DJをテーマにしたメディアミックスプロジェクト「D4DJ」。その中に登場する、陽葉学園の高校生4人によって結成されたユニット・Happy Around!(愛称:ハピアラ)の1stアルバム『はぴあら★はぴあれ★はぴあられ』が、7月20日(水)にリリース。
始まりのステージからの3年間で、2人が周りから吸収してきたもの
――『はぴあら★はぴあれ★はぴあられ』のリリース日は、“D4DJ 1st LIVE”からちょうど3周年の日にあたります。
三村遙佳 私たちハピアラは新人声優揃いということもあって、その“D4DJ 1st LIVE”の頃はほかのユニットの皆さんと比べるとファンの方があまり多い状態ではなかったんです。でも活動を重ねたり、アニメやゲーム「D4DJ Groovy Mix(以下:グルミク)」が始まったりしていくなかで、だんだん皆さんにハピアラのことを知っていただけるようになり、応援してくださる方もすごく増えてきて……そうやって少しずつでも成長が目に見えたことが、すごく嬉しいです。
各務華梨 私も「D4DJ」が、活動としてもほぼ初めての頃で。人前で歌ったり踊ったりしたのも、その3年前のライブが初めてだったんです。しかも私、元々はあまり外に出ないタイプのオタクで(笑)。ライブを観た経験もそんなにたくさんはなかったし、DJのことも最初は全然知らなかったので、本当に最初は何もわからないなかでの活動だったんです。でも活動していくうちに、曲を繋いでいくところにDJの面白さを感じまして。曲を繋げている間にMCを入れてみるようにもなりましたし、そのMCも最初は本人として喋っていた部分が多かったところから、全部キャラクターとしてやれるまでだんだん進化していったんです。
三村 最近では自分たちでセリフを決めたり、スタッフさんの案に自分たちの意見もプラスさせてもらったりしているので、活動開始の頃以上に私たちらしさやハピアラらしさの出るステージにできているんじゃないかなと思います。
――その原点となった、3年前の“D4DJ 1st LIVE”のことは、お二人は覚えていますか?
三村 すごく鮮明に覚えています。
各務 私もすごく緊張はしたんですけど、実はあれが一番楽しめた記憶があるライブなんです。
三村 そうなのー?
各務 うん。そのときはまだ事務所に入って2~3ヵ月くらいだったので、事務所の方からも「まだ何もわからないだろうから、とりあえず出てくれれば100点だよ」とすごく甘やかしていただいたくらいで(笑)。でも逆に、何もわからなかったからこそ純粋に楽しめた思い出があるんですよ。もちろんパフォーマンスや歌などの技術面では、今より全然劣っていたとは思うんですけど。
――そのときが一番楽しめたということは、その後のライブではまた違った感覚が?
各務 はい。“1st LIVE”で皆さんにすごく盛り上がっていただけましたし、ハピアラのこともちょっと知ってもらえて期待値も上がっていたので、その約3ヵ月後の“D4DJ 2nd LIVE”にも出させていただくときには「それを超えるものを作っていかないといけない」という意識が芽生えまして。それからはずっと変わらず、毎回「絶対に前回のライブを超えるものにしないといけない」という意識が自分の中にあるので、そういう意味では今のほうが緊張感があるように思いますね。
――また、そういったほかのユニットと一緒に出られるライブの機会のなかでは、刺激を受けることも多いのでしょうか?
三村 多いですね。「D4DJ」はどのユニットもカラーが全然違いますし、皆さん本当に素敵なパフォーマンスをされるので、本番以外にもリハを観させていただくときから勉強になるところもたくさんあるんです。
――そうだったんですか!?
三村 はい。私が北海道でアイドルをやっているときから、前島さんの握手会に参加するくらい好きで……恥ずかしくて、まだ本人には言ってないんですけど(笑)。
――前島さんを近くで見られるなかで、改めてすごさを感じたのはどんな部分でしたか?
三村 やっぱりダンスにすごくキレもあって1つ1つのフリが綺麗なうえに、表現力がすごくて圧倒されるんですよ。そういうときの表情や頭の角度を見て「ここでこういう角度で顔を向けたら、綺麗な見え方をするんだ」みたいに勉強させていただいたり……皆さん本当に素敵なんですけど、そんな前島さんみたいになれるように一生懸命頑張りたいなと思いながら、いつも必ず目で追ってしまいます。
各務 私もPhoton Maidenさんのダンスはすごく参考にしていますし、あと去年の“D4DJ D4 FES. -Be Happy- REMIX”でのPeaky P-keyさんのパフォーマンスには、直接的に影響を受けたところがあるんですよ。
――それは、どんな影響だったんですか?
各務 リハのときにたまたま時間が空いたので、私はおゆさん(西尾夕香/愛本りんく役)と一緒に客席から観させていただいたんです。そうしたら、愛美さん(山手響子役)が曲の一部分でDJ台にのぼって高木美佑さん(犬寄しのぶ役)と一緒にパフォーマンスしたり、メンバーが入れ替わったりと色んなフォーメーションを組んでらっしゃって。それを「あれ、良いね」と言っていたら、おゆさんに「じゃあ、明日やってみよっか」と言われて(笑)。
――「明日やろうか」はすごいですね(笑)。
各務 それで、実際にやってみたんですよ。たしか元々誰かが上に行くことは決まっていて、そのうえでの絡みだったりはしたんですけど。
三村 そういうふうに直前になって変わったことって、本番後すぐにみんなでアーカイブを見返すときに、「あ、ここでこういうことしたんだ!でもここ、すごい良かったね」とかすぐ話し合ったりするんだよね。
各務 うん。逆に私はDJ台にいるから、後ろ姿は見えても前からの見え方はわからないし、会場によってはステージが全然見えないこともあるんです。それに、カバー曲はすごく自由なので、特に「学園天国」みたいにキャラ同士で面白く絡む曲で何が起きてるかは、アーカイブで観て知ったり(笑)。
三村 たしかに!カバー曲は振付も自分たちで全部決めてるからね。今年の“D4DJ D4 FES. LIVE -ALL IN-”のときは、「Daydream café」のときにかがみん(各務)がDJ台から降りてきてくれて、逆におゆちゃんが上に行ったんだっけ?
各務 そう。そのときは、私が「そうしたら面白いなぁ」って言って。
三村 かがみんは、いつも色々提案してくれるんです。
各務 今までは私がDJ担当だから基本DJ台にいたけど、曲の合間におゆさんが上に行って私とちんはるさん(三村)が下にいる、みたいな今までのライブでは観られなかった映像ができたら面白いなと思って、おゆさんに1人で上に行ってもらいました(笑)。
――その結果、“DJ台で遊びまくるりんく”が誕生したわけですね(笑)。
各務 はい。めっちゃ遊んでましたよね(笑)。
三村 で、下では真秀とむにが2人で仲良く歌って。
各務 アニメではなかなか見れない組み合わせだから(笑)、そんな2人が前にいるっていうのも、また面白いかなって。
三村 たしかに。ライブならではだよね。
3年間を詰め込んだ、色んな感情をもたらしてくれるアルバム新曲
――その一方で、ワンマンライブでもそういうキャラクターとしての絡みを意識したパフォーマンスは、どんどん形作られていきました。
各務 そうですね。1stワンマンは、元々は一昨年の3月にやる予定だったものが延期になり、年末開催になりまして……実はもし当初の予定通りの開催だったら、持ち歌の数がワンマンをするには少なかったから、ほかのユニットの曲をカバーしたりするライブになるかもしれないと言われていたんです。でも延期になり開催されるまでの間に、アニメが放送されて「グルミク」もリリースされて。ハピアラのことをよりお客さんに知っていただけて、私たち自身もよりキャラクターがどう動いたり喋ったりするのかをわかったうえで、改めて1stワンマンを作ることができたんです。もちろん元々の日程でもライブをやりたかったですけど、ちゃんとキャラクターたちに寄り添った形で初めてのワンマンライブをできたことは、今となっては良かったかなと思います。
三村 それと、1stワンマンのときってやっぱり「最初はお客さん、どれだけ来てくれるかな?」みたいな不安な気持ちもあったんです。でも、いざステージに立つとたくさんの人が見えて。みんなと「1stワンマンでこんなにたくさんの人が来てくれて、本当に今日は幸せだね」とか、「ハピアラを好きな人がたくさん来てくれて、少しでも成長を感じられて嬉しいね」っていうことを話してました。
――その皆さんがライブの中ですごく盛り上がってくれた光景も、また1つ結果が形として見えたような瞬間でもありますよね。
三村 そうですね。1stワンマンの最後は、全員が感極まって泣いちゃうくらいでした。あと、1stワンマンではステージ後ろのLEDモニターに流したアニメの映像と、私たちの動きをリンクさせるのにもこだわった覚えがあります。そうすることでみんなに「その場にキャラクターがいる」と思ってもらえるように練習を重ねて。それは1stだけではなくそれ以降も続けているんですけど、みんなでアニメの映像を観ながら丁寧に、振付の練習をしていきました。
各務 もちろん最初からキャラクターの設定などを教えてはいただいていたんですけど、アニメのライブシーンを観ることで、「このキャラって、こう動いてこう煽るんだ」みたいなものをよりはっきりと理解できた部分もあるんです。例えば、むにちゃんの「ぎぶみーAwesome!!!!」はアニメの挿入歌なのでライブシーンがあって、そのなかで真秀が照れながら歌っていたり(笑)、一緒に振付をやっているという一面が見られるんです。でもそれが、実は私としては結構意外で。
――ちょっと違った姿を想像されていた。
各務 はい。それを観る前だったら「真秀はきっとやりたくないだろうから、乗り気じゃなさそうにやるのかな?」みたいに解釈していたかもしれなかったんですけど、その姿を観たことで「真秀はこういう曲でも、照れながらでも精一杯やっていく子なんだ」とわかったんです。
三村 私も「ぎぶみーAwesome!!!!」の、みんながむにちゃんのセリフをマネして言うところで1つ発見があって。そこでは真秀は照れながらセリフを言ったり、りんくはかわいくむにちゃんのマネをしてくれたり、(渡月)麗ちゃん(CV:志崎樺音)も恥ずかしがり屋だから恥ずかしそうに言ったり……それを見たとき、すごく盛り上がる曲でありながら、キャラクター同士の関係性がすごく見える曲だと気づいたんです。あとは、2サビ明けの“むにむにコール”のところでセリフの入っていない部分が何秒かあるんですけど、むにちゃんになりきると「ここでむにちゃん、なんか一言ツッコんできそう」と閃いて。「むにちゃんだったら、きっとここでこう言うだろうな」ということをアドリブでやらせていただいたら、お客さんも楽しんでくださって。キャラクターの気持ちをさらに理解することで、楽しくステージに立たせていただいています。
――さて、続いてはアルバム『はぴあら★はぴあれ★はぴあられ』についてお聞きします。始まりの曲「Dig Delight!」から新曲「ラフ・ダイヤ・マジック」まで収録された、まさに皆さんの活動を凝縮した1枚になっていると思うのですが、改めて完成した今の率直なお気持ちはいかがですか?
各務 今、曲順を改めて見て、この3年間を凝縮したような新曲「ラフ・ダイヤ・マジック」が1曲目にきていたり、「Dig Delight!」がラストに置かれているのがすごく良いなと思いました。ただ、今回収録されていない曲もあるので……「いや、これじゃまだまだ足りない!」といいますか(笑)。これ以上のものがギュッと詰まった期間だったんだなと考えると、改めてこの3年間という時間のすごさを感じます。
――物理的な収録時間の制約上、残念ながら入らなかった曲もあるけれども、それを含めて非常に濃い3年間だったと。
各務 そうですね。この曲目を見ると、収録されていない曲のことも、今までのライブのことも思い出すし……でも、なんでこの並び順になったんだろう?これをセトリに見立てて、色々考えちゃう(笑)。
三村 そっか、いつも自分でセトリ作ってるもんね(笑)。たしかにかがみんが言うようにハピアラにはほかにももっとたくさんの曲がありますけど、収録曲の曲目を見返すと、ハピアラって明るくて元気で、聴くだけでハッピーになれちゃう曲がこんなにもあるんだなって改めて実感しますね。聴くだけで元気になれちゃうアルバムだと思うので、仕事に行くときとか疲れて家でゆっくりするとき、あとはドライブしてるときとか色んな場面でたくさん聴いてもらいたいです!
――その中に収録されている新曲「ラフ・ダイヤ・マジック」、お二人はこの曲に対して、最初にどんな印象を持たれました?
各務 なんだか、最終回みたいな……(笑)。
――それはまた、なぜ(笑)。
各務 いや、この曲って明るい曲ではあるんですけどちょっと落ち着いているところもあったり、歌詞も底抜けに明るいわけじゃなくて少し寂しさを感じる部分もあって。でもそういうものって、今までハピアラが積み重ねてきたものを踏まえないと書けないような歌詞じゃないですか?だから「最終回みたい」って感じたのかもしれないです。
三村 たしかに、そういうところはあるかも。それと私は、この曲はお客さんが手を挙げて乗ってくれている光景がすぐ想像できるくらい、ノリノリでアゲアゲな曲だなって思いました。
――そのビジョンまで、一発でパッと浮かんだ。
三村 はい。特にサビではそれが、すごくはっきり浮かんだんです。
――その印象をベースに、レコーディングではどんなことを意識しながら歌われていきましたか?
三村 むにちゃんは基本的に感情をすごくはっきりと出す子なので、普段から悲しいときはすごく悲しく歌ったり、逆に嬉しいときはすっごくハッピーに歌ったりと感情を大切にしていまして。この曲でもそれを大事にしました。それと、2-Aメロの“ふぁ 睡魔ボス級”というフレーズの中の「ふぁ」はむにちゃんがあくびをしているところなので、そこをむにちゃんらしくかわいくあくびするためにこだわって。レコーディングの前、家でもすごく練習していきました。
――むになら多分、百発百中でかわいく見せそうですもんね。
三村 そうなんですよ(笑)。それもむにちゃんとの付き合いが長くなって、「きっとこうだろうな」という部分が一番よく見えたから、こだわれたところなのかもしれません。
各務 私は、今まで見てきたライブの光景を想像しながら歌いました。歌詞の中の“ダイヤモンドみたいだ 今この瞬間”というフレーズが、ライブをしているときにステージから見える景色と重なる部分があるように感じて。例えばお客さんがペンライトやバングルを振って一緒に盛り上がってくださっている姿とか、照明。あとハピアラは曲自体もすごくキラキラした前向きなものが多いですし、ライブのステージもVJを後方にセッティングしてくださったりとすごくキラキラした空間なんです。なので私は、こういうものを指してるんじゃないかなと思ったんですよ。
――その景色を頭に浮かべながら、歌っていかれたんですね。
各務 はい。それに加えて、「そういう光景を見ながらライブしているときに、真秀はどんな気持ちなんだろう?」ということも想像しながら、なるべくライブ中の真秀の想いも乗せられるように歌いました。
――だからこそ、先ほどおっしゃった「最終回みたい」という第一印象に繋がったわけですね。
各務 そうですね。だからきっと、ライブでこの曲をやったら、私絶対泣いちゃうだろうなぁ……ってずっと思ってます(笑)。歌割りが順番にみんなの掛け合いっぽくなっている部分や、メンバー同士呼びかけるようなパートもあるので、ライブでの振付にもその掛け合いが反映されたりするのかな……?という想像もしています。
次ページ:色んな形の“Happy”が収められた本作の中から選ぶ、2人のオススメ曲は?
色んな形の“Happy”が収められた本作の中から選ぶ、2人のオススメ曲は?
――そのほかにも今回のアルバムには、既発曲やフルサイズが初音源化となる曲など様々な曲が収録されています。その中から、新曲以外にあえて推し曲を1曲挙げるなら?
三村 私は「パノラマリウム」ですね。Twitterとかで自分で“パノラマリウム大好きマン”って言っちゃうぐらい大好きなんです!(笑)特に、麗が歌っている“頑張ることに慣れて止まることが怖くなったりする(大丈夫だよ)”という部分の歌詞が好きで。励ましてくれるようで、すごく支えられているような感じがするんですよ。
――三村さんも実際、支えられた経験が?
三村 はい。私、毎日びっちりお仕事をしたいタイプで、暇な時間があるのがすごく嫌なんです。だから、忙しさが一段落して自分の時間ができてしまうと、なんだか止まってしまったように感じて「あれ?これから自分、大丈夫かな?」って不安を感じてしまうんですよ。でも、さっき言った部分を聴くと、「焦らなくてもいいよ」と寄り添ってもらえているように感じるんですよね。だからみんなも落ち込んだときや辛いときは、「パノラマリウム」を聴いて元気を出してほしいです。
各務 私は「ラフ・ダイヤ・マジック」が好きすぎて(笑)。
三村 “「ラフ・ダイヤ・マジック」大好きマン”?(笑)
各務 そう、それ(笑)。そんな“「ラフ・ダイヤ・マジック」大好きマン”が選ぶとしたら……今回初めてフルサイズが収録される「HAPPIEST☆DREAM」ですかね?
――どんな部分が、選ばれる決め手になりますか?
各務 私が好きな、キャラクターの関係性が浮かぶような曲だからです。この曲はハピアラの『グルミク』ストーリー第2章の曲で、メンバー同士のすれ違いが起こるエピソードの内容ともリンクしたものになっているんですよ。歌詞の中に悩みを感じさせるフレーズがあったり「でも明るくいこう!」というストーリーの要素がギュッと詰まっているので、ストーリーやキャラクターのことを一緒に思い出せるという意味で、今回の初収録曲の中では一番好きな曲ですね。
――きっとディグラーさん(「D4DJ」ファンの総称)もフルサイズを待望していたでしょうし、リリース後の反響も楽しみですね。
三村 たしかに、楽しみ!ライブだと、1番だけの場合が多いからね。
各務 ハピアラは結構短いスパンで曲を繋いでいっちゃうから、なかなかライブでもフルは聴けないからね。「グルミク」に収録されてるのも、ショートサイズだから。
三村 だから、よくかがみんが「#D4DJ_DJTIME」で2番を流してくれるんですよ。
各務 「みんながあんまり聴いたことないところ流しちゃおう!」っていう気持ちになって、「DJTIME」で初披露になることも結構あるんです(笑)。
三村 でもこのアルバムなら何回でもフルで聴けちゃうので、皆さんぜひゲットしてたくさん聴いてほしいですね。
――さて、アルバムリリース後もアニメ第2期をはじめ、活動は続いていきます。そのなかで今後ハピアラとして、やってみたいことや挑戦してみたいことはどんなことですか?
三村 私はダンスがすごく好きなので、かっこいい曲にあわせたバッキバキな、激しいダンスにも挑戦したいですね。先日「グルミク」で配信になった「TRANCE TOURS」が、今までハピアラがたくさん歌ってきた明るく元気でポップな曲調とは全然違う、まさにかっこいいオリジナル曲で。そういうかっこいい曲に挑戦させていただけたことが嬉しかったですし、新たなハピアラの可能性を皆さんにお見せできるんじゃないかなって、メンバーみんなでワクワクしているんですよ。あと、これは先日Lyrical Lilyちゃんの舞台を観劇させていただいて思ったことなんですけど、いつかハピアラも舞台に挑戦して、お芝居でもキャラクターを現実に連れてきたいです!
――ハピアラの舞台って、どうなるんでしょう?なんだか、りんくが突拍子もないことを言い出すところから始まりそうな気が……(笑)。
三村 たしかに!
各務 「今から、アフリカに行くよー!」って言って、次のシーンでもう着いてる……みたいな感じだったりするのかも(笑)。
――それはまたちょっと、ワクワクしますね(笑)。
各務 私は何かに新しく挑戦するというよりも、せっかく土台ができたところなので、今はそこにどんどん積み上げていきたいといいますか。“D4DJ D4 FES. LIVE -ALL IN-”でりんくが初めて1人でDJ台に行ったりしたように、自信を持って「このキャラだったらこうするだろうな」と思えるものが私たちの中にできてきたところなので、そういうものがあるからこそ見せられるライブを作りたいです。今までアニメでは見られなかった一面や、ライブだからこそ見られるパフォーマンスを今後の活動の中でどんどん見せて、さらに広げていきたいです!
INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次
●リリース情報
Happy Around! 1st アルバム
『はぴあら★はぴあれ★はぴあられ』
2022年7月20日(水)リリース
【A ver.】
品番:¥9,900(税込)
価格:BRMM-10527
【B ver.】
品番:¥4,400(税込)
価格:BRMM-10528
<収録内容>
■A ver.
【CD】
1.ラフ・ダイヤ・マジック
2.Direct Drive!
3.Hey! Be Ambitious!
4.Happy Music♪
5.ふるふる♡ハートふる
6.SHUFFLE HEART BEAT
7.パノラマリウム
8.Cosmic CoaSTAR
9.HAPPIEST☆DREAM
10.Dig Delight!
11.ひらけ!GO MY WAY★ (はぴあら★はぴあれ★はぴあられ Remix)
【Blu-ray】
Happy Around! 2nd LIVE 「みんなにハピやね♪」ライブ映像(1公演分)
■B ver.
【CD】
<DISC1>
1.ラフ・ダイヤ・マジック
2.Direct Drive!
3.Hey! Be Ambitious!
4.Happy Music♪
5.ふるふる♡ハートふる
6.SHUFFLE HEART BEAT
7.パノラマリウム
8.Cosmic CoaSTAR
9.HAPPIEST☆DREAM
10.Dig Delight!
11.君にハピあれ♪ (はぴあら★はぴあれ★はぴあられ Remix)
<DISC2>
はぴあら★はぴあれ★はぴあられ Non Stop Mix ver.
関連リンク
D4DJ公式サイト
https://d4dj-pj.com/
D4DJ公式Twitter
https://twitter.com/D4DJ_pj
スマートフォン向けリズムゲーム「D4DJ Groovy Mix」公式サイト
https://d4dj.bushimo.jp/
彼女たちの初ステージ“D4DJ 1st LIVE”からちょうど3年の記念すべき日にリリースされた本作やこの3年間の歩みについて、メンバーの各務華梨(明石真秀役)・三村遙佳(大鳴門むに役)の2人にじっくりと語ってもらった。
始まりのステージからの3年間で、2人が周りから吸収してきたもの
――『はぴあら★はぴあれ★はぴあられ』のリリース日は、“D4DJ 1st LIVE”からちょうど3周年の日にあたります。
三村遙佳 私たちハピアラは新人声優揃いということもあって、その“D4DJ 1st LIVE”の頃はほかのユニットの皆さんと比べるとファンの方があまり多い状態ではなかったんです。でも活動を重ねたり、アニメやゲーム「D4DJ Groovy Mix(以下:グルミク)」が始まったりしていくなかで、だんだん皆さんにハピアラのことを知っていただけるようになり、応援してくださる方もすごく増えてきて……そうやって少しずつでも成長が目に見えたことが、すごく嬉しいです。
各務華梨 私も「D4DJ」が、活動としてもほぼ初めての頃で。人前で歌ったり踊ったりしたのも、その3年前のライブが初めてだったんです。しかも私、元々はあまり外に出ないタイプのオタクで(笑)。ライブを観た経験もそんなにたくさんはなかったし、DJのことも最初は全然知らなかったので、本当に最初は何もわからないなかでの活動だったんです。でも活動していくうちに、曲を繋いでいくところにDJの面白さを感じまして。曲を繋げている間にMCを入れてみるようにもなりましたし、そのMCも最初は本人として喋っていた部分が多かったところから、全部キャラクターとしてやれるまでだんだん進化していったんです。
三村 最近では自分たちでセリフを決めたり、スタッフさんの案に自分たちの意見もプラスさせてもらったりしているので、活動開始の頃以上に私たちらしさやハピアラらしさの出るステージにできているんじゃないかなと思います。
――その原点となった、3年前の“D4DJ 1st LIVE”のことは、お二人は覚えていますか?
三村 すごく鮮明に覚えています。
元々私は小学生の頃に芸能の仕事を始めて、北海道で子役のような形でCMに出たり観光地モデルなどをやってから、ご当地アイドルみたいなことをしていたので、お仕事として人前に立つこと自体には慣れていたんですよ。でもあんなに大きなステージに立つことや、キャラクターを背負ってステージに立つことは初めてだったので、今までで一番緊張したステージでした。
各務 私もすごく緊張はしたんですけど、実はあれが一番楽しめた記憶があるライブなんです。
三村 そうなのー?
各務 うん。そのときはまだ事務所に入って2~3ヵ月くらいだったので、事務所の方からも「まだ何もわからないだろうから、とりあえず出てくれれば100点だよ」とすごく甘やかしていただいたくらいで(笑)。でも逆に、何もわからなかったからこそ純粋に楽しめた思い出があるんですよ。もちろんパフォーマンスや歌などの技術面では、今より全然劣っていたとは思うんですけど。
――そのときが一番楽しめたということは、その後のライブではまた違った感覚が?
各務 はい。“1st LIVE”で皆さんにすごく盛り上がっていただけましたし、ハピアラのこともちょっと知ってもらえて期待値も上がっていたので、その約3ヵ月後の“D4DJ 2nd LIVE”にも出させていただくときには「それを超えるものを作っていかないといけない」という意識が芽生えまして。それからはずっと変わらず、毎回「絶対に前回のライブを超えるものにしないといけない」という意識が自分の中にあるので、そういう意味では今のほうが緊張感があるように思いますね。
――また、そういったほかのユニットと一緒に出られるライブの機会のなかでは、刺激を受けることも多いのでしょうか?
三村 多いですね。「D4DJ」はどのユニットもカラーが全然違いますし、皆さん本当に素敵なパフォーマンスをされるので、本番以外にもリハを観させていただくときから勉強になるところもたくさんあるんです。
特に私は、Photon Maidenの前島亜美さん(新島衣舞紀役)がすごく好きで……これはあまり言ったことがないんですけど、実は私、元々前島さんの大ファンだったんです!
――そうだったんですか!?
三村 はい。私が北海道でアイドルをやっているときから、前島さんの握手会に参加するくらい好きで……恥ずかしくて、まだ本人には言ってないんですけど(笑)。
――前島さんを近くで見られるなかで、改めてすごさを感じたのはどんな部分でしたか?
三村 やっぱりダンスにすごくキレもあって1つ1つのフリが綺麗なうえに、表現力がすごくて圧倒されるんですよ。そういうときの表情や頭の角度を見て「ここでこういう角度で顔を向けたら、綺麗な見え方をするんだ」みたいに勉強させていただいたり……皆さん本当に素敵なんですけど、そんな前島さんみたいになれるように一生懸命頑張りたいなと思いながら、いつも必ず目で追ってしまいます。
各務 私もPhoton Maidenさんのダンスはすごく参考にしていますし、あと去年の“D4DJ D4 FES. -Be Happy- REMIX”でのPeaky P-keyさんのパフォーマンスには、直接的に影響を受けたところがあるんですよ。
――それは、どんな影響だったんですか?
各務 リハのときにたまたま時間が空いたので、私はおゆさん(西尾夕香/愛本りんく役)と一緒に客席から観させていただいたんです。そうしたら、愛美さん(山手響子役)が曲の一部分でDJ台にのぼって高木美佑さん(犬寄しのぶ役)と一緒にパフォーマンスしたり、メンバーが入れ替わったりと色んなフォーメーションを組んでらっしゃって。それを「あれ、良いね」と言っていたら、おゆさんに「じゃあ、明日やってみよっか」と言われて(笑)。
――「明日やろうか」はすごいですね(笑)。
各務 それで、実際にやってみたんですよ。たしか元々誰かが上に行くことは決まっていて、そのうえでの絡みだったりはしたんですけど。
三村 そういうふうに直前になって変わったことって、本番後すぐにみんなでアーカイブを見返すときに、「あ、ここでこういうことしたんだ!でもここ、すごい良かったね」とかすぐ話し合ったりするんだよね。
各務 うん。逆に私はDJ台にいるから、後ろ姿は見えても前からの見え方はわからないし、会場によってはステージが全然見えないこともあるんです。それに、カバー曲はすごく自由なので、特に「学園天国」みたいにキャラ同士で面白く絡む曲で何が起きてるかは、アーカイブで観て知ったり(笑)。
三村 たしかに!カバー曲は振付も自分たちで全部決めてるからね。今年の“D4DJ D4 FES. LIVE -ALL IN-”のときは、「Daydream café」のときにかがみん(各務)がDJ台から降りてきてくれて、逆におゆちゃんが上に行ったんだっけ?
各務 そう。そのときは、私が「そうしたら面白いなぁ」って言って。
三村 かがみんは、いつも色々提案してくれるんです。
各務 今までは私がDJ担当だから基本DJ台にいたけど、曲の合間におゆさんが上に行って私とちんはるさん(三村)が下にいる、みたいな今までのライブでは観られなかった映像ができたら面白いなと思って、おゆさんに1人で上に行ってもらいました(笑)。
――その結果、“DJ台で遊びまくるりんく”が誕生したわけですね(笑)。
各務 はい。めっちゃ遊んでましたよね(笑)。
三村 で、下では真秀とむにが2人で仲良く歌って。
各務 アニメではなかなか見れない組み合わせだから(笑)、そんな2人が前にいるっていうのも、また面白いかなって。
三村 たしかに。ライブならではだよね。
3年間を詰め込んだ、色んな感情をもたらしてくれるアルバム新曲
――その一方で、ワンマンライブでもそういうキャラクターとしての絡みを意識したパフォーマンスは、どんどん形作られていきました。
各務 そうですね。1stワンマンは、元々は一昨年の3月にやる予定だったものが延期になり、年末開催になりまして……実はもし当初の予定通りの開催だったら、持ち歌の数がワンマンをするには少なかったから、ほかのユニットの曲をカバーしたりするライブになるかもしれないと言われていたんです。でも延期になり開催されるまでの間に、アニメが放送されて「グルミク」もリリースされて。ハピアラのことをよりお客さんに知っていただけて、私たち自身もよりキャラクターがどう動いたり喋ったりするのかをわかったうえで、改めて1stワンマンを作ることができたんです。もちろん元々の日程でもライブをやりたかったですけど、ちゃんとキャラクターたちに寄り添った形で初めてのワンマンライブをできたことは、今となっては良かったかなと思います。
三村 それと、1stワンマンのときってやっぱり「最初はお客さん、どれだけ来てくれるかな?」みたいな不安な気持ちもあったんです。でも、いざステージに立つとたくさんの人が見えて。みんなと「1stワンマンでこんなにたくさんの人が来てくれて、本当に今日は幸せだね」とか、「ハピアラを好きな人がたくさん来てくれて、少しでも成長を感じられて嬉しいね」っていうことを話してました。
――その皆さんがライブの中ですごく盛り上がってくれた光景も、また1つ結果が形として見えたような瞬間でもありますよね。
三村 そうですね。1stワンマンの最後は、全員が感極まって泣いちゃうくらいでした。あと、1stワンマンではステージ後ろのLEDモニターに流したアニメの映像と、私たちの動きをリンクさせるのにもこだわった覚えがあります。そうすることでみんなに「その場にキャラクターがいる」と思ってもらえるように練習を重ねて。それは1stだけではなくそれ以降も続けているんですけど、みんなでアニメの映像を観ながら丁寧に、振付の練習をしていきました。
各務 もちろん最初からキャラクターの設定などを教えてはいただいていたんですけど、アニメのライブシーンを観ることで、「このキャラって、こう動いてこう煽るんだ」みたいなものをよりはっきりと理解できた部分もあるんです。例えば、むにちゃんの「ぎぶみーAwesome!!!!」はアニメの挿入歌なのでライブシーンがあって、そのなかで真秀が照れながら歌っていたり(笑)、一緒に振付をやっているという一面が見られるんです。でもそれが、実は私としては結構意外で。
――ちょっと違った姿を想像されていた。
各務 はい。それを観る前だったら「真秀はきっとやりたくないだろうから、乗り気じゃなさそうにやるのかな?」みたいに解釈していたかもしれなかったんですけど、その姿を観たことで「真秀はこういう曲でも、照れながらでも精一杯やっていく子なんだ」とわかったんです。
しかもハピアラはカバーも含めてかわいい系の曲が多いので、ほかの曲でもそういう一面を取り入れていきまして。そのシーンから得られた案を応用して、色々な曲での真秀の姿を作っていけました。
三村 私も「ぎぶみーAwesome!!!!」の、みんながむにちゃんのセリフをマネして言うところで1つ発見があって。そこでは真秀は照れながらセリフを言ったり、りんくはかわいくむにちゃんのマネをしてくれたり、(渡月)麗ちゃん(CV:志崎樺音)も恥ずかしがり屋だから恥ずかしそうに言ったり……それを見たとき、すごく盛り上がる曲でありながら、キャラクター同士の関係性がすごく見える曲だと気づいたんです。あとは、2サビ明けの“むにむにコール”のところでセリフの入っていない部分が何秒かあるんですけど、むにちゃんになりきると「ここでむにちゃん、なんか一言ツッコんできそう」と閃いて。「むにちゃんだったら、きっとここでこう言うだろうな」ということをアドリブでやらせていただいたら、お客さんも楽しんでくださって。キャラクターの気持ちをさらに理解することで、楽しくステージに立たせていただいています。
――さて、続いてはアルバム『はぴあら★はぴあれ★はぴあられ』についてお聞きします。始まりの曲「Dig Delight!」から新曲「ラフ・ダイヤ・マジック」まで収録された、まさに皆さんの活動を凝縮した1枚になっていると思うのですが、改めて完成した今の率直なお気持ちはいかがですか?
各務 今、曲順を改めて見て、この3年間を凝縮したような新曲「ラフ・ダイヤ・マジック」が1曲目にきていたり、「Dig Delight!」がラストに置かれているのがすごく良いなと思いました。ただ、今回収録されていない曲もあるので……「いや、これじゃまだまだ足りない!」といいますか(笑)。これ以上のものがギュッと詰まった期間だったんだなと考えると、改めてこの3年間という時間のすごさを感じます。
――物理的な収録時間の制約上、残念ながら入らなかった曲もあるけれども、それを含めて非常に濃い3年間だったと。
各務 そうですね。この曲目を見ると、収録されていない曲のことも、今までのライブのことも思い出すし……でも、なんでこの並び順になったんだろう?これをセトリに見立てて、色々考えちゃう(笑)。
三村 そっか、いつも自分でセトリ作ってるもんね(笑)。たしかにかがみんが言うようにハピアラにはほかにももっとたくさんの曲がありますけど、収録曲の曲目を見返すと、ハピアラって明るくて元気で、聴くだけでハッピーになれちゃう曲がこんなにもあるんだなって改めて実感しますね。聴くだけで元気になれちゃうアルバムだと思うので、仕事に行くときとか疲れて家でゆっくりするとき、あとはドライブしてるときとか色んな場面でたくさん聴いてもらいたいです!
――その中に収録されている新曲「ラフ・ダイヤ・マジック」、お二人はこの曲に対して、最初にどんな印象を持たれました?
各務 なんだか、最終回みたいな……(笑)。
――それはまた、なぜ(笑)。
各務 いや、この曲って明るい曲ではあるんですけどちょっと落ち着いているところもあったり、歌詞も底抜けに明るいわけじゃなくて少し寂しさを感じる部分もあって。でもそういうものって、今までハピアラが積み重ねてきたものを踏まえないと書けないような歌詞じゃないですか?だから「最終回みたい」って感じたのかもしれないです。
三村 たしかに、そういうところはあるかも。それと私は、この曲はお客さんが手を挙げて乗ってくれている光景がすぐ想像できるくらい、ノリノリでアゲアゲな曲だなって思いました。
――そのビジョンまで、一発でパッと浮かんだ。
三村 はい。特にサビではそれが、すごくはっきり浮かんだんです。
――その印象をベースに、レコーディングではどんなことを意識しながら歌われていきましたか?
三村 むにちゃんは基本的に感情をすごくはっきりと出す子なので、普段から悲しいときはすごく悲しく歌ったり、逆に嬉しいときはすっごくハッピーに歌ったりと感情を大切にしていまして。この曲でもそれを大事にしました。それと、2-Aメロの“ふぁ 睡魔ボス級”というフレーズの中の「ふぁ」はむにちゃんがあくびをしているところなので、そこをむにちゃんらしくかわいくあくびするためにこだわって。レコーディングの前、家でもすごく練習していきました。
――むになら多分、百発百中でかわいく見せそうですもんね。
三村 そうなんですよ(笑)。それもむにちゃんとの付き合いが長くなって、「きっとこうだろうな」という部分が一番よく見えたから、こだわれたところなのかもしれません。
各務 私は、今まで見てきたライブの光景を想像しながら歌いました。歌詞の中の“ダイヤモンドみたいだ 今この瞬間”というフレーズが、ライブをしているときにステージから見える景色と重なる部分があるように感じて。例えばお客さんがペンライトやバングルを振って一緒に盛り上がってくださっている姿とか、照明。あとハピアラは曲自体もすごくキラキラした前向きなものが多いですし、ライブのステージもVJを後方にセッティングしてくださったりとすごくキラキラした空間なんです。なので私は、こういうものを指してるんじゃないかなと思ったんですよ。
――その景色を頭に浮かべながら、歌っていかれたんですね。
各務 はい。それに加えて、「そういう光景を見ながらライブしているときに、真秀はどんな気持ちなんだろう?」ということも想像しながら、なるべくライブ中の真秀の想いも乗せられるように歌いました。
――だからこそ、先ほどおっしゃった「最終回みたい」という第一印象に繋がったわけですね。
各務 そうですね。だからきっと、ライブでこの曲をやったら、私絶対泣いちゃうだろうなぁ……ってずっと思ってます(笑)。歌割りが順番にみんなの掛け合いっぽくなっている部分や、メンバー同士呼びかけるようなパートもあるので、ライブでの振付にもその掛け合いが反映されたりするのかな……?という想像もしています。
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色んな形の“Happy”が収められた本作の中から選ぶ、2人のオススメ曲は?
――そのほかにも今回のアルバムには、既発曲やフルサイズが初音源化となる曲など様々な曲が収録されています。その中から、新曲以外にあえて推し曲を1曲挙げるなら?
三村 私は「パノラマリウム」ですね。Twitterとかで自分で“パノラマリウム大好きマン”って言っちゃうぐらい大好きなんです!(笑)特に、麗が歌っている“頑張ることに慣れて止まることが怖くなったりする(大丈夫だよ)”という部分の歌詞が好きで。励ましてくれるようで、すごく支えられているような感じがするんですよ。
――三村さんも実際、支えられた経験が?
三村 はい。私、毎日びっちりお仕事をしたいタイプで、暇な時間があるのがすごく嫌なんです。だから、忙しさが一段落して自分の時間ができてしまうと、なんだか止まってしまったように感じて「あれ?これから自分、大丈夫かな?」って不安を感じてしまうんですよ。でも、さっき言った部分を聴くと、「焦らなくてもいいよ」と寄り添ってもらえているように感じるんですよね。だからみんなも落ち込んだときや辛いときは、「パノラマリウム」を聴いて元気を出してほしいです。
各務 私は「ラフ・ダイヤ・マジック」が好きすぎて(笑)。
三村 “「ラフ・ダイヤ・マジック」大好きマン”?(笑)
各務 そう、それ(笑)。そんな“「ラフ・ダイヤ・マジック」大好きマン”が選ぶとしたら……今回初めてフルサイズが収録される「HAPPIEST☆DREAM」ですかね?
――どんな部分が、選ばれる決め手になりますか?
各務 私が好きな、キャラクターの関係性が浮かぶような曲だからです。この曲はハピアラの『グルミク』ストーリー第2章の曲で、メンバー同士のすれ違いが起こるエピソードの内容ともリンクしたものになっているんですよ。歌詞の中に悩みを感じさせるフレーズがあったり「でも明るくいこう!」というストーリーの要素がギュッと詰まっているので、ストーリーやキャラクターのことを一緒に思い出せるという意味で、今回の初収録曲の中では一番好きな曲ですね。
――きっとディグラーさん(「D4DJ」ファンの総称)もフルサイズを待望していたでしょうし、リリース後の反響も楽しみですね。
三村 たしかに、楽しみ!ライブだと、1番だけの場合が多いからね。
各務 ハピアラは結構短いスパンで曲を繋いでいっちゃうから、なかなかライブでもフルは聴けないからね。「グルミク」に収録されてるのも、ショートサイズだから。
三村 だから、よくかがみんが「#D4DJ_DJTIME」で2番を流してくれるんですよ。
各務 「みんながあんまり聴いたことないところ流しちゃおう!」っていう気持ちになって、「DJTIME」で初披露になることも結構あるんです(笑)。
三村 でもこのアルバムなら何回でもフルで聴けちゃうので、皆さんぜひゲットしてたくさん聴いてほしいですね。
――さて、アルバムリリース後もアニメ第2期をはじめ、活動は続いていきます。そのなかで今後ハピアラとして、やってみたいことや挑戦してみたいことはどんなことですか?
三村 私はダンスがすごく好きなので、かっこいい曲にあわせたバッキバキな、激しいダンスにも挑戦したいですね。先日「グルミク」で配信になった「TRANCE TOURS」が、今までハピアラがたくさん歌ってきた明るく元気でポップな曲調とは全然違う、まさにかっこいいオリジナル曲で。そういうかっこいい曲に挑戦させていただけたことが嬉しかったですし、新たなハピアラの可能性を皆さんにお見せできるんじゃないかなって、メンバーみんなでワクワクしているんですよ。あと、これは先日Lyrical Lilyちゃんの舞台を観劇させていただいて思ったことなんですけど、いつかハピアラも舞台に挑戦して、お芝居でもキャラクターを現実に連れてきたいです!
――ハピアラの舞台って、どうなるんでしょう?なんだか、りんくが突拍子もないことを言い出すところから始まりそうな気が……(笑)。
三村 たしかに!
各務 「今から、アフリカに行くよー!」って言って、次のシーンでもう着いてる……みたいな感じだったりするのかも(笑)。
――それはまたちょっと、ワクワクしますね(笑)。
各務 私は何かに新しく挑戦するというよりも、せっかく土台ができたところなので、今はそこにどんどん積み上げていきたいといいますか。“D4DJ D4 FES. LIVE -ALL IN-”でりんくが初めて1人でDJ台に行ったりしたように、自信を持って「このキャラだったらこうするだろうな」と思えるものが私たちの中にできてきたところなので、そういうものがあるからこそ見せられるライブを作りたいです。今までアニメでは見られなかった一面や、ライブだからこそ見られるパフォーマンスを今後の活動の中でどんどん見せて、さらに広げていきたいです!
INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次
●リリース情報
Happy Around! 1st アルバム
『はぴあら★はぴあれ★はぴあられ』
2022年7月20日(水)リリース
【A ver.】
品番:¥9,900(税込)
価格:BRMM-10527
【B ver.】
品番:¥4,400(税込)
価格:BRMM-10528
<収録内容>
■A ver.
【CD】
1.ラフ・ダイヤ・マジック
2.Direct Drive!
3.Hey! Be Ambitious!
4.Happy Music♪
5.ふるふる♡ハートふる
6.SHUFFLE HEART BEAT
7.パノラマリウム
8.Cosmic CoaSTAR
9.HAPPIEST☆DREAM
10.Dig Delight!
11.ひらけ!GO MY WAY★ (はぴあら★はぴあれ★はぴあられ Remix)
【Blu-ray】
Happy Around! 2nd LIVE 「みんなにハピやね♪」ライブ映像(1公演分)
■B ver.
【CD】
<DISC1>
1.ラフ・ダイヤ・マジック
2.Direct Drive!
3.Hey! Be Ambitious!
4.Happy Music♪
5.ふるふる♡ハートふる
6.SHUFFLE HEART BEAT
7.パノラマリウム
8.Cosmic CoaSTAR
9.HAPPIEST☆DREAM
10.Dig Delight!
11.君にハピあれ♪ (はぴあら★はぴあれ★はぴあられ Remix)
<DISC2>
はぴあら★はぴあれ★はぴあられ Non Stop Mix ver.
関連リンク
D4DJ公式サイト
https://d4dj-pj.com/
D4DJ公式Twitter
https://twitter.com/D4DJ_pj
スマートフォン向けリズムゲーム「D4DJ Groovy Mix」公式サイト
https://d4dj.bushimo.jp/
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