斉藤朱夏が4月24日(日)に東京・豊洲PITにて、“朱演2022 LIVE HOUSE TOUR『はじまりのサイン』”の最終公演を行った。「音楽を通していっぱい遊んで騒ごうね」4月13日(水)の大阪・なんばHatch、22日(金)の愛知・Zepp Nagoyaに続く東京公演は昼夜2部での開催となっており、18:30開演の夜の部は冒頭からボルテージ全開で、昼の部の熱気をそのまま引き継いだかのような勢いで幕を開けた。ステージ上を右へ左へと全速力で駆け抜ける彼女の「騒げ!」という声に真っ赤なペンライトが揺れた「ゼンシンゼンレイ」、フロアから盛大なクラップが沸き起こった「リフレクライト」と、“今、この瞬間”を輝かせるアグレッシブなナンバーと立て続けに披露された。最初の挨拶のあとに、「みんないっぱい遊ぼうね」と呼びかけた通り、今回のツアーのテーマは、音楽を通してみんなで遊び、騒ぎ、楽しむこと。ピンクのピンスポットの照らされた「恋のルーレット」ではサビで観客のペンライトをクルクルと回し、TVアニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』のOPテーマ「パパパ」やスタンドマイクで歌ったスカロック「ぴぴぴ」で観客全員が一緒になって踊り、お立ち台に登った彼女は手で大きな丸を作って笑顔を見せた。斉藤は「あっという間にファイナルが来てしまって。ちょっと考えるとすぐに泣きそうになります」と満員の客席を見渡し、「『ゼンシンゼンレイ』で出てきた瞬間に、私、ちょっとウルウルでさ。まだ早すぎるって感じだけど(笑)、そのくらい皆さんが熱気や愛、色んなサインをくれて。本当に本当に嬉しくて。あ~、幸せだな~ってすごく感じてます」と感慨を込めて語った。そして、「はじまりのサイン」というツアータイトルにちなみ、ソロデビューしたばかりの頃のことをよく考えているという彼女は、「言葉に対して繊細に考えるようになった」ことを明かし、「ことばの魔法」をパワフルに歌い上げた。彼女がこのフォーキーなバラードをライブで歌うのは、2019年11月に開始された初のソロライブ“朱演 2019『くつひもの結び方』”以来、約3年ぶり。その歌声はエモーショナルで切実さもあり、この歌を絶対に届けるんだという執念にも似た強い思いが込められていた。3年前よりも明らかに力強さと説得力が増していることがひしひしと伝わってきた。さらに、TVアニメ『バック・アロウ』のEDテーマ「セカイノハテ」は、ピアノの優しい調べに語るように歌声と感情を重ねていくスロウテンポのアコースティックアレンジで始まり、アカペラによる“そこは世界の果て”でエネルギーに満ちた歌声を解き放つと、バンドに加えて、観客も盛大なクラップで参加。会場全体のテンションが次第に引き上げられていく中で、斉藤はお立ち台に上がり、観客と手を繋ぐような仕草を見せながら熱唱。歌唱後の拍手がなかなか鳴り止まないほどで、この日にハイライトと言ってもいいほどの感動を起こした。斉藤朱夏がステージに立つ意味とは?「まだまだ遊び足りないよね?もっともっと遊ばない?」と声を上げた彼女は、ライブではお馴染みのタオル回し曲「しゅしゅしゅ」ではくるくると回転しながら歌い、スカパンク「Your Way My Way」では会場を青と赤の半分に分けて旗揚げゲームを繰り広げ、「月で星で太陽だ!」では大暴れしながらもピースサインを掲げると、会場の空気は音楽の楽しさと充実感、そして、笑顔が連鎖する幸福感で満ち満ちていった。ここで、「みんなの熱気がすごいですね。音楽を通して、たくさん遊んでくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えた彼女は、「1日24時間あるうちの一瞬の時間を、ここにいる“君”と共有できることが嬉しいし、私はこのために歌ってるんだなと思って。みんなとこの一瞬を生きたいがためにステージに立ってます」と歌う意味を語り、「音楽を通してコミュニケーションを取れるのってなんて素晴らしいことなんだろうって思うの。音楽って本当に素敵だよね」と声を上げると場内からは大きな拍手が沸き起こった。さらに、「小さいときからステージに立つのが夢で、そのときの自分に言いたいです。あなたの夢は間違ってない」と歌手を目指した原点まで振り返った彼女は、「今日というこの日が君にとって幸せだと思ってくれたら嬉しい。ああ、胸がいっぱいだ」と呟き、このツアーのために作った新曲「はじまりのサイン」を披露。ステージ後方に彼女のイメージカラーである真っ赤な幕が上がるなか、高々と右手を挙げて、“僕”と“君”の絆の揺るぎのない強さ歌い上げた。そして、指切りからハイタッチ、左右へと手を振り、最後は拳を上げる「ハイタッチ」、クラップとジャンプで盛り上がる「もう無理、でも走る」、旗を手にして歌った「声をきかせて」と3曲を続け、本編の後半を一気に走り抜けた。「まだまだ止まりたくないし、止まらないよ!」アンコールは「皆さん、まだまだ遊べる?まだまだ一緒に遊びましょう。止まらないで行くよ!」と声を上げ、コロナ禍以降の心境が綴られたメロディックパンク「止まらないで」を激しくパフォーマンス。ここで、全国10ヵ所のライブツアー“朱演2022 LIVE HOUSE TOUR 「キミとはだしの青春」”の開催を発表。「始まりがあれば終わりがある。でも、私たちの始まりは、今、スタートしたばかり。だから、止まりたくない!君に会いに行くよ。今から楽しみでワクワクしてて。止まらないよ!」と興奮気味に語った。そして、ツアーを振り返って、「2022年、最初のツアーで、やっと人間になれたの。斉藤朱夏になれたの。もっともっとステージが好きになって。自分がステージに立つ意味が、ライブをやる毎に変わってるのね。私が今、ステージに立ちたいと思うのは、バンドメンバー、スタッフ、そして、ここにいる“君”の笑顔が見たいからなの」と伝え、「私は“君”のヒーローになる!」と決意を表明。「泣き虫だし、マントはボロボロだけど、いつか胸を張って、君のヒーローだって強く言えるように、止まらないように走る。だから、君は君のペースで私のことを見守ってほしいな」と語り、「はじまりのうた」と表明した「ヒーローになりたかった」を涙を堪えながら歌唱。最後に「今日もこの一瞬をただただ“君”と生きることがきて本当に幸せだなと思う。まだステージは怖いし、緊張するし、震えてるけど、こんなにたくさんの仲間がいるなら、怖いものはない。この2022年、止まりたくないなと思っちゃって。もっと突っ走って、君のところに行かないといけないなって。空から聞こえたんだよね、走れ、朱夏、止まるなって。毎日、日々変わっていく世の中だけど、君がいれば大丈夫だって確信した。また会おうね。今日も私のことを強くしてくれてありがとう」と語り、大きな拍手に包まれるなか、斉藤は観客と過ごす一瞬一瞬を噛み締めるように会場を見渡し、「また遊ぼうね」と再会の約束をし、満面の笑みでステージをあとにした。TEXT BY 永堀アツオPHOTOGRAPHY BY Viola Kam[V’z Twinkle]朱演2022 LIVE HOUSE TOUR『はじまりのサイン』”セットリスト01. ゼンシンゼンレイ02. リフレクライト03. 恋のルーレット04. パパパ05. ぴぴぴ06. ことばの魔法07. セカイノハテ08. しゅしゅしゅ09. Your Way My Way10. 月で星で太陽だ!11. はじまりのサイン12. ハイタッチ13. もう無理、でも走る14. 声をきかせて―ENCORE―EN01. 止まらないでEN02. ヒーローになりたかった●ライブ情報朱演2022 LIVE HOUSE TOUR「キミとはだしの青春」8月20日(土) 柏PALOOZA OPEN 17:30 / START 18:008月21日(日)柏PALOOZA OPEN 16:00 / START 16:309月9日(金)仙台darwin OPEN 18:00 / START 18:309月17日(土)岐阜club-G OPEN 17:00 / START 17:309月19日(月祝)LIVE ROXY SHIZUOKA OPEN 17:00 / START 17:309月23日(金祝)広島SECOND CRUTCH OPEN 17:00 / START 17:309月25日(日)福岡DRUM Be-1 OPEN 17:00 / START 17:3010月8日(土)神戸VARIT. OPEN 15:30 / START 16:0010月22日(土)HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3 OPEN 15:30 / START 16:0011月3日(木祝)京都MUSE OPEN 17:00 / START 17:3011月5日(土)yokohama BayHall OPEN 15:00 / START 16:00チケット料金:立見 6,000円(税込/ドリンク代別)※整理番号順の入場 ※未就学児入場不可 ※枚数制限2枚(複数公演申し込み可能)関連リンク斉藤朱夏 オフィシャルサイトhttp://www.saitoshuka.jp斉藤朱夏 オフィシャルTwitterhttps://twitter.com/Saito_Shuka斉藤朱夏 オフィシャルYouTubehttps://www.youtube.com/channel/UCNZixANYOD3NyepS2lsAArgFCサイト『しゅかランド』https://shuka-land.jp/