“魔王を倒した後の世界”を舞台に、かつて勇者と共に魔王を打倒したエルフの魔法使い・フリーレンと、彼女が新たに出会う人々との旅路を描くTVアニメ『葬送のフリーレン』。2023年秋クール最大の話題作となっている本作のEDテーマを歌うのが、深く心に刺さるハスキーボイスでこれまでにも様々なアニメ作品の主題歌を担当してきた、シンガーソングライターのmiletだ。
長命の種族であるフリーレンの視点ならではの死生観が反映された人生を祝福する歌「Anytime Anywhere」、そして初回2時間スペシャルの特別EDテーマとして制作された「bliss」――同アニメの劇伴を手がける音楽家・Evan Callとの初コラボレーションにより生まれた2曲の制作秘話と彼女自身が届けたかった想いについて、たっぷりと語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創

miletがエルフのフリーレンに覚えた共感、“生”と“死”について考えること
――『葬送のフリーレン』は、今回のアニメが放送される前から注目されていた作品ですが、miletさんはタイアップのお話をいただく前からご存知でしたか?

milet 原作が「マンガ大賞2021」で1位に選ばれたときから注目して読んでいました。なので、お話をいただいたときは運命的なものを感じましたし、前からこの作品が伝えたいことを私なりに考えていたので、「(楽曲を)書ける!」っていう自信がありました(笑)。この作品に出てくる魔法は、強さを誇示するためのツールではなくて、フリーレンたちの心情的な部分にフォーカスするために描かれているところが、ほかの魔法を扱う作品にはあまりない魅力だと思うんですね。それに加えて、1000年以上生きるエルフのフリーレンと短命な人間、それぞれの価値観の違いが描かれるところは、ある意味哲学的だと思いますし、フリーレンの考え方は自分と重なるところがあったので、そういう部分でも魅力に感じていました。

――フリーレンのどんなところに自分との重なりを感じたのですか?。

milet 多分、フリーレンにとっては“死”や“喪失”は、普通の人間よりも身近にあるものだと思うのですが、私も昔から“生きること”と“死ぬこと”のサイクルについてぐじゃぐじゃと考えてきた人間で。“死”や“消えていく命”をとてもナチュラルに捉えていること、大切な人の死は悲しいことだけど、ある意味すごく受け入れ慣れているところが、自分と重なる部分だなと感じたんです。ほかにも、誰かの“死”に直面したときに感じる感情への執着、「この感情は何だろう?」と自己分析していくところ、魔法や学術に対して貪欲で好奇心旺盛なところも、ちょっと似ているかもと思いました。

――miletさんは“生と死のサイクル”について、どんなお考えをお持ちなのでしょうか。

milet 私はそれこそ物心がついた頃から“死ぬこと”や“失うこと”について考えることが多いのですが、それは母親や家族が大好きすぎて、「もしお母さんがいなくなったら、そのとき私はどうしたらいいんだろう?」と考えるようになったのがきっかけなんです。私はあまりにも大切すぎると、それを失ってしまうことを想像してしまうんですよ。
そこから生と死について日常的に考えるようになって。

――“死”について考えることで、いつか必ず訪れる“死による別れ”を受け入れる心の準備をしている側面もあるんでしょうかね。

milet それはすごくあると思います。ただ、そうやって幼い頃から“死ぬこと”について考えてきたなかで、今思っている答えが“また巡り合える”ということで。私は来世か来々世かわからないですけど、いつかどこかで必ず(死に別れた人と)出会うことができると信じているんです。だけど、今世の私の心や体を来世に持ち越すことはできないので、今この時代で生きているあなたとの今という瞬間を精一杯この目に焼き付けたいし、できれば長く生きて、色んな感情を知りたい。だから私の中で“死”というものは逆に生きる希望にも変換されているし、そういう気持ちが「Anytime Anywhere」の歌詞にも反映されています。フリーレンも“死”や“喪失”を自然の一部として受け入れていて、そこは自分の価値観とも重なるので、その意味でもこの物語の世界には入り込みやすかったです。

――フリーレンは人間よりも長寿な種族なので、常に“葬送する側”“誰かを見送る側”の存在になります。1000年もの長い間、たくさんの“死による別れ”を経験していたら、だんだん感覚が麻痺していきそうなものですが、でもフリーレンは“死”に伴う感情を大切にしていて。

milet そうですね。その意味でタイトルの“葬送”が意味するのは、見送ったあとの話でもあるのかなと思っています。
フリーレンはフェルンやシュタルクと新しく出会うなかで、フェルンの中にハイターも見ていると思うし、シュタルクにヒンメルへの想いを重ねるところもあると思うんです。この作品での彼女の役割は、ただ長く生きて、魔法を集めて、強くなっていくのではなくて、人々が生きてきた記憶や意味を繋げることだと思っていて。それは人間と違う寿命を持つエルフだからこそできることですし、そんな彼女の視点から、人間の儚さや美しさを見せてもらえるところが、この作品の魅力だと思います。

いなくなったとしても、いつでもどこでも感じられる――命と命を“繋ぐ”歌
――今お話しいただいたフリーレンの“何かを繋げる役割”というのは、まさに今回のEDテーマ「Anytime Anywhere」で描かれているテーマともリンクするように思います。改めて、この楽曲は作品のどんな部分に寄り添って制作されたのかをお聞かせください。

milet 物語の中で色んな人と出会ったり見送ったりするフリーレンの目であると同時に、彼女を取り巻き包み込む風のような何かになりたい、という想いで楽曲を書きました。彼女が旅をしながら見ているのはどんな景色なのか、大切な人と別れたときにどんな気持ちになったのか、私なりに考えながら歌った歌です。でも、フリーレンのことだけではなくて、フェルンが成長していく姿を思い浮かべながら書いた楽曲でもあるんですね。フェルンは年齢の割にはすごく俯瞰して物事を感じることができて、シュタルクのような人間らしい人間と、エルフであるフリーレンの間を繋ぐような存在でもあると思うんです。達観したところと子供っぽいところを兼ね備えていて。

――単純にフリーレンの視点に沿って描くだけでなく、その周囲を取り巻く人たちのことも意識されたんですね。

milet フリーレンは風貌が変わらないのに対して、フェルンは髪が伸びて大人になっていくところに時の経過の美しさと切なさを感じますし、それだけではなくて、ヒンメルやハイターたち亡くなってしまった人たちの存在こそが、今のフリーレンを作り上げているんだと思うんです。
フリーレンの心の中に残り続けているヒンメルの大きさはもちろん、フェルンの中のハイターという存在、フリーレンの中のフランメという存在も含めて、いなくなった人の分まで生きるということが、この作品で描かれているテーマの1つだと感じていて。なので「Anytime Anywhere」の歌詞も、ヒンメルの視点でフリーレンに語りかけているような部分もあるし、フリーレンの視点でフェルンを見ているような描写もあるし、色んな視点を絡み合わせながら書いていきました。きっとアニメを観ていて、フェルンにフォーカスした回であれば彼女を想像しながら聴くことができると思うし、どのキャラクターの中にも潜在的にある心情を歌えたらと思いました。

――これはmiletさんの生命力に満ちた歌声や華やかなサウンドの印象も含めての感想なのですが、連綿と続く命の繋がりや“生と死のサイクル”そのものを祝福するような楽曲にも感じました。

milet そうですね。フリーレンは出会いや別れを通して希望を見出しているから生き続けていると思うし、出会う人からの影響で自分自身が変わっていくこと自体が、彼女にとっての希望でもあると思うんです。その“(希望を)見出す力”というのは、この作品において着目したいポイントで。1000年以上もの長い間、普通に淡々と生き続けることもできるけど、何か生きる希望を見出したり、それを能動的にやっているところがフリーレンの魅力でもあるし、それは現代を生きる私たちにとっても必要なことだと思うんです。

――miletさんご自身は、普段の生活の中から希望を見出すことが得意なタイプですか?

milet そうだと思います。大きいところで言うと、私は音楽を通してみんなに何かを伝えていて、ありがたいことにそれが誰かの力になっているということは、自分にとっての希望や生きる意味になっています。例えば、回転寿司であまり美味しくないお寿司が出てきたとしても、その魚なりの美味しさを見出すことができたり、新人の寿司職人さんのあまり握り慣れていないお寿司だったとしても、そこにかわいらしさとかパッションとか夢を見出すことで楽しさを感じる力があると思っていて(笑)。そういう“見出す力”はあればあるほど人生が豊かになると思うし、その意味でもフリーレンと私は重なるところがあるかもしれないです。


――フリーレンも、誰も欲しがらないような魔法を収集するのが趣味ですしね(笑)。ほかに歌詞でこだわったポイントはありますか?

milet フリーレンがヒンメルの死を見送ったときに流した“涙”は、彼女が新しい旅に出るきっかけになったものだと思うんですね。自分で「なんでこんなに泣いているんだろう?」と思ったときに、「もっと人の気持ちを知りたい」と感じたことが、その後の旅に繋がっている。なので“その涙だって大丈夫、きっと夜が明けるよ”という歌詞を、物語のスタートに立ち返るちという意味も込めて、この歌の最後に持っていきました。きっとフリーレンがその涙や感情の理由を知りたいと感じた気持ちはこの物語にも繋がっていくんじゃないかと思うので、その意味で“涙”は大切なキーワードだと思うし、ほかの楽曲でよく使われる“涙”とはちょっと意味合いが違うんです。

――楽曲タイトルの「Anytime Anywhere」は、直訳すると「いつでもどこでも」という意味ですが、これにはどんな想いを込めたのでしょうか。

milet このタイトルには、時代が変わっても、あなたが私の中にいて、私があなたの中にいられるように、という意味合いを込めています。大切な人がいなくなっても心の中に繋がりを感じることができて、また出会える気がするし、だけど今の自分はこの瞬間のことしか感じることができないから、ずっと抱きしめていたいような……まさに私が普段考えているようなことと重なる部分がこの作品にはたくさん垣間見えたんですね。

――「Anytime Anywhere」は、今回のアニメの劇伴音楽を担当している作曲家のEvan Call(エバン・コール)さんが編曲を担当されています。

milet 本当に素晴らしい方ですよね。私がエバンさんのことを知ったのは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の劇伴だったのですが、少し異国情緒も醸し出しながら、こんなにも抒情的で、しかもそれがただのスタイルではない、心情描写も汲み取りながら描いている音楽だったので、すごく感動したんです。エバンさんとお仕事でご一緒するのは今回が初めてだったのですが、ものすごく光栄でしたし、エバンさんと組めるのであれば絶対に良い曲になるという安心感もあって、とても嬉しかったです。


――エバンさんのアレンジが加わったことで、楽曲にどんな化学変化が起こりましたか?

milet 今回はエバンさんの編曲の邪魔にならないように、デモはあえてシンプルな作りにして、歌とアコースティックギターと大まかなリズムくらいしか入れませんでした。それをエバンさんにお渡しして、戻ってきたアレンジの第1稿が、コード感からギターのストロークの拍の取り方まで、あらゆるものが変わっていたんです。「もしかして、ギターの音源とかはオフにして、歌だけ聴きながら伴奏を付けたのかな?」と思うくらい全然違うものになっていたので、びっくりして(笑)。

――そうだったんですね(笑)。

milet その後、エバンさんに直接お会いしたときに聞いたら、「ちゃんと全部聴いたうえでアレンジしました」とおっしゃっていましたけど。一番変化を感じたのは、私が作ったデモではマイナーコードを多用していたんです。なので、もう少し沈んだところから上を見るような印象だったんですけど、エバンさんのアレンジした音はすごくキラキラしていて、上空から色んなものを見る視点に変わったように感じて。それは私が「Anytime Anywhere」で表現したかった、風になってフリーレンを包み込む感じや、俯瞰的な視点から人や自然や時の流れを見たいという気持ちにぴったりで、「私が見たかったのはこの音の視点だったんだ!」と感じて鳥肌が立ちました。エバンさんがこの楽曲をあるべき姿にしてくれたなと思いましたね。

――先ほど、この楽曲には祝福感を感じるというお話をしましたが、それはエバンさんの力によるところも大きかったんですね。

milet とても大きかったです。多分、私のデモ通りのコード感だったら、“死”へのフォーカスが強いものになっていたと思うのですが、エバンさんが管楽器の高い音で鳥が羽ばたいているような雰囲気を出してくださったり、まさに祝福という言葉が合うような音作りをしてくださったので、より命を繋げていくことや繋がっていくことに対する喜び、もっと生きていたいと思えるような感情にフォーカスした楽曲になりました。
この楽曲に希望を与えてくれたと思います。

――それと、TVアニメ第5話から流れているこの楽曲のエンディングアニメーションが、本当に素晴らしいですよね。

milet パチパチパチ!(拍手)。私も観た瞬間に嬉しすぎて「何これ~!」ってなりました(笑)。あの映像はhohobunさんというクリエイターの方が作ってくださったのですが、すごく感動したエピソードがあるんです。私が『葬送のフリーレン』の中で一番好きな魔法は“花畑を出す魔法”なんですけど、hohobunさんもご自身のX(旧ツイッター)で“花畑を出す魔法”が一番好きでそれを思い浮かべながら映像を作ったとポストされていて、「私と一緒だ!」と思ってすごく嬉しくなりました。私の中のビジョンでも、たくさんの花が咲き誇っていて、そこにヒンメルや色んな人たちの想いを重ねて書いた部分があったので、それとリンクを感じる部分がたくさんあって。歌詞の“この目じゃなければ 見えなかったものが”のところでフリーレンの瞳が強調されているのも、フリーレンが見てきた世界の優しさを感じることができて、答え合わせができたような気持ちになりましたし、私が見ていた世界とhohobunさんやクリエイターの方たちの見ていた世界が重なった瞬間が本当に嬉しくて感動しました。

“花”のように儚くも美しい生命の流転を描いた特別EDテーマ「bliss」
――miletさんはもう1曲、「金曜ロードショー」で放送された初回2時間スペシャルの特別EDテーマ「bliss」も歌われています。この楽曲は作詞をmiletさん、作曲・編曲をエバンさんが手がけていますが、どのような流れで制作されたでしょうか。

milet アニメの制作サイドから、エバンさんが作曲、私が作詞という形で特別EDテーマを制作してほしいというお話をいただいて、「Anytime Anywhere」と同時進行で作りました。私は楽曲を作るとき、基本的に作詞と作曲を一緒にやっているので、作詞だけをする経験があまりなくて。しかも感情的な部分の表現は8割がたメロディに乗せて作るタイプなので、言葉だけでどう想いを乗せていくかは考えどころだったのですが、エバンさんから楽曲をいただいて原作を読み返したら、歌詞がホロホロ出てきて、すごくやりやすかったです。

――歌詞を書くにあたって、アニメ制作サイドから何か要望はありましたか?

milet 「『フリーレン』の世界で昔から歌い継がれているような楽曲にしてほしい」というご要望をいただきました。普遍的で大きな意味合いの“愛”を表現してほしいんだろうなと汲み取りました。その指定があったことで、大きなヒントをもらえましたし、より大きな意味のある楽曲になりましたね。

――確かに、ケルト音楽っぽい要素や壮大なオーケストレーションを取り入れた楽曲の雰囲気を含め、昔からある伝承歌のようでもあるし、悠久の時の流れや普遍的な何かを感じさせるものがあります。

milet いにしえから伝わる楽曲ということで、歌詞も普遍的な言葉を使うようにしたなかで、私が『フリーレン』という作品から感じたキーワードの1つ、“花”をテーマに歌詞を書きました。作品の中でも、先ほどお話した“花畑を出す魔法”や蒼月草を含め、大事なポイントで花が登場しますし、花は刹那的で、咲いては枯れるものですが、儚いけど美しくて、ずっと人の心に残るものだと思うんですね。「bliss」という言葉には“至福”や“祝福”という意味合いがありますが、この楽曲も“見送る”ことは悲しいばかりではなくて次に繋げるための行為だということを、波のように大きくうねるようなメロディに乗せて歌うことで、より大きく表現することができたと思います。

――生生流転といいますか、あらゆる生物が生まれては死んでいくことで変わり続けていく世界そのものを見守るような、大きなスケール感のある楽曲ですよね。

milet やっぱり“死”があってこその“生”だと思いますし、『フリーレン』の物語も死を身近に描いていて、別れを淡々と、だけど抒情的に描いている部分がありますけど、私がこの歌を通してみんなに感じさせたいのは死の悲しさというよりも、自分の中に残っているその人がいたという証。それが希望になっていくと思うんですね。大切な人が亡くなって悲しいけど、自分が生き続けることで、その人との思い出や言葉が、自分の血肉になって愛おしいものになっていく。私は音楽を作るうえで“希望”という言葉を一番大事にしていて、私の歌を聴いて希望を感じてもらいたいし、極論を言うと「死にたい」と思わせたくないんです。ネガティブよりもポジティブな気持ちを持ち帰ってほしくて。

――歌唱面で言うと、「Anytime Anywhere」は希望や喜びがダイレクトに伝わってくる印象ですが、「bliss」はそれとはまた違った生命力の響きを感じました。

milet そうですね。喜怒哀楽がフラットにあるというか、喜びだけが突出しているのではなくて、それと表裏一体にある悲しみだとか、色んな感情をフラットな視点で見ている曲でもあると思います。

――miletさんは今、全国ツアー中を行っている最中ですが、これらの楽曲もすでにライブで歌われているのですか?(※取材は10月中旬に実施)。

milet 「Anytime Anywhere」は歌っています。「Anytime Anywhere」は『フリーレン』の世界から手繰り寄せて作った楽曲ですが、私の中に潜在的にあった“死”への気持ちや“生きること”への希望が入った楽曲でもあるので、それをファンという大切な人たちに直接伝えることで、見えてくる景色がすごく変わって……私は歌を歌う者として、どんな楽曲であったとしても、聴いてくれる人に「自分のために歌ってくれている」と思ってもらえるように歌っているし、この曲はもちろんフリーレンのためにも歌っているけど、あなたのためにも歌っている。その意味でライブで歌う「Anytime Anywhere」は、私が主人公になれる歌、私が私の大切な人に向けて歌っている歌だということをすごく実感します。

――そんな歌が、今後アニメを通じて、さらに世界中の人から愛される楽曲になるでしょうし、きっとアニメの放送が進むごとに印象も変化していくのかなと思います。

milet 私もこの楽曲は原作を読みながら作ったので、アニメを観たときに、想像と違うと感じた部分もあったんですよ。特にアニメは時間の流れを大切に描く姿勢がすごく顕著に感じられて、時間の経過をマンガよりもリアルに表現している印象を受けたんですね。アニメという限られた時間の枠の中で、「こんな時間の使い方するんだ!」と思うようなゆったりとした見せ方をしていて、それってある意味挑戦的だったと思うんですよ。でも、フリーレンの生きている世界ではきっとそう見えていると思うし、アニメの音の使い方、余白を活かした描写に、私はマンガ以上の長い歳月や時間を感じさせてもらったんですね。

――その感覚、すごくわかります。

milet ですよね。フリーレンの歩いている速度から間合いまで、あの世界で彼女たちが過ごしている時間の感覚がわかりやすく映し出されているように感じたんですよ。私は原作のマンガと見比べながら「金曜ロードショー」を観ていたので、ハイターとフリーレンがしゃべっているときにフェルンが奥の部屋で食材を切っているシーンとか、マンガにはない描写があることにも気づいたりして。声優さんの声色の変化とかも含めて、マンガとは違う奥行きや色合いがあって、それによって「Anytime Anywhere」や「bliss」から引き出されるものがより大きくなっているように感じたので、そこは良い誤算だったし、私も今後のアニメでどんなものを引き出してもらえるのかが楽しみです!

●配信情報
milet
「Anytime Anywhere」
配信中

配信リンクはこちら

●ライブ情報
・milet 5th anniversary live “GREEN LIGHTS”

大阪府・大阪城ホール
・2024年3月15日(金) 開場18:00 開演19:00
・2024年3月16日(土) 開場15:00 開演16:00

神奈川県・横浜アリーナ
・2024年3月19日(火) 開場18:00 開演19:00
・2024年3月20日(祝・水) 開場15:00 開演16:00

チケット料金
・全席指定 ¥8,500(税込)
※4才以上チケット必要。3才以下でもお席が必要な場合は有料
※枚数制限:お1人様4枚まで

・milet live tour “5AM” 2023
11月11日(土) 福岡県・福岡サンパレス
11月18日(土) 東京都・東京国際フォーラム ホールA
11月23日(木) 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru

海外単独公演
11月29日(水)、30日(木) 台北・Zepp New Taipei

●作品情報
TVアニメ「葬送のフリーレン」
日本テレビ系 毎週金曜夜11時
「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」にて毎週放送

<イントロダクション>
「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中、山田鐘人(作)とアベツカサ(画)による漫画『葬送のフリーレン』。勇者とそのパーティーによって魔王が倒された“その後”の世界を舞台に、勇者と共に魔王を打倒した千年以上生きる魔法使い・フリーレンと、彼女が新たに出会う人々の旅路が描かれていく。コミックスは累計発行部数1100万部を突破し、そして2021年には「マンガ大賞2021」大賞、「第25回手塚治虫文化賞」の新生賞を受賞するなど、漫画ファンの間で旋風を起こしている本作が、いよいよTVアニメが放送スタート!

<あらすじ>
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。

【スタッフ】
原作:山田鐘人・アベツカサ(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
監督:斎藤圭一郎
シリーズ構成:鈴木智尋
キャラクターデザイン・総作画監督:長澤礼子
コンセプトアート:吉岡誠子
魔物デザイン:原科大樹
アクションディレクター:岩澤亨
デザインワークス:簑島綾香 山﨑絵美/とだま。/長坂慶太/亀澤蘭/松村佳子/高瀬丸
美術監督:高木佐和子
美術設定:杉山晋史
色彩設計:大野春恵
3DCGディレクター:廣住茂徳
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二 音楽:Evan Call
オープニングテーマ:「勇者」YOASOBI
エンディングテーマ:「Anytime Anywhere」milet
アニメーション制作:マッドハウス

【キャスト】
フリーレン:種﨑敦美
フェルン:市ノ瀬加那
シュタルク:小林千晃
ヒンメル:岡本信彦
ハイター:東地宏樹
アイゼン:上田燿司

©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

関連リンク
milet
公式サイト
http://www.milet.jp/

公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/milet_music

『葬送のフリーレン』アニメ公式HP
http://frieren-anime.jp
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