立花日菜が初ワンマンでみせた、病みつきになるほどの愛らしさ―...の画像はこちら >>

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2025年12月28日に、なかのZERO 大ホールにて“Tachibana Hina 1st concert 「LIVE IN HOLIC」”が開催。声優アーティスト・立花日菜の自身初となるワンマンライブとなった本公演は、これまでリリースしてきた持ち歌全曲と、事前に募集したカバー曲からなる全18曲を披露。

キュートさ溢れる歌声とステージパフォーマンスをベースに、ダークさや美しさなど多彩な表現を堪能できる、生で観るべき公演を作り上げてみせた。

TEXT BY 須永兼次
PHOTOGRAPHY BY YOSHIHITO KOBA

気が付けば虜に!立花日菜の生パフォーマンスが持つ引力

開演前、立花自身による選曲の客入れBGMが観客の期待をじわじわ高めていき、開演時間を迎えると場内は暗転。オルゴールがメインのドリーミーなSEに乗せてステージ上のオブジェがライトに照らされると、ステージ両側からダンサーが登場。最後に2階ステージに立花が現れ、SE同様オルゴールの音色から始まる「ラミラミ♡」で、記念すべき初のソロワンマンの幕開けを飾る。

イントロのダンスから楽曲のカラーにマッチするラブリーさを際立たせていけば、歌声はとにかくキュートに振り切り、甘い甘い世界を構築。2コーラス目になるとメインステージへと降り、ダンサーとのコンビネーションも交えつつ観客を魅了していく。ちょっぴりノドに引っ掛けながら出すような落ちサビの歌声も、音源以上のいじらしさが滲み、いきなり観客は歌詞どおり“メロメロ”に。そして続く「Pink Twinkle Wink」も、1stアルバム『HOLIC』のリード曲らしく、ライブロゴにも通ずるかわいらしさと小悪魔さの両方を込めて披露。その愛らしいパフォーマンスで、さらに心を巻き込んでいく。サビではダンサーと同一のダンスをしっかりこなしながら、目配せやウインクも交えてハートを捉えると、立花はその他の箇所でも表情での表現や、やや甘めのクセ付けをしたボーカルワークを通じて次々心を撃ち抜き、大サビ前ではサウンドに合わせてウインクもバッチリ決めてラストまで隙なく見せきっていった。

こうして挨拶がわりに2曲を披露した立花は、笑顔でMCをスタート。序盤の2曲を「きゅるきゅるきゅんな2曲」と評し、「一度きりの1stライブ、私も精一杯楽しんでいきますので、皆さんも思う存分楽しんでいただけたら嬉しいです!」と意気込みを語ったところで、「コントロールキー・コンジャンクション」から次のブロックへ。ここでも冒頭の歌入りの力加減や、いじらしさを感じさせるような歌唱表現の塩梅は絶妙。

ただこの曲ではキュートさに加え、ややラフめに歌ったBメロが、曲中の、そしてライブ全体のなかで良好なコントラストとなっていた。それが観客にさらなる高まりをもたらしたか、サビでは“しーぶい!”などのコールが大きく返る。また、サビラストの“chu chuchu”のフレーズは思い切り甘く歌い、観客からの大歓声を浴びていた。続く「恋のハイテンション」は、チアリーダーのポンポンを持ち、エールを送るようなダンサーを従えながらの披露。ここでは歌いながらステージの端へと移動して前方から奥まで手を振り観客とコミュニケーションを取りながら、サビやイントロではダンスを交え、さらに大サビでは上手側・下手側・センターの三方へとハートマークを描いて飛ばすなどしてきっちり見せてもいく。楽曲自体はバンドサウンドで構成された爽やかなナンバーだが、そこに独特の丸みを帯びた愛嬌ある歌声をマッチさせ、変わらず観客の心を捉えていく。そして「最強?最高!Brave My Heart」はイントロ中に「まだまだ盛り上がっていきましょー!」と直接言葉でも煽り、ライブの勢いを加速させるナンバーに。ブルーに染まった客席に向かって、テンポも速くキーも高めな楽曲に乗せ、笑顔や身振りと共に希望を感じさせる歌声を響かせていく立花。その歌声のパワーを大サビでは幾分か増して、最後まで力いっぱい歌い切ってみせると、ステージがオレンジの光に包まれ「TOKIMEKI」へ。「お手て振ってくださーい!」の立花の呼びかけに応じて、客席のペンライトが彼女の腕降りの動きに合わせて左右に揺れると、Bメロのコール部も相まって場内にはさらなる一体感が。それを前に立花は、そのコール部やサビラストでのポーズなどの魅せどころで決めつつ、落ちサビをやや抜き気味に入り徐々に歌声にぎゅっと力を込めて大サビへ突入するというボーカルワークの押し引きで聴かせていく。そうして様々な側面から観客を楽しませると、自身も後奏では楽しげに跳ねつつ、再び腕振りを先導して曲を締めた。

曲明けにこぼした「あちー!」「汗が目に入るんだぁ、しみるんだぁ」との言葉から、全力でライブにぶつかっていることを感じさせると、ここまでのライブを「今日の公演用にたくさん振付をつけていただきました。歌うのがより大変になった曲もあったけど、見応えのあるものになったんじゃないかな?」と振り返り、「Honey Bee」から始まるチルなゾーンへ。ここからはウィスパー寄りの歌声で序盤とはまた違った愛らしさを発揮。ラップ部分も身振りを含めてかわいくこなすと、2サビ明けの間奏でのゆるっとしたセリフはパフォーマンスの脱力感も相まってよりかわいらしく響く。その一方で1サビ明けではリズムに合わせたキュートなストップモーションを盛り込んだりと、視覚面からも余念なく心を捉えていく。それに続いた「START!IN MY ROOM」では、笑顔で客席へと手を振ったり指を差したりしてコミュニケーションも交えながら、引き続きゆるっと歌唱。適度に肩の力も抜きながら、2-Aメロでは音源以上に歌声に起伏をつけてこの日ならではのかわい気を醸成するなど、単なる“チル”では終わらせない。また楽曲中盤からステージ上の階段に座って歌ったかと思えば、2サビの直前では跳ね上がって前方へと飛び出して“私の物語”のはじまりを感じさせ、さらに大サビラストのフレーズはフェイク風に歌唱。この場でしか感じられない表現を詰め込んだ1曲を見せきったところで立花は一旦降壇。ダンサーによるダンスタイムを挟み、衣装チェンジを終えた立花が再び2階ステージに登場。ライトに照らされ歌い始めた「Unbalance Addiction」から後半戦がスタートする。

この曲ではBメロのラップ部分などをはじめ、鋭く攻撃的なボーカルワークを披露。

前半とは全く異なる表情を通じて、違うアングルからドキリとさせてくれる。歌唱中の表情は時折小悪魔さも感じさせつつ、凛々しさをベースにしたもの。そこから放つ2サビ最後のロングトーンに代表される力強い歌声もまた、この曲ならではのドンピシャな表現だ。その力強さを引き継ぎつつ、また別のメッセージ性を乗せて披露したのが「わたしクエスト」。イントロから声を上げて盛り上がる観客に向け、等身大の想いを込めた歌声を響かせると、力いっぱいに“今”を表現していく。特にサビでの歌声はより力がこもったもので、楽曲に自身を重ねて思い切りその想いを乗せていたことが伺えた。

そしてここからは開催前にリクエストを募ったカバーコーナーへ。立花自身も「私もドキドキしてる」と心境を明かしてからまず披露したのは、レーベルメイト・鬼頭明里の「Magie×Magie」。キュートなダンスポップであるこの曲は、立花の表現と相性抜群。持ち前の歌声のあどけなさはこの曲ならではの愛らしさと絶妙にマッチし、その魅力を細かく表情をつけた歌唱表現がさらに増幅させていく。パフォーマンス面でも大サビ冒頭の“キミに”のフレーズで客席へ手を伸ばすなど細部まで隙なく見せていくと、少しの静寂を経て「せーのっ!」と歌い出す立花。すさまじい歓声を生んだその曲は、『化物語』10話オープニングテーマ「恋愛サーキュレーション」。

序盤のラップ部分から表情豊かに表現し、時折ちょっぴり拗ねたような歌い回しも織り交ぜながら、意識的に甘く振り切らせた愛らしさ溢れる歌唱を披露。Dメロのウィスパー気味の歌声なども含めた立花日菜ならではの表現は実に魅力的なものだった。ちなみにこの「恋愛サーキュレーション」は直後のMCにてカバーリクエスト数がダントツだったことも明かされていた。

そんなMCを挟んでのカバーコーナー後半は、ライブ当日に公式YouTubeにカバー動画をアップしたばかりの「初恋サイダー」からスタート。冒頭のフレーズ後にはぴょんと跳ねたりしながら、再び場内のボルテージを上げにかかる。歌声に愛らしさを保ちつつ、ここまでのカバー2曲よりも力を込めて、バンドサウンドがメインな楽曲にも映える爽やかなアプローチを展開。落ちサビではもう一段歌声に感情を乗せ、迫りくるように響かせて駆け抜けると、勢いそのままに「Reach For The World!」へ。立花の出演作である次世代声優育成ゲーム『CUE!』に登場したチーム・AiRBLUE Moonの楽曲で、彼女自身もメンバー丸山利恵役として歌った楽曲ということもあってか、客席からは大きな歓声が沸き起こる。そしてイントロでは疾走感あるサウンドへとコールが、Aメロではクラップが響き渡っていく。それを前に立花自身歌声の力感を増していき、力強い身振りと共に歌い上げていく。そこで感じさせたパワフルさは「Unbalance Addiction」での鋭さやダークさとはまた違ったものであり、アーティスト・立花日菜のさらなる可能性を感じさせる1曲となっていた。

「夢見た景色」へ言葉と歌で届けた“これから”への想い

「夢見た景色」へ言葉と歌で届けた“これから”への想い

こうしてカバーパートを締め括ると、「ライブもそろそろ終盤戦!」と予告。残念がる声が上がるなか、MC中に星空のような様相へとチェンジしたステージで、「Stella」が始まる。

照明演出による輝きに加え、ファンのペンライトのきらめきが作り上げた満天の星空の中で立花は歌声に透明感を伴わせて美しく歌いゆく。しかもその美しさには、楽曲に込められた想いを届けるための強さも兼ね備っており、会場中の人たちの心を震わせていった。また、大サビ前には「虹の夜」のフレーズに合わせてステージが虹色の輝きに包まれると、それを受けて立花も感情が昂ったのか、歌声の迫力がさらにアップし、聴く者の心を揺さぶる。最後は再び美しく締めて、ボーカルワークで“聴かせる”1曲を見事に作り上げた。そんな今の歌声の魅力を提示した曲に続いたのは記念すべきデビュー曲「I’m GAME!」。頭サビ後、今度は明るく照らされた2階ステージからメインステージへと駆け下りて笑顔で披露。ポップなナンバーを愛らしく歌いながら、軽快なパフォーマンスを展開していく立花の姿はとにかく楽しそう。それが顕著に表れたのは楽曲終盤で、Dメロ明けにリズムに合わせてポンポンと跳ねれば、直後の3-Bメロではクラップを要求し、観客を盛り上げる。さらに大サビ冒頭では高々と跳ね上がったりと、大事な1曲を思い切りエンジョイした。

曲明けには、直近の2曲がアニメ主題歌であったことから「これからも作品と共に愛していただけると嬉しいです」とメッセージを送ったところで、次がラストナンバーだと予告。再び残念そうな声が会場にこだまするなか、ダンサーを呼び込んで「私らしく、楽しく締め括りたいと思います!」と語り、その想いを乗せたラストナンバー「Dear my Soleil」へ。イントロからクラップで一体感と盛り上がりをもたらしながら、ダンサーと共に手振も交えつつ、キュートさと瑞々しさに溢れた歌、そしてパフォーマンスでポップなナンバーを披露。

2サビの最後には歌い回しを通して改めていじらしさを感じさせるなどボーカルワークでも惹き付ければ、直後の間奏ではエアギターをプレイしダンサーと一緒に楽しげな姿を見せる。Dメロの“ずっと離れない”のフレーズは本編ラストに置かれたことで、元々の意味に加えてこの日ならではの意味合いも付加される。そんなWミーニングも含めてラストに相応しい選曲だっのではないだろうか。そして大サビでは「“愛してる…?”せーの!」と、直後の“愛してる!!”のフレーズをファンに委ねて愛の交換。最後にまた場内一体となり本編を締め括った。

立花がステージを降り暗転すると、すかさず場内にはアンコールを求める声が。それがしばし響き渡ると、その声に応えるかのように場内は明転し、流れ始めたのは二度目の「Pink Twinkle Wink」。……が、ステージ上には立花の姿はない。「こっちだよー♪」の声を頼りに姿を探すと、彼女がいたのはなんと下手側の客席入り口! そのまま通路を練り歩きながら歌唱し、驚き喜ぶファンのごくごく間近まで足を運んでコミュニケーションして改めて“キュンッ”とさせにかかる。そして2サビでステージに戻ると、Dメロ明けの間奏をバックに「この曲、撮影OKタイムでーす!」と表明。自身に向けられた無数のレンズに向かって最高にたまらなくキュートなパフォーマンスを展開し、最後は特大の投げキッスとともに楽曲を締め括ったのだった。

このサプライズの客席への移動について歌唱後に「思ったより距離が近くて、嬉しくなっちゃってドキドキして息が切れちゃった」と生の感想を述べる立花。そんな嬉しさ滲む彼女から本公演のTBSチャンネル1での放送や、自身の“P’s TRIVAL 01”への出演が告知され、今度はファンを喜ばせてくれた。そんな歓喜の余韻残るなか、本当のラスト1曲へ。「あっという間に最後の曲になってしまって。なんか寂しいやら嬉しいやら」と素直な気持ちを吐露すると、「私と1stを共に過ごすことを選んでくださった皆さま、本当にありがとうございます! これからももっともっと大きな存在になれるように頑張りたいなと思っていますので、ちょっとずつ成長していく私の姿を見届けてくれたら嬉しいです」と感謝と今後への意気込みを言葉で伝える。それに続いて披露されたラストナンバーは、「この場所で、また」。自らが作詞を手掛けたこの曲に想いを乗せて伝えていく。未来へ向けて駆け抜けるかのような疾走感と爽快感を兼ね備えた楽曲に乗せ、イントロでは拳を振り上げファンを煽っていく立花。そんな楽曲にしっかり乗りながらも、温かな感情の伝わる歌声を微笑みと共に響かせていくと、1サビでは客電が点灯。“わたしの夢見たこの景色”がよりくっきりと彼女の視界に入ると、その光景の眩しさに湧き上がった喜びからだろうか、1サビ明けの間奏では笑顔でぶんぶん手を振ってみせる。単に独りよがりに高まるのではなく、例えば2-Aメロ“君のため”のフレーズでは手を伸ばしたりとパフォーマンスを通じてファンの心と繋がっていく。その一方で2サビの入りはやや呼吸粗めに歌い始めるなど、大サビに向けて内側で感情がどんどん膨らんでいくさまも感じさせたが、それでも自ら紡いだ言葉を、想いを、歌声に乗せてしっかりと届けきり、ラストは“Lala Lala”と手を振って“みんな”一体となって楽曲を締め括った。そして最後に2階ステージに上った立花は、挨拶と共に深く深く一礼。頭上でハートマークを作って掲げながら階段を降り、記念すべき1st concertのステージをあとにしたのだった。

様々な活動を通じて培ってきた多彩な表現力を発揮し、魅力的なステージを作り上げることに成功した立花日菜。そのなかで放たれた輝きと、語られた「もっともっと大きな存在になれるように頑張りたい」との言葉が、2026年以降の“声優アーティスト・立花日菜”への期待を否応なしに高める。これからも彼女は自分らしいペースで一歩一歩前へと進んでいくことだろう。その歩みの先で、もっと大きな夢のような景色でまた会える――そんな未来へのわくわく感も抱かせる大充実のライブだった。

Tachibana Hina 1st concert 「LIVE IN HOLIC」
2025.12.28@なかのZERO 大ホール

<セットリスト>
M01.ラミラミ♡
M02.Pink Twinkle Wink
M03.コントロールキー・コンジャンクション
M04.恋のハイテンション
M05.最強?最高!Brave My Heart
M06.TOKIMEKI
M07.Honey Bee
M08.START!IN MY ROOM
M09.Unbalance Addiction
M10.わたしクエスト
M11.Magie×Magie(カバー)
M12.恋愛サーキュレーション(カバー)
M13.初恋サイダー(カバー)
M14.Reach For The World!(カバー)
M15.Stella
M16.I’m GAME!
M17.Dear my Soleil

EN1.Pink Twinkle Wink
EN2.この場所で、また

■イベント情報

『P’s TRIVAL 01』
<日程>
2026年3月8日(日)
開場16:45/開演17:30
<会場>
〒164-0001 東京都中野区中野2-9-7
なかのZERO 大ホール
<出演者>
内田真礼、DIALOGUE+、立花日菜
<チケットはこちらから>
https://ticket.ponycanyon.co.jp/pc/327

関連リンク

P’s TRIVAL 01 特設サイト
https://pslive.jp

立花日菜 オフィシャルサイト
https://tachibanahina.com/

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