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2006年に共に声優デビュー、2009年には戸松遥・豊崎愛生とともに声優ユニット・スフィアを結成し、2010年にはそれぞれがソロアーティストデビューと、いつも同じ時間を歩んできた寿美菜子と高垣彩陽のアーティスト活動15周年を祝う合同ライブ「LAWSON presents 寿美菜子×高垣彩陽 15th Anniversary Live 2025 “With” 」が、11月30日にZepp Shinjukuで行われた。ロックからクラシックまで情感のこもったボーカルで紡ぎ出す多彩なナンバー、そして互いのステージにコーラスとして参加して繰り広げた「絆」の軌跡と、15年という時をかけて練り上げられた2人の魅力が詰まったライブの様子をお届けしよう。
PHOTORAPHY BY 佐藤薫
TEXT BY 斉藤直樹
Zeppという濃密なライブ空間だからこその15年目の祝祭が始まる
Zepp Shinjukuのフロアはオールスタンディングで、立錐の余地も無いほどのファンで埋め尽くされていた。開演が近づくと生バンドのギターセッティングの力強いメロディも鳴り響き、否応なしに場内の空気は熱さを増していく。そして開演時間になるとステージが青のライティングに染まり、眩いスポットライトが場内を飛び交う。そして2人のデビュー曲のマッシュアップがオープニングとして鳴り響き、それに合わせたファンのクラップで盛り上がるなか高垣彩陽がステージに登場し、オープニングナンバー「Dear One」からライブの幕があがった。
ソロデビュー10周年アルバム『Radiant Memories』に収録され、自らが作詞も手掛けたナンバーを、アカペラからの激しいメロディに乗せてファンと熱唱。さらなる限界を越え、応援してくれる景色を忘れず進み続けるというアニバーサリーなナンバーは、まさにこのライブの始まりにピッタリだ。後半はステージ前面に移動して、ファンの近くでより歌声と気持ちを届けように歌い、最後の“私を見て笑って…”の言葉が紡がれると、場内は満場の歓声と拍手に包まれた。
パッヘルベルのカノンのからスタートする2曲目は、10枚目のソロシングルという節目を彩った「Live&Try」。毎日訪れる新しい日々を後悔せず、思うがままに進んでいこうという前向きな想いを、重低音のバンドの音にも負けないような力強い歌声とロングトーンで歌い上げた。「すごいね!Zeppの景色だね!」とフロアをファンが埋めつくした熱い景色に驚きと喜びの声を上げ、高垣はここに自分と寿に会いに来てくれたことへの感謝をこめて「ありがとう!」と叫ぶ。「15周年の節目、美菜子と一緒にみんなと会えて嬉しい!“ツーマン”だけど“つーまん”ないことにはなりません!」とギャグを飛ばしながら、ライブが再びスタート。
デュエットではなく「コーラス」という形で交わる2人
15周年ならではの新たな試みとしてコーラスをステージに加えますと語り、招き入れたのは……今日のライブを共にする寿!「私たちはファイターだから、挑んでいこう!」ということで、今日のライブではお互いのステージでコーラスを務めようと決めた2人。突然のサプライズに場内がヒートアップするなか始まったのは、ちょうど10年前にリリースされた2ndアルバム『individual』収録の「Inner Galaxy」だ。
人生の旅路で迷い挫けそうになっても、自分の中に隠れている輝きや可能性を見つけて進んでいこうという鼓舞の歌を、力強い演奏と寿のコーラスと共に熱唱。
そしてコーラスパートを締め括るのは、『戦姫絶唱シンフォギアAXZ』のEDテーマ「Futurism」。スタートから高垣の独唱に寿がコーラスを重ねていき、疾走感のあるビートに乗せて未来を目指す思いを高垣がステージ前面のお立ち台に上って熱唱。ファンも歌に声援を合わせて共に盛り上がった。
高垣自身の「原点」の曲でファンと共にこれからの夢を!
見事なコーラスでステージを盛り上げた寿を送り出し、いよいよ高垣のライブパートもクライマックスに。15周年を越えても2人で色々なことに挑戦していきたいという思いをファンに伝え、みんなに支えてもらえたからここまで歩んで歌えてきたことに感謝を伝えた。そんなファンへ感謝を込めて贈るナンバーは、高垣の記念すべきソロデビュー曲「君がいる場所」。高垣にとってもファンにとっても、ここに至る15年の原点とも言える曲に加え、君(ファン)が一緒にいるならどんな壁も乗り越えていけるという思いが込められた歌詞とパフォーマンスに場内は熱く盛り上がる。
そして「これからもみんなで夢を叶えていきしょうね!」というメッセージと共に始まったラストナンバーは、初のオリジナルアルバム『relation』に収録された「夢のとなり」。みんなで一緒に歌おうというゲキと共に、眩いライティングで照らし出されるフロアにいるファンのみんなの姿を焼き付けるように高垣は熱唱する。未来の夢へ進んでいこうという優しいメッセージの込められた歌を、マーチのようなメロディからのロングシャウトや、静かな独唱から再びのアップテンポなど、楽しく歌い上げる。そしてラストは「もっと!」という高垣のゲキに合わせて手を振りながら共に盛り上がり、ステージはフィナーレを迎えた。
「ありがとう!これからも歌い続けていくからね!」とソロ活動の節目を彩ってきた思い出のナンバーと共に、ファンと共に辿ってきた軌跡を振り返った高垣のステージは、ここから始まる16年目に向けて共に走り出していく気持ちを高めてくれたはずだ。
ファンとみんなで盛り上がりたいという寿の思いあふれるステージに
ファンとみんなで盛り上がりたいという寿の思いあふれるステージに
続く寿のソロステージは、フロアに響き渡る激しいギターの演奏で幕が開く。そのメロディに乗せてステージに登場した寿が歓声と共に紡ぎ出した1曲目は、彼女の4枚目のソロシングル曲「ココロスカイ」。ライブでみんなと盛り上がれるナンバーとして作られた初期の人気曲を、ロックのメロディに乗せてパワフルに熱唱。畳み掛けるようなメロディにノリながらファンも声を合わせてコールを送り、さらなる熱気でフロアが満たされていく。
「15周年、みんなに感謝を込めて!」そんなメッセージと共に続けざまに歌い始めたのは、記念すべきソロデビュー曲「Shiny+」。新たな自分へと飛び出していこうというソロアーティストの道をスタートした当時の気持ちがこもった曲を、時折手を振ってファンの声援に応えながら、情感込めたボーカルで熱唱。それを後押しするように、場内は彼女のイメージカラー・パープルに輝くコンサートライトの光に包まれた。
「まだ皆さん足腰大丈夫ですか? まだまだみんなで歌って踊りましょう!」そんなかけ声と共になだれ込んだ次の曲は3枚目のオリジナルフルアルバム『emotion』収録の、自ら作詞を手掛けた「Ambitious map」。ルーティーンな日常から思うがままに未知の世界へ飛び出そうという思いを熱唱。アップテンポなメロディと共に自らファンにゲキを飛ばし、ダンスパフォーマンスを交えながらファンと共にノリ良く盛り上がってみせた。
コーラスを通して紡がれる二人の夢と友情
歌い終えた寿は、前半の高垣と同様に満場のファンがスタンディングで熱く盛り上がる風景に感動の声を上げ、今日だけでなく15年かけて高垣と一緒に温めてきたファンの温かさに感謝の言葉を送る。さらに15周年記念のライブということで、これまでのライブTシャツを着てきているファンもいて、その姿に懐かしさを感じる一幕も。
そして前半とは逆に、今度は高垣がコーラスメンバーとしてステージに登場。子供の頃に見たシンガーソングライター・KANのコンサートでのコーラスメンバーのかっこよさに、いつか自分もコーラス隊になりたいと憧れていたという高垣と共に、昼公演限定の2曲が披露された。
1曲目はソロデビューシングルのカップリング曲で、「Shiny+」と共に寿の原点とも言える曲「ライラック」。今は離れて会えない親友への思いを綴った歌詞を、寿の歌声に高垣のコーラスが重なりながら情感たっぷりに歌い上げ、2人が歌の中の友達同士に重なるようにファンの心を震わせた。
「ライラック」の終盤でステージ上段に腰掛けながら歌っていた寿がそのまま始めた2曲目は、自らが作詞を手掛けた「唇にWasp」。歌詞の多くを占める英語パートに高垣がコーラスを合わせ、本音を包み隠さない思いを歌ったパワフルなナンバーをよりパワフルに熱唱。ここでしか見られないスペシャルなステージとなった。
最後は15周年だからこその2人一緒のライブ!
最後は15周年だからこその2人一緒のライブ!
コーラスをやり遂げた高垣を見送り、「まだまだいきますよー!残り2曲!」とのゲキと共に、パワフルなロックナンバー「black hole」がスタート。ギター&ベースと一緒にステージ前面に並んだ寿が、力強いボーカルをフロアに叩きつけるようにパワフルに歌うと、ファンが力強く鬨の声のようなコール&レスポンスで応え、盛り上がっていく。
そして寿のステージのラストを飾るのは、激しい前曲から一転して、ピアノと歌声だけでスタートする「Another Wonderland」。落ち着きを讃えながらも力強いボーカルで、出会いの奇跡を情感たっぷりに歌い上げていく。それはまさに自分たちの15年を共に歩み応援してくれたファンへの感謝の気持ちも重ねているかのようだった。それに応える様に、ファンも熱いコール&レスポンスやクラップでステージを盛り上げ、お立ち台に上がった寿の「まだまだいくよ!」のゲキでさらにヒートアップしていき、ライブは大団円を迎えた。
「みんなサイコー!これからもよろしく!」そんな言葉と共に寿やバンドメンバーがステージを去ると、すぐさま場内は力強いアンコールの声で埋めつくされた。そして数分後、キーボードの激しい連弾メロディが響き、ライブTシャツへと着替えた高垣と寿が大歓声を浴びながらステージに帰ってきた!アンコールステージは2人でのパフォーマンスとなり、その幕開けを飾るのは寿のナンバーから「girly highester!」。
続いては今年映画版も公開された傑作ミュージカル『ウィキッド』の代表曲「Defying Gravity」。高垣のカバーミニアルバム『melodia』に収録された曲だが、今回は劇中の魔女エルファバ・スロップとグリンダのように2人での歌唱に。全編英語の歌をミュージカルの舞台のように力強いハーモニーで歌い上げ、終えた後には満場の拍手が2人を包み込んだ。
歌い終えてのMCではライブグッズの紹介など和やかなトーク。そして今回のライブへの想いも語られた。同じ年にデビューして15周年を迎えて、同じ時間を過ごせることの嬉しさ、そして“With”というタイトルに込めた2人と、そして応援し続けてくれているファンとの絆を再確認できた喜び。そして寿が初めてライブで「ライラック」を披露したときに、高垣はステージ横のドアの小さな窓から覗いていたという思い出を語り、今日のライブがそんなふうにみんなの思い出となって欲しいと語った。
そしてライブもいよいよラストナンバーに。歌うのは15周年を記念して2人が歌詞を共作して作りあげたコラボレーション曲「Beyond Days」。まさに今日この日だからこそ歌える1曲だ。共に競い合いつつ支え合い15年という時間を駆け抜けてきた想いを力強いロックに乗せ、ステージ上で向かい合い声援を送るファンを見渡しながら、ラストはステージ中央で背中合わせとなって見事なハーモニーを重ね合いライブを締めくくった。
ライブを終えた2人は、バンドメンバーと共にありがとうの言葉と深い一礼をファンに贈り、それでもまだ足りないとばかりにステージ左右のお立ち台からありがとうと叫ぶ。最後は中央で並び立ち、マイクなしの生の声で心からの「ありがとう」を贈ってようやくライブを締めくくった。2人のアーティスト活動の軌跡を辿るようなセットリストと圧巻のパフォーマンス、そしてファンとの距離が近いZepp Shinjukuならではの濃密な空間で、お互いの15周年を祝った寿と高垣。2人とファンにとっては、ここから始まる16年目への期待を感じずにはいられない最高の記念日となったはずだ。
寿美菜子×高垣彩陽 15th Anniversary Live 2025 “With”
2025年11月30日(日)<昼公演>東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)
<セットリスト>
高垣彩陽
M01.Dear One
M02.Live&Try
M03.Inner Galaxy(with Minako)
M04.Futurism(with Minako)
M05.君がいる場所
M06.夢のとなり
寿美菜子
M07.ココロスカイ
M08.Shiny+
M09.Ambitious map
M10.ライラック(with Ayahi)
M11.唇にWasp(with Ayahi)
M12.black hole
M13.Another Wonderland
寿美菜子&高垣彩陽
EN01.girly highester!
EN02.Defying Gravity
EN03.Beyond Days
●リリース情報
寿美菜子&高垣彩陽「Beyond Days」(ヨミ:ビヨンドデイズ)
11月12日(水)発売
作詞:寿美菜子&高垣彩陽
作曲:藤田淳平(Elements Garden)
品番:SMCL-970 価格:1500円(税込)
収録内容:
1.Beyond Days
2.Beyond Days -Sing with Minako-
3.Beyond Days -Sing with Ayahi-
4.Beyond Days -Instrumental-
関連リンク
高垣彩陽オフィシャルサイト
https://www.takagakiayahi.com/
スフィアポータルサイト
https://sphere.m-rayn.jp/
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