上松範康×RUCCA×Elements Gardenが贈る、新世代メディアミックスプロジェクト『テクノロイド』。上松といえば、大人気コンテンツ『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズや『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズ、最近では『ヴィジュアルプリズン』の生みの親でもある気鋭のクリエイター。そしてKAT-TUNや嵐、King&Princeの楽曲をはじめ、下野紘や蒼井翔太らの曲の作詞でも知られるRUCCA、さらに上松率いるElements Gardenとでタッグを組んで生み出した新たなコンテンツは、切なくも美しい、アンドロイドたちの物語を描くものに。今年1月にAPPゲームがリリースされ、ゲーム画面からタイトルが示すようにテクノミュージックが流れ出す。近未来サウンドともいえる楽曲にアンドロイドたちの歌が重なり、心惹かれるユーザー続出中の『テクノロイド』は、7月にはアニメ化も発表されている。そんな『テクノロイド』を、リスアニ!は徹底解剖!第2回目は、本作の音楽面を支えるElements Garden・菊田大介に各ユニットの魅力やカラー、楽曲制作秘話などについて語ってもらった。Elements Garden・菊田大介の音楽――その始まり――「テクノロイド」の音楽で菊田さんのことを知った方もいらっしゃるかと思うので、まずはご自身が音楽に携わるようになった経緯を教えてください。菊田大介 学生の頃は「音楽の仕事をしよう」とは思ってもいませんでしたが、小・中学時代にはテレビで音楽番組がたくさん放送されていましたし、歌番組を見るのが好きだったので毎日見ていたんですよ。ほかにもラジオを聞くことも好きで、当時からFMをよく聞いていたんです。ランキング番組などもあり、ベスト100がずっと流れているような子供時代、青春時代を過ごしました。ただ、当時はそのときのヒット曲を主に聴いていたので、楽器は趣味程度でキーボードをやっていたくらいで。その後、高校に入ってから曲を作り始めました。パソコンで耳コピをしていたものが、いつからかオリジナル曲を作り始めていて……作った曲をどこかで発表することもなく、自分で満足していただけでしたね。――バンドをやってはいなかったのですか?菊田 やっていなかったです。高校卒業後の進路についてどうするか考えたときに、「専門学校に行って音楽をやりたい」と思って。専門学校に入って、上松(範康)と出会いました。――そうだったんですね!菊田 専門学校の先生に紹介していただいたのが、上松が以前所属していた音楽制作事務所だったんです。楽曲制作ではなく、携帯電話の着メロを作る仕事でした。そこで上松や藤田(淳平)、藤間(仁)[Elements Garden初期メンバー]に出会いました。その事務所を独立してElements Gardenを設立するとき、僕も加入しました。――Elements Gardenの始まりですね!菊田 そうですね。最初はアシスタントをしていましたが、いつかは楽曲制作をしたいという想いもあったので、上松から教えてもらったり、見て学んだりして勉強していきましたね。そういう環境に身を置いていたからこそ、自然と音楽をやる決心に繋がっていった感じではありました。ただ、仕事として音楽をやりたいと思い始めたのは、進路を考えていた高校時代からだと思います。当時は作家を目指したわけではなく、音楽に携わる仕事をしたいと思っていました。影響を受けたのは時代の寵児・TKサウンド――音楽制作に興味を持つきっかけになったアーティストがいるわけではない?菊田 僕の学生時代は小室哲哉さんが華やかに活躍されていたので、小室さんの存在にはすごく影響を受けたと思います。小室さんの楽曲はあらゆるヒットチャートを総なめにしていましたから、避けては通れないですよね。後々音楽シーンに出てくるテクノもそうですが、ダンスミュージックがすごく流行っていましたし、そこに影響を受けたのは大きいかな、と。――当時の音楽シーンは、TK(小室哲哉)サウンドが一世を風靡していましたよね。菊田 ブランドとしても、1つの音楽ジャンルとしても確立していましたよね。カラオケも流行っていましたし、盛り上がりはすごかったです。――あの時代はテクノミュージックが盛んになっていく時期でもありましたよね。電気グルーヴの登場も含めて。菊田 当時のテクノはアンダーグラウンドなジャンルだったと思うんです。多くの人にとってはそれほど馴染みの深い音楽ではなかったのですが、小室さんが日本人向けにわかりやすく作ってくださっていたところはありますよね。4つ打ちのリズムも、古くから存在はしていたけれど、大衆受けするように上手くプロデュースされていた部分は大きいと思います。――当時裾野を広げたテクノミュージックが、今改めて「テクノロイド」でフォーカスされていることも面白いですよね。菊田 一時期から受け入れられたこともあると思いますし、年によってロックが流行ったりヒップホップが席捲したりと、時代によって違っていく側面もありつつ、テクノというか今はEDMと呼ばれるジャンルも広まってきたなと感じます。「テクノロイド」との出会い――ここまでは音楽シーンに足を踏み入れた経緯を伺いましたが、菊田さんはこと「制作」においてアニメやゲームの音楽というフィールドに特化するようになられました。音楽をやっていきたい、と思ったときにはそれを想定していたのでしょうか。菊田 そこはまったく想定していなかったです。でもアニメやゲームは好きだったので、「関われたら面白いだろうな」と思っていました。とはいえ、その道を狙っていたわけでもなかったので、やはり上松をはじめとしたメンバーとの出会いが大きいですね。元々上松が以前に所属していた会社もゲームやアニメに強かったので。――そのElements Gardenは音楽の制作を担うだけではなく、コンテンツ自体の企画から手がける制作会社です。「うたの☆プリンスさまっ♪」をはじめ、原作も含めての音楽を作っていくことの魅力はどんなところにありますか?菊田 受注して制作していくというのが一般的なスタイルでしたが、こちらから提案して、原作を立ち上げて、ストーリーまで考えることをElements Gardenがやるまではあまり聞くこともなかったと思いますね。その醍醐味は……やっぱりすべてを自分たちで考えられること。ストーリーや世界観により寄り添って作ることができるのは大きいですね。作家として受注した音楽に向き合うことももちろん大切なことですが、音を1つ取っても細かいところや設定に至るまでシンクロして作品と音楽が一体になれるところは魅力だと思います。意思疎通が取りやすいこともメリットです。――そして「テクノロイド」が誕生します。原作からすべてを皆さんで手がけてこられているコンテンツですが、立ち上げの段階では上松さんやRUCCAさんとどのようなお話をされたのでしょうか。菊田 また1つ新しい企画をやるぞ!という話があがってきて。僕がEDMやテクノといった4つ打ち系の楽曲が得意でもあるので、上松から「音楽周りはプロデュースも含めて菊田にまとめてほしい」と話があり担当することになったんです。僕自身、1つのコンテンツを自分から発信することをあまりしてこなかったので、「ぜひやらせてほしい」と伝えましたね。――テクノミュージックにフォーカスすることについてはどのような印象がありましたか?菊田 テクノミュージックやEDMを起用し、ストリングスやギターの生音を使わずコンテンツのサウンドを構築するのは面白いなと思いました。「なんでもあり」というのも、もちろん面白いですが、ジャンルを限定することは新しい試みだと感じました。あえてジャンルを絞ることで、世界観の印象をつけやすいという部分はありますよね。世界観を統一しやすいですし、「こうしたい」ということを明確に出しやすいのは狙いとしてもいいなと思います。――「テクノロイド」が動き出した際に、「これは面白いぞ」と心が動いたのはどんな部分ですか?菊田 「アンドロイドの世界」という試みですね。全員がアンドロイドというのは稀有で世界観も面白いですし、さらにSFっぽい話が繰り広げられていくところも魅力で。僕、SF好きなんです。メインストーリーもそうですが、お話がすごくしっかりしていますし、読ませる感じも面白いですよね。そういった世界観がすごく好きですし、ワクワクします。次ページ:「テクノロイド」登場の各ユニット。その魅力とカラーとは?「テクノロイド」登場の各ユニット。その魅力とカラーとは?――その「テクノロイド」ではサウンド感の違う6つのユニットが登場します。音楽プロデュースを担う菊田さんに、それぞれのユニットの楽曲のカラーを解説いただきたいと思います。まずはKNoCCをお願いします。菊田 主人公的な立ち位置のユニットなので、わかりやすさが大事かなと思いました。ジャンルとしてもしっかりと、王道のEDMの楽曲で。まずは「我々『テクノロイド』はこういうことをやるんですよ」という部分を伝えるユニットとして、小細工をせずに王道路線で出そうと思いながら作りました。だからこそKNoCCは、「テクノロイド」のイメージを一番具現化してくれているようなユニットですね。4人いるからこそ、なんでもできるユニットでもあるし、イベントでの楽曲はかわいい雰囲気もあるのですが、喜怒哀楽いろいろなことを出せるなと。万能なユニットです。――担当する声優さんも若い方たちが多く、元気で真っ直ぐな印象は歌声からも伝わってきます。菊田 勢いを出したいという部分はありますしね。コバルト役の浦(和希)くんもすごく勢いがありますし、この勢いを使わない手はないな、と思いました。声優さんの若さとフレッシュさを武器にしようという意図はあります。――コバルトの声を選ぶ時点でも、ユニットのカラーは意識されていた?菊田 それはあると思いますよ。彼の声は主役の色があります。歌をミックスしていても、彼の声がすごく抜けてくるんです。ずっと浦くんの声が聴こえている、音量を下げても聴こえてくる。存在感があるからこそ抜けてくる、そういう意味でも王道の主人公だな、と感じます。――STAND-ALONEはいかがですか?菊田 圧倒的な先駆者、というか……力のあるユニットで、パフォーマンスも素晴らしくて、完璧。ほかを圧倒するユニット、というイメージなので、テクノだけど実はちょっとロックっぽいニュアンスを持ったサウンドにしています。わかりやすく言うと「デジロック」のようなカラーを入れたいなというのはあって。ギターを使うわけではないけれど、電子音の中に重めな雰囲気があってもいいのかなと思っています。ギターは使わないロックという、EDMだけどかっこ良さやクールさを前面に出しているユニットかなと思います。だからBPMも速めに作りました。――カイト役の古川慎さんの歌声はいかがですか?菊田 歌唱力が非常に高いですよね。しかもカイトだけではなくライト(萩谷慧悟)もナイト(梶原岳人)も上手いんです。だから作り方としても、シンプルに、というよりも聴かせるメロディを意識して、テクニカルな要素があったほうが他を圧倒する実力を示すことができるのかな、と思っています。歌が上手いことは知っていましたが、ここまで上手いとは、とレコーディングのたびに驚かされます。そんな皆さんの力もあって、音域も含めて結構難しいメロディを作っています。KNoCCと違って、STAND-ALONEにはフレッシュさは必要ないですし、勢いはあるけれどそれはKNoCCとは違った「洗練された勢い」ですね。――続いてメカニカメタリカはどうでしょうか。菊田 なんでもOKなユニットです。ジャンル的に幅が広いんですよね。最初はボーカロイドっぽい曲や特徴的なサウンドを歌わせてみたらいいんじゃないかって話をしていたんです。それもあって彼らの最初の曲である「メタリックホリック」はボカロっぽく、メロディも細かくつけました。最初に聴いたときに「なんだ、これは!?」と一周目ではわからない感覚があり、何度も聴いてしまうような曲ですよね。もちろんテクノやEDMの範疇の中でも、面白いことができそうなユニットだなと思っています。あとはメロディに印象をつけるため少し和のテイストを入れるようにして作っていきましたね。――シルバを演じるのは榎木淳弥さん。「歌が苦手」と常々おっしゃっている榎木さんですが、シルバとしての歌声はいかがですか?菊田 いつも言っていますよね(笑)。レコーディングでもおっしゃっていました。でも全然そんなことなくて、すごく上手いです。ご本人の目指している歌が、すごく高い場所にあるのかもしれないですね。音を外すこともなく、しっかりキャラクターとしての歌声で歌えていますし、ニュアンスも丁寧に付けてくださるので、素晴らしい歌声だと思っています。ちなみにメカニカメタリカもKNoCCと同じくメンバーは4人なので、投げ込みの歌を入れたり、4人ならではのワチャワチャ感を大事にしたいですね。それに個性豊かなキャラクターが揃っているので、それぞれの個性も歌に出していけたらなと思っています。ボカロっぽい曲から始まりましたが、今後は色んなタイプの曲を歌っていくと思います。最近のゲーム内のイースターイベントでの「イースターモンスター」もまた全然ニュアンスの違う雰囲気で、かわいらしさとかっこよさが同居したテーマパーク感を出そうと思った1曲ですね。――そしてフランキー♡ノット。菊田 見た目はかわいいですが、最初はK-POPをイメージしていました。それも少女時代やKARA、最近でいうとTWICEのようなサウンドで。その辺りのテクノポップソングは元を辿っていくと80年代のユーロビートに行き着くのですが。かわいくてキラキラしているけれど、どことなくかっこ良さやクールさも滲むような感じのカラーを出せたらいいなと。――フラン役の小林大紀さんがいるからこそ、ほかのユニットとは違うキー設定での楽曲作りになるのでしょうか。菊田 実はそこまでキーを高くしていないんですよ。全体に対しても言えるのですが、キーの設定っていうのは難しくて。キーの高い人も低い人もいるので、この辺りの塩梅は難しいですが、「この人はもっと上にいければいいな」とハモりをつけたり、ハモるよりもユニゾンのほうがいいな、という箇所があったり。小林さんについては、よくぞあれだけの高音で歌えるな、と感心しています。最初は「こんな声が出せるんだ!」と衝撃を受けましたね、もう女の子の声ですもん。もちろん歌も上手い。フランキー♡ノットは曲中にかわいいボイスを入れたりもしたいですし、かわいさを色濃く出した曲もやりたいですね。――そしてD.M.A.です。フラノンからの振り幅としては非常に大きなユニットですね。菊田 ヒップホップの要素があるユニットですね。ちょっと悪い感じをサウンドで出そうということで、ヒップホップの方向性でいこうと決まりました。ラップって難しいんですよね。歌うのも大変だし、経験のない人にとってはテクニカルな部分を克服するのも大変でしょうし。リズムは大丈夫だけど、ラップ特有の間の取り方や抑揚の付け方、韻を踏む感じやどこにアクセントを置くかも難しい。レコーディングは大変だったと聞いています。――ラップ曲はElements Gardenの中では竹田祐介さんがお得意なのですか?菊田 そうですね。そういう部分も含め、「Don’t Mess Around」は竹田に担当してもらいました。そして、どのユニットもそうですが、最初のレコーディングはそのキャラクターの指針を決める機会でもありますし、結構大変なんですよね。まずは指針となる声をどこに持っていくかを構築していく意味でも一発目のレコーディングは重要ですし、そこにきてのラップですから。D.M.A.は相当、頑張ってくれたと思います。――ボーラ役の濱野大輝さんの印象はいかがですか?菊田 ダンディな声ですよね。良い声をしているなぁ、と思って。それにラップでも歌でも、表現力の高さが印象的です。ちゃんとキャラクターで歌っているところが素晴らしいと思います。――そして最後は機関紳士です。菊田 彼らはどちらかというとハウスとかアシッドジャズのような、ブラスっぽい音の入ったサウンドを作っています。ブラスといっても本格的なものではなく、サンプリングされたブラスがピンポイントに入っている、洋楽的な構成にしています。ピアノの音も入っていますし、電子音ですべてを作るのではなく箇所によっては生音の感じを作り、少しブルージーなメロディを織り込んで色気を出しています。ボイスの録り方も、囁きもありますし。色んなタイプの声を録ったので、トラック数も多くなりましたね。――サウンドとしても彼らのミステリアスさが出ていますよね。菊田 そうなんですよ。しかも3人とも歌が上手い。ノーベル役の野島健児さんもそうですが、ボイスのニュアンスの付け方も上手い印象があります。楽曲制作秘話をここに公開!――楽曲を制作するなかで苦労されたことはありましたか?菊田 レコーディングはとにかくすごく大変でしたが、そのなかでも最初の曲を作ったときが一番大変でした。――最初に作ったのはどの曲ですか?菊田 KNoCCの「IDempty」、僕が最初にアレンジした曲です。この曲で基本的な方向性を考えよう、ということでこの曲が出来ました。以降、ほかの曲が出来ていった感じです。――作曲は上松さんご自身がやられていて、歌詞はRUCCAさん。そして編曲に菊田さん。まさにオリジナルピースともいえる1曲ですね。菊田 スタートの曲ですね。自分たちが作りたいのはこういうコンテンツです、という説明にもなる曲として作っていきました。PVでも使いやすい曲にしたくて、色んなところで流れるコンテンツの顔になる曲であることを想定して、とにかく王道でキャッチーな曲にしていこうと思って作りましたね。――こういったテクノサウンドの中で、Elements Gardenらしさをどうやって残そうと思われましたか?菊田 テクノを突き詰めてしまうと、どうしてもキャッチーじゃなくなってしまう感じがして。テクノとかユーロビートって体感するもので、聴くためのものよりも浴びるものだと思うんです。それをそのままやってしまうとキャッチーさがなくなってしまう。その辺りはElements Gardenらしさを織り込んでいくことが必要だと考えました。そこで葛藤もありましたね。それをやってしまうとテクノらしさがなくなってしまうのではないか、いつものエレガっぽくなってしまうだけではないのか、と。でもそこで出さなければ、我々がやる意味もなくなってしまうから。そのキャッチーさは崩さないほうがいいなと思えたんですね。そして、Elements Gardenがやってきたアニソンのキャッチーさはぶつけていこうと意識しました。マニアックにするのではなく、あくまでエンターテインメントにしていくこと。そこは大事だなと思いましたし、悩んでいるときには上松がそういったヒントも出してくれたんです、「王道でいいんだ」って。テクノと銘打っていますが、エンターテインメントとして楽しいもので、お客さんが「いいね」と思ってくれるものを作りたいという想いが根底にあるので、そこはバランスを取りました。それに我々Elements Gardenが「テクノ」にジャンルを絞って音楽を作る、という挑戦をこのコンテンツでしていますから。そこの面白さが出せてこそのエンターテイメントですし、そうすることによって新しいものが生まれるんじゃないかと思っています。――テクノmeets Elements Gardenならではの表情の豊かなサウンド感が、たしかにありますよね。そんな楽曲に歌詞をつけるのがRUCCAさんです。歌詞についてお話をされることはありますか?菊田 僕から特にリクエストはせず、RUCCAさんにお任せしています。――菊田さんとRUCCAさんのお付き合いも非常に長いと伺っています。菊田 実はここまで一緒にやるのは初めてですが、10年以上前からアリア・エンターテイメントでお仕事を一緒にしているのでよく知っています。何度も歌詞を書いていただいてますし、クオリティについては信頼のおける作詞家さんです。毎回「さすが!」と唸るような歌詞が上がってくるんですよ。――そうして完成する「テクノロイド」のサウンドですが、ゲームとしては従来にはないタイプのノーツゲームです。音に合せてノーツを叩くわけではないけれど、スマホからはずっと楽曲が聴こえてきている。そういったノーツゲームだからこそ意識されていることはありますか?菊田 音ゲーならではの作り方ってあると思うんです。例えばキメが多かったり叩いていて楽しそうなポイントを付けるような、音ゲーを意識した音作りってあるのですが、この「テクノロイド」についてはそこを考えなくてもいいということで、また別の広がり方をするものだなぁ、と実感しています。より“聴かせる”ものを意識しますよね。わかりやすくいうと、長時間聴いていられるような耳障りというか。そこは考えています。あとはフルで流れるのがいいなぁ、と。これからの「テクノロイド」――そんな「テクノロイド」。リリースされたばかりですが、たくさんの楽曲との出会いがありました。菊田 怒涛ですよね。だって僕、去年の秋頃はずっとレコーディングしていましたから。アニメの音楽も同時に動いていたので、物量はすごかったです。ひたすらレコーディングしていました。――今後の「テクノロイド」に対して期待していることを教えてください。菊田 まずは知っていただくことが一番だと思っていて。キャラクターも世界観も物語も音楽も、1つ1つのディティールがすごくクオリティ高く出来ているので、これを知っていただければ、きっと好きになってもらえると思うんです。アニメが始まれば、より広がっていくと思いますので期待しています。あとはいつかライブが見たいですし、歌を披露する機会があったらいいですよね。ライブで歌ったり、ライブで聴いてもらえたらいいなと思って楽曲を作っていますので、キメのところで手を振ったり、ラップをしたり、みなさんと一体感を作っていきたいですね。――では最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。菊田 これからどんどん「テクノロイド」を盛り上げていけたらいいなと思っています。音楽でも皆さんに喜んでいただけるように作っていきますし、ぜひ今後の展開を楽しみにしていてください。INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち●作品情報TVアニメ『テクノロイド オーバーマインド』2022年7月からテレビ東京他にて放送開始【スタッフ(アニメ)】原案:上松範康×RUCCA×Elements Garden原作:芝浦アンドロイド研究室監督:イムガヒスーパーバイザー:吉村 愛シリーズ構成:関根アユミキャラクター原案:LAMキャラクターデザイン:﨑口さおり音楽:Elements Garden×RUCCA音響監督:長崎行男タイトル&ロゴ制作:雷雷公社CG制作:LOGIC&MAGICアニメーション制作:動画工房【キャスト】KNoCC (ノックス)– コバルト CV:浦和希– クロム CV:渋谷慧– ケイ CV:峯田大夢– ネオン CV:kaytoSTAND-ALONE(スタンドアローン)– カイト CV:古川慎– ライト CV:萩谷慧悟– ナイト CV:梶原岳人【ストーリー】たとえそれがプログラムでも、確かに感じる、人(きみ)と同じ胸の疼き――。異常気象による急激な気温上昇の影響で、地上の大部分が水没してしまった未来。世界はWorld Government《世界統治機構》によって管理され、気温上昇により過酷になった労働をロボットやアンドロイドに担わせることが推奨されていた。太陽の歓びを失った人々が見出した新たな希望……それは様々な娯楽が集約された世界最大級の遊技場、エンターテインメントタワー『バベル』。中でも歌とダンスで頂点を目指すクライムステージは世界を熱狂の渦に巻き込んでいた。そして――ここはある『空き家』。人々から忘れ去れたこの場所には、持ち主のいないアンドロイド・コバルト、クロム、ケイ、ネオンの4人が暮らしていた。何のために作られたのか、なぜここにいるのかも分からないまま、同じ毎日を繰り返す4人…。―そんな彼らと、1人の『少年』の偶然の『出会い』。それは後に、人も、アンドロイドも、世界をも動かす運命の始まりだった。「大丈夫。きっとまた会えるよ。たとえどんな困難がおとずれたとしても――運命を、手に入れるために」胸に込み上げた名も知らぬプログラムを頼りに、王者<STAND-ALONE>が君臨するバベルの頂点を目指す4人。彼らはどうして生まれたのか? 彼らの胸に込み上げたものとは?熾烈なエンターテイメントバトルの裏で、世界の秘密が今、明かされようとしている――。©芝浦アンドロイド研究室/TECHNO-OM Project●ゲーム情報スマホアニメ『テクノロイド ユニゾンハート』App Storehttps://apps.apple.com/jp/app/id1599225996?mt=8Google Playhttps://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cyberagent.technoroiduh【スタッフ(アニメ)】原案:上松範康×RUCCA×Elements Garden原作:芝浦アンドロイド研究室監督:イムガヒスーパーバイザー:吉村 愛シリーズ構成:関根アユミキャラクター原案:LAMキャラクターデザイン:﨑口さおり音楽:Elements Garden×RUCCA音響監督:長崎行男タイトル&ロゴ制作:雷雷公社CG制作:LOGIC&MAGICゲーム開発・運営:ワンダープラネットゲームシナリオ:九岡望【キャスト】KNoCC (ノックス)– コバルト CV:浦和希– クロム CV:渋谷慧– ケイ CV:峯田大夢– ネオン CV:kaytoSTAND-ALONE(スタンドアローン)– カイト CV:古川慎– ライト CV:萩谷慧悟– ナイト CV:梶原岳人メカニカメタリカ– シルバ CV:榎木淳弥– アウル CV:大塚剛央– ラナ CV:杉林晟人– ジン CV:仲村宗悟フランキー♡ノット– フラン CV:小林大紀– ハイド CV:重松千晴– リム CV:草野太一D.M.A.– ボーラ CV:濱野大輝– キオ CV:塩口量平– ロージー CV:小林竜之機関紳士(からくりしんし)– ノーベル CV:野島健児– ルゥマ CV:土岐隼一– アインザッツ CV:熊谷健太郎【ストーリー】異常気象による急激な気温上昇の影響で、地上の大部分が水没してしまった未来。世界は World Government《世界統治機構》によって管理され、『人間』と、機械に感情を芽生させる『kokoro プログラム』を搭載した『アンドロイド』の共存す る社会が築かれていた。そして――ここはエンターテイメントタワー『バベル』。ロボット工学の世界的権威・芝浦エソラの一番弟子である『あなた』は、なぜか機能停止したまま放置されていた4体のアンドロイドと出会う。何のために作られたのか、なぜ眠らされているのかも分からないまま静かに時を止めている4体……。――そんな彼らを『あなた』は偶然にも目覚めさせてしまう。「わから、ない……」「オレたちは……バベルに……!」彼らの『バベル』への挑戦、そして『あなた』との出逢いが、運命を大きく動かしていく。「音楽は人間の心だけでなく、アンドロイドの kokoro も動かすのか。――更には両者の運命さえも」関連リンク『テクノロイド」公式サイトhttps://techno-roid.com/アニメ公式サイトhttps://techno-roid.com/animeゲーム公式サイトhttps://techno-roid.com/gameプロジェクトTwitterhttps://twitter.com/TECHNOROID_infoゲームTwitterhttps://twitter.com/technoroid_game『テクノロイド』公式サポーターズクラブ「TECH-LOVE」https://www.tech-love.jp/