TEXT BY えびさわなち
みんなで一緒に「軌跡をたどらないと」
2014年から毎年開催され、今では日本が誇る一大アニメーションイベントとなった「AnimeJapan 2023」。近年、コロナ禍で従来のような盛り上がりに届かなかった本イベントが、2023年は久しぶりの盛り上がりを見せ、国内外から多くのアニメファンを集めた。その「AnimeJapan」のステージに登場したアニメ『UniteUp!』。伝説のアイドル・Anelaが設立したsMiLeaプロダクション所属のPROTOSTAR、LEGIT、JAXX/JAXXの3グループが集結し、煌めくパワーをステージから放った。そんな心躍るアイドルたちとの時間をここに刻みたい。
イベントステージの前夜、最速の「#9 翔ばないと」が放送されたばかりの『UniteUp!』。物語はJAXX/JAXX結成秘話を軸に、全国47都道府県を巡ってきたツアーファイナルのステージへと繋がっていく感涙必至のストーリーだった。ラストを飾ったJAXX/JAXXの「STORM’s EYE」のライブシーンは圧巻の完成度で、リアルに届くライブ感に胸が熱くなったファンが、この「AnimeJapan」のステージの前には集っていたはず。
「皆さん、こんにちはー!」と坂田が声を上げる。ついに声出し解禁となった昨今のシーンのなか、ファンの声に笑顔になるメンバーたち。歌い手がアイドルとなり無限の可能性を秘めたPROTOSTAR、ホンモノのパフォーマンスでテッペンを目指す実力派アーティスト・LEGIT、強い絆で結ばれたバンドアイドル・JAXX/JAXX、とそれぞれのユニットが紹介されると、個性豊かな名乗りで挨拶するキャストたちに、フロアから盛大な拍手が送られる。特にJAXX/JAXXの楽翔のお決まりの挨拶「チャオッピー☆」をステージのメンバーとフロアのファンみんなで声を合わせた場面は大きな盛り上がりとなった。
「こんなにたくさんの人たちが集まってくれて嬉しい」と口々に話すメンバーたちは着席してトークコーナーへ。まずは「グループの軌跡をたどらないと」で『UniteUp!』の軌跡を振り返る。LEGITを振り返るキーワードは「ケンカ」「ON MY WAY」「CM撮影」。ストイックなメンバーの集まりであるからこそケンカは日常茶飯事というLEGIT。助川が「すごいケンカしましたよね」と言えば、その相手である森蔭も「めちゃくちゃしました」と頷く。それを受けて「PROTOSTARはそれを見て、びっくりしちゃったから」と菊谷も口に出す。信頼しているからこその衝突であり、そうやって切磋琢磨しているのがLEGITだと語るLEGITキャストたちだった。
続いてPROTOSTAR。「結成」、「YOU」、「掘下げ」をキーワードに語り合うメンバー。様々な事情を抱えた歌い手3人が集まったPROTOSTAR。「毎回、毎回、絆の深まるエピソードが多いですよね。#2での『クロスファイアー』を3人で歌うのも、#4でのちょっとしたぶつかり合いからの絆もそうですし」と背景を語りながら結ぶ戸谷。そして「YOU」ではスーパー助っ人にして、みんな大好きかっちゃん(明良の幼なじみ)の話題になると、どのグループからもかっちゃんへの声が上がる。「今もsMiLeaのスタッフTシャツを着て、奥にいるよ」とmasaが言うと、ファンも笑顔に。
「掘下げ」では千紘の父との葛藤、万里のコンプレックスのことが話題に出るも、当の万里役の山口は「緊張してあまりしゃべれてないよ」と表情を強張らせる。なんと山口はこの日が初めての大きなイベントステージ出演!周りのメンバーから総ツッコミを受けると「(初々しさが)マジでPROTOSTAR感あるな」と平井が笑い飛ばした。
最後はJAXX/JAXX。キーワードは「A.P.P.L.E.」、「結成秘話」、「STORM`s EYE」の3つ。ハワイに飛び、わちゃわちゃとしたメンバーの様子で全編を魅せた「#8 外さないと」のエンディング曲となった「A.P.P.L.E.」は「JAXX/JAXX全員がソロパートがある最初の曲なので、JAXX/JAXX全体として聴いていただけると思って」とmasa。そしてイベント開催時の最新話だった「#9 翔ばないと」で紐解かれたJAXX/JAXXの結成秘話は、そもそもPopping ZooとしてAnelaの所属する事務所で活動中のアイドルだったほまれ、一澄、奏太、潤の4人が事務所をクビになった際に偶然出会ったのが楽翔だった。そこから彼らの歯車はJAXX/JAXX結成へと動き出すのだが、一澄の苦悩と楽翔のポジティヴな言葉は涙なくしては見られなかった回。「もっと音楽的な出会いかと思ったら、あんな出会い方なんだ!って(笑)」と下前が笑い、高本も笑顔を見せる。自身の進退について苦悩した一澄を演じた馬越も「楽翔と話すシーンは好きだったし、ZOOMでアフレコの練習をしたときにはmasaが泣き出しちゃった」とバラすシーンも。特に馬越と坂田は8年間共に活動をしてきて、苦難を乗り越えてきた経験があるから、と強く共感した回だったという。その「#9 翔ばないと」のエンディング曲となった「STORM `s EYE」のライブ映像の躍動感については、互いに視線を合わせながらのライブパフォーマンスや画面から溢れるような熱気について熱く語り合っていた。。
ここで次週放送の「#10」の冒頭が流される。場面はJAXX/JAXXのツアーファイナル公演の打ち上げ会場での彼らの様子。
そしてこの日、初めてのライブを見せることとなった『UniteUp!』。怪我でパフォーマンスに参加できない坂田、そしてこの日は仕事の都合で出演が叶わなかったJAXX/JAXX・若桜 潤役の坪倉康晴を欠いた9人でのライブは、むしろ「最初で最後ということだね」と平井。観客は全員立ち上がり、ペンライトやうちわを振りながら大きな歓声で迎えたステージに「それではお聴きください。テレビアニメ『UniteUp!』OPテーマ『Unite up!』」と戸谷が曲を紹介。
キレのあるダンスと、初めて見せるフォーメーション。明良、大毅、楽翔というセンターボーカルたちのキメだけでなく、各キャラクターの魅せ場を彷彿とさせる振り付けとフォーメーションダンスに心が躍る。推しメンバーのソロではフロアのあちこちから次々に悲鳴に近い声が上がっていた。
笑顔を絶やさず、夢の始まるようなポジティヴチューンを歌い上げる9人に視線が釘付けとなる。今回は1曲だけのステージながら、7月にはそれぞれのユニットの楽曲を存分に堪能できるとしたら、どれほどの高揚感を味わえるのだろうか、と思ってしまう。まさに“sMilea LIVE-Unite with You-”への予告を高らかに響かせるようなライブパフォーマンスだった。
●作品情報
TVアニメ『UniteUp!』
【放送情報】全国各局にて順次放送中!
【配信情報】各種配信サービスにて順次配信中!
【スタッフ】
監督:牛嶋新一郎 / シリーズ構成:山崎莉乃
キャラクターデザイン:まじろ / サブキャラクターデザイン:瀬川健寿
総作画監督:まじろ・浜 友里恵・野々下いおり・瀬川健寿 ・PSD Delivery
アクションディレクター:石上ひろ美
デザインワークス:浜 友里恵・髙木恵湖・野々下いおり・久原陽子・水谷汐里・石上ひろ美
美術設定:佐南友理 / 美術監督:三宅昌和 / 色彩設計:中島和子
撮影監督:長瀬由起子 / 3DCG:株式会社5 / 3Dディレクター:本多 真
編集:三嶋章紀 / 音楽:林 ゆうき / 制作:CloverWorks
【キャスト】
■PROTOSTAR
清瀬明良:戸谷菊之介/直江万里:山口諒太郎/五十鈴川千紘:平井亜門
■LEGIT
高尾大毅:助川真蔵/二条瑛士郎:森蔭晨之介/東郷楓雅:坂田隆一郎
■JAXX/JAXX
春賀楽翔:masa/桂 ほまれ:下前祐貴/香椎一澄 :馬越琢己/若桜 潤:坪倉康晴/森ノ宮奏太:高本 学
■Anela
大月 凛:斉藤壮馬/辻堂真音:中島ヨシキ
関連リンク
『UniteUp!』
公式サイト
https://www.uniteup.info/
公式Twitter
https://twitter.com/project_uniteup
公式Official YouTube Channel
https://www.youtube.com/c/UniteUpOfficialYouTubeChannel
公式Instagram
https://www.instagram.com/project_uniteup/
「AnimeJapan 2023」公式サイト
https://www.anime-japan.jp/