7月14日に待望の1stアルバム『11という名の永遠の素数』をリリースするデジタル声優アイドル・22/7。ユニットごとに新曲の内容について迫る連続インタビュー企画。
まずは晴れた日のベンチ(海乃るり・倉岡水巴・高辻麗)が登場。タイトルに込められた「11」から「集大成」への想いを語る――。

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これまでの様々な思い出も、すべてこのアルバムタイトルに含まれている
――このたび、記念すべき1stアルバムのリリースとなりました。皆さんは“アルバム”というものに対して、どのようなイメージを抱いていましたか?

海乃るり 私は好きなアーティストさんの曲を買うときはシングルよりもアルバムを買う派で、過去の曲を含めて1枚でじっくり楽しめるので、アルバムとはそのグループやアーティストをより深く知ることができるものだと思っていました。22/7も人気曲やキャラソンも入っているので、最近知ってくださった方もこのアルバムで過去の曲やアニメ作品のことも知っていただけたら嬉しいなと思います。

倉岡水巴 私は、アルバムはリスタートのきっかけみたいなものなのかなと思っています。22/7は八人でしか歌えなかった曲もあったなか、今回はアルバム新曲の「ヒヤシンス」に十人全員にセリフがあり、そこでは一人ずつの個性が生かされています。これまでは八人でしかできなかったことが、「今は全員揃って22/7なんだぞ」と宣言しているのがこのアルバムなのかなと思います。

高辻麗 私はこのアルバムは22/7の第1章の終わりと捉えました。新曲の「ヒヤシンス」によって、1stシングルの「僕は存在していなかった」に答えを出したんだなと思いました。「僕は存在していなかった」では、自分に自信がなくて閉じこもっていた主人公が、本当はそれぞれ特別な花だったんだと「ヒヤシンス」でわかる。それを今はメンバー全員で伏線回収できたことを嬉しく思います。


――『11という名の永遠の素数』、このタイトルについてどんな印象を受けましたか?

海乃 「11」という私たちが大切にしてきた数字が、4年間の集大成になるアルバムの名前に入っていることにまず驚きました。曲も11人で歌いたいし、そのものズバリな「11人が集まった理由」というタイトルの曲もあります。今まで「11」という数字にこだわってきた私たちなので、このタイトルによってそれが永遠に残ります。そして区切りのリスタートという意味で「11」という数字がタイトルに入っているのかなと思いました。

倉岡 るーりー(海乃)が言ってくれた通りで、初期の頃から私達は「11」にこだわってきたので、必ずしもすべて「11」ではなかったこれまでの様々な思い出も、すべてこのアルバムタイトルに含まれているのかなと思いました。

高辻 同じく、これから22/7にどんな変化があるかはわからないけれども、十一人で過ごしたこの4年間を永遠にこの中に閉じ込めているのかなと思いました。

――アルバム新曲の「ヒヤシンス」について伺います。まずこのタイトルについてどんな印象を受けましたか?

海乃 様々な色があるとても綺麗な花で、小さな花びらがたくさん集まっているところが22/7らしいなと思いました。

倉岡 花言葉を調べたときに「悲しみを超えた愛」とあって、これは確かに失恋の話ではあるけど、希望もしっかりと描いていて、そこに次のステップへ踏み込んでいく主人公の気持ちが垣間見えるので、ピッタリだなと思いました。

高辻 赤いヒヤシンスの花言葉は「嫉妬」。私は趣味でタロットをやっていて、少し前に22/7のこれからを占ったときに、未来のカードとして「嫉妬」が出たことがあって、そのときは「どういうこと?」と思っていたら、この曲をいただけたので、「このことだったか!」と、曲名を初めて見た時に思いました。

――歌詞の内容についてどのような印象を受けましたか?

海乃 今までは「愛なんかどうだっていい」みたいな歌詞が多かったのですが、“愛を絶対忘れはしない”とサビに出てくる曲がアルバムに入ったことで、これからを歩んでいく前向きな明るさをもった22/7らしい曲になったなと思いました。


倉岡 失恋して悲しんでいるだけではなく、自分の中に落とし込んで次のステップにいく。“悲しみの季節が巡ったら 太陽は戻ってくるんだ”という歌詞からは、悲しみだけで終わらない主人公の心情の変化や成長が見える、希望の曲だなと思いました。私たち自身、悲しいことともあったけれども次のステップに進んでいこうとしているので、そことぴったり重なるなと思いました。

高辻 歌詞は全部好きなんですけど、特にわかるなと思ったのは2番の“しあわせだったとふと気づく 日常がいいってふと気づく 愛されてたってふと気づく”。自分自身、色々悩んでいたこともあって、辛い原因って自分の中の幸せに気づけないことだなと思ったんです。どこか遠くにあるものや違う方向を向いていて、日常の幸せを見落としていた。ご飯が美味しいとか、メンバーとしゃべって楽しいとか、そういうところもあるとわかったうえで、やっと頑張れるんだと最近気づいたので、自分がそのフレーズを歌わせていただけたことがとても嬉しいです。

――曲の構成も独特です。こちらについてはどんな印象でしたか?

海乃 収録は一人ずつだったので、セリフの言い回しやニュアンスがほかのメンバーと合っているか、そしてキャラクターではなく自分の言葉として発することが不安だったのですが、仕上がりを聴いたらきれいにまとまっていたし、それぞれの声の特徴も出ていて、とても良い曲になったと思っています。

倉岡 最初は、こんなに多くのセリフがありつつ、主旋律もあるので落ち着いて聴けるのかなと思ったのですが、セリフがそれぞれのメンバーの性格にピッタリな歌詞をもらっていて、だからこそスッと入ってきました。(武田)愛奈っちの“悲しみの季節が巡ったら 太陽は戻ってくるんだ”とか、明るい彼女にピッタリです。声優アイドルとしての個性が活かされている曲だなと思いました。


高辻 私が歌う“いつしか芽が出たヒヤシンス”も、自分と重なるな思えました。4年間活動を続けていても、思うように上手くできないことがあって、今年に入ってからようやく少しずつ芽を出せて成長していけるような気がしていたなかでのこの歌詞だったので、ここを歌えたことがとても嬉しかったです。



――もう1つのアルバム新曲「空を飛んでみよう」についての印象を聞かせてください。

海乃 「僕らの環境」の路線のとても力強い楽曲です。かっこいい曲にかっこいいダンスがドンピシャでハマっているので、歌っていても踊っていても楽しいです。ぜひともダンスと合わせて見て、聴いていただきたいなと思います。

倉岡 私はこのタイトルを、「自分ができないことだって頑張ればできるんだぞ」というメッセージだと受け取りました。一番好きな部分は最後の“真実は未来だ”。今できないことが真実なのではなく、頑張って未来にできるようになることが真実だと思ったんです。私自身、今はできないことがたくさんありますが、それが未来にできるようになればそれが真実になる。「何事もチャレンジしなきゃいけないぞ」という秋元(康/総合プロデューサー)さんからのメッセージだなと思いました。歌ったりダンスしたり、もっと頑張らなきゃと思える曲になりました。


高辻 私は“希望とは誤解だ”の部分がすごく好きです。人生で100%上手くいくなんて確証はどこにもないけれども、何かすがれるものを見つけたときに人は強くなれるし頑張れると思うんです。それは確かなものじゃないけど信じて飛び込んでみて、その結果上手くいかなくて「何度目だろう失敗したのは」と笑われても、チャレンジした結果は何か繋がる先があるよと言われている気がしました。やるだけやってみようと思わされました。

――ユニットソング盤には晴れた日のベンチの新曲「To goでよろしく!」が収録されています。前作と比べて物語性がある曲ですが、この楽曲についてはどのように感じましたか?

海乃 歌詞が物語になっていて、最初は“お持ち帰り”にやっぱり目がいったのですが、歌詞をよく読むと主人公は「声掛ける軽いタイプじゃない」とか、「こんなドキドキする恋は初めて」だったりと、何回目かの恋ではあるけれども、まだ大人に成りきれていないかわいい男の子を想像しました。

倉岡 みんなと一緒ではなく二人きりになりたい男の子のもどかしい気持ちを、“お持ち帰り”で表現する。やっぱりこのユニットは食べ物で表すのかと思いました(笑)。でもそのドキドキする感じを生々しく描くのではなくポップに描いていて、合いの手がたくさん入っていてそれがいい味を出していてかわいいので、よく耳を澄ませて聴いてほしいなと思います。

高辻 今回のユニット曲はリズミカルではあるけれども、気持ちに余裕をもって披露できそうだなと安心しました。「女の子にすれば“お持ち帰り”なんて最低な奴って思われちゃうよね」のあとにかけ声が入っていて、そこで私が“最低”、みずはん(倉岡)が“なんでやねん”、るーりーが“あちゃ~”と言うのですが、イヤホンで聴くと左右から飛び込んできて、ノリノリで返しているところがポップに聴けて楽しいです。

――カップリングベスト盤はファンの方からのアンケートによって選曲されました。
このリストを見てどんなことを感じましたか?


高辻 私が一番好きな曲「君はMoon」が上位に入っていたの嬉しかったです。あと、私は参加していないですが「絶望の花」が本当に好きで、それが滑り込みでランクインしていたのも嬉しいです。アルバムの新曲が「ヒヤシンス」で、カップリングベストの1曲目がまた花を冠したタイトルの曲ということも奇跡的だなと思いました。

海乃 私としては「やっぱり」と思ったのと、「意外」と思ったのが半々くらい。表題曲のような曲もたくさん入っていて「空のエメラルド」なんて、ここに入って「これカップリングだったんだ」と思ったくらいでした。個人的には「絶望の花」と「ポニーテールは振り向かせない」が好きなので入っていて良かったです。ライブで披露してない曲が入ったのは、ファンの方がライブで披露してもらいたいからこそ投票してくださったのかなと思いました。

倉岡 リスニングパーティーで初めてこのランキングの順番でフルで聴いたときに、こんなきれいにハマって盛り上がるのか!とビックリしたので、いつかこの順番でセットリストを組んだライブをしてみたいなと思いました。

――リリースのタイミングでライブツアーが各地順次開催中です。臨むうえでの気持ちをお聞かせください。

海乃 今までお馴染みの曲も、久しぶりで懐かしい曲もあって毎日練習しています。名古屋と大阪の皆さんにはやっと会いに行けて、それがこのセットリストなのが本当に嬉しいです。
当日は無事に開催できることを切に願っています。

倉岡 リスタートのきっかけとなるアルバムを引っ提げて、初めて大阪や名古屋にも行けることがとても嬉しいです。個人的には関西のファンの方からずっと「関西来て~関西来て~」と言っていただいていたので、やっと会いに行けます。個人的にもボルテージがとても上がっています。

高辻 久しぶりにライブができるのはすごい嬉しいですね。このご時世もあって、できなかったものを一気に解放できることを願っています。なかなか来づらい情勢ではありますが、たくさんの方に来て楽しんでいただいて、今はシンプルに、ただただ元気を届けたいなと思っています。

PHOTOGRAPHY BY 堀内彩香
INTERVIEW & TEXE BY 日詰明嘉

●リリース情報
『11という名の永遠の素数』
7月14日発売

【完全生産限定盤A(2CD+Blu-ray)】

品番:SRCL-11780~11783
価格:¥9,980(税込)

<Disc1/CD>
01. Overture
02. 僕は存在していなかった
03. シャンプーの匂いがした
04. 理解者
05. 何もしてあげられない
06. ムズイ
07. 風は吹いてるか?
08. 僕が持ってるものなら
09. ヒヤシンス
10. 空を飛んでみよう
11. 11人が集まった理由

<Disc2 キャラクターソング晩/CD>
01. One of them/滝川みう(CV.西條和)
02. 生きることに楽になりたい/藤間桜(CV.天城サリー)
03. 夢の船/河野都(CV.倉岡水巴)
04. 優等生じゃつまらない/佐藤麗華(CV.帆風千春)
05. 人生はワルツ/戸田ジュン(CV.海乃るり)
06. 感情無用論/丸山あかね(CV.白沢かなえ)
07. Moonlight/立川絢香(CV.宮瀬玲奈)
08. 孤独は嫌いじゃない/斎藤ニコル(CV.河瀬詩)
09. 神様に指を差された僕たち/神木みかみ(CV.涼花萌)&東条悠希(CV.高辻麗)&柊つぼみ(CV.武田愛奈)

<Blu-ray>
『22/7「僕が持ってるものなら」発売記念LIVE』昼公演@パシフィコ横浜(2021.02.28)
Overture
01. 理解者
02. 韋駄天娘
03. 風は吹いてるか?
04. ロマンスの積み木
05. Rain of lies
06. 何もしてあげられない
07. キウイの主張
08. 雷鳴のDelay
09. タチツテトパワー
10. 好きと言ったのは嘘だ
11. 僕が持ってるものなら
12. 君はMoon
13. ポニーテールは振り向かせない
14. 循環バス
EN1. 地下鉄抵抗主義
EN2. 僕は存在していなかった

【完全生産限定盤B(2CD+Blu-ray)】

品番:SRCL-11784~11787
価格:¥9,980(税込)

<Disc1/CD>
01. Overture
02. 僕は存在していなかった
03. シャンプーの匂いがした
04. 理解者
05. 何もしてあげられない
06. ムズイ
07. 風は吹いてるか?
08. 僕が持ってるものなら
09. ヒヤシンス
10. 空を飛んでみよう
11. 11人が集まった理由

<Disc2 ユニットソング盤/CD>
01. 半チャーハン/晴れた日のベンチ
02. To goでよろしく! /晴れた日のベンチ
03. タトゥー・ラブ/蛍光灯再生計画
04. 交換条件/蛍光灯再生計画
05. ソフトクリーム落としちゃった/気の抜けたサイダー
06. 好きになるのは自由だし… /気の抜けたサイダー
07. キウイの主張/22/7 白組
08. 雷鳴のDelay /22/7 紅組

<Blu-ray>
『22/7「僕が持ってるものなら」発売記念LIVE』夜公演@パシフィコ横浜(2021.02.28)
Overture
01. シャンプーの匂いがした
02. 未来があるから
03. 風は吹いてるか?
04. ロマンスの積み木
05. Rain of lies
06. 何もしてあげられない
07. キウイの主張
08. 雷鳴のDelay
09. タチツテトパワー
10. 好きと言ったのは嘘だ
11. 僕が持ってるものなら
12. ムズイ
13. 願いの眼差し
14. 循環バス
EN1. 優等生じゃつまらない
EN2. 空のエメラルド

【完全生産限定盤C(2CD+Blu-ray)】

品番:SRCL-11788~11791
価格:¥9,980(税込)

<Disc1/CD>
01. Overture
02. 僕は存在していなかった
03. シャンプーの匂いがした
04. 理解者
05. 何もしてあげられない
06. ムズイ
07. 風は吹いてるか?
08. 僕が持ってるものなら
09. ヒヤシンス
10. 空を飛んでみよう
11. 11人が集まった理由

<Disc2 カップリングベスト盤/CD>
01. 絶望の花
02. 僕らの環境
03. とんぼの気持ち
04. 地下鉄抵抗主義
05. Rain of lies
06. 韋駄天娘
07. 未来があるから
08. ポニーテールは振り向かせない
09. 循環バス
10. 君はMoon
11. 空のエメラルド

<Blu-ray>
・Music Video集
(僕は存在していなかった/シャンプーの匂いがした/理解者/何もしてあげられない/ムズイ/空のエメラルド/風は吹いてるか?/僕が持ってるものなら)
・Making of LIVE at PACIFICO Yokohama

【通常盤(CD)】

品番:SRCL-11792
価格:¥2,500(税込)

01. Overture
02. 僕は存在していなかった
03. シャンプーの匂いがした
04. 理解者
05. 何もしてあげられない
06. ムズイ
07. 風は吹いてるか?
08. 僕が持ってるものなら
09. ヒヤシンス
10. 空を飛んでみよう
11. 11人が集まった理由

●ライブ情報
22/7 1stアルバム『11という名の永遠の素数』リリース Tour 2021
7月11日(日) 開場 17:45/開演 18:30 東京・Zepp Haneda(TOKYO)
7月14日(水) 開場 17:45/開演 18:30 愛知・Zepp Nagoya
7月15日(木) 開場 17:45/開演 18:30 大阪・Zepp Namba(OSAKA)
7月22日(木・祝) 開場 12:15/開演 13:00 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
7月22日(木・祝) 開場 17:15/開演 18:00 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
料金:指定席7,500円(税込) / 女性エリア7,500円(税込)

●22/7 1stアルバム『11という名の永遠の素数』リリース Tour 2021 LIVE配信
7月22日(木・祝)《東京》Zepp DiverCity(TOKYO)
開場(配信開始) 12:15/開演(ライブ開始)13:00 ※終演(ライブ終了)15:30予定
開場(配信開始) 17:15/開演(ライブ開始)18:00 ※終演(ライブ終了)20:30予定

【料金】
■一般視聴チケット:3,500円(税込)
■FC会員限定アフター配信付き視聴チケット:4,500円(税込)
*アフター配信付き(コンサート終了後配信予定)
https://nanabunnonijyuuni-mobile.com/s/n110/?ima=2346
※ファンクラブ会員を対象とした申込受付になります。お申込みは、ファンクラブ会員ご本人に限らせていただきます。
※スマートフォンよりアクセスしてください

【販売期間】
7月10日(土)12:00~7月29日(木)21:00

【配信メディア】
Stagecrowd:https://stagecrowd.live/1561016990/
ローチケ LIVE STREAMING:Stagecrowd:https://l-tike.com/nanabunnonijyuuni

(C)22/7 PROJECT

関連リンク
22/7 オフィシャルサイト
http://www.nanabunnonijyuuni.com/

22/7 オフィシャルTwitter
https://twitter.com/227_staff

22/7 オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UChaMqqXSn8BpWdShqFSPhpQ
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