「リスパレ!チョイス」選出アーティスト・Edel Noteイ...の画像はこちら >>

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アニメ音楽に特化した媒体「リスアニ!」と大阪のラジオ局・FM802のラジオ番組「802 Palette(ハチパレ)」による新たな音楽メディア「リスパレ!」が、今聴いてほしいアーティストを独自の視点で選出のうえプッシュするレコメンド企画「リスパレ!チョイス」。その第4弾選出アーティストより、今回は『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』から登場した第4のユニット、Edel Noteをピックアップ!

かつてラブライブ!決勝大会の舞台で競い合ったライバル校・瑞河女子高等学校から蓮ノ空に編入してきた、セラス 柳田 リリエンフェルト(CV:三宅美羽)と桂城 泉(CV:進藤あまね)により、本年度のはじめに再結成された本ユニット。

活動期間を1年間に定め、限りある時間の中で、演劇的で壮大な世界観を武器に唯一無二の存在感を放っている。そんな2人のキャストを担当する三宅と進藤に、リアルタイムでメンバーたちの時間とリンクする『蓮ノ空』ならではの活動の裏側や、Edel Noteというユニットの魅力、そしてリリースされたばかりの2ndシングル「片翼のトリバガ」について、たっぷりと語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創


セラスと泉、同じ時間軸を共有しているからこそのシンクロと共感

――「リスパレ!チョイス」への選出、おめでとうございます!まずは選ばれた感想をお願いします。

三宅美羽 びっくりしました!まさか、私たちが選んでいただけるなんて思ってもみなかったのですし、色んな方に聴いていただける機会が増えるので本当に嬉しいです。

進藤あまね 『蓮ノ空』には、スリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーく!、Edel Noteの4ユニットがいるなかで、私たちを選んでいただけたことも嬉しいですし、Edel Noteの活動は1年限りと宣言しているので、その1年の中でこうした経験ができるのもありがたいなと思います。

――あらかじめ活動期間が1年と決まっているのは、やはり活動に取り組むうえでの気持ちも違うものですか?

三宅 そうですね。今も、あと2ヵ月ちょっとで年を越す時期になったことで、「あれ?1年ってあっという間じゃん!」という感覚がすごくあって(※取材は10月末に実施)。

進藤 しかも、102期生の卒業が実際にあったので(※102期生の乙宗 梢、夕霧綴理、藤島 慈は昨年3月をもって蓮ノ空女学院を卒業し、同年6月には“102期卒業公演”と題したリアルライブが神奈川・Kアリーナ横浜で行われた)。このプロジェクトは本当に時間がリアルタイムで経過することを実感して、「ヤバい!私たちも本当に1年限定なんだ……!」という気持ちが強まりました。

――現実とコンテンツ内の時間の進み方が連動しているのは、『蓮ノ空』の大きな特色ですよね。そんななか、お二人のキャスト情報が解禁されてから今年の10月28日でちょうど1年が経ったわけですが、振り返ってどんな1年でしたか?

進藤 キャスト情報が発表された時は2人とも瑞河女子の生徒で、蓮ノ空のライバルポジションとして描かれていたので、蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさん(蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブのファンネーム)の「まさかこの後、蓮ノ空に合流するなんて思っていなかった」というコメントをたくさん見かけていて。私としては、ちょうどライバル期間が半年と、蓮ノ空に入ってから半年、どっちの立場も楽しめてすごく嬉しい1年でした。

三宅 ちょうど10月28日にXで1周年のポストをしたんですけど、自分でも、もう1年が経ったことに驚きました。

すごく充実した1年でしたけけど、やっぱり時間に限りがあるので……今やっている5thライブツアー(“ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ 5th Live Tour ~4Pair Power Spread!!!!~”)のリハーサル中も、「ああ、3年生のこの姿を見られるのはあと数回なんだな」って考えてしまうんですよね。このスピード感で1年が過ぎていくのであれば、3年生だけでなく、2年生の先輩たちと一緒にいられる時間もすぐ過ぎ去っていくんだろうなって。

進藤 わかる!それと私たち、去年の今頃は「Edelied」1曲だけをずっと練習していたんです。それが今はEdel Noteとしての楽曲がたくさん増えて、5thツアーではEdel Noteプレゼンツの大阪公演もあるので、もう準備やリハーサルでバタバタすぎて。特にこの9月・10月あたりはめちゃくちゃあっという間だったよね?

三宅 本当にそう思う。いろんな意味で時間が早いし足りないです(笑)。

――きっとセラスと泉も、同じペースで楽曲を覚えたりライブの準備をしているわけですが、そのようにご自身が担当するメンバーと同じタイムラインで活動を行うのは、他のコンテンツでは得難い体験だと思います。そこにやりがいや面白さを感じることはありますか?

進藤 もうそれしかないです、本当に。

三宅 メンバーの子たちも同じ時間を一緒に過ごしているからこそ、自分も練習をしながら「今、セラスはどんな感じでやってるのかな」みたいに考えることが多くて。自分の頭の中にメンバーたちの光景がずっと流れているリアルタイム性は、まさに『蓮ノ空』ならではだと思います。

進藤 私たちは曲のダンスを覚えるのに1日使ったりするけど、メンバーたちは学業や配信もやったうえでこなしていることを思うと、本当にすごいなと思います。でも、私も高校時代は学校生活を送りながら声優の活動をしていたので、その時期の自分と重ねて見ることもできて。

その経験があったからこそ、私も今こうして頑張っていられるのかなと思って……とはいえ、本当に大変なんですよ!(笑)。歌って踊ること自体は元々好きでしたけど、そういうコンテンツに参加するのは初めてなので、『ラブライブ!』シリーズの先輩方もすごく大変なことをしてきたことが身に染みてわかって。参加したことで『ラブライブ!』シリーズのことがもっと好きになりました。

――お二人が担当しているセラスと泉についてもご紹介いただきたく。自分と似ているところや、お互いに対して担当メンバーとシンクロを感じる部分があれば教えてください。

三宅 私は先輩が大好きなところです。せっちゃん(セラス)も私も先輩が大好きなので。

進藤 確かに、隙あらばすぐ先輩に絡みに行ってるよね(笑)。私のところにも絡みに来るし。セラスは今の105期メンバーで唯一の1年生なので、それもあってか、みんなみーちゃん(三宅)のことをかわいがってしまうんですよ。話すことも動きも、何もかもが面白いので、私はみーちゃんのことを観察対象として見ていることが多いです(笑)。思っていることや気持ちの全部が顔に出るんですけど、セラスも顔に出るタイプだと思うので、本当にセラスそのままだと思います。

皆さんがセラスの配信を観ていて「え?どういうこと?」と思うところは、大体みーちゃんそのままでもあるので。

三宅 えー(笑)。あまちゃん(進藤)は面倒見のいいところが泉と似ているかも。

進藤 確かにそうかもしれない。「面倒を見る」というか、人のことを観察するのが好きなので、キャストの誰かが困っているなと思ったら助けに行くし、泉も夢を追いかけている人を見るのが好きで、ずっと周りを見ている子だと思うので。でも、私がそうやって行動するようになったのは、泉からの影響が強いと思います。泉に出会ってから気付かせてもらった部分は結構ありますね。

――進藤さんは、泉役が発表される少し前に髪を切ってボブにされましたが、それは泉のイメージに合わせたのでしょうか?

進藤 そうです。ずっと『ラブライブ!』シリーズが大好きで、『蓮ノ空』の前にも何度かオーディションに挑戦していたんですけど、いつか自分が選ばれた時に、そのメンバーに合わせた髪型にしたいなと思って、ずっと髪を伸ばしていたんです。泉役のオーディションに受かった時、長い髪を短く見せるのは大変ですけど、短い髪を長くするのはエクステとかで割と手軽にできるので、いい機会だと思って思い切りました。それまで人生で髪が短いことがなかったので、自分でもまさか本当に切る日が来るとは思わなかったですけど、楽しい経験になりました。

――一方、三宅さんは「何もかもが面白い」と評価されましたが、自覚はあるのでしょうか?セラスも派手にボケる子ですが……。

三宅 自覚と言われると難しいですけど(笑)、そう見ていただけるのは嬉しいです。元々オーディションの時点で、せっちゃんはボケかツッコミで言うとボケていじられるタイプだなと思ったんですけど、実際に受かって演じるとなった時に、せっちゃんの言葉選びが結構自分の肌に合うトーンと言いますか、親しみやすいボケラインだったので、私もすんなり馴染めたところがあって。なので、私もだんだん、み んなと普通に話している時も、せっちゃんベースの話し方とテンション感になってきたなって思います。

――三宅さんはXのポストもユニークなものが多いですよね。今の固定ポストは5thライブツアー東京公演の進藤さんとのオフショットですが、三宅さんだけブレまくってますし、ALTの記述もジワジワと面白くなる内容で。

三宅 Xの文章を考える時も、「いや、これは私というより、せっちゃんが言いそうな感じだな」と思うことがあります(笑)。

――こうしてお話を聞いていると、セラスと泉もそうですが、お二人もいいコンビですよね。

三宅 嬉しいです!

進藤 私はこれまで、2人で何かの活動をする経験があまりなかったんですけど、こんなにもユニークな相方ができて。このままお笑いライブに出てもいいんじゃないかなって思ってます(笑)。

三宅 チャレンジする?(笑)。

世界観のあるステージとお笑い要素の共存!? Edel Noteの強みと魅力

世界観のあるステージとお笑い要素の共存!? Edel Noteの強みと魅力

――Edel Noteは他の3ユニットと比べてどんな特色があると考えていますか?

進藤 一番の特色としては、やっぱり世界観を大事にしているところだと思います。スリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーく!は、スクールアイドルクラブが代々継承してきた伝統ユニットでもありつつ、自分たちの経験を活かした歌詞を書いて、それぞれの今の姿を表現していますけど……。

三宅 Edel Noteは、楽曲ごとに別の世界観を構築したうえで、比喩として2人の関係性を表現する作り方が多いんです。

進藤 その意味では演劇に近いよね。楽曲ごとに1つの演目を毎回作り上げている感じがあって。

三宅 「チリコンカン」だったら“西部劇”の世界観で、せっちゃんはウエイトレス役、泉はカウボーイ役ですし、ニューシングルの「片翼のトリバガ」であれば天使と悪魔みたいに、毎回、明確にモチーフが設定されていて。その世界をパフォーマンスで再現する、というのがEdel Noteの立ち位置です。

――リアルでの活動やお二人の関係値も含めて、他の3ユニットと比べて「ここは負けない!」というアピールポイントはありますか?

進藤 やっぱりお笑いですかね(笑)。

三宅 面白く過ごすことへの想いの強さは絶対に負けない(笑)。

進藤 蓮ノ空には「ハッピー至上主義!」(かほめぐ♡じぇらーと)という楽曲があって、みらくらぱーく!も“楽しいが一番”をコンセプトにしているんですけど、私たちは結構そのマインドで生きている2人かもしれないです。何事も笑って乗り越えよう!っていう気持ちが強くて。

――それは、進藤さんと三宅さんがそういう性格同士だからなのでしょうか?

進藤 どうなんだろう?私は結構ポジティブ思考というか、沈んだらそのまま沈んでいってしまうので、無理にでも笑って過ごそうとするマインドなんです。何かあっても「まあポジティブに考えればいっか」みたいな。

三宅 私はめちゃくちゃネガティブなんですけど、あまちゃんがそういう性格だから。蓮ノ空に入ってから、落ち込み続けるのは無駄なことだなっていうのがわかるようになって(笑)。

今は結構前向きに生きられています。しかも、時間は有限なので、今を楽しんでおかなくちゃと思って。せっちゃんも今の活動をめちゃくちゃ楽しんでるから、私がまず楽しまないといけない。そういう思いもあって、楽しく生きられています。せっちゃんも転んでもすぐに起き上がる子なので。

進藤 泉自体も楽しいを求めているので、お互いメンバーに引っ張られていますね、本当に。

――メンバーにも、相方にも支えられて、ですね。

進藤 105期メンバーの8人で集まってダンスの練習をしている時も、みんなから「何でそこの2人はそんなに明るいの?」と言われることが多くて。

三宅 ロケの時とかもそうだよね。撮影が長引いたりした時も、「2人はずっと楽しそうだね」って言われます(笑)。

――では、今回のニューシングルを除く、これまでのEdel Note楽曲の中で、特に思い入れのある曲や、初めて聴く人にお薦めしたい曲を教えてください。

三宅 私はやっぱり最初のオリジナル曲「Edelied」への思い入れが強いです。初めてのレッスンの時からずっと練習してきた曲ですし、メンバーの気持ちが一番こもっている楽曲でもあるので。で、初めましての人にお薦めするなら……楽しい気持ちになりたい人には「チリコンカン」ですけど、自己紹介曲という意味ではやっぱり「Edelied」かな?個人的にお気に入りの曲は「天地黎明」です。

――「Edelied」には、メンバーのどんな気持ちが込められていると感じますか?

三宅 この曲は(作品の設定上では)せっちゃんが作ったのですが、元々いた瑞河女子という場所でスクールアイドルをやりたいっていう切実な思いが込められていますし、「それを実現するために命を燃やすぞ!」という決意とか、強い意志みたいなものを100%込めて投げるような曲なので、一番セラスが入っている楽曲だと思います。

――「天地黎明」がお気に入りの理由は?

三宅 私はメロディで曲を聴くタイプなんですけど、普通に曲がすごいくいいのでお気に入りです。しかも単純にかっこいい。Edel Noteの“Edel”は“気高さ”という意味なのですが、この曲はその中でもトップの“気高さ”というイメージがあって。神々というか天上の存在みたいな感じがして圧倒されます。

――ありがとうございます。進藤さんはいかがでしょう?

進藤 悩みますけど、やっぱり思い出深いのは「Edelied」ですね。最初は3rdライブにサプライズで出演して1人で歌ったのもそうですし、その時に蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさんは「すごくいい曲!」と反応してくれましたけど、「本来はもう1人いて完成形なんだよ……!」と思ったのも印象深くて。しかも自分の大好きな作品の一番大切にされているステージ、ラブライブ!の決勝大会が私のデビューステージになったので、皆さんの反応も含めてすごく楽しかった思い出があります。みんなにお薦めしたい曲は……純粋に泉のことを知ってもらうなら「フュージョンクラスト」ですね。

――作中の設定では、泉が作詞、セラスが作曲した楽曲ですね。

進藤 あの曲は桂城 泉の本質を、そのままを描いているので。でも、サウンドやメロディからはセラスの優しさというか、セラスの泉にかける想いが感じられて。いつもは別の世界観を作っているEdel Noteが、メンバーの人生や性格に合わせて楽曲を作るとこうなる、っていう意味での紹介曲としてもお薦めしたいです。

三宅 「フュージョンクラスト」は、作詞と作曲を誰が担当しているかの情報も踏まえたうえで聴いていただけたら、2人の関係性も推し測ることができてさらに味わいが増すと思います。

――「フュージョンクラスト」に込められた泉の本質については、どのように受け止めていますか?

進藤 夢を持てなくて空っぽな自分の表し方として、すごく美しい歌詞だなと思いました。最終的に諦めない気持ちで終わっているのもそうですし、“燃やせるはず”“燃やそうとすれば”“燃えなくたって”“燃やしてやる”という「燃える」の四段活用は、初めて歌詞を見た時にびっくりしましたし、「絶対に燃やしてやる!」という強い意志が感じられてすごく素敵だなあと思って。自分も夢を叶えた後に「じゃあどうする?」と迷った時期があったので、その時の気持ちにも似ているなと思いました。

三宅 ここの“燃えなくたって燃やしてやる”というフレーズは、泉が書いた歌詞にしては拙い感じの言葉遣いだけど、それが逆に真っ直ぐ刺さってくるから、私もすごくお気に入りの部分です。

進藤 そう!いつもの泉であれば、もっと言葉を上手く使って表現するであろうところを、泉が本心で書いたからこそ、あの「燃える」四段活用の言葉が出てきたんだろうなと思います。

2人の関係性や本人の想いが溶け込んだ、ニューシングルの楽曲たち

2人の関係性や本人の想いが溶け込んだ、ニューシングルの楽曲たち

――ここからは、2ndシングルについてお聞きします。表題曲「片翼のトリバガ」は、緊迫感溢れるメロディにストリングスが併走するドラマチックなアップナンバー。お二人はどんな印象を受けましたか?

三宅 この曲も、世界観がしっかりと作り込まれているのですが、その中に“だけど綺麗じゃないんですだなんて 言うな!やだ!”といった、等身大の口調のフレーズも盛り込まれていて。これまでは世界観を表現する感覚が強かったですけど、この曲はそれにプラスして、パートナーに向ける気持ちが感じられて、セラスと泉がお互いに向けて手を伸ばしているイメージが浮かんだので、レコーディングでも泉のことを思って歌ったりしました。

進藤 私はレコーディングの時にすごく悩んで。一度、自分が持ってきたものを歌ってみたら、「ちょっと違うかも」という感じになったんです。結局、2番サビまで録ったところで、全部歌い直すことにしたくらい、過去イチレベルで悩みながら歌いました。みーちゃんが言ったように、歌詞には強い口調のフレーズも入っていて、誰かに何かを伝えようとしている印象があるので、結果、そういう気持ちで歌いました。特に“完璧じゃないこと畏れるな”という歌詞が個人的にも好きなんですけど、このフレーズに気付かされた部分もあって。最初は「完璧に歌わなくちゃ」と意気込んでいたところがあったのですが、もっと自分にも人にも気持ちを伝えて訴えかけるような感じでいいんだ、と。

――この曲では、泉が“天使”、セラスが“悪魔”の役を割り振られています。普段は、泉はセラスの願いを叶えるために契約を結んで活動している関係性なので、泉の方が“悪魔”の印象が強いわけですが、それとは逆の設定という意味で何か意識したことはありますか?

三宅 曲名にもある“トリバガ”は蛾のことなんですけど、この曲は、海外だと蛾と蝶は同じ扱いだったりすることから着想が広がった楽曲という話を聞いていて。要は“天使”と“悪魔”も、別の味方をすれば立場が入れ替わることもあるし、この曲にも“堕天使”という言葉が出てくるように、大きい括りで捉えるとどっちも一緒と考えることもできる、という前提があるんですね。せっちゃん自身も「泉を天使にしてみたかった」という軽いノリから生まれた曲なので、私も「また楽しいことやってるじゃん!」みたいな感じで、楽しみながらやってました(笑)。

進藤 私は、泉は初登場した時から“契約の悪魔”的な存在だったので、ずっとそういうポジションなんだろうなと思っていたら、今回は天使だったので「そうなんだ」と思って……あっ、私と泉の似ているポイント、今ひとつ気付きました!泉は元々演劇をやっていて、楽曲を表現する時もひとつひとつ演じる子なので、「ああ、今回はこういう演目を演じればいいのか」みたいな感じで、何でもすんなり受け入れるんですよね。私もそれと同じで「今回は天使なんだ。じゃあ泉なりの天使でいよう」って自然に受け取められるところは似ているかもしれないです。

――カップリング曲の「ドライブ・スペード・クレイジー」は、ブラスサウンドやクラップが入ったシャッフルビートのお洒落な曲調で、今までのEdel Noteにはなかったタイプの曲です。

進藤 初めての感じですよね。1年間の活動だからこそ、こういう冒険もしてみるんだろうなと思いました。そんななかでEdel Noteらしさを感じたのは、2人で交互に掛け合いで会話しながら、ミュージカルみたいな感じで進むところ。

三宅 言葉遣いもせっちゃんのパートはちゃんとせっちゃんらしいし、泉は泉らしいよね。

進藤 そうそう。しかもセラスが歌う“モーマンタイ(^_-)-☆ モーマンタイ(^_-)-☆”のところは、歌詞カードを見ると顔文字が付いているんですけど、「チリコンカン」の歌詞にも“目に留まることない( ; ; )”のところに顔文字が付いていたんですよね。そういう繋がりからも、「あ、2人がちゃんと作ってるんだな」というのを感じました。

三宅 それと、これまでの楽曲以上に、随所に本人たちが出てくるというか、より楽曲の世界観と本人たちが共存している感じが強いなと思いました。お互いの生活を重ね合わせてこの世界観を作ってんだなっていうのが分かりやすくなった印象があります。例えばせっちゃんのパートの“…サマじゃなくたってstay with you そばにいることくらいできる”とか。ストーリーの中に上手く混ぜ込んでいるけど、お互いへのメッセージをちょっとずつ散りばめているのかなって。

進藤 私は冒頭の“ゲームじゃドリフトマスター”を見て、セラスは絶対にそう思ってるんだろうなと思った。まだ免許を取れる年齢ではないけど、ゲームではこんなに運転が上手いんだから……みたいなことを考えてそう(笑)。泉を感じたのは“ねえ、これが夢じゃなかったら…”と“おはよう悪い夢をみた それはどんな夢だった?”のところ。ここはきっと泉とセラスが実際にそういう会話をして、この曲が生まれたんだろうなと感じる部分です。あとは最後に“my lover”って入れるところも泉らしくて。なんかクサいところがあるんですよね(笑)。

三宅 そう!でも、泉は絶対的なクサさがあるから、すんなり受け入れられちゃう。あと、せっちゃんの“袋小路なら突貫工事で突破しちゃえ”のところも、彼女の「やってやる!」みたいな強い前向きさが出ているなあと思いながら歌いました。

――この曲に限らずですが、Edel Noteの楽曲はお二人の歌声の対照性も魅力ですよね。甘くてかわいらしいセラス、クールでかっこいい泉。お互いの歌声の相性についてはどのように感じていますか?

進藤 気づいたらハモってるよね。日常生活でも「わー」って伸ばし棒が付くような発言が被った時に、ちゃんと下と上でハモってたりすることがあって(笑)。でも、初めて歌声を聴いて合わせた時は、「これってハマってるのかな?」と思ったんですよ。でも、好き好きクラブのみなさんが「逆にこれがいい」と言ってくれて、「そうか、これがいいんだ!」と納得することができて。

三宅 私は逆に、2人組だったらクール系とかわいい系が揃うのが相場みたいなイメージがあったから、最初から「あ、超いい感じじゃん」って思ってました(笑)。

Edel Noteプレゼンツ!5thライブツアー大阪公演とその先に向けて

Edel Noteプレゼンツ!5thライブツアー大阪公演とその先に向けて

――現在は5thライブツアーの最中ですが、蓮ノ空のEdel Noteとしてナンバリングライブに参加するのは本ツアーが初になります。瑞河女子の頃と比べてステージでの心構えに違いはありますか?

三宅 パフォーマンスは全然変えてるよね。

進藤 そうだね。

三宅 蓮ノ空に入る前は「完璧なステージを見せなくちゃ」「私たちを見て!」という気持ちが強かったけど、今はいざステージに立ってお客さんと対面すると、「楽しんで!」という前向きな気持ちや笑顔が自然と溢れ出てきて。楽しむ気持ちを目の前のお客さんと一緒に分かち合いたい感覚がすごく強まりました。

進藤 私は8月の「フュージョンクラスト」のストーリーを終えるまでは、そこまで見せ方を変えていなくて。でも、「フュージョンクラスト」以降は、ちょっと泉の感情を歌に乗せてみたりだとか、笑みを浮かべるようになりました。Edel Noteは曲調的に笑ってパフォーマンスするような曲は少ないですけど、全体曲の「アイドゥーミー!」や「Dream Believers」では泉なりの笑顔になっているんじゃないかなって。あとは誰かの背中を見て「頑張れ!」と思っている時と、メンバーと目が合った時。みーちゃんが笑うと私も笑うっていう。4thライブの石川公演の時、みーちゃんと目が合ったら満面の笑みだったんですよ。

三宅 あったね(笑)。私はそれが初めてのリアルライブだったので、まだ蓮ノ空に入る前のライバルとしてのステージだからもっとピリッとしなくてはいけなかったのに、楽しくなってしまって。「Edelied」を歌っているのにニコニコになってしまったんです(苦笑)。

進藤 その日は「もう笑っちゃだめ」っていう反省会を2人でしました(笑)。でも、今回のツアーからは、曲をやる時の気持ちはどれも今までと一緒ですけど、もう笑ってもいいんじゃないかと。みーちゃんは本当にいい笑顔をするんですよね。今日もリハーサルがあったんですけど、他のメンバーの踊ってる姿を見た時に、すごくにこやかな表情になったりして。

三宅 みんなすごくいい顔をしてるから。

進藤 特に今日は個人的に、百生吟子役の櫻井陽菜ちゃんがすごくいい笑顔をしてて。

三宅 わかる!他のユニットメンバーと向き合う振りがあるんですけど、その瞬間の先輩と後輩のお互いの顔が本当に毎回良くって。ライブでは全員のダンスと表情に注目してほしいです。

進藤 双眼鏡で見てほしいよね(笑)。

――そんな5thツアーのうち、11月19日と20日に大阪城ホールで開催される大阪公演“Edel Note presents Spade Stage”は、Edel Note主導の公演になります。どんなライブにしたいですか?

進藤 いやあ、もう本当にドタバタで。ツアーが始まる前はこんなに大変だとは思わなくて。

三宅 覚悟はしてたつもりだったけど、それ以上だったよね。しかもその少し前にはDOLLCHESTRA公演もあるし。でも、やっぱりそれぞれのユニットで“プレゼンツ”という名を背負ってライブをやらせていただくからには、ユニットごとの色は出したいので、色々準備しています。昨日も曲の中でやりたいことを思いついて、急にあまちゃんにLINEしたりとか、閃きをもとに、楽しくやりたいなと思っています。とにかく私は普段のせっちゃん通り、みんなに笑って帰ってもらえるように、「みんなを1回は爆笑させてみせるぞ!」という気持ちでいます(笑)。

進藤 会場が大阪だしね。というか、こういう感じだからEdel Note公演は大阪にしてくださったのかもしれない(笑)。個人的には、世界観を作るパフォーマンスをしつつ、MCでは「なんだこの子たち?」と思うくらいのMCをするんじゃないかなと思っています。私たちは結構思い付きで喋るので、自分たちでも何を言ってるのかわからなくなることがよくあるので(笑)。あとはみーちゃんがきっと面白いことを言うと思います。

三宅 この間の東京公演もそうだったんですけど、私は勢いで出たものが一番良かったりするので。多分、ライブの時との温度差で皆さんに風邪を引かせちゃうと思います(笑)。あとは他のユニットのメンバーにも、そのEdel Noteらしい雰囲気を纏ってほしいなと思っていて。今、個人で作戦を練っています。

進藤 ただ単にEdel Noteの曲をたくさん披露するだけでなく、「ああ、Edel Noteプレゼンツだったな」と思ってもらいたいよね。平日にわざわざ観に来ていただくからには、私たちもクオリティをさらに上げて、みんなにいい公演だったと思ってもらいつつ、笑って帰ってもらえるように、メンバーと一心同体、8人で頑張ります!

――期待しております。最後に、今後『ラブライブ!』シリーズの一員として、新たに挑戦したいことがあればお聞かせください。

進藤 合同ライブに出たいです!

三宅 私も!私たち、2人ともアジアツアー“LoveLive! Series Asia Tour 2024 ~みんなで叶える物語~”の横浜公演を観させてもらったんですけど、その時は蓮ノ空に本格参加する前でしたし、この夏の大阪・関西万博でのライブ(“U-NEXT MUSIC FES LoveLive! Series EXPO 2025 STAGE ~Right now!~”)の時はかなりドタバタだったので、どちらも挨拶させていただく程度に留まってしまって。もう少しお話する機会や一緒に楽曲をやらせていただく経験を望んでいます!

進藤 『ラブライブ!』シリーズを応援してきたひとりとして、今まで合同ライブをたくさん観てきて、「私もここに立ちたい!」と思っていたので、泉がまだ蓮ノ空でスクールアイドルをしている期間で、大好きな先輩方とコラボして歌う夢を叶えたいです。アジアツアーで蓮ノ空のみんながμ’sさんとコラボしているのを観て、「私たちもやりたい!」って心から思ったので(笑)。あとは、地上波の音楽番組に出てみたいよね。

三宅 出たい!私たちもバズりたい(笑)。

――アハハ(笑)。もし合同ステージに立てるとしたら、どなたと一緒に歌いたいですか?

進藤 やはり私は、事務所の先輩でもある三森すずこ(μ’s:園田海未 役)さんとご一緒したいです。蓮ノ空のライブも配信でずっと観てくださっていて、その度に「いつか一緒に立てるといいね」と連絡をくださるので、私が卒業するまでに叶えられたらいいなって。

三宅 私もやっぱり『ラブライブ!シリーズ』を好きになった原点がμ’sさんなので、憧れもありますけど、Edel Noteは最初ライバル役として登場したので、他のシリーズのライバルユニットの方々ともいつか歌ってみたいなと思っています。ライバルピックアップみたいなブロックを作っていただきたい。

進藤 それ、すごくいい!ライバルユニットのみんなで集まって、A-RISEさんの曲を歌うとかね。なんかヴィランズみたいで楽しそう(笑)。

●Edel Note Profile
スマートフォン向けアプリ「Link!Like!ラブライブ!」を中心に展開する、ラブライブ!シリーズ「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」内のユニット。
ユニット名は「Edel=高貴」「Note(Notes)=音符」を意味する。楽曲毎に構築された世界観で叙事詩や物語を紡ぐ。
ストリングスを基調としたクラシカルな曲調と厚いビートによって表出される神秘的で退廃的な印象の楽曲を歌う。

●「リスパレ!」とは
アニメ音楽メディアである「リスアニ!」と、大阪のラジオ局・FM802で、カラフルな音楽との出会いを描く番組「802 Palette」がタッグを組んだ音楽メディア。
アニメ・ゲームカルチャー・ネットミュージック、そしてその枠を越えた様々なアーティストの魅力を発信します。

●関連リンク
蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
公式サイト
https://www.lovelive-anime.jp/hasunosora/

公式X
https://x.com/hasunosora_sic

YouTubeチャンネル

リスアニ! × 802 Palette「リスパレ!」
公式サイト
https://funky802.com/lispale/

公式X
https://x.com/lis_pale

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