デビュー以来、TVアニメ『ハイキュー!! 』の楽曲をはじめオープニング・エンディング問わず、数多くのアニメとのコラボレーションを果たしてきた青春文學ロックバンド・BURNOUT SYNDROMES。最近では津軽三味線を軸としたTVアニメ『ましろのおと』で、1クールで2曲のOPテーマを世に届けたことでも話題となった。
そんな彼らがシングル「BLIZZARD/銀世界」から時を置かず、4枚目となるオリジナルアルバム『TOKYO』をリリースした。今回は絶賛発売中のアルバムから、その収録曲を1曲ずつ、メンバーの言葉で紐解いていく。熊谷曰く、テーマにあったのは「この世は地獄」というメッセージ――!?

14曲中、9曲が新曲!フルコースが楽しめる1枚
――4thアルバム『TOKYO』がリリースとなりました。最近では精力的なアニメとのコラボが印象的な皆さんですが、今回のアルバムにはシングルを5曲収録しながらも、全14曲収録という力作です。

熊谷和海 10曲入りのアルバムだとしたら、2曲に1曲の割合でシングル曲が来てしまうので。やっぱりBURNOUT SYNDROMESのお客さんは僕たちのシングルは全曲買ってくれていると思いますし、2曲に1曲シングルが流れてきたら「この曲は持っているな、この曲も持っているな」と思ってしまう気がして。僕らも音楽ファンとしてはシングルばかりのアルバムを聴いたら「もうちょっと新曲が聴きたかったな」と思ったりするので、アルバム曲をいっぱい作ってあげないとということで、頑張って新曲を9曲作りました。

――とはいえ、収録されているシングル曲のカロリーが非常に高いですよね。新曲はどんなふうにしようと思ったのでしょうか。

熊谷 アルバムは料理で言うところのフルコースだと思っていて、今回のフルコースはどんぶりもの(シングル曲)が5品あるんです。そんなどんぶりをどう分けていくべきかと考えたのですが、もっと味の濃いものを入れるしか方法はないなと……思って。なるべく濃い味で、でもベクトルの違う濃さのある9曲を入れて、シングルを逆に際立たせるようにしたかったんです。
「こういう曲だったんだ、このシングル」と改めて感じるような新しい聴き方ができたらいいなというのは考えていました。

――熊谷さんから届く楽曲を聴き、お二人はどのようなことを感じていましたか?

石川大裕 正直、「これはどんなアルバムになるんだろう?」と思っていました。熊谷くんの中には全曲のイメージがあっても、受け取る僕らは1曲ずつだったので。「次はどんな曲が来るんだろう」「こういうカラーの曲なのか」「次はこんな雰囲気の曲か」と思いながら作業をしていって、最後の曲を録り終えたときには「え!? このアルバム、どうなるの!?」って。

熊谷 最後までわからない(笑)。

廣瀬拓哉 あはははは(笑)。そうだったよね。最初に「アルバムは何曲入りにしますか?
」という話になったのですが「14曲」って聞いて「嘘だ!」と思いましたね。「このペースで9曲もの新曲を作れるのか!? 」って、僕はすごく心配だったんですが、続々と届いてくる楽曲群に、彼(熊谷)は死ぬ気で頑張っているんだな、ということが伝わってきていました。

石川 (作曲の)鬼でしたね。

――そんな『TOKYO』収録の楽曲について1曲ずつお話を伺おうと思います。まずは「2020年渋谷の旅」です。


熊谷 我々はだいたいアルバムの1曲目にはクラシックモチーフの曲を持ってくるのですが、今回は「ツァラトゥストラはかく語りき」(リヒャルト・シュトラウス)です。去年から僕が映画にハマりまして。特にスタンリー・キューブリックの映画は最高だなと思ったんです。なかでも「2001年宇宙の旅」に大感動しまして。音楽の使い方が絶妙なんですよね。「ツァラトゥストラはかく語りき」がパパーン!と鳴った瞬間に五感のすべてを奪われた気がしていて。あのオープニングのようにアルバムを始めたいと思ったんです。雑踏の音なども駆使して、あとは打ち込みで作ったトラックに僕が歌を入れる、というシンプルなものなんですが、クラシック曲を打ち込むときには指揮者のノリで変化がついているので、一定のリズムではなく一拍ずつテンポを変えています。

――続く「Good Morning World!」で一気に世界が開けます。

熊谷 「2020年渋谷の旅」自体が感染症に言及していて「振り返ってみればこれまでの日常って奇跡だったんじゃないの?」と歌っているのですが、そこからこの曲に続く流れがしっくりくると思ったんです。この曲はTVアニメ『Dr.STONE』のOPテーマで、「ゼロから再び始める世界」というアニメのイメージの強い曲でもあるので、味わい方も変わるかなと思ったんです。

石川 リリース以降、どんどん育っていった曲ですね。
僕、この曲は「Good Morning」が「おはよう」であることや「おはよう」という意味を持つ言葉なんだというのを世界中へ広めたんじゃないかと思っているんです。海外から大きな反応をいただいていますし、「歌ってみた」動画やカバーをされるのもこの曲が一番多いんです。日本語の響きの気持ち良さがこの曲によって世界へと広がっているんじゃないかと思っています。

廣瀬 2020年は配信ライブなどでこの曲からライブが幕を開けることが多くて。それもあったのでアルバムの2曲目というイメ-ジがすでに出来上がっていたような気もします。



――そして「ロザリオをはずして」です。

石川 この曲はマンガっぽいですよね。女性の主人公がいて、銃を持っていて。熊谷くんもコミックをモチーフに作ってもいると聞いて、納得しながら楽しくベースをつけました。戦闘感に負けないような、ゴリゴリのベースをつけたので、アルバム曲の中では一番、ベースが暴れていると思います。

熊谷 「BLACK LAGOON」ね。銃を撃ちまくるのがすごくかっこいいなって思って(笑)。
あの空気感を楽曲として表現したいなと思い作りました。

――なるほど。歌詞に滲むジャキジャキとした切れ味の由縁がわかりました。

石川 そう! ジャキジャキしてますよね!

熊谷 銃弾飛び交うなかでやたらと下品なジョークが飛び交うの、かっこいいなと思って、勝手に書きました。

廣瀬 こういった曲調は今までBURNOUT SYNDROMESにはなかったタイプでしたし、ドラムのフレーズもやったことのないものが多かったので、自分の中でも勉強になりました。あとはレコーディングのときにドラムテックに村上敦宏さんが入ってくださって、一緒に音作りをしまして。そのときに自分の概念を覆されて、これからの作品に活かされるような体験をたくさんさせてもらいました。

――「Good Morning World!」で幕を開けたら戦場へ。と思えば続くのはTVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』のOPテーマ「PHOENIX」です。

熊谷 このアルバムを買ってくださる方の中にはBURNOUT SYNDROMESにアニソン的な要素を見てくださる人もいるかなと思ったので、新曲の中でもアニソンっぽさのある「ロザリオをはずして」を先に持ってきまして、四番バッターに繋ぎました。

――「PHOENIX」は四番バッター。アニメ三期の白鳥沢戦を見終えた瞬間に書いた、という曲でしたよね。
次のシーズンの制作が決まってもいない段階で。


熊谷 そうですね。熱のままに。絶対に次はある。それならこの曲だ!と。基本的に「全部俺に持ってこーい!(日向翔陽)」なタイプなので。僕も。なんだったら今も次の「ハイキュー!!」の曲を作っていますから。俺がやるから!全部持ってきてくれ!と(笑)。

石川 トスをあげてくれればな?

熊谷 全部、打つ!

石川 速攻すぎや。相手はまだサーブも打ってない(笑)。

熊谷 試合が始まっていないけどもう走ってます。
その前のめり感も良かったと思っています。

石川 勝手に合宿に行った日向と一緒だ(笑)。

熊谷 まさに(笑)。



ボーカル・熊谷が描く宗教、戦闘、死――
――(笑)。そして「邪教・拝金教」です。「ロザリオをはずして」もそうですが、今回の新曲たちは、宗教観や死生観というような“信仰”といったテーマがあるような気がしました。

熊谷 僕自身もこれは宗教的な雰囲気のあるアルバムになるな、と薄々感じていました。これまでは手加減をしているわけではないのですが、今回は好きなことをやろうと思ったんです。僕が好きなテーマは宗教もの、戦闘もの、そして死。この3つを基に徹底的に好きな曲を作ろうと思っていたなかでのこの曲でした。これはお金に対しては最早、信仰のようになっているのではないか、という歌。実際の宗教観とはまた違いますが、そんなギリギリの曲にしたいなと思っていました。

石川 学校では教えてくれないことを教えてくれる歌ですよね。この歌詞に綴られていることって耳が痛い話だけど知っておかなければいけないこと。誰かに言われる以上に歌として届くと、ものすごい説得力が出ますよね。だからこそこの曲を録りながら、「このメッセージは最高だ」と思いました。熊谷にしか書けない曲です。

廣瀬 映画サウンド感があるのが新しいなと思いました。あとは単純にここまでお金のことを出すかということもありましたし、教訓にもなる1曲だなと思いました。

――クラシック楽器の音色が印象的ですが、これはどうして?

熊谷 2CELLOSという海外の、2台のチェロで演奏するユニットがいるんです。彼らの演奏がとにかくかっこよくて、そこを目指してチェロありきで作りました。バイオリンとビオラとチェロ、コントラバスとティンパニでシンプルに作りました。電子音では出ない荘厳さと禍々しさが出たなと思いますし、昔のビンテージ楽器が持っている怖さが宗教っぽさと共に出ますよね。ちなみにこの曲のイメージは「カイジ」です。

――なるほど! そんな拝金主義について歌っているのに続くのは「世界は愛で満ちている」です。

熊谷 それでも世界は愛で満ちているんじゃないかな?っていうことで、ド頭に「結婚行進曲」をもってきています。この2曲は、特に並べようと思って作ったわけではなかったんですよ。だけどやっぱりエグすぎる曲のあとには清涼剤となる1曲が欲しい。その曲でガラッとアルバムの空気を変えたいと思って書きました。もう、この並びしかなかったです。最近友人の結婚式に呼ばれることも増えていて、そこで感じたことを曲にしたのでぜひ結婚式で使ってほしいです。

――そして「銀世界」です。

熊谷 配信ライブで何回か演奏したのですが、我々はバンドなだけに演奏したときのノリがすごくいい1曲なんですよね。それこそ「BLIZZARD」よりも「銀世界」のほうがライブで大きく化ける気がしていて。アニメとともに皆さんの中でも育ってきているだけに、有観客ライブでやるのが楽しみになります。

石川 これはライブの最後とかにみんなで走り切る曲だろうと思います。勝手にお客さんの顔が浮かぶくらい、一体感を味わえるはずなので、必ずライブでやります!

廣瀬 叩いていて一番気持ちのいい曲です。すごく疾走感があって、ドラムで会場の空気を持って行けるイメージもあるので、ライブの後継が目に浮かぶんですよね。



――続いて「Love is Action!」はいかがですか?

熊谷 この曲は声優駒形友梨さんに提供した1曲のセルフカバーですが、基本的には自分たちらしく作りました。僕らの歌はこれまでにも女性目線の歌詞はたくさんありますし、それは元々僕の音楽の始まりが「アイドルマスターシリーズ」なのもあって、女性目線の歌詞が作りやすいというのもあるからなんです。今まではそうして出来た曲を致し方なく男性である自分が歌ってきたのですが、それをちゃんと女性に歌ってもらえて、すごくよかったなと確認できた曲でした。ただ、人に提供する曲はちょっと柔らかくなっているものだなと再確認しました。自分が歌うためだったらもっと音運びや間についても難しくしてしまうのですが、提供曲には優しさが入るものだと思いました。歌いやすかったです。

石川 熊谷くんが歌うからこその良さがあるなと思いました。強い女の子の歌なので、男性が歌うことでより伝わるものがあるなと思いました。

廣瀬 歌とドラムの関係は繋がっているんですね。これはニュアンスが難しかったです。やっぱり駒形さんのイメージがどうしてもありますし、そこが熊谷の歌になるとどんなニュアンスにすればいいのか。「銀世界」のような男っぽさを入れたら世界観が変わってしまう。ビートの難しさがあったのを、編曲の岸田勇気さんに教えてもらいました。

――そして「BLIZZARD(Smoked silver Ver.)」。これ、Smoked silverって……。

熊谷 “いぶし銀”です(笑)。

――やはり(笑)。改めていかがでしたか?

熊谷 華やかさを生んでいた島崎信長さんの声がなくて、いぶし銀1の僕が和歌を謳い、いぶし銀2はAUN J CLASSIC ORCHESTRAの井上公平さんの三味線と掛け声、という職人的なサウンドになりました。元々はこれがデモで。直前に「和歌は島崎さんがいいです」と言った僕のわがままから実現してシングルとなりました。その前の段階の渋い方は気に入っていたので、今回入れました。



――いぶし銀とは真逆のCHiCO with HoneyWorksからCHiCOさんをゲストに迎えての「逢いたい逢えないfeat.CHiCO(CHiCOwith HoneyWorks)」が続きます。雄々しいBURNOUT SYNDROMESの楽曲に、その一声で華を咲かせるCHiCOさんのボーカルはいかがでしたか?

熊谷 CHiCOさんご本人もこういったゲストボーカルはほとんどやったことがないとおっしゃっていましたね。HoneyWorksさんの曲以外をあまり歌ったことがないので新鮮です、という言葉は嬉しかったです。まずやはり声がいいなと思いました。CHiCOさんの声が入るだけで自分が書いた曲ではないなって思ってしまいました。こちらも「Love Is Action!」に続き、CHiCOさんが歌ってくださるということで、曲の開け方にも優しさが入っている気がしましたし、CHiCOさんが気持ちを入れて歌える歌詞にしようと思い作詞しました。個人的に“せっかくの初雪も キミがいなければ にわか雨と同じ”という歌詞は気に入っていて、そこをCHiCOさんに歌ってもらえたのが会心の出来になりました。

石川 『ハイキュー!!』ファンとしては、第4期の『TO THE TOP』でのOPテーマ「PHOENIX」を歌ったBURNOUT SYNDROMESと、同じくEDテーマ「決戦スピリット」を歌われたCHiCO with HoneyWorksのCHiCOさんのコラボレーションに胸が熱くなりました。

廣瀬 歌声を聴いた瞬間に鳥肌が立ちました。いつかライブでコラボができたら嬉しいですね。

『TOKYO』に込めたのは“この世は地獄だ”
――「Hikousen」はいかがでしたか?

熊谷 この次の曲である「模範囚」がアルバムの一番重いところの歌になる気はしていたので、どちらかというとそこに向かうための曲として書きました。むしろ2曲で1曲くらいの気持ちでしたし、「模範囚」を一番いい形で聴かせるための曲です。

石川 寓話的な意味合いのある1曲ですよね。絵本をめくるような感じがしました。

熊谷 たしかに。一番では生きているけど、二番では幽霊になってもまだメッセージを紡いでいますし、結構トリッキーな歌詞は絵本的かもしれないです。そんなふうな表現をやってみたかったんですよね。「模範囚」とワンセットな1曲です。旅立ちは悲しいものではなく、また廻ってくるものだよ、という歌です。

廣瀬 人生の大事な瞬間を切り取ったような感覚があって。自分がその立場に立っていなくとも、色んな人の人生を見ているような気がする、そんな曲でした。

熊谷 たしかに。このアルバムは冠婚葬祭が入った1枚で、この曲は「葬」の部分ですね。

石川 「冠婚葬祭」の逆だよね。日常の歌。華やかなことはあるけど、結局こういうものだよ、という歌だなと感じました。

熊谷 これこそが“TOKYO”な気がしているんです。実際にこの曲を最後ギリギリに書いたのですが、これがないとアルバムが締まらない、というくらいの曲で。アルバム曲はほとんど1つのことを言っているんですね。「この世は地獄だ」と。「ロザリオをはずして」も「邪教・拝金教」も「Hikousen」も同じようなことを歌っているんですが、それこそが『TOKYO』のテーマなのかなとも思っていて。歌詞カードも黒くしてほしいとお願いしましたし、天国と思うか地獄と思うかは自分次第だよ、考え方次第かもしれないよね、ということをこの一枚を通して伝えたいなと思って。色んな冠婚葬祭があって、色んな主人公がいるからこそ最後に作ったこの曲に凝縮して伝えたかったんです。

廣瀬 個人的には初めて電子ドラムでレコーディングをする、という挑戦のあった1曲です。それこそコロナ禍でおうち時間が多いなかで、自分のドラムセットよりもいい音を作ってやろうという挑戦を1年間やってきて、熊谷から「それを使ってみない?」と言われてやってみたところ思っていた以上にハマってくれたので、新しい表現に行き着くきっかけになった曲になりました。

――そして「庭球行進曲」は曲のカラーとしてこれまでのBURNOUT SYNDROMES感が強いのかなと感じました。

熊谷 これもクラシックモチーフで、「トルコ行進曲」を使っています。サウンドは爽やかですが、歌詞が気に入っています。今までBURNOUT SYNDROMESはアニソンも多くて、応援歌みたいな曲を作ってきましたが、逆にベクトルを変えたいなと思って、「応援しない」パターンにしました。この曲は何もメッセージを伝えてはいないのですが、それでも何かを感じ取ってもらえるかなとも思って。テニス部の男の子がテニス部の女の子に恋をしていて、試合に勝てたら告白しようと思っていたけど、その大事な試合で負けてしまって「やっぱりあの子には釣り合わないな」と諦める話なんです。メッセージはないけれど、ないからこそ「ああ、わかる」と思ってくれるのではないかなと。この曲がアルバムの中で最初に出来たこともあって、そういったテイストがすべての新曲に繋がっていると思います。メッセージをバッと届けるよりも、こんなこともあるけど、あなたはどう?と問いかけるような曲ですね。

石川 僕は言葉遊びが好きなので、「15-0」、フィフティーンラブが「15歳の恋」に聴こえてきて、それが曲の芯なのかなとも思いましたね。15だから叶わない感じとか、中3っぽさがありますよね(笑)。15歳でしかない感じとマッチしているのが気持ちいいなと思いました。

廣瀬 僕はテニスをやっているので、すごく楽しかったです。それこそ『テニスの王子様』世代で、あれを観てテニスを始めましたし、激しいラリーを思わせるようなドラムが叩けて嬉しかったです。

――そして最後を飾るのは「Wake Up H×ERO! feat.炎城烈人(CV:松岡禎丞) -TOKYO Edition-」です。

熊谷 保険体育の教科書ですね(笑)。この曲はアルバムのどこに置くか悩みました。歌詞はめっちゃいいことを言っているんですが、どうしても笑えてきちゃうんです。真剣に書いているんですけど、どこに置いても緊張感が崩壊してしまうので、最後しかなくて。じゃあボーナストラックのような存在にしようということで、ファンファーレのイントロもつけました。でも最後だからこそいいED感があるなと思うんです。アニメの最終話の最後に流れていたイメージもあるかもしれないですが、最終戦での勝利確定曲で。この曲の始まりも地獄なんです。やっぱり世界は地獄、ということから幕を開ける曲だけど、松岡(禎丞)さんのパワフルなボーカルで希望に塗り替えてくれる歌だから。それこそクラシックの組曲の最後の開け方を感じられて、よかったですよね。

――そんなアルバムを出されたBURNOUT SYNDROMESの皆さんですが、7月4日(アメリカ現地時間7月3日)開催の「ANIME EXPO LITE×LisAni!LIVE L.A.」でリスアニ!LIVE初登場となります。収録は終了しているということで感想をお願いします。

熊谷 アメリカはまだ行ったことがないのですが、あのカラっとした雰囲気をアメリカの皆さんは持っている気がしているので、すごく楽しんでくれると嬉しいですね。

石川 配信ライブなので、カメラさんが動いてくれるんです。だからこそ僕らはその場で大きく動くことで「ここがサビだよ、ここがAメロだよ」と伝わるように動いていたのですが、いつか海外の方にも、生のライブで僕らの躍動感を見てもらいたいですね。

廣瀬 フルテン(アンプのつまみ最大)で、首がバキバキになるくらいの大きな動きでのパフォーマンスで、より大きく伝わるように動きました。海外アーティストのドラムパフォーマンスはすごいので、そのイメージを持ってライブをしたので楽しみにしてもらいたいです。

――このアルバムの先にはどんなことが待っているのでしょうか?

熊谷 9月からツアーがあるので、ぜひ開催したいです。そして今の状況が落ち着いてきたなら国内はもちろん海外にもどんどん出ていきたいです。

石川 配信ライブ“「注文の多い料理店-☆☆☆-」プレオープン!”が7月16日にあるので、そちらもぜひ楽しんでもらいたいです。

INTERVIEW & TEXT BYえびさわなち

●リリース情報
BURNOUT SYNDROMES 4th Album
『TOKYO』

6月23日発売

【通常盤(CD)】
品番:ESCL-5542
価格:¥3,300(税込)

【初回生産限定盤(CD+DVD)】
品番:ESCL-5540~1
価格:¥5,500(税込)

<CD>
01. 2020年渋谷の旅
02. Good Morning World!
03. ロザリオをはずして
04. PHOENIX
05. 邪教・拝金教
06. 世界は愛で満ちている
07. 銀世界
08. Love is Action!
09. BLIZZARD (Smoked Silver Ver.)
10. 逢いたい逢えない feat.CHiCO (CHiCO with HoneyWorks)
11. Hikousen
12. 模範囚
13. 庭球行進曲
14. Wake Up H×ERO! feat.炎城烈人(CV:松岡禎丞) -TOKYO Edition-

<DVD>
「2020.9.29 Dive/Connect @ Zepp Online」
・Good Morning World!
・Melodic Sufers
・若草山スターマイン
・Love is @U.F.O
・PHOENIX
・Wake Up H×ERO!
「BLIZZARD」Music Video

●配信情報
「注文の多い料理店-☆☆☆-」プレオープン!
[配信日時]
2021年7月16日(金)20時配信

[チケット]
FC限定チケット(ライブ+アフタートークショー):¥4,500(税込)
一般視聴チケット(ライブのみ):¥3,900(税込)

●チケット購入はこちら

※見逃し配信あり(公演終了後、公開から7月23日(金)23:59まで)
※一般、FCともに生配信と同じ内容をご覧いただけます(コメント閲覧は不可)。

●ライブ情報
全国ワンマンツアー2021
9月24日(金)東京・EX THEATER ROPPONGI
10月2日(土)新潟・新潟NEXS
10月3日(日)宮城・仙台Rensa
10月9日(土)愛知・Diamond Hall
10月23日(土)広島・LIVE VANQUISH
10月24日(日)福岡・BEAT STATION
10月31日(日)大阪・なんばHatch

開場16:00/開演17:00(東京公演のみ:開場18:00/開演19:00)

◎只今先行チケット予約受付中
https://eplus.jp/burnoutsyndromes/
◎受付期間: 7月4日(日)23:59まで

※「島崎信長」の崎は「たつさき」が正式名称

関連リンク
BURNOUT SYNDROMES 公式サイト
https://burnoutsyndromes.com/

BURNOUT SYNDROMES 公式Twitter
https://twitter.com/burnout_live

BURNOUT SYNDROMES 公式YouTube
https://www.youtube.com/c/burnoutsyndromesSMEJ
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