橋本みゆき、榊原ゆい、Ritaをメインボーカルに、AiRI、Ayumi.、片霧烈火、川村ゆみ、佐咲紗花、Duca、中恵光城、のみこ、美郷あき、yozuca*、rino、riya(eufonius)をコーラスにという豪華ボーカリスト陣……どうですかお客さん!? 誰が言ったか美少女ゲーム界のアベンジャーズ、TVアニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』のOPテーマに襲来! ロッキンでかわいい、そして今もっとも賑やかなアニソンが生まれた経緯は? そして改めて美少女ゲームの魅力とは何か? そんなあれこれについて、OPテーマ「逆境☆不惑☆フラクション」のメインボーカルを担当する橋本、榊原、Ritaの3人にたっぷり好き勝手に語っていただいた。
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
『犬ひろ』と美少女ゲーム音楽が、危険な接近遭遇?
――TVアニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』(以下、『犬ひろ』)のOPテーマにて、美少女ゲームシーンで活躍するシンガーが大集結したことが発表されたのが2022年11月。SNSでも大いに話題を集めましたが、メインボーカルを務める皆さんはそのバズをどう受け止めましたか?
橋本みゆき (全員で顔を見合わせて)じゃあ一番後輩の私から(笑)。やっぱり発表されたときはざわつきましたよね。まずメンバーの数が尋常じゃないので、「どういうことだ?」という反応が多くて(笑)。「僕らの青春の歌い手たちがみんな集まっています!」みたいにおっしゃってくださる方もいましたし、アニメも楽しみにしてくださっている方が多かったので、私も嬉しかったですね。
榊原ゆい キャストさんもTwitterで「うわー!」って驚いていらっしゃって(笑)。とにかく圧がすごいですよね。数で攻めるとはこういうことかと(笑)。しかもメインボーカルはこの3人ですけど、コーラスで入ってくれている方々が……。
Rita みんなメインを張れる人たちだよね。
榊原 そうそう、なんなら15人全員のソロバージョンがあってもいいくらいのラインナップで、こんな贅沢な形でお祭りができるのは、すごいことだなと。
橋本 危険なメンバー!(笑)。
Rita 出番の直前までずっとしゃべっていて、「あっ、もうすぐ出番!」みたいな(笑)。
榊原 ユーザーさんも楽屋がうるさいことを知っているくらいなので(笑)。そこも踏まえて、業界も盛り上がるし、楽しめる企画が発表されて嬉しく思いました。
Rita 私も2人と同じ気持ちですけど、やっぱりこのメンバーの歌声を地上波のアニメで聴けるというのがすごいですよね。これまで個々のアーティストを応援してきてくださった方々が一斉に「やった! 地上波で聴ける!」と喜ばれたのと同時に「すごい!」と驚愕の感想も!それがあって、情報が解禁されたときは一瞬であれだけ盛り上がってくださったのかなと思います。私自身も、これまで活動してきたなかですごくリスペクトしている方々と一緒に歌えたこと自体を幸せに感じますし、ファンの皆さんも喜んでくださっているのが何より嬉しいですね。
――本作の音楽プロデューサーを務められた佐藤純之介さんも「美少女ゲーム界のアベンジャーズ」と称していましたね(笑)。ちなみに、今回のプロジェクトについて、皆さんには最初どんなオファーがあったのでしょうか?
榊原 この3人がメインボーカルを務めるというのは最初から聞いていました。
Rita 私は純之介さんから直接お話をいただいて、「とにかくすごい人たちを揃えたいんだよね!」っておっしゃるので、「は、はい……」って(笑)。
榊原 それはもうプロデューサーじゃん(笑)。でも私もリサーチを兼ねてどんなアーティストさんがいるか聞かれたかな。私は純之介さんとは今回が初めましてで、人づてで連絡をいただいたんです。それでお互いこの業界も長いので、まずは古い業界の話で盛り上がって(笑)。
橋本 私は最初にお話をいただいたとき、12人くらいが参加すると聞いたので、12人で歌い分けるものだと勝手に思い込んでしまって。それで「どんな曲になるんだろう?」って考えていたら、その後に「さらに増えます」と言われて、「えっ!? そんなたくさんの人数でどうやって分けるの?」ってなりました(笑)。
――やはり当初から、美少女ゲームシーンで活躍されているシンガーを集めるというコンセプトでスタートしていたわけですね。
Rita 2000年代初頭のPCゲームが興隆して、どんどん規模も増大していった時期に、私も含め皆さんキャリアをスタートさせているんですよね。私は2002年のデビューで。
橋本 私は2003年デビューですね。
榊原 私は1999年デビューなので、世紀をまたいでるけど(笑)。
Rita ごめんごめん(笑)。なのでそういうPCゲームが盛り上がっているときに活躍した人たちを一堂に集めたいだろうなと思いましたね。その頃のPCゲームから知っている方たちと比べると、『犬ひろ』のファン層は若いかもしれないけど、その両方の親和性も考えたいなみたいなことを、純之介さんが電話で熱く語っておられて。
――それで美少女ゲームユーザーとアニメファンの親和性が高いプロジェクトになったと。
Rita そうですね。両方のフィールドで活躍されている方も当時からいらっしゃいましたし、そういう意味ではそれぞれのファン層が融合しやすいというか。『犬ひろ』の作品自体もかわいいしキャッチーなので、これをきっかけに美少女ゲームを知って入ってきてくださってもオッケーですし、とても良いコンセプトだと思います。
膨大なボーカルと合いの手。コンセプトは小型犬、中型犬、大型犬?
――『犬ひろ』の作品に触れられた感想はいかがでしたか? 主人公がある日突然犬になってしまい、クールな美少女の犬飼加恋に拾われるというお話ですが、我々に配布された作品資料も非常にギリギリな描写ばかりで……(笑)。
榊原 (資料を見ながら)思った以上にぶっ飛んでいますね(笑)。でもこの資料はまだ優しいほうです(笑)。原作はもっとすごいよね。
Rita 主人公が犬だから、全部下から見上げている描写になるので余計にね。最初のオファーの段階で、「全部ローアングルなので!」って説明されました(笑)。
橋本 私も原作を読んだら思った以上の内容だったので、「本当に地上波ですか?」って思いました(笑)。
――そんな『犬ひろ』のOPテーマとなったのが、お三方がメインボーカルを務める「逆境☆不惑☆フラクション」。酒井陽一さんによるロッキンなサウンドに、コーラスでも参加されている佐咲紗花さんのキュートな歌詞の楽曲になりましたが、最初に聴いた印象はいかがでしたか?
Rita めちゃくちゃ楽しい曲で、デモをいただいてからループが止まらなかったですね。佐咲さんの仮歌も入っていたので、もうこれが完成版でいいんじゃないかなっていう(笑)。私自身は、最近は重ためな曲を歌うことが多くて、こういうタイプの曲は久しぶりだったので、どういうアプローチでいくかを考えながら、でもすごく楽しんで聴いていましたね。先輩はどうですか?
榊原 デモの段階で合いの手のところまで仮歌が入っていたのでイメージはしやすかったんですけど、「あ、きっとこれはもっとすごいことになるんだろうな」と思いながら聴いていました(笑)。酒井さんには普段から楽曲提供していただくこともあるので、「あ、ここは酒井さんらしいな」って思うこともあって。さささちゃん(佐咲)の、ぶっ飛んでいるけどキャッチーでかわいらしさも楽しさも交えた歌詞もすごく歌いやすかったですし、仮歌の時点である程度の形が見えていたので、酒井さんのメロディやリズムのグルーヴとか、さささちゃんのキャッチーな歌詞をどうやって味つけしようかと考えながら聴いていました。
橋本 ギターのリフから始まるので「かっこいい系の曲かな?」と思ったら、そこからピコピコかわいい感じになっていって。でも、かわいいんだけど芯の強い歌詞になっていて、かっこよさがちゃんとあるんですよね。
――3人の立ち位置を犬に例えたんですかね? しかし中型犬というのは……。
橋本 合いの手をそれぞれ犬のイメージで入れる指示があったのですが、そもそも中型犬はどれくらいのサイズの犬を指すのかがわからなかったので、まずそれを調べていただくところから始まって……。
――中型犬のキャラ作りから始まったわけですね(笑)。
橋本 で、調べていただいた結果、中型犬は「体重が10キロから25キロの犬」のことらしいのですが、それってだいぶ幅があるのでまったくイメージができなくて(苦笑)。それでお二人のボーカルを聴かせていただいて、その真ん中をとるようにしました(笑)。
――それでは榊原さんとRitaさんがそれぞれ小型犬と大型犬を担当されたと。
榊原 私はトップバッターで、大型犬をやった方が後からみんなやりやすいのかなと大型犬を担当しました。このあとどうなるのか楽しみだなあって思いながら(笑)。
Rita ゆいにゃんの次が私で、ゆいにゃんのテイクを聴かせていただきながら、そのテイストとは被らないように、小型犬っぽく合いの手を入れてください、というディレクションでしたね。
――そうやってそれぞれ小型犬、中型犬、大型犬に分かれていったと。それに加えて錚々たるボーカリストたちによるコーラスが入るわけですから、とにかく賑やかな仕上がりで。
Rita これは聴き分け能力を試されますね。私たちのことを応援してくださってきた方たちなら、今までたくさんの曲を聴いてきたからわかるはず。今こそ推しの声を聴き分けろ!(笑)。
榊原 全員バージョンにはコーラスと合いの手は選ばれたものが入っているんですけど、それぞれ「犬チーム」「猫チーム」「うさぎチーム」に分かれたソロバージョンは、また合いの手が違うんですよ。これがすごくて、それぞれの主張があって全部面白いんです。
――たしかに合いの手もふんだんに盛り込まれて、しかもユニークなものもいっぱいあって。
Rita 私たち「うさぎチーム」は結構しゃべっていて。合いの手は基本アドリブだったので、すごくアドリブ力を試されました(笑)。
榊原 私はトップバッターでレコーディングしたので、「どこでもなんでもいいので入れてください」と言われて(笑)。
Rita 私はゆいにゃんの声を聴きつつ入れることができたんだけど、ディレクションで「ここはしっかり入れてください」とか、”愛して! 愛して!”のところは追っかけでちょっとセリフっぽく入れてくださいとか指定していただきましたね。私、アドリブは激弱で、いざ録っていても「あ、ああ……」ってなっちゃって(笑)。
橋本 私も「自由に色々なガヤを入れてください」と言われて。それこそゆいにゃんは声優としても活動しているから、やっぱり引き出しをたくさん持っているなあと思いましたけど、まさか私もそういうものを求められるとは思っていなかったので、「自由にガヤを入れてください」と言われても、「……頑張ります!」っていう(笑)。
――なるほど(笑)。
橋本 で、色々やってみたんですけど、レコーディングが終わってから、これはほかのみんなにも言っておいたほうがいいと思って、一緒にユニットをやっている美郷あきちゃんとyozuca*さんとrinoちゃん、あとAiRIちゃんにも「ガヤをいっぱい入れろって言われます!」って連絡して(笑)。
榊原 優しい!(笑)。
橋本 そうしたら、みんなから「えっ、どういうこと?」って返ってきて(笑)。私もアドリブ力や瞬発力が富んでいるわけではないので、あとで「あれを入れておけばよかったなあ……」と思ったものを、yozuca*さんに「あそこに入れておいてください」ってお願いしました(笑)。
Rita 裏でそんなことが(笑)。でも、そうは言っても皆さんすごかったですね。
榊原 各チームバージョンも全員バージョンもあるから、1曲で何回も楽しめるという。
橋本 この曲だけでアルバムを作れますよね(笑)。
観客がローアングルからステージを臨む、“『犬ひろ』フェス”を!
――大勢のシンガーの声が詰まった、贅沢な仕様のOPテーマとなりましたね。『犬ひろ』やこの楽曲をきっかけに、改めて参加アーティストの作品、また美少女ゲームの楽曲に注目が集まってほしいという想いもあります。
Rita 美少女ゲーム界隈で仕事をさせていただいていると、年齢制限もあるものだからこその広がりを感じることがありまして。大人の嗜みだからこそ楽曲的にも深く描いていける部分が多いと思いますし、ジャンルもすごく幅広くて、良い意味で制限がない。そんな世界の一端に新しい世代の方も触れていただいて、これを起点に昔の曲を遡っていただければ、もっと楽しい世界が広がると思いますし、そうなることを個人的にも期待しています。
――確かに、ひと口に美少女ゲームの楽曲といってもその幅は広いですよね。
Rita すごく広いんですよ。今回の楽曲みたいにかわいい系やロックはもちろん、謎の民族音楽からジャズまで本当に色々な楽曲があるので、際限なく色んな音楽に触れることができて。美少女ゲームの音楽は本当に面白い世界なので、『犬ひろ』をきっかけに入って楽しんでいただければと思います。
榊原 今はネットで色んな情報を手に入れることはできますけど、歌やお芝居は実際に触れてみないと「名前はよく見るけど……」で終わってしまうことが多いと思うんですよ。でも、今回はアベンジャーズが集まったので(笑)、これをきっかけに色んな方々が興味を持ってくれればいいなって思います。もちろん昔から私たちの音楽を聴いてくれている方たちも、その世界を知らない皆さんが行動してくれるきっかけのひとつになるのかなと思っていて。最近はパソコンを持っていない人たちが多くなりましたけど、ダウンロードで昔のゲームも気軽にプレイできるようになってきたので、これから先の作品だけでなく、遡って名作を楽しむこともできる。そこで「『犬ひろ』のあの人が歌ってるじゃん!」ってなってくれれば。
Rita そう、数珠繋ぎでね。
榊原 メーカーさんや私たちも時代と共に変化していくものに対応していきつつ、知ってくれる人が増えてくれるといいなと思っていて。私たちの歌もいっぱい楽しんでいただきたいですね。1人のアーティストでも全然違う曲を歌っているので、それを追いかけるだけですごく楽しいですよ。
Rita 『犬ひろ』の場合、それが15通りありますよっていう(笑)。ゆいにゃんを追いかけるだけでも相当な数がありますから。本当に豊富なコンテンツなので、この作品のおかげで扉を開いてくれると嬉しいですね。
榊原 絶対オタ活が充実すると思う(笑)。推し活・オタ活って健康にいいっていうじゃない? だから活き活きすると思う(笑)。
橋本 アニソンもゲーソンもそれぞれにいいところはありますけど、ゲームの場合は実際にプレイヤーの方が選択をして、ちゃんと自分がその世界の中に入ってヒロインたちと恋愛をしていくので、楽曲に対しての思い入れや作品への愛の強さがハンパないんですよ。ライブやイベントで歌わせていただくと、イントロが流れただけで泣き崩れる方が出てくるんですね。私は最初、その意味がよくわからなくて、「自分の聴きたい曲じゃなくてがっかりしているのかな?」と思ったんです。そうしたら、その人がめちゃめちゃ泣きながら歌っているんですよね。どうやらその曲が大好きだったらしくて、私よりも歌えるんですよ(笑)。
――確かにイントロで崩れ落ちる光景はよく見たことがありますね。それだけ思い入れが強いものが多い。
橋本 その人はゲームのなかで恋愛しちゃっているから。
榊原 人生を体験しているわけだからね。
――美少女ゲームはヒロインごとにエンディングがあって、恋愛が成就した末に流れるEDテーマに思い入れが強い人は多い気がします。
橋本 あとOP曲でも、「あ、これで俺の青春が始まった!」ってなるわけですよ。やっぱり青春しちゃっているわけだから。アニメでも青春したり自分がヒーローになれる部分はありますけど、ゲームはまた角度が違うんですよね。
榊原 私の場合は声優もやっているから、私が演じるヒロインが歌っている!ってなると、ファンの方の思い入れがダダ漏れで伝わってくるんですよね。
Rita 「俺の彼女はゆいにゃん」なわけだからね(笑)。
榊原 それこそ「俺の嫁」がリアルな感じなんですよね。それとゲームのファンの方は挿入歌に対してのパッションが全然違います。すごくいいところで流れるわけですから。
Rita OP曲、ED曲、挿入歌に対してのテンションが同じなんですよね。
榊原 最初の頃は「ライブで挿入歌を歌って大丈夫かな?」と思っていたんですけど、実際に歌うとそれどころじゃない反応で、「あの曲がやっと歌われた!」って喜んでくださるんです。
Rita 愛情がすごく感じられるよね。
榊原 そういうものはいつまでも忘れないしね。ずっと好きでいてくれる。
橋本 アニソンには歴史がありますけど、美少女ゲームの歴史は言ってもまだ20年ちょっとなので、楽曲に関してもすごくチャレンジングなものがあって、色んなものに挑戦できた。そういう一風変わったものが受け入れられて広がっていった部分もあったし、それもゲーソンならではのことだと思います。
――そうした美少女ゲームソングのメソッドがアニメに輸入された過去もあるわけですから、どちらも相互乗り入れな環境ではありますよね。
橋本 一時期は美少女ゲームがアニメ化されることも多かったわけですからね。今回の『犬ひろ』の楽曲は、美少女ゲームソングの面白いところや良いところを反映してくれていて、古き良き美少女ゲームソングの良さも詰まっていて懐かしい気分でもあるし、逆にここまでみんなで集まって歌うことは今までなかったので、自分としてもすごく面白い部分が詰め込められたかなと思います。
――皆さんのお話を聞いて、改めて意義のある作品だなと思いました。あと素朴な疑問なのですが、この楽曲をライブで再現するとなると、どうやるんだろう?という。
Rita 佐咲さんとは、「このメンツだったらいかようにも組み合わせられますね」という話になりました。
榊原 この1曲だけでライブできるよね。これだけいれば(笑)。
Rita 延々とこの曲のバージョン違いで回せる(笑)。
――「逆境☆不惑☆フラクション」だけしかやらないライブですか!(笑)。
Rita で、最後にガヤだけのバージョンの音源を流して、観客が歌って終わるとか(笑)。ライブで声出しができるようになったらやってみたいですね。
榊原 私は“『犬ひろ』フェス”を開催してほしい! 声優さんたちにも生アフレコをやっていただいたり。
橋本 でも、ステージに立ったらお客さんの目線はポチ太(『犬ひろ』の主人公)と一緒になるね。
Rita あっ、ローアングルになる(笑)。
榊原 あとさ、グッズで犬耳を作りましょうよ!
橋本 首輪とかもいいかも!
――どんどんアイデアが出ますね! 皆さん、製作委員会に参加したほうがいいですよ(笑)。
榊原 あと、実は私も声優で参加しているので、それも楽しみにしてほしいですね。原作ギリギリでアニメもすっごく攻めているので(笑)。アニメ本編も期待してくれたら嬉しいです。
●リリース情報
TVアニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』OP/ED主題歌
「逆境☆不惑☆フラクション/レッツゴー・マイ・ハウス!!!」
2月15日(水)発売
品番:KICM-3377
価格:¥1,980(税込)
<CD>
1.「逆境☆不惑☆フラクション」
橋本みゆき、榊原ゆい、Rita with AiRI、Ayumi.、片霧烈火、川村ゆみ、佐咲紗花、Duca、中恵光城、のみこ、美郷あき、yozuca*、rino、riya(eufonius)
2.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」
犬飼加恋(CV.会沢紗弥)、猫谷ミケ(CV.相良茉優)、月城うさぎ(CV.小坂井祐莉絵)
3.「逆境☆不惑☆フラクション」橋本みゆき with チーム犬(Ayumi.、川村ゆみ、佐咲紗花、美郷あき) ver.
4.「逆境☆不惑☆フラクション」榊原ゆい with チーム猫(片霧烈火、Duca、のみこ、rino) ver.
5.「逆境☆不惑☆フラクション」Rita with チームうさぎ(AiRI、中恵光城、yozuca*、riya(eufonius)) ver.
6.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」犬飼加恋(CV.会沢紗弥)ソロver.
7.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」猫谷ミケ(CV.相良茉優)ソロver.
8.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」月城うさぎ(CV.小坂井祐莉絵)ソロver.
9.「逆境☆不惑☆フラクション」Inst
10.「逆境☆不惑☆フラクション」Gaya ver.
11.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」Inst
関連リンク
TVアニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』公式サイト
https://inuhiro-anime.com/
橋本みゆき オフィシャルサイト
http://hashimotomiyuki.com/
榊原ゆい オフィシャルサイト
http://www.sakakibarayui.com/
Rita オフィシャルサイト
https://rita-official.info/
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
『犬ひろ』と美少女ゲーム音楽が、危険な接近遭遇?
――TVアニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』(以下、『犬ひろ』)のOPテーマにて、美少女ゲームシーンで活躍するシンガーが大集結したことが発表されたのが2022年11月。SNSでも大いに話題を集めましたが、メインボーカルを務める皆さんはそのバズをどう受け止めましたか?
橋本みゆき (全員で顔を見合わせて)じゃあ一番後輩の私から(笑)。やっぱり発表されたときはざわつきましたよね。まずメンバーの数が尋常じゃないので、「どういうことだ?」という反応が多くて(笑)。「僕らの青春の歌い手たちがみんな集まっています!」みたいにおっしゃってくださる方もいましたし、アニメも楽しみにしてくださっている方が多かったので、私も嬉しかったですね。
榊原ゆい キャストさんもTwitterで「うわー!」って驚いていらっしゃって(笑)。とにかく圧がすごいですよね。数で攻めるとはこういうことかと(笑)。しかもメインボーカルはこの3人ですけど、コーラスで入ってくれている方々が……。
Rita みんなメインを張れる人たちだよね。
榊原 そうそう、なんなら15人全員のソロバージョンがあってもいいくらいのラインナップで、こんな贅沢な形でお祭りができるのは、すごいことだなと。
そもそもアーティスト同士の仲が良いんですよね。色んなメーカーさんのライブでご一緒するのですが、いつも楽屋がうるさいんですよ(笑)。
橋本 危険なメンバー!(笑)。
Rita 出番の直前までずっとしゃべっていて、「あっ、もうすぐ出番!」みたいな(笑)。
榊原 ユーザーさんも楽屋がうるさいことを知っているくらいなので(笑)。そこも踏まえて、業界も盛り上がるし、楽しめる企画が発表されて嬉しく思いました。
Rita 私も2人と同じ気持ちですけど、やっぱりこのメンバーの歌声を地上波のアニメで聴けるというのがすごいですよね。これまで個々のアーティストを応援してきてくださった方々が一斉に「やった! 地上波で聴ける!」と喜ばれたのと同時に「すごい!」と驚愕の感想も!それがあって、情報が解禁されたときは一瞬であれだけ盛り上がってくださったのかなと思います。私自身も、これまで活動してきたなかですごくリスペクトしている方々と一緒に歌えたこと自体を幸せに感じますし、ファンの皆さんも喜んでくださっているのが何より嬉しいですね。
――本作の音楽プロデューサーを務められた佐藤純之介さんも「美少女ゲーム界のアベンジャーズ」と称していましたね(笑)。ちなみに、今回のプロジェクトについて、皆さんには最初どんなオファーがあったのでしょうか?
榊原 この3人がメインボーカルを務めるというのは最初から聞いていました。
Rita 私は純之介さんから直接お話をいただいて、「とにかくすごい人たちを揃えたいんだよね!」っておっしゃるので、「は、はい……」って(笑)。
あと、美少女ゲームのシーンで活躍しているシンガーを参考に聞かれたので、私からも「こういう人もいますよ」というお話をして。
榊原 それはもうプロデューサーじゃん(笑)。でも私もリサーチを兼ねてどんなアーティストさんがいるか聞かれたかな。私は純之介さんとは今回が初めましてで、人づてで連絡をいただいたんです。それでお互いこの業界も長いので、まずは古い業界の話で盛り上がって(笑)。
橋本 私は最初にお話をいただいたとき、12人くらいが参加すると聞いたので、12人で歌い分けるものだと勝手に思い込んでしまって。それで「どんな曲になるんだろう?」って考えていたら、その後に「さらに増えます」と言われて、「えっ!? そんなたくさんの人数でどうやって分けるの?」ってなりました(笑)。
――やはり当初から、美少女ゲームシーンで活躍されているシンガーを集めるというコンセプトでスタートしていたわけですね。
Rita 2000年代初頭のPCゲームが興隆して、どんどん規模も増大していった時期に、私も含め皆さんキャリアをスタートさせているんですよね。私は2002年のデビューで。
橋本 私は2003年デビューですね。
榊原 私は1999年デビューなので、世紀をまたいでるけど(笑)。
Rita ごめんごめん(笑)。なのでそういうPCゲームが盛り上がっているときに活躍した人たちを一堂に集めたいだろうなと思いましたね。その頃のPCゲームから知っている方たちと比べると、『犬ひろ』のファン層は若いかもしれないけど、その両方の親和性も考えたいなみたいなことを、純之介さんが電話で熱く語っておられて。
――それで美少女ゲームユーザーとアニメファンの親和性が高いプロジェクトになったと。
Rita そうですね。両方のフィールドで活躍されている方も当時からいらっしゃいましたし、そういう意味ではそれぞれのファン層が融合しやすいというか。『犬ひろ』の作品自体もかわいいしキャッチーなので、これをきっかけに美少女ゲームを知って入ってきてくださってもオッケーですし、とても良いコンセプトだと思います。
膨大なボーカルと合いの手。コンセプトは小型犬、中型犬、大型犬?
――『犬ひろ』の作品に触れられた感想はいかがでしたか? 主人公がある日突然犬になってしまい、クールな美少女の犬飼加恋に拾われるというお話ですが、我々に配布された作品資料も非常にギリギリな描写ばかりで……(笑)。
榊原 (資料を見ながら)思った以上にぶっ飛んでいますね(笑)。でもこの資料はまだ優しいほうです(笑)。原作はもっとすごいよね。
Rita 主人公が犬だから、全部下から見上げている描写になるので余計にね。最初のオファーの段階で、「全部ローアングルなので!」って説明されました(笑)。
橋本 私も原作を読んだら思った以上の内容だったので、「本当に地上波ですか?」って思いました(笑)。
――そんな『犬ひろ』のOPテーマとなったのが、お三方がメインボーカルを務める「逆境☆不惑☆フラクション」。酒井陽一さんによるロッキンなサウンドに、コーラスでも参加されている佐咲紗花さんのキュートな歌詞の楽曲になりましたが、最初に聴いた印象はいかがでしたか?
Rita めちゃくちゃ楽しい曲で、デモをいただいてからループが止まらなかったですね。佐咲さんの仮歌も入っていたので、もうこれが完成版でいいんじゃないかなっていう(笑)。私自身は、最近は重ためな曲を歌うことが多くて、こういうタイプの曲は久しぶりだったので、どういうアプローチでいくかを考えながら、でもすごく楽しんで聴いていましたね。先輩はどうですか?
榊原 デモの段階で合いの手のところまで仮歌が入っていたのでイメージはしやすかったんですけど、「あ、きっとこれはもっとすごいことになるんだろうな」と思いながら聴いていました(笑)。酒井さんには普段から楽曲提供していただくこともあるので、「あ、ここは酒井さんらしいな」って思うこともあって。さささちゃん(佐咲)の、ぶっ飛んでいるけどキャッチーでかわいらしさも楽しさも交えた歌詞もすごく歌いやすかったですし、仮歌の時点である程度の形が見えていたので、酒井さんのメロディやリズムのグルーヴとか、さささちゃんのキャッチーな歌詞をどうやって味つけしようかと考えながら聴いていました。
橋本 ギターのリフから始まるので「かっこいい系の曲かな?」と思ったら、そこからピコピコかわいい感じになっていって。でも、かわいいんだけど芯の強い歌詞になっていて、かっこよさがちゃんとあるんですよね。
だから面白い曲になりそう、というのが第一印象でした。レコーディングで印象深いのが、「小型犬と中型犬と大型犬があるんですけど、橋本さんは中型犬でお願いします」と言われたんですよ。私、来年デビュー20年なんですけど、そんなことを言われたのは初めてで(笑)。
――3人の立ち位置を犬に例えたんですかね? しかし中型犬というのは……。
橋本 合いの手をそれぞれ犬のイメージで入れる指示があったのですが、そもそも中型犬はどれくらいのサイズの犬を指すのかがわからなかったので、まずそれを調べていただくところから始まって……。
――中型犬のキャラ作りから始まったわけですね(笑)。
橋本 で、調べていただいた結果、中型犬は「体重が10キロから25キロの犬」のことらしいのですが、それってだいぶ幅があるのでまったくイメージができなくて(苦笑)。それでお二人のボーカルを聴かせていただいて、その真ん中をとるようにしました(笑)。
――それでは榊原さんとRitaさんがそれぞれ小型犬と大型犬を担当されたと。
榊原 私はトップバッターで、大型犬をやった方が後からみんなやりやすいのかなと大型犬を担当しました。このあとどうなるのか楽しみだなあって思いながら(笑)。
Rita ゆいにゃんの次が私で、ゆいにゃんのテイクを聴かせていただきながら、そのテイストとは被らないように、小型犬っぽく合いの手を入れてください、というディレクションでしたね。
――そうやってそれぞれ小型犬、中型犬、大型犬に分かれていったと。それに加えて錚々たるボーカリストたちによるコーラスが入るわけですから、とにかく賑やかな仕上がりで。
Rita これは聴き分け能力を試されますね。私たちのことを応援してくださってきた方たちなら、今までたくさんの曲を聴いてきたからわかるはず。今こそ推しの声を聴き分けろ!(笑)。
榊原 全員バージョンにはコーラスと合いの手は選ばれたものが入っているんですけど、それぞれ「犬チーム」「猫チーム」「うさぎチーム」に分かれたソロバージョンは、また合いの手が違うんですよ。これがすごくて、それぞれの主張があって全部面白いんです。
――たしかに合いの手もふんだんに盛り込まれて、しかもユニークなものもいっぱいあって。
Rita 私たち「うさぎチーム」は結構しゃべっていて。合いの手は基本アドリブだったので、すごくアドリブ力を試されました(笑)。
榊原 私はトップバッターでレコーディングしたので、「どこでもなんでもいいので入れてください」と言われて(笑)。
Rita 私はゆいにゃんの声を聴きつつ入れることができたんだけど、ディレクションで「ここはしっかり入れてください」とか、”愛して! 愛して!”のところは追っかけでちょっとセリフっぽく入れてくださいとか指定していただきましたね。私、アドリブは激弱で、いざ録っていても「あ、ああ……」ってなっちゃって(笑)。
橋本 私も「自由に色々なガヤを入れてください」と言われて。それこそゆいにゃんは声優としても活動しているから、やっぱり引き出しをたくさん持っているなあと思いましたけど、まさか私もそういうものを求められるとは思っていなかったので、「自由にガヤを入れてください」と言われても、「……頑張ります!」っていう(笑)。
――なるほど(笑)。
橋本 で、色々やってみたんですけど、レコーディングが終わってから、これはほかのみんなにも言っておいたほうがいいと思って、一緒にユニットをやっている美郷あきちゃんとyozuca*さんとrinoちゃん、あとAiRIちゃんにも「ガヤをいっぱい入れろって言われます!」って連絡して(笑)。
榊原 優しい!(笑)。
橋本 そうしたら、みんなから「えっ、どういうこと?」って返ってきて(笑)。私もアドリブ力や瞬発力が富んでいるわけではないので、あとで「あれを入れておけばよかったなあ……」と思ったものを、yozuca*さんに「あそこに入れておいてください」ってお願いしました(笑)。
Rita 裏でそんなことが(笑)。でも、そうは言っても皆さんすごかったですね。
榊原 各チームバージョンも全員バージョンもあるから、1曲で何回も楽しめるという。
橋本 この曲だけでアルバムを作れますよね(笑)。
観客がローアングルからステージを臨む、“『犬ひろ』フェス”を!
――大勢のシンガーの声が詰まった、贅沢な仕様のOPテーマとなりましたね。『犬ひろ』やこの楽曲をきっかけに、改めて参加アーティストの作品、また美少女ゲームの楽曲に注目が集まってほしいという想いもあります。
Rita 美少女ゲーム界隈で仕事をさせていただいていると、年齢制限もあるものだからこその広がりを感じることがありまして。大人の嗜みだからこそ楽曲的にも深く描いていける部分が多いと思いますし、ジャンルもすごく幅広くて、良い意味で制限がない。そんな世界の一端に新しい世代の方も触れていただいて、これを起点に昔の曲を遡っていただければ、もっと楽しい世界が広がると思いますし、そうなることを個人的にも期待しています。
――確かに、ひと口に美少女ゲームの楽曲といってもその幅は広いですよね。
Rita すごく広いんですよ。今回の楽曲みたいにかわいい系やロックはもちろん、謎の民族音楽からジャズまで本当に色々な楽曲があるので、際限なく色んな音楽に触れることができて。美少女ゲームの音楽は本当に面白い世界なので、『犬ひろ』をきっかけに入って楽しんでいただければと思います。
榊原 今はネットで色んな情報を手に入れることはできますけど、歌やお芝居は実際に触れてみないと「名前はよく見るけど……」で終わってしまうことが多いと思うんですよ。でも、今回はアベンジャーズが集まったので(笑)、これをきっかけに色んな方々が興味を持ってくれればいいなって思います。もちろん昔から私たちの音楽を聴いてくれている方たちも、その世界を知らない皆さんが行動してくれるきっかけのひとつになるのかなと思っていて。最近はパソコンを持っていない人たちが多くなりましたけど、ダウンロードで昔のゲームも気軽にプレイできるようになってきたので、これから先の作品だけでなく、遡って名作を楽しむこともできる。そこで「『犬ひろ』のあの人が歌ってるじゃん!」ってなってくれれば。
Rita そう、数珠繋ぎでね。
榊原 メーカーさんや私たちも時代と共に変化していくものに対応していきつつ、知ってくれる人が増えてくれるといいなと思っていて。私たちの歌もいっぱい楽しんでいただきたいですね。1人のアーティストでも全然違う曲を歌っているので、それを追いかけるだけですごく楽しいですよ。
Rita 『犬ひろ』の場合、それが15通りありますよっていう(笑)。ゆいにゃんを追いかけるだけでも相当な数がありますから。本当に豊富なコンテンツなので、この作品のおかげで扉を開いてくれると嬉しいですね。
榊原 絶対オタ活が充実すると思う(笑)。推し活・オタ活って健康にいいっていうじゃない? だから活き活きすると思う(笑)。
橋本 アニソンもゲーソンもそれぞれにいいところはありますけど、ゲームの場合は実際にプレイヤーの方が選択をして、ちゃんと自分がその世界の中に入ってヒロインたちと恋愛をしていくので、楽曲に対しての思い入れや作品への愛の強さがハンパないんですよ。ライブやイベントで歌わせていただくと、イントロが流れただけで泣き崩れる方が出てくるんですね。私は最初、その意味がよくわからなくて、「自分の聴きたい曲じゃなくてがっかりしているのかな?」と思ったんです。そうしたら、その人がめちゃめちゃ泣きながら歌っているんですよね。どうやらその曲が大好きだったらしくて、私よりも歌えるんですよ(笑)。
――確かにイントロで崩れ落ちる光景はよく見たことがありますね。それだけ思い入れが強いものが多い。
橋本 その人はゲームのなかで恋愛しちゃっているから。
榊原 人生を体験しているわけだからね。
――美少女ゲームはヒロインごとにエンディングがあって、恋愛が成就した末に流れるEDテーマに思い入れが強い人は多い気がします。
橋本 あとOP曲でも、「あ、これで俺の青春が始まった!」ってなるわけですよ。やっぱり青春しちゃっているわけだから。アニメでも青春したり自分がヒーローになれる部分はありますけど、ゲームはまた角度が違うんですよね。
榊原 私の場合は声優もやっているから、私が演じるヒロインが歌っている!ってなると、ファンの方の思い入れがダダ漏れで伝わってくるんですよね。
Rita 「俺の彼女はゆいにゃん」なわけだからね(笑)。
榊原 それこそ「俺の嫁」がリアルな感じなんですよね。それとゲームのファンの方は挿入歌に対してのパッションが全然違います。すごくいいところで流れるわけですから。
Rita OP曲、ED曲、挿入歌に対してのテンションが同じなんですよね。
榊原 最初の頃は「ライブで挿入歌を歌って大丈夫かな?」と思っていたんですけど、実際に歌うとそれどころじゃない反応で、「あの曲がやっと歌われた!」って喜んでくださるんです。
Rita 愛情がすごく感じられるよね。
榊原 そういうものはいつまでも忘れないしね。ずっと好きでいてくれる。
橋本 アニソンには歴史がありますけど、美少女ゲームの歴史は言ってもまだ20年ちょっとなので、楽曲に関してもすごくチャレンジングなものがあって、色んなものに挑戦できた。そういう一風変わったものが受け入れられて広がっていった部分もあったし、それもゲーソンならではのことだと思います。
――そうした美少女ゲームソングのメソッドがアニメに輸入された過去もあるわけですから、どちらも相互乗り入れな環境ではありますよね。
橋本 一時期は美少女ゲームがアニメ化されることも多かったわけですからね。今回の『犬ひろ』の楽曲は、美少女ゲームソングの面白いところや良いところを反映してくれていて、古き良き美少女ゲームソングの良さも詰まっていて懐かしい気分でもあるし、逆にここまでみんなで集まって歌うことは今までなかったので、自分としてもすごく面白い部分が詰め込められたかなと思います。
――皆さんのお話を聞いて、改めて意義のある作品だなと思いました。あと素朴な疑問なのですが、この楽曲をライブで再現するとなると、どうやるんだろう?という。
Rita 佐咲さんとは、「このメンツだったらいかようにも組み合わせられますね」という話になりました。
榊原 この1曲だけでライブできるよね。これだけいれば(笑)。
Rita 延々とこの曲のバージョン違いで回せる(笑)。
――「逆境☆不惑☆フラクション」だけしかやらないライブですか!(笑)。
Rita で、最後にガヤだけのバージョンの音源を流して、観客が歌って終わるとか(笑)。ライブで声出しができるようになったらやってみたいですね。
榊原 私は“『犬ひろ』フェス”を開催してほしい! 声優さんたちにも生アフレコをやっていただいたり。
橋本 でも、ステージに立ったらお客さんの目線はポチ太(『犬ひろ』の主人公)と一緒になるね。
Rita あっ、ローアングルになる(笑)。
榊原 あとさ、グッズで犬耳を作りましょうよ!
橋本 首輪とかもいいかも!
――どんどんアイデアが出ますね! 皆さん、製作委員会に参加したほうがいいですよ(笑)。
榊原 あと、実は私も声優で参加しているので、それも楽しみにしてほしいですね。原作ギリギリでアニメもすっごく攻めているので(笑)。アニメ本編も期待してくれたら嬉しいです。
●リリース情報
TVアニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』OP/ED主題歌
「逆境☆不惑☆フラクション/レッツゴー・マイ・ハウス!!!」
2月15日(水)発売
品番:KICM-3377
価格:¥1,980(税込)
<CD>
1.「逆境☆不惑☆フラクション」
橋本みゆき、榊原ゆい、Rita with AiRI、Ayumi.、片霧烈火、川村ゆみ、佐咲紗花、Duca、中恵光城、のみこ、美郷あき、yozuca*、rino、riya(eufonius)
2.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」
犬飼加恋(CV.会沢紗弥)、猫谷ミケ(CV.相良茉優)、月城うさぎ(CV.小坂井祐莉絵)
3.「逆境☆不惑☆フラクション」橋本みゆき with チーム犬(Ayumi.、川村ゆみ、佐咲紗花、美郷あき) ver.
4.「逆境☆不惑☆フラクション」榊原ゆい with チーム猫(片霧烈火、Duca、のみこ、rino) ver.
5.「逆境☆不惑☆フラクション」Rita with チームうさぎ(AiRI、中恵光城、yozuca*、riya(eufonius)) ver.
6.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」犬飼加恋(CV.会沢紗弥)ソロver.
7.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」猫谷ミケ(CV.相良茉優)ソロver.
8.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」月城うさぎ(CV.小坂井祐莉絵)ソロver.
9.「逆境☆不惑☆フラクション」Inst
10.「逆境☆不惑☆フラクション」Gaya ver.
11.「レッツゴー・マイ・ハウス!!!」Inst
関連リンク
TVアニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』公式サイト
https://inuhiro-anime.com/
橋本みゆき オフィシャルサイト
http://hashimotomiyuki.com/
榊原ゆい オフィシャルサイト
http://www.sakakibarayui.com/
Rita オフィシャルサイト
https://rita-official.info/
編集部おすすめ