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敗けたって次はある。新しい“みんなで叶える物語”『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』がスタートした。

全国にサテライト校を持つインターネット高校、Love学院高等学校、略してL高に通う生徒たちが、10人組のスクールアイドルグループ・いきづらい部!を結成した。メンバーは、浅草サテライトの高橋ポルカ(CV:綾咲穂音)、麻布麻衣(CV:遠藤璃菜)、五桐 玲(CV:宮野 芹)、駒形花火(CV:藤野こころ)、福井サテライトの金澤奇跡(CV:坂野愛羽)、調布のりこ(CV:瀬古梨愛)、梅田サテライトの春宮ゆくり(CV:奥村優季)、此花輝夜(CV:天沢朱音)、山田真緑(CV:小戸森穂花)、仙台サテライトの佐々木翔音(CV:涼ノ瀬葵音)。

リスアニ!では、いきづらい部!として活躍する10人のキャストへ、ソロシングルのリリースタイミングに合わせたリレーインタビューを敢行!それぞれが思う、コンテンツの魅力、そして担当するメンバーの魅力、いきづらい部!の1stシングル「What is my LIFE?」と自身が歌うソロ楽曲について、今回は春宮ゆくり役の奥村優季に語ってもらった。

■【特集】『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』始まりたい! いきづらい部!キャスト リレーインタビュー

INTERVIEW & TEXT by 塚越淳一

同じ世界線にメンバーが生きているのではないかと思える

――来年2月14日・15日に千葉・幕張イベントホールで初の単独ライブ“いきづらい部! 1st LIVE ~ What is my L ? ~”の開催が決定しましたが、これまでのライブはいかがでしたか?

奥村優季 私たちの最初のステージは、7月の“リスアニ!LIVE 2025 ナツヤスミ”だったのですが、オープニングアクトとしての出演だったので、「私たちを見に来てくださっている方はどのくらいいるんだろう?」と思っていたんです。でも、いざステージに立ってみたら、いきづらい部!を知らない方が多くいたはずなのに、会場のたくさんのお客さんが私たちを応援してくださっていて。すごく安心しましたし、感謝の気持ちでいっぱいになりました。そのあとの池袋のサンシャイン広場と大阪・あべのキューズモールでのリリースイベントや万博のステージ(“U-NEXT MUSIC FES LoveLive! Series EXPO 2025 STAGE ~Right now!~”)のオープニングアクトを経験したことで、ダンスの時の表情が良くなったと、先生に褒めていただくことが多くなりました。それまで、振りの小ささと、顔がこわばっていることが課題だったので「成長したね」と言っていただけて嬉しかったです。

――お客さんがいることをイメージできるようになったということですか?

奥村 はい。手を伸ばした先にお客さんがいることを意識できるようになったので、そこが自分の中で一番影響が大きかったと思います。

――振りの小ささについては?

奥村 それこそリスアニ!さんのライブ時に、他の出演者さんのリハーサルを客席から見学させていただいたんです。客席からのステージの見え方を客観的に見ることができたので、その後、自分たちのライブ映像などもチェックすることで、意識してダンスができるようになりました。

――それらの経験が1stライブに活かせたらいいですね。

奥村 はい!活かしたいです。

――生配信で、1stライブの発表をしたときは感極まっていましたが、今の気持ちはいかがですか?

奥村 生配信では、気持ちが込み上げてしまいました(照)。でも、まだ実感が湧かないです。これまでのライブはオープニングアクトで、他の出演者の皆さんがいてこそのお客さんの人数だったので、果たして自分たちだけで幕張イベントホールを埋められるのか、不安な気持ちがあって。生配信での反応を見ていると、「行くよ」と言ってくださる方々がたくさんいましたが、責任とプレッシャーを感じています。

――となると、これからの活動が大切になってきますね。

奥村 どうやって、いきづらい部!のことを広めていけるのか。責任重大です!

――では、『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』の魅力について、聞いていきたいと思います。

奥村 プロジェクトの展開が、LoveLive!Daysなどの雑誌だけでなく、YouTubeやXのメンバーのアカウントで展開されているところが、今までの『ラブライブ!シリーズ』にはない新しい魅力だと思います。特にXは、たくさんの方が活用している身近なツールなので、そこでのメンバーのやり取りを見ていると、二次元と三次元の境界が曖昧になることがあるんですよね。もしかしたら同じ世界に、メンバーが生きているのではないかと思えるのが、大きな魅力なのかなと、私は思います。

――8月に行われたリリースイベントのタイミングに合わせて、各サテライトのメンバーが、大阪に行くことを話していたときは、実在感がありましたよね。

奥村 「え!?みんな大阪に来てるの?」ってなりますよね!

――大阪でのイベントが終わった後、春宮ゆくりも「いきづらい部のみんながそれぞれ地元に帰っていって…なんだか寂しい気持ち」とポストしていましたから。

奥村 あのポストを見て、「やっぱりみんなあの場所にいたんだね!」と感じて、なんだか嬉しい気持ちになりました。そうやってメンバーを身近に感じられるのは、すごく面白いです。

――また、色々な企画も動き出しています。まず、ラジオ番組「いきづらい部!知らんらんらじお!」が始まりました。

奥村 私はまだ収録に参加していないのですが、正直、めっちゃ緊張しています(笑)。ラジオの場合、進行台本はありますけど、セリフがあるわけではないじゃないですか。私、フリートークがすごく苦手なので、一生懸命頑張りたいです。トークスキルを磨かなければと思っています。

――キャストとの生配信を観ていると、慣れてきている感じがしましたけどね。

奥村 やっぱり10人いるのは心強いです。仮に私が的外れなことを言っても、誰かが上手く拾ってくれるという安心感があるので。

でも、ラジオは10人ではなく数人での出演で、一緒に出演する子の負担がすごいと思うので、今から「ごめん!」と思っています(笑)。でも一緒に楽しくできたらいいなあと思っています。

――また、歌ってみた企画では、梅田サテライトは、オーイシマサヨシさんの「君じゃなきゃダメみたい」を歌うことが決まったので、それも楽しみにしています。

奥村 まさか自分が好きで聴いていた曲を歌うことになるとは思わず、びっくりしました。他のサテライトの子たちが歌う曲も素敵な曲ばかりなので、これらの曲を私たちが歌わせていただくのは責任重大ですし、曲の特徴を活かしつつ、私たちらしさも出したいので、いい塩梅で届けられたらと思っています。

――確かに、春宮ゆくりで歌うわけですからね。

奥村 それが一番難しいと思っているんですけど、頑張ります!

歌は自信を持って伸ばしていけたらいいなと思っています!

――春宮ゆくりについて、最初からかなり物語があると思ったのですが、どんな子なのでしょうか?

奥村 一見穏やかそうに見えて、実際、なかなか重たい背景がありそうですよね……。本人が自分の性格を「マイペースな感激やさん」と語っているように、言葉選びがすごく丁寧で、話すとふんわりとした雰囲気がある子なんです。バレエを習っていて、舞台が好きで、憧れの歌劇団の男役を目指していた過去があるので、表現に対する情熱がすごくあると思っています。それと高橋ポルカちゃんのように、みんなを巻き込んでいくというよりは、背中をそっと押してくれるような子なのかなとも思っていて。それは自分の夢の道が絶たれてしまったという、彼女の背景にも関係しているんだろうなと思いました。

――Xのポストも、男役になるという夢が叶わなくなったところから始まりましたからね。

奥村 そうなんですよね……。

だからこそ、一緒に隣を歩いてくれそうな子なのかなと思います。痛みを知っているからこそ、寄り添うことができると思うので。

――それに彼女は、最初に“敗け”があったかもしれないけど、すでに“次”を目指している子ですからね。

奥村 そうですね。ゆくりちゃんの好きな言葉が「365日の現実より1秒の夢」なので、すごく響くところはありました。

――彼女の言葉選びって、どこか詩的ですよね。

奥村 なので、演じる際にはテンポ感を大事にしています。毎回台本を読むたびに、私が普段使わないような言葉が出てきて「こういう言葉があるんだ!」と思うことがよくあるので、演じるたびにゆくりちゃんのことを知ることができています。

――ちなみに、男役を目指していたというところは、役作りに影響したのですか?

奥村 これに関しては、本当に周りの人に恵まれているのですが、私の友達に歌劇団の男役に受かった子がいるんです。その子もすごく表現が豊かな子なので、その子から影響を受けたというか、勉強させてもらったりしました。

――普段のしゃべりと、男役のスイッチが入ったときで変化をさせたりしているのですか?

奥村 それは意識していて、YouTubeの動画でも、メンバーとしゃべっているゆくりちゃんと、画面を見ている方へ向けて話しているゆくりちゃんで、声の張り方やトーンを変えています。演劇の舞台を目指していた子らしく、ハキハキしゃべるように意識しているので、それがしっかり伝わっていたらいいなと思います。

――また梅田サテライトには、此花輝夜と山田真緑の2人がいます。3人の関係性をどう思いますか?

奥村 ゆくりちゃんは、ローラちゃん(輝夜)と真緑ちゃんの中間の立ち位置にいると思うんです。ローラちゃんの元気さと、真緑ちゃんのおっちょこちょいなところを中和してくれる子、みたいな。でも、そんな彼女にも天然なところ、正直なところがあって、そこをローラちゃんも真緑ちゃんも受け止めてくれるので、3人はとてもバランスがいいなと思っています。

――いきづらい部!に入ったのは、ゆくりちゃんがポルカに出会ったことがきっかけでした。ポルカとの関係性も気になりますよね。

奥村 Xのポストでは絡んでいますけど、まだ2人がメインの絡みをあまり動画上では見れていないので、そこは今後が楽しみです。メンバー10人でいるときと、ポルカちゃんと2人でいるときでは、ちょっと違うのかな?と勝手に思っているので、いつかそういうシーンも見てみたいですね。

――次に奥村さん自身のことを聞いていきたいのですが、声優を目指していたのですか?

奥村 声優を目指してはいたのですが、元々、舞台やミュージカルでも活躍できるような声優になりたいと思っていたんです。なので、いきづらい部!に参加できたことで、私の夢に近づけたのかな、と思っています。

――ある意味、ゆくりとも共通するところがあったんですね。

奥村 そうなんです。

ダンスや歌だけでなく、舞台で演じるというところに関しては、共感できるところがありました。

――自分の性格を聞かれたら、何と答えますか?

奥村 何だろう……(しばらく悩んで)周りからは「頑固だね」とよく言われます(笑)。諦めないというか、目標に向けての行動力があるみたいで。今所属している事務所には、オーディションを受けて入ったのですが、それまで養成所はおろか演技の経験は一切なかったのに、いきなり事務所のオーディションを受けに行きました(笑)。養成所で経験を積んでから事務所に入る方が多いかと思うのですが、そこを飛び越えた行動力を買っていただいたのか、「さすがに何の実績もないのは難しいので、まずは養成所に来ませんか?」と、養成所のオーディションを受けさせていただいたというエピソードがあります。

――段階を飛び越えていったわけですね。

奥村 養成所のオーディションがあることも知っていたのですが、なぜかそちらには行かずに、事務所の門を直接叩きに行くという……(笑)。

――でも、意外とそういう行動力が大事だったりしますからね。特にこの世界は。

奥村 やっていないのにできないと決めつけるのが嫌いかもしれません。両親からも「一度養成所に行ったほうがいいんじゃない?」と言われていたのですが、私は「受けるだけ受けてみたい!」と思って。そういうところが頑固と言われる理由なのかなと思います(笑)。

――その性格は、どこから来たのですか?

奥村 周りの子が劇団に入っていたり、ミュージカルを習っていたことが大きいと思います。影響を受けて私も何かやりたいなと思ったので。

――あとお話していて、度胸もありそうだなと思いました。

奥村 度胸はあるほうだと思います。ライブも緊張はしますけど、それ以上に楽しみたいという気持ちが勝つので、最終的には「やるしかない!」ってスイッチが入るんです。

――となると、これまで挫折とかもせず?

奥村 実は、いい意味でも悪い意味でも、勢いでここまで来たところがあるので、自分の中に確かな自信がないんです。まだ、壁をちゃんと乗り越えた経験がないし、私は周りの人に恵まれすぎていて、その人たちの助けがあったから今ここにいると思うんです。デビューさせていただけたのは、本当にありがたいことではありますが、私の中には演技の引き出しがまだそんなにないと感じていて。台本をいただいて、私なりの解釈で演技をしてみるのですが、「それとは別の角度からの演技もしてもらえますか?」と言われると、それに瞬時に対応できない。自分が用意してきた引き出ししかないので、そういうところで演技の幅のなさを感じてしまうことがよくあります。

――よく声優は瞬発力が大事と言われますからね。

奥村 経験がないからこそ、吸収できる強みはありますけど、それでもやっぱり自分の手札が少ない。今はそこをどう乗り越えるべきかをずっと考えています。もちろん、先輩やマネージャーさんに相談することもできるのですが、自分だけの何かをまだ作れていないから、結局そこに立ち返ってしまうんですよね。

――それを克服しようと、今頑張っているんですね。

奥村 でも、そんなに時間を掛けてはいられないので、焦りの中にいます。

――いきづらい部!も動いてしまっているから、その中で自分の課題に向き合うのも大変ですよね。

奥村 事務所でレッスンを付けていただいたときに講師の方に、「今はまだ若いからいいけど、そのうち壁にぶつかるよ」と言われたんです。でも、「その時に自分がどう動けるかは、今の自分が作っていくものだから」とも言っていただけて、今はちょうどその時なのかなと思っています。収録も、事前に結構悩みながら自分の中で演技プランを作るのですが、「本当にこれでいいのかな……」って。正解がないからこそ不安に感じます。

――でも、頼もしい仲間がいるわけですから。

奥村 そうですね。10人いるのは、すごい安心感なんですよ。だからみんなには頼りにさせもらっています。

――歌やダンスについては、何か経験はありましたか?

奥村 ダンスに関しては、小さい頃からバレエをやっていたので、まったく経験がないというわけではないのですが、得意と言える程ではないので、自分の強みがどこなのかと聞かれると、自信を持って言えるものはまだないのが正直なところです。でも歌うのはずっと好きですし、ソロ曲(「Pray for love」)のリリックビデオが公開された時、「歌が上手い」とおっしゃってくださる方がたくさんいたので、自信を持って伸ばしていけたらいいなと思っています。

――では、『ラブライブ!シリーズ』の思い出はありますか?

奥村 他のアイドルアニメは観ていたのですが、実は通ってきたわけではなく……。でも、オーディション期間中に観られるだけ観たなかで、実際にメンバーを演じる側になると、より一層作品の奥深さがわかりました。だから、「何でもっと前から観ていなかったんだろう」という後悔はあります。

――どんなところに魅力を感じましたか?

奥村 どのシリーズも、ひとりひとりが何かしらの想いを抱えていて、そういう部分を丁寧に描いているので、高校生の物語ではありますけど、どの世代の方が見ても共感できるところが魅力だと思います。でも、そういうシリーズの歴史に触れれば触れるほど、「私がキャストでいいのかな?」と不安に思ってしまって……。一度、Aqoursさんのポップアップストアに行ったことがあるのですが、平日にも関わらずたくさんの人がいらっしゃったんです。私の隣にいた人たちが、Aqoursさんについて熱く語っているのを聞いて、本当に愛されていることを肌で感じたのですが、その当時、まだデビュー前だった私は、「本当に私でいいのかな……」と。

――でも、作品への愛は強いわけですから。

奥村 そうですね!作品への熱量は誰にも負けないつもりでいますし、愛も強いので、そこは自信を持って取り組んでいます。

――ちなみに、奥村さんが観ていた他のアイドルアニメというのは?

奥村 『アイカツ!』です。当時、星宮いちご(『アイカツ!』の主人公)ちゃんに影響されていて、大好物というほどでもなかったのですが、母に「のり弁が食べたい!」とリクエストしていました(笑)。今は、ゆくりちゃんからの影響をすごく受けていて。彼女はバウムクーヘンが好物で、それまで私はバウムクーヘンに特別な気持ちはなかったのですが、「ゆくりちゃんが好きなら私も食べたい!」と思って食べたらすごく美味しくて。だから影響を受けやすいんだと思います(笑)。

――バウムクーヘン以外にも、そうめん、ゼリー、グラタン、ハム、ハンバーグ、漬物が好きみたいですね。

奥村 漬物は私も元々好きだったので良かったです。好きな食べ物から寄せていこうかなと思います(笑)。

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ゆくりちゃんの感性や繊細さが表れている曲だと思いました

――いきづらい部!の1stシングル「What is my LIFE?」は、最初のレコーディングだったと思うのですが、ゆくりで歌うときに、どんなアプローチをしたのでしょうか?

奥村 まず、曲調が明るかったので、ゆくりちゃんは落ち着きや、穏やかな部分を出したい気持ちがありました。ソロシングルには、この曲のソロ歌唱バージョンが収録されているのですが、他のメンバーのソロ音源を聴くと、合いの手とかを結構明るく歌っていたんです。でも、ゆくりちゃんは結構落ち着いて歌っているんですね。自分でその音源を聴いたときは、そういうところでゆくりちゃんを表現できたかなと思いました。それと、歌詞への感情の乗せ方として、どこか深みのある歌い方を意識しました。ただ、(ゆくりは)落ち着いてはいるけど、暗いわけではないと思っているので、大切に歌いながら調整していきました。

――「What is my LIFE?」のお気に入りのポイントはありますか?

奥村 梅田サテライトのメンバーで歌っている“世界のなかに僕らがいると 生きているんだと 感じたいな 願わくばもっと”という部分は、曲の中でも特に明るいところではあるのですが、それとは裏腹に、結構深い歌詞だと感じていて。“願わくばもっと”とあるように、主張ではなく願いであることに共感しました。ただ日々過ごしていくのではなく、今の一瞬一瞬を、もっと生きていたいという願い……。やっぱりメンバーそれぞれ、何かしらの挫折や悩みを抱えているからこその歌詞なのかなと思いました。だからこの歌詞を最初に見たとき、泣きそうになりました。

――みんな、生きづらさを感じながら生きていますからね。ではカップリングの「ヒミツミチ」はいかがですか?

奥村 表題曲とはまた違う曲調ですが、歌詞のどこを取っても奥が深いんですよね。この曲は手を引くというより、寄り添う感じの曲なのかなと感じました。ライブでは振り付けが激しくない分、曲に入り込めるところがあって、自分以外のパートに聴き入ってしまうことがあります。

――この曲はソロパートも多いですしね。

奥村 自分のパートに関しては正直プレッシャーもありましたけど、頑張りました(笑)。

――ダンスでは、ポルカと佐々木翔音がフィーチャーされていましたね。

奥村 ダンスレッスンで振り入れをしていたときに、「ここはポルカと翔音のパートね」という話になって、2人で手を繋ぎ始めたので、他のみんなも「手を繋いだんだけど、どういうこと!?」みたいな感じでざわつきました(笑)。

――あはは(笑)。ゆくり役としては、ちょっとジェラシーですね。

奥村 メンバーのXを見ていると、ゆくりとポルカが親しい関係性だと勝手に思っていたので、「ま、まあ、いいんじゃない?それもありだよね(動揺)」と思っていました(笑)。

――ゆくりのソロ曲「Pray for love」は、ゴシックで、ミュージカルっぽい楽曲でした。

奥村 最初に歌詞を読ませていただいたのですが、すごくゆくりちゃんらしいなと思いました。“オルフェウス”みたいな普段は使わないようなワードが入っているのもそうですし、言葉の表現の仕方に、ゆくりちゃんの感性や繊細さが表れているなと思いました。その後、伴奏やメロディを聴いたのですが、正直最初は、「舞台に立つ夢がなくなってしまったゆくりちゃんが、ミュージカルっぽい歌を歌うのはどういった気持ちなんだろう?」と思ったんですね。でも、やっぱりミュージカルは、ゆくりちゃんを作っている大きな要素ですし、この曲を歌っていると、ゆくりちゃんの中にある葛藤や心の弱さをすごく感じられたんです。

――彼女は今も趣味で観劇を続けているくらいなので、切り離せないくらい好きなんでしょうね。

奥村 そうだと思います。ずっと好きなんですよね。

――曲の中で、色んな表情を見せる、ということに関してはどうでしたか?

奥村 この曲は歌というよりも、ゆくりちゃんが語っているイメージで歌いました。ゆくりちゃんが舞台の上で歌いながら踊っている絵が浮かんだので、レッスンもレコーディングも、その気持ちで取り組んでいました。語っているなかで気持ちが高ぶって、それが歌になってしまったみたいなイメージと言いますか。

――お芝居をしている感じ?

奥村 そうですね。気持ちを言葉に乗せて出すというのは意識していて、そこで具体的な場所を思い浮かべるというよりは、舞台でゆくりちゃんが歌っているのをずっと想像しながら、という感じでした。

――歌詞も、ストーリー仕立てになっていますけど、そこに自分の思いを込めているような印象がありました。

奥村 それは私も思いました。“キミ”という歌詞が何度も出てくるのですが、それは具体的な誰かというより、すべて自分自身に向けたものなのかな?と勝手に思っていて。それこそ、曲中で“叶えたい未来すべて 知らない間に 溶けて消えた”と、挫折を感じさせる部分が描かれていたり、そのあとに“明けない 夜 それでもいい”と、逆に前向きに進んでいくところが描かれていて。それは全部自分に向けた言葉だと感じたんですよね。ゆくりちゃんは、ポルカちゃんの「浅草Guilty Girlの歌」のような、明るい曲調でみんなを巻き込んでいくのではなく、背中にそっと手を当ててくれるような子なんだなって、この曲を歌って、改めて思いました。

――かなり難しい歌でしたが、コメントでは歌を絶賛している方も多かったです。

奥村 それはすごく嬉しかったです(笑)。感情を曲に込めるというのもそうなのですが、技術的にも頑張ったところがいくつかあって、その部分を褒めてくれているコメントもあったんです。

――ちなみに、それはどんなところですか?

奥村 最後の“Blue Bird”のところで、声を少し長めに伸ばして歌うので、頑張ってビブラートをかけてみたんです。そうしたらコメントや生配信で、「最後の迫力がすごかった!」とおっしゃっていただけて、「気づいてくださいましたか!」と思いました(笑)。なかなか自分からビブラートを頑張りましたとは言えないので。

――他のメンバーのソロ曲はいかがでしたか?

奥村 どの曲も気になっていますが、特に翔音の「イキタクナイevery day」は気になりました。この曲の歌詞にも“Blue Bird”が入っているんですよ。ゆくりちゃんと翔音の共通するところって何なんだろう?と色々勝手に考えたりもしたのですが、そこは今後紡がれるかもしれないので、私も楽しみにしています。でも、みんなのソロ曲は本当に勉強になりました。自分にはない表現の仕方もたくさんあったので。

――それこそ引き出しになりますよね。そういう意味で印象的だったメンバーはいますか?

奥村 みんな楽曲に合った表現の仕方をしていると思うのですが、私にない引き出しを感じたのは、五桐 玲ちゃんの「いつか碧」です。淡々としているけど、奥ゆかしいものがあるというか。感情を含ませながらも真っ直ぐに歌っているんですよね。もし、自分がこの曲を与えられていたら、多分こうは歌えなかっただろうなと思いました。でもそうやって刺激をもらえる環境には、感謝しかないです。

――では最後に、『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』は、まだ何も決まっていないプロジェクトです。今後どんなことをやりたいですか?

奥村 お客さんとこんなに近くにいられることは、他ではあまり経験できないことだと思うんです。ライブや生配信も、応援してくださる皆さんがいるからこそできていることを忘れずに、でも、「みんなで一緒に作っているんだよ」ということを、私なりに伝えられたらいいなと思います。その伝え方として、自分自身のパフォーマンス力を上げていきたいので、成長し続けて、ゆくりちゃんの魅力を伝えたいです。ゆくりちゃんを応援してくださる方を増やしていくのは、私の責任であり、使命だと思うので、頑張ります。

――もうひとつ、梅田サテライトの3人でやりたいことはありますか?

奥村 たくさんありますけど、まずは大阪観光をしたいですね。ローラちゃんのソロ曲「キミは夜のポラリス」には、それこそ大阪の色々な場所や地名が出てくるので、そこを3人で巡るのは楽しそうだなと思って。やっぱり梅田サテライトの3人が普段行くであろう場所に、私たちキャストも足を運ぶというのは大切なことだと思うので、いつか実現したいです!

●リリース情報
いきづらい部!1st Single
「What is my LIFE?」
発売中

【初回生産限定盤(CD+グッズ)】

定価:¥3,630円(税込)
品番:LACM-34705

【通常盤】
定価:¥1,430円(税込)
品番:LACM-24705

<収録内容>
01. What is my LIFE?
作詞:畑 亜貴 作曲・編曲:光増ハジメ (FirstCall)
02. ヒミツミチ
作詞:児玉雨子 作曲・編曲:福田貴史

03. What is my LIFE? (Off Vocal)
04. ヒミツミチ (Off Vocal)

■初回生産特典
いきづらい部!メンバーカード(全10種よりランダムで1枚)

いきづらい部! 春宮ゆくり 1st Solo Single
「Pray for love」
2025年10月8日(水)リリース

【初回生産限定盤(CD+グッズ)】

定価:¥3,630円(税込)
品番:LACM-34757
※ジャケットイラストアクリルスタンド付

【通常盤】
定価:¥1,430円(税込)
品番:LACM-24757

<収録内容>
1stソロシングル表題曲
The main theme song of Yukuri
01. Pray for love
作詞:公野櫻子 作曲:本多友紀(Arte Refact) 編曲:脇眞富(Arte Refact)

02. 二人はいつでもHappy End
作詞:新田目駿 作曲:藤井健太郎 編曲:藤井健太郎・廣澤優也(HANO)

03. What is my LIFE? (春宮ゆくり Solo Ver.)
作詞:畑 亜貴 作曲・編曲:光増ハジメ (FirstCall)

04. Pray for love (Off Vocal)
05. 二人はいつでもHappy End (Off Vocal)

©プロジェクトイキヅライブ!

関連リンク

『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』
オフィシャルサイト
https://www.lovelive-anime.jp/lovehigh/

オフィシャルX
https://x.com/ikizulive_staff

春宮ゆくり オフィシャルX
https://x.com/Yukuri_talk

YouTube公式チャンネル

いきづらい部!ラジオ番組「いきづらい部!知らんらんらじお!」
https://www.lovelive-anime.jp/news/01_5225.html

初の単独ライブ「いきづらい部! 1st LIVE ~ What is my L ? ~」
https://www.lovelive-anime.jp/lovehigh/live/live_detail.php?p=WhatismyL

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