TVアニメ『解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ』のEDテーマ「Dear Doze Days」が、2月8日(水)にリリースされる。作品に寄り添った温かい歌詞と世界観。
そしてとてもかわいらしい鬼頭明里のボーカルが心地良い。カップリングの「Fleeting Time」も含めて、気持ちをリラックスさせてくれる4thシングルについて、語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT & PHOTOGRAPHY BY 塚越淳一

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自分の意思が生まれ、それを反映させられた2022年
――2022年のアーティスト・鬼頭明里としての活動を振り返ってみていかがですか?

鬼頭明里 2022年10月にアルバム『Luminous』をリリースして、そこで自分の意見も反映させて作っていくというやり方をさせていただいたんです。それまでは言われたものを「わかりました」とやる感じだったんですけど、だんだん自分の意思を持ち、やりたいことを具現化できたらいいなと思いながら活動できるようになってきたんです。なので、2022年は、それを実現することができた年だったのかなと思います。

――やりたいことをどこまで伝えていくのかということが、活動を通してわかってきたということですか?

鬼頭 う~ん、いや……どこまで言っていいのか、というよりは、自分がやりたいものがはっきりしていなかったんです。具体的に何をやりたいのかわからないまま進んでいたところがあったんですが、色々な楽曲を歌っていくうちに、これは楽しいな、これはちょっと違うのかな?っていうのがわかってきたというか。それプラス、色々な楽曲を聴くようになったこともあって、それを聴きながら私もこういう曲を歌いたいなって思ったら、メモをしたりそれをすぐに伝えることはしていました。

――聴いたことがないようなジャンルも聴くようになったり?

鬼頭 今までよりバラードなど、ゆったりとした曲を聴くようになりましたね。それまでは元気な曲や速い曲ばかりを聴いていたので、そこは大人になったからなのかなぁとも思います。バラードを聴くようになったし、歌うようにもなったので、そこは活動にも反映されていると思います。

――大人になったからという理由なんですね。


鬼頭 多分そうだと思います。しっとりとした雰囲気がある曲って、今まではあまりわからなかったというか、共感できる部分が少なかったんです。元気な曲しか心に響かない、みたいな感じだったんですけど、色々なことを経験して、わかるなぁと思うようになってきて。

――それは、歌詞が響くようになったということですかね。

鬼頭 そうかもしれないです。これまでは歌詞にはあまり注目していないまま歌を聴いていたんですけど、最近は歌詞にも着目して聴くようになりました。

――それはかなり大きな変化ですね。そして、2022年にはライブがなかったことに関してはいかがですか?

鬼頭 昨年はコンテンツのライブがすごく多かったんです。ソロとしては、一度しっかりと時間を取って準備をしたライブをやりたい、という気持ちがあったので、昨年はライブはやらずに今年2023年にやることになりました。

――声優業もかなり忙しいでしょうから、難しいかもしれませんが、今年はZeppツアーもあるので期待しています!アルバム自体のファンからの評判はいかがでしたか?

鬼頭 とても好評で、すごく嬉しかったです!友達からも、この曲すごく良いねと感想をもらえたりしたので、良かったなと思いました。

愛おしい気持ちを込めて歌った“おはよう”
――ニューシングル「Dear Doze Days」がリリースされます。TVアニメ『解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ』のEDテーマですが、タイアップの話を聞いたときはいかがでしたか?

鬼頭 それが、アフレコ収録時にはまだ知らなくて、アフレコに行ったときに、「EDテーマも歌っていただけるみたいで」と原作の先生がおっしゃってくれて、びっくりしたんですけど、すごく嬉しいなと思いました。


――作品にはどんな印象を持ちましたか?

鬼頭 原作がすごく面白かったんです!だから声優として出演させていただけることも、とても嬉しかったです。ちょっとギャグテイストではあるのですが、ほっこりするし感動もする。色々な要素が詰まった作品なんです。なので、こういうかわいらしい曲で終わる感じも、作品的にはいいのかなと思っていました。

――鬼頭さんは、レーディ役としてご出演されますが、どんなキャラクターなのですか?

鬼頭 勇者に選ばれた女の子なんですけど、すごく真面目で強いんです。ただ、ちょっと抜けているところがあったり寝起きがふにゃふにゃだったりする愛らしいキャラクターで。結構後半に出てくるキャラクターではあるので、楽しみにしていてください。

――「Dear Doze Days」はかなりかわいらしい曲でしたが、聴いたときの印象を教えてください。

鬼頭 かわいらしい曲だし、歌詞も少女マンガかな?っていうくらい甘々なんです。それが主人公ダリエルとヒロインのマリーカの関係性にすごく合っていると思ったので、原作を読んで仲良しなんだろうなぁって思っていたところを、歌でも表現できたらいいなと思いました。

――アルバムはかっこいい歌い方の曲が多かったので、驚きました。

鬼頭 たしかに(笑)。


――歌い方の方向性は相談して決めたのですか?

鬼頭 いえ、今回もこれまで通り自分で持っていったものを歌って、「良い感じです」と言ってもらえたので、そのままレコーディングしました。もっとこういう方向性で、とかは言われたことがないかもしれないです……。

――逆に鬼頭さんのボーカル次第で曲の雰囲気も変わりそうですね。

鬼頭 そうですね。私、歌は家であまり練習していかないんです。メロディだけを覚えて、現場に行って出た声で歌おうという感じなので。

――そうなんですか!?

鬼頭 たまにこうやって歌おうって、はっきりと決めているときもあるんですけど、だいたいは現場で出た感じで、曲の雰囲気に合わせて歌っていることが多いです。

――今回の曲のお気に入りな部分はどこですか?

鬼頭 音はすごくかわいいなと思いました。あとは、歌の中で何度も“おはよう”という歌詞が出てくるんです。そこはしっかり感情を込めて歌おうと思いました。この歌詞の主人公的に、すごく愛おしい気持ちで言っているんだろうなぁと思ったので、それを考えながら歌いましたね。

――前後の歌詞によって意味合いも少しずつ変わってきますからね。
では、この曲をどんなときに聴いてほしいですか?


鬼頭 そうだなぁ、晴れた日に(笑)。電車とかに乗って、外を眺めながら聴いてくれたらいいかもしれないです。

――MVは、暖かそうな部屋でくつろいでいる雰囲気でしたね。

鬼頭 1日かけて、群馬のハウススタジオを借りて撮っていたんですけど、もうスローライフって感じでハンモックに寝たり、暖炉の前でごそごそしていたり、画的にもかわいらしいMVになりました。衣装もスローライフ感があって。



――スローライフ感ですか?

鬼頭 それは見てもらえればわかると思います(笑)。すごくナチュラルな感じで、かわいい雰囲気でした。

――ちなみにスローライフはしてみたい?

鬼頭 してみたいですけど、結構出掛けたがりなのでどちらにも家がほしいです。別荘にして、何もないときはそこで過ごしていたいです(笑)。

「Zeppツアーは、飽きない楽しいライブになると思います!」
――カップリング「Fleeting Time」も、タイトル曲の雰囲気に近い曲だと思ったのですが。

鬼頭 この曲は、私がこういう感じの曲がいいですというリファレンスを送って作っていただいて、何曲か聴いた中から選ばせてもらいました。私、ありがたいことにキャラソンでも色々な曲をレコーディングしているんですけど、仮歌などのファイルを整理しているときにこの曲の仮歌が出てきたんです。
それを聴いて、「これ、すごく良い曲だなぁ。でも何の作品で歌った曲だったっけ?」となっちゃって(笑)。しばらく考えていたら、私の曲だ!と思いだして。

――何度聴いても、好きと思える曲ということですね(笑)。

鬼頭 もう、本当に良い曲ですっ!

――リファレンスの雰囲気にも合っていたから選んだのですか?

鬼頭 そうですね。こういう感じの曲がいいとお伝えしたのがOfficial髭男dismさんの曲だったんですけど、聴かせていただいた中でこの曲が一番私の思い描いていたイメージに近かったというのはあります。散歩をしながら聴いているといい感じの曲だなと。スローライフにも合っているし、森の中とかで歩きながら聴いたら気持ち良さそう。

――リズムが心地良いですからね。

鬼頭 歩く速さのテンポなのかなって思います。あとは音的にブラスが入っているところも気に入ったポイントで、ブラスとかストリングスが入っている曲が元々好きなんです。

――ボーカルはどのような感じで歌いましたか?

鬼頭 これは本当にナチュラルに、何も考えずに力を抜いて歌っていました。
やっぱり歌っていても楽しいリズムだったので、結構ノリノリで歌えましたね。

――では最後に、2023年はどんな1年にしたいですか?

鬼頭 2022年は自分の意思を伝えたと言っても手探り感がまだあったので、2023年も色々やっていくうちにもっともっと自分のことを理解して、掴めたらいいなと思っています。自分がどうしていったらいいのかも、しっかり考えて活動していけたらいいんじゃないかなと思います。

――まだ、はっきりとはしていない感じなんですね。

鬼頭 まだなんとなく……なんですよね。私って色々やりたくなるタイプなので、これからも色々なことにチャレンジしてみたいです。

――さらに5月からは“鬼頭明里 Zepp Tour 2023”ツアーもありますね。

鬼頭 自分がZeppツアーをするとは思っていなかったので、どんな感じになるのかなとドキドキしています。お客さんの雰囲気もどうなるのかわからないですが、ステージはお客さんとの距離が近くなると思うので、どんな感じにしようかなと考えています。でも、アルバム発売後の初ツアーですし、アルバムには色々なタイプの曲があるので楽しいライブになると思います!

●リリース情報
鬼頭明里 4th シングル
「Dear Doze Days」
2023年2月8日(水)リリース

■mora
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【初回限定盤(CD+BD+ブックレット)】

品番:PCCG-2211
価格:¥1,980(税込)

【通常盤(CD)】

品番:PCCG-2212
価格:¥1,300(税込)

【アニメ盤(CD)】

品番:PCCG-2213
価格:¥1,300(税込)

<収録内容>
1. Dear Doze Days
作詞:真崎エリカ 作曲・編曲:矢鴇つかさ(Arte Refact)
※TVアニメ「解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ」EDテーマ
2. Fleeting Time
作詞:内田ましろ 作曲・編曲:田辺望
3. Dear Doze Days(instrumental)
4. Fleeting Time(instrumental)
5. Dear Doze Days(TV size)

<初回限定盤 特典>
・「Dear Doze Days」MUSIC VIDEO
・「Dear Doze Days」ジャケット・MV撮影 MAKING
・ブックレット

<アニメ盤 特別仕様>
・TVアニメ「解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ」描き下ろしジャケット

●ライブ情報
鬼頭明里 Zepp Tour 2023

日程・会場:
2023年5月28日(日) 開場17:00/開演18:00(予定)
@KT Zepp Yokohama  (神奈川県横浜市西区みなとみらい4丁目3−6)
2023年6月4日(日) 開場17:00/開演18:00(予定)
@Zepp Namba(OSAKA) (大阪府大阪市浪速区敷津東2丁目1−39)
2023年6月11日(日)  開場17:00/開演18:00(予定)
@Zepp DiverCity(TOKYO) (東京都江東区青海1丁目1−10)
2023年6月24日(土)  開場17:00/開演18:00(予定)
@Zepp Nagoya (愛知県名古屋市中村区平池町4丁目60−7)
※開場・開演時間は変更となる場合がございます。

料金:全席指定:
・会場限定グッズ付きチケット: ¥8,500(税込)+ドリンク代別途(¥600)
・通常チケット:¥7,000(税込)+ドリンク代別途(¥600)

出演:
鬼頭明里、ONiGASH!MA(Guitar:魚住有希、Bass:伊藤千明、Keyboards/Band Master:西野恵未、Drums:今村舞)、ONiGASH!MAダンサーズ

関連リンク
鬼頭明里 公式サイト
https://kitoakari.com/

鬼頭明里 公式Twitter
https://twitter.com/kitoakari_1016

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