INTERVIEW & TEXT BY 北野 創
PHOTOGRAPHY BY 深水周二郎
後輩メンバーとの出会いがもたらした光、その先に広がっていた光景
――ニューアルバムのお話に入る前に、改めて新体制になってから今までのことについてお伺いさせてください。後輩メンバーのお二人は22/7に加入して約2年になりますが、ご自身にとってどんな経験になっていますか?
椎名桜月 私は元々アイドル好きではあったのですが、自分がアイドルになりたいと思ったことはあまりなくて、歌に対する気持ちのほうが強かったんです。(好きなアイドルの)振りコピもしないタイプで、どちらかと言うとタオルの振り方とかファン側の動きを覚えていたので(笑)、ナナニジに加入するまではダンスの経験がほぼない状態でした。最初の頃は振りを全然覚えられなくて、鬼のように怒られていました。
天城サリー そうだ!懐かしい。先生に「練習してきたの?」って聞かれて「はい」って返事したら「それで練習してきたんだ」っていう定型文みたいな怒られ方をしていて(笑)。でも、最近は怒られていないもんね。
椎名 練習はしていたのですが、そもそも覚え方がよくわからなくて。ステージの立ち位置を「1番・2番・3番」で表すことも知らなくて、「そこは2番で」と言われても「2番?楽曲のこと?」っていう感じだったんです(笑)。
四条 月 私は元々芸能活動にはあまり興味がなくて。でも、唯一絶対的に好きだったのが秋元 康さんで、それこそ学校の進路相談で先生に「趣味や好きなことはないの?」と聞かれても、秋元先生の名前しか出てこないくらいだったんです。
天城 趣味も秋元先生だったの?
四条 もちろん秋元先生が手がけているアイドルも大好きなんですけど、秋元先生自身のインタビュー記事から、出演されているラジオ番組まで、端からチェックしていたんです。そんな私が22/7に入って、素敵な衣装を着させてもらったり、楽曲を歌わせていただくなかで、「私、本当にアイドルになったんだ」っていう実感が最近ようやく沸いてきて。目まぐるしいけど濃密で本当に貴重な2年間でした。でも、多分まだまだここからなんだろうなっていうワクワクがあるので、これから先が楽しみです。
――歌やダンス、キャラクターを演じる取り組みについてはいかがでしたか?
四条 テレビを観ながらアイドルさんのダンスをマネして踊るのが大好きなので、ダンスは楽しかったのですが、歌に関しては「私の歌を聴きたい人なんているのかな?」という気持ちがあって、最初は抵抗がありました。でも、ボイストレーニングやセリフの練習をするなかで、表現することの楽しさを覚えて。今ではマイクを持つことが本当に楽しいです。
――夏のライブツアーでコーナー化された、ナナニジメンバーによるMCバトル“NANANIJI RAP BATTLE”のことですね。
椎名 ツアーのリハの日に、るな(四条)がラップしだした瞬間、あまりにも気合いが入っていたので全員びっくりしてしまったんですよ。入りの瞬間からマイクを握って構え始めて。
天城 そのリハの日にるーちゃん(四条)があそこまでやらなかったら、きっと他のみんなも本気になっていなかったと思います。最初がるーちゃんで、その次に私と(麻丘)真央ちゃんという順番だったんですけど、一発目からそれをやられたら、私たちも盛り下げるわけにはいかないので、「これは本気でやるしかない!」と思って。振りを付けたりするメンバーもいて、るーちゃんのリハーサルのラップのおかげで、みんなのラッパー魂に火が付きました(笑)。
椎名 とはいえ、「私、ラッパーだったんだ!」とはならないですけどね(笑)。私も本番のるなのラップが楽しみで仕方なかったです。
天城 しかも、そのコーナーでは相川奈央ちゃんがMCを担当していたんですけど、決勝戦(7月22日の夜公演“白沢かなえ卒業スペシャル”でのラップバトル)で奈央ちゃんがラップをすることになって、MCを誰に任せるかとなったときに、スタッフさんが全員一致で「るなしかいないでしょう」って。
四条 ラップを通してスタッフさんからの信頼を獲得しました(笑)。
――四条さんはラップ好きなんですか?
四条 ラップというよりも、オードリーの若林(正恭)さんが好きで。
――そこも辿っていくと秋元さんがきっかけなんですね(笑)。先輩メンバーの天城さんは、後輩メンバーが入ってきたことによって、ナナニジというグループ自体の変化をどのように感じていますか?
天城 気づけばもう2年になるので、1年くらい前であれば「こう変わりました」という感じだったんですけど、今はもはやその変化が定着して「これがナナニジです!」という気持ちになっています。今回のアルバムの収録曲を見ても、後輩メンバーが入ってくれてから、内に秘めるというよりはメッセージを伝えるような、誰かに対して手を差し伸べるような楽曲が増えたように感じていて。「命の続き」や「世界の矛盾」のように従来のナナニジらしい楽曲もありますけど、それも今の明るいメンバーが歌うことで、また新しい意味を感じますし、より一層メッセージ性が強いグループになったと思います。
――その変化は楽曲の力もあると思いますが、新しく入ってきたメンバーの影響もあるのでしょうか。
天城 そうですね。もうとにかく、すごいワット数の子たちが入ってきたので(笑)。
椎名 電気の明るさで表すタイプだ(笑)。
天城 本当に最初は戸惑ってしまったくらいの明るさで。それこそ私たち先輩メンバーは人見知りの子が多くて、リハーサルのときでも、休憩時間は割と静かに過ごしていることが多かったんです。でも、後輩メンバーが入ってからは、休憩時間や楽屋がすごく賑やかになって。
――桜ちゃんは一番賑やかなキャラクターですものね。
天城 それで「ちょっとうるさすぎるかな……?」と悩んでいた時期もあったんですけど、(後輩メンバーの)みんなが「計算中」に参加するようになってからは賑わいがすごくて。私も収録のときに余裕を持って楽しむことができるようになって、みんなにすごく助けられています。
――後輩メンバーの中で特にワット数がすごかったのは?
天城 それはもう望月りのちゃんですね。私が今までに出会ったことのないレベルの明るさだったので、最初は計算してやっていることだと思ったんですよ。でも、知れば知るほど、ナチュラルに明るくていい子だということがわかって。先輩メンバーだと、涼花 萌ちゃんも裏表のない本当にいい子なんですけど、私は私生活でそういう子に出会ったことがなさすぎて、萌ちゃんに初めて会ったときも「キャラづくりが上手いな、この子」と思ったんですよね(笑)。でも、2人ともそれが素だということがわかったので、この2人から人を信じることの大切さを学びました。
椎名 なんでサリーさんはそういう話に終着するんですか(笑)。
天城 私は学生時代も裏表しか見てこなかったし、ましてやアイドルの女性社会となると怖いイメージしかなかったので(笑)。でも、フタを開けたらナナニジはみんないい子だったのでびっくりして。
それぞれの道を歩いてきた旅人たちが集う場所、ナナニジの歴史を刻んだアルバム
――今回のニューアルバム『旅人算』は、後輩メンバーが加入してから最初のアルバムということで、現体制の集大成的な作品と言えそうですが、皆さん的にはどんな作品になったと感じますか?
椎名 私たち後輩メンバーにとっては初めてのアルバムですが、私たちが加入する前の9thシングル(「覚醒」)の楽曲も収録されていて。その中でも今回のアルバム用の新曲、特にリード曲の「君とどれくらい会わずにいられるか?」は、今まであまりなかった色の楽曲だと思うので、その楽曲でまた新しいナナニジを見ていただきたいです。また、今までのナナニジも振り返りつつ、最後は私たち(後輩メンバー)が参加した最初の楽曲「曇り空の向こうは晴れている」(9thシングルの表題曲)で終わるところに、すごく物語を感じました。
天城 今、つっきー(椎名)が話してくれたように、「覚醒」は後輩メンバーが加入する前のシングルなんですけど、私たち(先輩メンバー)としてはこのシングルの発売期間中に新メンバーの募集を知らされたので、気持ち的には新メンバーが入ってくる心の準備をしていて。ただ、この時期は私たちもみんな落ち込んでいて。でも、そこから9thシングルの「曇り空の向こうは晴れている」をいただいて、落ち込んでいたところに明るさや光が入ってきて。なので先輩メンバーたちからすると、つらかった時期と、みんなが入ってきてくれて楽しく活動できている今、その歴史がここに込められているように感じて、この楽曲の並びを見るだけでウッとなるくらい、色んなストーリーが見える一枚だと思います。きっとその時期を知っているファンの方々も、そういう気持ちになってくれるんじゃないかなと思います。
四条 10曲目に「いつの間にSunrise」が収録されているのが、私の中ではすごく感動ポイントになっています。この楽曲は卒業される先輩方を送り出す歌だったので、その楽曲に続けて新曲の「世界の矛盾」が入っているのを見ると、グループ全体の歴史を感じることができて。私たち(後輩メンバー)は卒業された先輩方と一緒に活動はしていないのですが、22/7という1つの作品に携われていることを実感できるアルバムになっているところが、ファン目線としても熱いポイントだと思います。
椎名 それとジャケットには14人のキャラクターが描かれているのですが、リアルメンバーの関係性が反映されているようなイラストになっているんです。特に(斎藤)ニコルさんと(西浦)そらちゃんは、演じている(相川)奈央ちゃんが(河瀬)詩さんにべったりで、いつも「詩さん大好き!」って言っているので、このイラストのそらちゃんがニコルさんに寄っかかっている感じそのままなんです。その意味で、この2年間で築いたメンバーとの関係性も感じられるアルバムになっています。
――ちなみにアルバムタイトルの『旅人算』については、どのように解釈して受け止めていますか?
天城 今でこそシングル表題曲で明るい楽曲も歌わせていただいていますけど、私たちはここに至るまでに色んなことを経験してきて。後輩メンバーも各々が色んな経験をしてきたうえで今ここにいるので、メンバー全員が全然違う歴史を持っていると思うんです。でも、今はみんな一緒のグループで1つの目標に向かって頑張っているので、そんなみんなが集まってくるまでの計算式と言いますか、そういった旅路が詰まっているという意味での『旅人算』なんだと思います。
タイプの違う2曲の新曲で表現する、ナナニジの新しい色と成長の証
――ここからは新曲について詳しくお話を聞かせてください。リード曲の「君とどれくらい会わずにいられるか?」に関して、椎名さんは「ナナニジに今までなかった色の楽曲」に感じたとのことですが。
椎名 まずイントロを聴いた瞬間からキラキラした出だしで新しい印象を受けました。今までのナナニジのリード曲やシングル表題曲は、メッセージ性の強い楽曲、「曇り空の向こうは晴れている」や「神様だって決められない」のように困っている人に手を差し伸べて「一緒に頑張ろうよ」と伝えるような楽曲が多かったなかで、「君とどれくらい会わずにいられるか?」はいわゆる恋愛ソングのような内容になっていて。ナナニジでここまで恋愛感の強い楽曲がリードになったのは……。
天城 「シャンプーの匂いがした」(2ndシングル表題曲)以来かな?
椎名 ですよね。プラスして歌詞の方向性も、「シャンプーの匂いがした」は内に秘める恋心が描かれていますけど、この楽曲はある程度の関係性が築かれた2人のラブソングになっていて。しかもナナニジの楽曲では珍しく、セリフが入っていないので、その面でも新鮮さを感じました。あとはリード曲で季節感が感じられるところにも新しさを感じて。歌詞に“星降る冬の夜に君の家に行く”というフレーズがあったり、裏メロに「リンリン♪」とか「シャンシャン♪」みたいなクリスマスっぽい音が入っていて、“THE 冬の楽曲”という感じがします。
天城 これは私の勝手な解釈なんですけど、歌割りがカップル同士になっているんですよ。比較的プライベートや楽屋でもよく話すメンバー同士がペアになっていて。私は萌ちゃんと一緒だし、りのちゃんは(月城)咲舞ちゃんと一緒だったりして。私もメンバーをペアで分けるとしたら、こう分けるだろうなと思う分け方だったので、歌割りを最初に見たときは感動しました。そこはラブソングだからこそだと思いますし、踊りながら一緒に歌うときも気持ちが入ります。
――いいですね。もはや公式カップルじゃないですか(笑)。
四条 私は西條(和)さんとペアなんですけど、よく新幹線で隣に座るので、確かに結構公式なのかなって感じます(笑)。それとこの楽曲に登場する主人公の男の子は、小石投げちゃう系の愛くるしい感じの子で。(好きな相手の家に)アポなしで来て小石を投げてくるんです、そんなところも憎めなくて、「しょうがないなあ」と思えちゃうような、秋元先生にしか書けないストーリーだなと思って、嬉しく感じました。
――「アポなしで来て小石を投げてくる」という部分を切り取ると、だいぶめんどくさいタイプの主人公ですけどね(笑)。
天城 本当にかまってちゃんです(笑)。
椎名 すごいですよね。自分から相手に会わない実験をしながらも、“もしこれ以上会わずにいたらきっと世界は終わってしまう”って1人で絶望して、アポなしで来て小石を投げたけど、届かなくてがっかりしていたら、相手が出てきて、怒られるっていう。かわいいけど、すごい曲だなと思いました。
四条 タイトルに「?」が付いているのも、自分の世界観に入っている感じがして。そこも好きなポイントです。
――歌うときはそういった主人公の気持ちを意識しているのでしょうか。
天城 まさに物語を紡ぐような感じで、私はちょっとめんどくさい人間の気持ちで歌っていました(笑)。あと、この楽曲は寒い風が吹いている夜のイメージを思い浮かべて、ミュージカルのような気持ちで歌っています。
椎名 私は後ろにライトやイルミネーションがあるなかで歌ってもすごくかわいいだろうな、と思いながら歌いました。それと振付は歌詞に紐づいた動きが多くて。“僕という存在なんか忘れてしまったみたい”のところでは頭を抱えたりもするので、そうやって悩んでいる主人公のことを思い浮かべながらパフォーマンスしています。
――振付もペアで動きを合わせるパターンが多いのですか?
天城 結構シンメ(シンメトリー/左右対称の動き)になっているところが多いです。あとはサビの“ロミオとジュリエット”のところで、一方がひざまずいて王子様のような動きをしたりしていて。それと今回は初めて、衣装のイメージを元に振りをつけてもらいました。振付師さんが新衣装のフワフワ感の素材を活かした振りを考えてくださって。それも後輩メンバーたちが振付師さんに「このスカート、使いたいです!」って言ってくれたのがきっかけで。
椎名 直談判しました!
天城 そういうのも今まではなかったんです。先輩メンバーたちは「この衣装、振りで使うと良さそうだよね」みたいな話をしても、スタッフさんには伝えずに完結してしまうタイプの子ばかりだったので(笑)。でも後輩メンバーは自分の意見をしっかりと伝える子が多いので、その意味でもよりパフォーマンスが良くなったところがあって。
椎名 でも、私は別に振りに詳しいわけではないので、直談判するのは緊張しました。リハが終わった後に、「スカートが腰あたりまで広がるので、振付に活かすのはどうでしょうか……?」というお話をして。実際にみんなで踊っているところを見たら、スカートがひらひらしているのがすごくかわいかったので、お願いしてみて良かったなと思いました。
四条 この間のアニバーサリーライブ(“22/7 ANNIVERSARY LIVE 2023”)で、サインボールを投げる演出があったんですけど、この楽曲の“そばの小石拾って投げよう”という歌詞に合わせて投げたい、というのもメンバーから提案して。実際にみんなで“拾って投げよう”のところでボールを投げることができて、すごく楽しかったです。
椎名 確かにあれは一番楽しかったかもしれない!ちゃんと拾う動きも入れたうえでボールを投げたんですよ。
天城 この楽曲を歌うたびにやりたいよね。この間のライブでは「もっとライブならではのパフォーマンスをしたいです」ということを後輩メンバーたちが言ってくれて。それを受けてライブの演出もどんどん変わってきているので、ワット数の高いメンバーが入ってくれて本当に良かったです(笑)。
椎名 でも、そのライブは演技パートもあったんですけど、今のメンバーで舞台経験者はサリーさんだけなので、練習中も動きのアドバイスをしてくれたり、実際の舞台上でもサリーさんの存在がみんなのテンションを持ち上げてくれて……こういうことを言うと調子に乗るのであまり褒めたくないんですけど(笑)、本当にすごいんです、サリーさんは。
天城 ありがとう~!調子にのります(笑)。
――もう1曲の新曲「世界の矛盾」にはどんな印象をお持ちですか?
天城 この楽曲はつっきーが特に喜んでいました。
椎名 本当に全部が嬉しかったです!「新曲は杉山勝彦さんの楽曲になります」と知らされたときに「えっ!」となって。私は乃木坂46さんのファンなんですけど、その中でも杉山さんが書かれた楽曲が本当に大好きで。個人的に齋藤飛鳥さんをずっと推していたんですけど、齋藤さんの初ソロ曲(「硬い殻のように抱きしめたい」)も杉山さんが書かれていたので、自分の中でいつか杉山さんの楽曲を歌ってみたい気持ちがあったんです。いざ楽曲が届いて聴いてみたら、入りの音から「杉山さんだ……!」と思いましたし、サビメロが来た瞬間に感情がワーッてなって軽く泣いてしまったくらいで。この楽曲がこれから私たちナナニジの色に染まるんだと考えたら、自分がアイドルになったことをすごく実感できた瞬間でした。杉山さんが書く曲と秋元さんが書く歌詞のマッチ感も大好きですし、この名前の並びを見ただけで「こんにちは!」って言いたくなるくらいで(笑)。
天城 挨拶しちゃった(笑)。
椎名 歌詞も今の世界情勢のことも少し考えさせられるような重い内容で、不規則にセリフが入ってくる作りになっていて。ラスサビ前にメンバー数人で“「同じ時代に生きてる」”と言うところも含めて新しさを感じました。あとはダンスもすごくかっこいいんですけど、すごく難しくて、振り入れ初日は、あともう1個難しい動きが入っていたら号泣していたと思います(苦笑)。
天城 この楽曲の振付は、1stシングルのカップリング曲「地下鉄抵抗主義」の振付を担当してくださったリョウさんという方が久々に作ってくださったんです。みんなでチェーンになって重なり合うような動きがあるのですが、そこは「地下鉄抵抗主義」とリンクするところがあったりして。どちらの楽曲も世界に向けて抵抗することを訴える強い楽曲なので、振付師さんも「これは挑戦曲」ということをおっしゃっていて。いつも以上にフォーメーションチェンジが多いし、歌っているときも息切れしそうなくらい踊らなくてはいけないので、大変ですけど5~6年ぶりにリョウさんの振付を踊れたことも含めて嬉しかったです。
椎名 楽曲が届いたとき、サリーさんがLINEでフランクに「どうだった?」って聞いてきたので、「えっ?私に聞く?」と思ってバーッて感想を送って。
天城 つっきーが杉山さん大好きということは知っていたので、好きな人の感想が気になったんだよね。
椎名 それこそ、るなとも楽曲が届いた後にすぐ話ましたね。るなも坂道グループ好きで、よくアイドルさんの話で盛り上がるので、この楽曲のヤバさを分かち合いたくて。
四条 すぐLINEがきました(笑)。私も乃木坂さんの神曲製造コンビなので「うわーっ!」と思いましたし、私は元々AKB48さんが好きで、前田敦子さん推しだったんですけど、前田さんの卒業曲「夢の河」もこのお二人が書かれた楽曲だったので、自分の憧れていたアイドルさんと同じ作詞・作曲の方に楽曲を作ってもらえることへの重大さのあまり、まだ信じ切れていなくて(苦笑)。だから本当に嬉しいです。あと、この楽曲は“争い”や“時代”という言葉が使われていて、全体的にスケールが大きい楽曲になっていて。今までのナナニジの楽曲は、身の回りのこと、人間関係の中で気がめいってしまったようなことが描かれていて、ここまでスケールの大きなものはあまりなかったと思うんです。でも、こういう視野の広い楽曲を歌わせていただけることに、1つステップアップできたことも感じられました。
目指すはドームアイドル!卒業メンバーたちの意志を継いで進む未来
――グループの歴史と成長を刻んだアルバムになりましたね。最後に、今回のアルバムを経ての今後の活動についてお聞かせください。それこそ先日のアニバーサリーライブのMCで、ドームアイドルを目指す宣言をされたというお話ですが。
天城 そうなんです!かなえる(白沢かなえ)が卒業公演で、「ドームアイドルになりたかった」と言っていたんですけど、それはメンバーみんなどこかしらで思っていたことでもあって。でも、かなえるがステージでそれを本気で話したときに、冗談に捉えたのか、客席で笑っていた方が数名いたんですよ。私はそれがめちゃくちゃ悔しくて。でも、それを悔しいと思える自分がまだいることに対して、良かったと感じた部分もあったんですね。だからこそ今回、正式にみんなで「東京ドームを目指します!」と言えるようになったのは、かなえるの最後の言葉があったからだと思っていて。
――めちゃくちゃいい話じゃないですか。
天城 実は今回の新衣装も、当初はこのたすきの部分はそれぞれのメンバーカラーにする予定だったんですけど、かなえるの想いを受け継ぐという意味も込めて、全員紫に統一されました(※白沢のメンバーカラーは紫だった)。この衣装を着たうえでドームを目指す宣言をできたのは、かなえるが最後に偉大なものを残してくれたという気持ちもありますし、今回のアルバムも1つのターニングポイントとして、新しいナナニジになっていけたらいいなと思います。
椎名 私はかなえさんや(宮瀬)玲奈さんの卒業を見送るなかで、まだ全然恩返しができてない、後悔みたいな気持ちもあったんですね。でもかなえさんの卒業公演を経て、今からでも恩返しができることに気づいたんです。それこそかなえさんが「ドームに行きたかった」と言ってくれたことで、私たちもその夢を公言できる勇気をもらえたし、私たちがいつかドームに立てたとき、かなえさんはステージに立てないとしても、キャラクターがいるとか、色があるとか、何かの形でその景色や場所にみんなで立てるんじゃないかと思って。そういう恩返しのやり方があるという希望が持てたので、その意味でもナナニジとしてどんどん上に上がっていきたいと思います。今年は色んなことに挑戦させていただいて、ステップアップしていけた1年だと思うので、来年もまたナナニジの新しい姿を見つけながら、22/7を初めて知った方にも「ライブに行ってみたいな」と思っていただけるようなグループになっていきたいです。
四条 私もこの2年、色んな経験をさせていただくなかで、本当に成長できたなと自分でも手応えを感じるんですけど、でもまだまだ自分に満足できていないので、この先ももっと欲張っていきたいなと思っています。それと同時に、今回のジャケットイラストは私が演じる一之瀬 蛍ちゃんと宮瀬さんが演じる(立川)絢香ちゃんと隣で、仲良しの先輩と隣同士だったりするのですが。宮瀬さんからも卒業前に「これがやりたかった」という話を聞いていたので、それも忘れずに、先輩の意志も継ぎつつ、さらに自分の欲望も乗せて、もりもりで欲張っていきたいです。
●リリース情報
22/7(ナナブンノニジュウニ)2nd Album
『旅人算』
11月22日(水)発売
【完全生産限定盤A】
価格:¥11,000(税込)
品番:SRCL-12630~33
【完全生産限定盤B】
価格:¥11,000(税込)
品番:SRCL-12634~37
【完全生産限定盤C】
価格:¥11,000(税込)
品番:SRCL-12638~41
【通常盤】
価格:¥2,500(税込)
品番:SRCL-12642
<CD>
1. 君とどれくらい会わずにいられるか?
2. 謎の力
3. 神様だって決められない
4. Just here and now
5. 覚醒
6. 打ち上げ花火の拒否権
7. あやふやな世界観
8. 命の続き
9. 僕は今夜、出て行く
10. いつの間にSunrise
11. 世界の矛盾
12. 曇り空の向こうは晴れている
<完全生産限定盤A>
収録物:CD・2BD・ライブフォトブック・三方背BOX・トレカ(完全盤Aトレカ10種のうちランダムで1枚を封入)
Disc1: CD(全形態共通)
Disc2: Blu-ray 「ナナニジスプリングパレード2023」昼公演@Zepp DiverCity(TOKYO)(2023.4.9)
Disc3: Blu-ray 「ナナニジスプリングパレード2023」夜公演@Zepp DiverCity(TOKYO)(2023.4.9)
<完全生産限定盤B>
収録物:CD・2BD・ライブフォトブック・三方背BOX・トレカ(完全盤Bトレカ10種のうちランダムで1枚を封入)
Disc1: CD(全形態共通)
Disc2: Blu-ray 「ナナニジ夏祭り2023」昼公演@Zepp Haneda(TOKYO)(2023.7.22)
Disc3 :Blu-ray 「ナナニジ夏祭り2023 -白沢かなえ卒業スペシャル-」夜公演@Zepp Haneda(TOKYO)(2023.7.22)
<完全生産限定盤C>
収録物: CD・2BD・ライブフォトブック・三方背BOX・トレカ(完全盤Cトレカ10種のうちランダムで1枚を封入)
Disc1: CD(全形態共通)
Disc2: Blu-ray 「宮瀬玲奈卒業コンサート」@Zepp DiverCity(TOKYO)(2023.5.25)
Disc3: Blu-ray Making of “ナナニジスプリングパレード2023 & 宮瀬玲奈卒業コンサート & ナナニジ夏祭り2023”
関連リンク
22/7(ナナブンノニジュウニ)
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