方で5年間の締め括り感も自分では感じていて。そこから新たに6年目から始まるAqoursというものに、自分たちでもワクワクしています。こうやって今溜まっているエネルギーをみんなと一緒に爆発できるときが来るのが今から楽しみですし、5年経ってAqoursもお姉さんになってきましたし、キャリアだけじゃなくてパフォーマンスとしても圧倒できるような、そんなエネルギーを持ってるグループになりたいなと思っています。とにかく、早く爆発したいですね!
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
●リリース情報
ラブライブ!サンシャイン!!
Aqours 5 周年記念アニメーションPV 付きシングル
「smile smile ship Start!」
2021年3月31日(水)発売
【BD付(CD+Blu-ray)】
価格:¥4,500+税
品番:LACM-24090
【DVD付(CD+DVD)】
価格:¥3,000+税
品番:LACM-24091
<CD>
01.smile smile ship Start!
作詞:畑 亜貴 作曲・編曲:加藤達也
02.心の羽よ君へ飛んでけ!
作詞:畑 亜貴 作曲:TAKAROT,イワツボコーダイ 編曲:TAKAROT
03.smile smile ship Start! (Off Vocal)
04.心の羽よ君へ飛んでけ! (Off Vocal)
―ドラマパートー
05. あつまれ!内浦の浜
06. ありがとうのきもち
―ボーナストラックー
07. Main theme of Aqours 5th anniversary!!
浦の星交響楽団
<BD/DVD>
「smile smile ship Start!」アニメーションPV DISC付き
※初回生産特典:Aqoursメンバーの “5周年ありがとうカード”(全9種よりランダムで1枚)
(C)プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
●関連リンク
「ラブライブ!」公式サイト「ラブライブ!サンシャイン!!」公式サイトAqours 5th Anniversary 特設サイト
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