女王蜂のこの1年というと、昨年10月に発表した「MYSTERIOUS」(TVアニメ『後宮の烏』OPテーマ)以降、コンスタントにアニメ主題歌を発表し、アニメシーンにおいても強烈な存在感を改めて誇示してきた。作品とともに大きな話題を呼んだ前作「メフィスト」(TVアニメ『【推しの子】』ED主題歌)に続く最新曲「01」は、TVアニメ『アンデッドアンラック』のOPテーマとしてすでに多くの視聴者に衝撃を与え、同時に賞賛の声を得ている。
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
「絶対に女王蜂だ」という熱量をぶつけてきてくれた
――今年リリースの「メフィスト」に続いて、今回もお話をお伺いするのですが、実は「メフィスト」のインタビューのときにぁゔちさんは「MYSTREIOUS」(『後宮の烏』OPテーマ)、「バイオレンス」(『チェンソーマン』EDテーマ)、「メフィスト」(『【推しの子】」EDテーマ)を“魔の三部作”と呼んでいました。インタビュー上ではカットしましたが、それが“魔の三部作”ではなく、実は1曲加えて“魔の四部作”だった、というお話がありました。その1曲というのが、今回の……。
アヴちゃん そうなんです、「01」です。まさに昨年の『後宮の烏』のお話からここ1年くらいのリリース曲を、ギュッとまとめた制作期間で準備していました。
――短い期間で制作が続いていたなかで、今回の「01」の制作に入るときのアヴちゃんはどんなテンションだったのかなと。
アヴちゃん 『後宮の烏』のお話をいただいたときも、『チェンソーマン』のお話をいただいたときも、もちろん『【推しの子】』のときも本当に嬉しかったんですけど、今回『アンデッドアンラック』のお話をいただいたときは、「えっ、いいのかしら?」っていう。作品自体、以前からコミックスの表紙や扉絵がすごく気になっていて、2巻まで読んでいたんです。そこからちょうど色んな作品の制作も重なりあまり追えていなかったときもあったんですけど、実際にお話をいただいたときは、「少年ジャンプ」の少年性というか疾走感に対して、女王蜂に白羽の矢が立つその心とはなんなんだろう?というところにまず興味があって。それで最初に打ち合わせをさせていただいたときに、『アンデッドアンラック』原作者戸塚(慶文)さんの編集者の方が女王蜂のファンで、「アニメ化するなら絶対に女王蜂さんにやってもらいたいと思っていた」とお話をしていただいたんです。
――最初は作品の楽曲ということに、そこまでイメージが湧いていなかった?
アヴちゃん 正直、この『アンデッドアンラック』の血がたくさん出るところや、人の生き死にがすごく丁寧に描かれているところに女王蜂は絶対にハマるなと思いながらも、自分自身がお客さんとして読んだときに、この作品で自分の曲が主題歌を飾っているかというと、そこにインスピレーションはなかったというか。ただ、そこでファンの方からの白羽の矢がたったというのは、とても嬉しかったです。そして、それがどういう気持ちなのかという部分を聞いていくにつれて、本当に私たちのコアな曲が好きで、「その曲出る!?この人、めっちゃ女王蜂のこと好きやん!」って感じたときには、「01」というタイトルで曲を書こうという方針になっていました。この作品に自分たちが挑むとしたら、数字のタイトルの曲で、ギターサウンドで……ということは決まった状態でしたね。
――他者からの言葉で、この作品に対する女王蜂としての視界が一気に開かれたというか。
アヴちゃん 言い方がすごくアレなんですけど、アニメのタイアップが続いているアーティストっているじゃないですか。その一組として見られることに対して覚悟は決まってるけど、私たちは中身がパンパンに詰まっていて、アニメから一歩足が出ていざライヴとなっても、とても強い曲を書いてきた自負があるんです。そんな私にとっては、今回本当にファンの方が「絶対に女王蜂だ」と思ってくれて、その熱量をぶつけてきてくれたという事実に対して、「やっていればこんなときが来るんだな」って思ったというか。
――『【推しの子】』のときも横槍メンゴ先生がそうでしたし、いわゆる女王蜂に魅せられた人たちが内部にいて、アニメ作品に「女王蜂で」という熱量が続いている。それが今この1年間に続けて噴出したというのは興味深いですね。そしてそこから「01」というワードが導き出された。
アヴちゃん 言いたいことがずっとあるし、言わなきゃいけないこともあるので、書くということに対しては「終わらない、止まらない」と強く感じながら生きていて。
――過去のインタビューでも、曲が生まれる過程で日常とのリンクが指摘されてきましたが、すごく不思議な出来事といいますか。
アヴちゃん 面白いですよね。自分としては、「書いたぞ、やった」という部分と、まだよくわからない部分が両方存在していて。出したは出したけれど、そこの裏付けのようなところは後々少しずつ自分のなかでもわかってくる感じ。話は変わってしまうんですけど、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」という作品にお呼ばれして曲を書いて、ファイルーズあいさんに歌っていただいたんです(邪答院仄仄「おままごと」)。私としては1人を追い詰めれたらいいかなっていう歌詞を書いたんですけど、蓋を開けてみるとまず3人追い詰めてて、もっと開けてみると登場人物全員に喧嘩を売ってたっていうことがわかって。「わかってて書いたでしょ?」と言われたけど、全然そんなつもりはなかったんです。全部わかっててやってる人だと絶対思われれば思われる程、実際は自覚的なことのほうが少ないと思います。
「生き死に」を歌うときのボーカル
――改めてお伺いしたいのが、曲を作る段階でタイトルのほかに、ギターが入った疾走感のあるサウンドというのは想定されていたわけですよね。
アヴちゃん はい。この1年間でアニメの主題歌として自分たちの作品が出ていくなかで、4作重なったときに、4作とも少しでも似ていたらそれは違うし、同じ人から生まれているけれど全部違わないといけないと思う。でも帰ってくるところは一緒でありたいという気持ちがあって、その曲たちを紐解いてみると、「舐めんな、ざけんな」ということしか歌っていないと思うんですよ。「それをどう伝えていくか?」というところに、美しい表現にしたものもあれば、すごくえげつないところまで深堀りしたものもあるし、要は“転生していく”ということなのかしら。そのうえで今回転生するなら、必要な転生は「疾走感」だったのかなと思います。
――なるほど。まず疾走感、そしてギターサウンドというものが出てきた。
アヴちゃん 普段はうちのギタリストのひばりくんが弾いてるんですけど、今回は私がバッキングギターを弾いていて。それで、レコーディング中に思いっきり弾いていたら弦が切れたんです。4弦の、結構太めの弦が切れちゃって、普通弦が切れたら止めるんですけど、「えっ、なんかこれよくない?」と思って、切れてもそのまま弾いていて。あとで聴いてみると、途中からチューニングも甘いけど、それも良い音色が響いていて、録り終わったあとに、「これでいい」じゃなくて「これがいいね」みたいな。切れてまでやるっていうことが、それこそここで話して初めて皆さんに伝わることかもしれないけど、切実なものを生んでいるよねという話になり、このテイクをそのまま生かすことになりました。
――ギターも最初はクリーンなアルペジオからどんどん厚みが増していく。それに応じて疾走感があるけどドラムのデカさなどビートも強くなっていく……という、1つ1つの音の選択がしっかり成されているように感じます。
アヴちゃん そうですね、嬉しい。私たちが疾走感を出すときに一番気を付けないといけないところだと思っているんですが、それは「若さ」だけではない、ということ。やっぱりバンドが担当するからこその疾走感ってある程度決まってきてしまうと思っていて、一生懸命やっているんだけど、どうしてもキュッとしちゃうというか、やればやるほど収まりが良くなってしまう。なので、今回選んだ音というのはサウンドを大きくするために選んだ手段なのかなと思います。
――少年性のある疾走感ではあるけれど、成熟したビッグなサウンドでもあるという。一方で、歌詞においては“死”というワードが登場します。そこは作品の世界観や、(出雲)風子とアンディから想起したものだったんですか?
アヴちゃん わたしは“死”って、生きていて常に感じていて。ここで“「死んだらどうなる?」”って書いているのは、死後の世界ってどうなるんだろうなというよりは、今死んで何がなくなるんだろうか、何ができなくなるんだろうか、私はどんな手を繋いできたんだろうかというのが全部わかる瞬間のことで、それが“死”だと思うんですよね。“できなかった”が最後に残るのはあまりにも嫌なので、私はしぶとく生きてかわいいおばあちゃんとして、「最後お葬式にこんなにいっぱい来てくれんのアゲー」と思いながら燃やされて終わるっていうのが希望みたいなところがあるんですけど。作品世界での死の扱い方って、そういった美しい死ももちろんあったけれども、「まだできたのにな」っていう、バトンを渡し切れなかった死みたいなところがある。
――なるほど。
アヴちゃん 「死にたい」とか「死ねばいいのに」って、どこか他力本願な気がするんですよね。私は「殺すぞ」って思ってしまう。どこまでも能動的に「自分である」ということを思っている人間にとって、この作品世界にある死の重きの置き方っていうのはほかの作品にはない何かを感じていて。すごくお洒落にするのか、それともお洒落からは少し離れるけれど実直にするのか、と悩んだ末に後者を表現しました。
――その実直さが神に抗うような力強さにあるわけですね。
アヴちゃん そうですね、一生抗うというか。その辺りを描いてオープニングに持っていくというのは、恐らく原作サイドが求めていた要素の1つでもあったのだと思います。本来、こんな素晴らしい機会をいただいたら薄まったほうが楽なのかも、とも思うんです。でも、私はそれをダメだと思う。自分がキャラクターとしてではなく物を作る人間として、その作品に対して何ができるかと考えたときに、なぞるだけではいけないし、良いように言葉を取って、作者の方やファンが喜んでくれているようなくすぐり方ができて終わりじゃ足りない。
――ボーカルの食ってかかる感じも容赦ないですよね。
アヴちゃん ね、怖いことしてるなって思います(笑)。
――アヴちゃんのボーカルもAメロからずっと強くて太いテンションのまま進んでいきますよね。
アヴちゃん このサウンドで生命力のないボーカルを乗っけるんだったら、やらない方がマシだなって思いました。歌詞に引っ張られて、そういうボーカリゼーションになったんだと思うんですけど、やっぱりこの生き死にを歌うときのボーカルという概念はあるんじゃないかなって。
――この世界観でそういう歌を選択されたと。
アヴちゃん すごく強いけど、高さにいきたくなかったんですよね。「メフィスト」とか、私たちの今までのアーカイブでそういうものをやってきたこともあるんですけど、実直さを描くのであればその表現だとなにかが薄くなるし、この歌詞は上から言われても全然響かないよなと思って。いわゆる「すごいボーカル」っていうものが前提にあると、自分の話にならないというか、「アヴちゃん、神様だ」で終わっちゃう。今回神様は敵なので、自分は絶対に神様になっちゃダメだ!と思って。なので、抗う側としてのボーカリゼーションですね。
――まさに今回は下から上に、サビ直前の“踏み出した01”のあたりの踏み込み方もそうですよね。
アヴちゃん そうですね。本当に深いところからグッと。
「アニメ」だけではできなかったし、「曲」だけでも描けないものになっていった
――そんな「01」がアニメ第1話から流れていますが、これがおよそ1分半に綺麗に収まったのもすごいなと。女王蜂の過去の楽曲もそうですが、しっかり展開も見せながら、いわゆるアニソンのフォーマットにきちっとハマる丁寧さも感じています。
アヴちゃん 嬉しい!1分半の中で何をするかというのは、すこしずつやり方もなんとなくわかってきた部分もあるんですけど、でも私たちもチャレンジじゃないといけないし、そこで生まれ変わっていいよっていうすごく大きな機会をいただいているんですよね。ただ挑戦とやりたいことだけをこなしても仕方がない、丁寧だと言ってくださったのは本当にその通りだと思います。本当にめちゃくちゃ作品を読み込むので。でもキャラクターが言っているセリフとかは、使いたくなくて。そういうものであれば、この作品のファンやシンパでとどまってしまうと思うんですよね。でも、そういう形ではないものを言葉にして、音にする、というのが自分の仕事かなと思って。
――それで映像と合わせてこの楽曲を聴いた人たち、特に原作ファンの方からの賞賛の声が多いというのも、狙いをまったく外していないというか。
アヴちゃん ほんまや!エイム超強い(笑)。嬉しいですし、ありがたいです。私がウケを狙っちゃダメだし、そこを超越しないといけないって突っ張ってきて良かったなって思います。「女王蜂が担当したらやべえ曲が出来上がるぜ」っていう信頼というか…安定も安心もいらない、信じて頼ってくれたらそれが嬉しいから。今回一番嬉しかったのは、アニメだけではできなかったし、曲だけでもできなかったものになっていたこと。映像も、原作からアニメになって、彩度が高くてカラフルな世界観で、ちょっとエッチでアクションぶっちぎりで、繊細な部分はすごく繊細。そのなかでこのOPテーマ曲が背伸びをするわけではなく、ちゃんとダークに聴こえたというのはちょっと衝撃でした。これは本当に曲のことを大事にしてくれてるな、と感じて嬉しかったです。
――そしてもう1曲、「02」という曲が収録されています。「01」に対する「02」というタイトルも含めて、イメージされたものはなんでしたか?
アヴちゃん 実は、先に「02」という曲を書くぞってずっと思っていたんです。そこに今回『アンデッドアンラック』のお話が来たときに「01」というタイトルが思い浮かんで。やりたいこととしては先に「02」があったんですけど、モチーフはエヴァ弐号機です。
――『エヴァンゲリオン』ですか?
アヴちゃん はい。だから“負けてらんないのよあんたたちに”というのは、(弐号機パイロットの)アスカのセリフです。『エヴァ』でいうと02、弐号機が一番好きで、あんな魔改造されてまでぐちゃぐちゃになっても戦かっているのを観ると涙が出るし、こうありたいなってすごく思っているんです。私は、多分自分の体のことを02だと思っているんですよ。アスカほどじゃないけど、負けてらんないっていうか、乙女心の在り方というか。あと、歌詞がブチ切れてて少し怖いでしょ(笑)。
――確かに怖いですが、今『エヴァ』と言われて思い浮かんだのは、「旧劇場版」のアスカでした。中盤の“お嬢さんお入んなさい”の辺りの怖さというのも……。
アヴちゃん そう、鳥葬のシーンですね。アスカだけじゃなくて、かませ犬になっちゃった頑張り屋さんな女の子たち。女の子だけじゃないけど、八つ裂きにされてでも自分の命を生きた意味をちゃんと立って縋り付いたキャラクターを見ると涙が出ちゃうんです。私が好きな作品にはそういう子たちがいて、私はこの子たちへの気持ちを描きたいってずっと思っていました。
――それがこのタイミングで描けたと。
アヴちゃん 「02」は女王蜂の中でも「すごいのがきたね」というか、色んな曲があるなかでずっと「02」という曲を書きたいと約9年くらい思っていたので、それがやっと出せたというか。
――確かに溜め込んだぶん、ジャンル的にも色んなものが入った仕上がりになっている。「01」もそうですが、これをライブで聴いたらどうなるのかなと。
アヴちゃん もうね、みんな逃げられないと思います。“お嬢さん”って縄跳び始まっちゃうから!
――一度縄の中に入ってしまえば抜け出せない。それが11月から始まる“女王蜂 全国ホールツアー2023-2024『十二次元+01』”で体験できるのでしょうか。
アヴちゃん 『十二次元』というアルバムを出して、そのツアーをずっとやりたかったんですよね。そして、プラス「01」という楽曲が出来た。『十二次元』に「01」を足すと13で、13は悪魔の数字なので、「MYSTERIOUS」「バイオレンス」「メフィスト」に繋がる。そういうものも総括したライブになる、という意味でも“+01”なんです。
――なるほど!
アヴちゃん ツアーではとんでもないものを用意するし、めちゃくちゃわかるけどわかっちゃ危険かも、っていうツアーにしたいです。もちろんエンターテインメントの部分もあるんですけど、1本のライブを通して「恐ろしいもの」を伝えたいなと。
――我々としてはここ1年の女王蜂の動きがどう総括されるのかという興味もありますし、ツアーの先の2024年の女王蜂というのも気になりますね。
アヴちゃん 来年は結成15周年。でも、まだまだ全然フレッシュですよね? 「このギャルサー案外老舗じゃん!」って(笑)。結成して5年くらいですよ、って言われてもおかしくないくらいずっと本人たちからしたらフレッシュなので。
――今日のお話の中で“転生”というワードが出てきましたが、女王蜂はまさに転生を繰り返して新しい体を得て、フレッシュであり続けているのだなと。
アヴちゃん このバンドの宿命ですね。同じことをしないのもそうかもしれないし、最近は本当に転生をすごく感じるし。“これが最後と決めました”って言っちゃう自分としては、この人生で全部やって終わりたいっていう気持ちがすごく強いんですけど、バンドとしては先が決まってるわけですよね。でも一本一本に命を懸けて、一所懸命にというところはもちろんあるんですけど、長く爆発し続けることができているのは奇跡だと思うので、細く長くではなく太く長くやるためには生まれ変わらないといけなかった、ずっと同じ体ではいられないから。それこそ弐号機根性ですよね……って、すぐ『エヴァ』の話しちゃう(笑)。
●配信情報
女王蜂
「01」
配信中
配信リンクはこちら
https://QueenBee.lnk.to/01_Digital
■mora
通常/配信リンクはこちら
ハイレゾ/配信リンクはこちら
●リリース情報
TVアニメ『アンデッドアンラック』OPテーマ
女王蜂
「01」
発売中
【初回生産限定盤(CD+Blu-ray)】
価格:¥3,000(税込)
品番:AICL-4447~4448
※7inchレコードサイズ紙ジャケット仕様
購入はこちら
https://QueenBee.lnk.to/01_Limited
<CD>
M-1. 01
M-2. 02
M-3. 01 (off vocal ver.)
M-4. 02 (off vocal ver.)
<Blu-ray>
全国ツアー「メフィスト召喚」
[2023.07.03 Live at Zepp Haneda(TOKYO)]
ファウスト
火然ぇるミ毎
KING BITCH
BL
夜啼鶯
犬姫
メフィスト
【期間生産限定盤(CD only アニメ盤)】
価格:¥1,500(税込)
品番:AICL-4449
※7inchレコードサイズ アニメ絵柄描きおろし紙ジャケット仕様
購入はこちら
https://QueenBee.lnk.to/01_Normal
<CD>
M-1. 01
M-2. 02
M-3. 01 (anime size edit)
M-4. 01 (off vocal ver.)
●作品情報
TVアニメ『アンデッドアンラック』
毎週(金)深夜1:23~より放送中
MBS/TBS系全国28局ネット“スーパーアニメイズム”枠にて連続2クール放送開始
※放送日時は変更となる場合がございます。
配信情報
毎週(金)深夜2:00より順次配信中
アニメ放題、ABEMA、FOD、MBS動画イズム、クランクイン!ビデオ、J:COMオンデマンド、J:COMオンデマンド メガパック、スマートパスプレミアム、DMMTV、TELASA(見放題プラン)、TELASA(レンタル)、dアニメストア、dアニメストア ニコニコ支店、dアニメストア for Prime Video、ニコニコ、Netflix HAPPY!動画(スマートフォン専用)、バンダイチャンネル、ビデオマーケット(最終話配信開始タイミングより全話配信開始)、ビデックス、Hulu、Prime Video、Prime Video(レンタル)ふらっと動画、music.jp、milplus、milplus 見放題パックプライム、U-NEXT、Lemino(五十音順)
※配信開始日はサービスによって変動する場合がございます。予めご了承ください。
<INTRODUCTION>
くるよ、不運が。いいね!最高だ!!
触れた人々に不幸な事故をもたらす不運“アンラック”な少女・風子。
その特異な体質から一度は死を覚悟した風子の前に、絶対に死ねない不死の体を持つ“アンデッド”のアンディが現れる。
彼は風子の力で“本当の死”を得るため、彼女と行動を共にすることに。
しかし、アンディと風子のような異能の力を持つ【否定者】を狙う
謎の組織“ユニオン”が2人の前に現れる。
これは、二人が最高の死を見つけるお話。
【STAFF】
原作:戸塚慶文「アンデッドアンラック」(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:八瀬祐樹
シリーズ構成:蓜島岳斗
キャラクターデザイン・総作画監督:守岡英行
総作画監督:石本峻一、徳田夢之介
UMAデザイン・キーアニメーター:三輪和宏 メインアニメーター:大梶博之、佐藤浩一
美術監督:渡辺佳人 美術設定:黒沢守 色彩設計:水野愛子
撮影監督:サイトウタカオ CGディレクター:高野慎也 VFXスーパーバイザー:大橋遼
編集:廣瀬清志 音楽:末廣健一郎 音響監督:明田川仁
企画プロデュース:UNLIMITED PRODUCE by TMS
アニメーション制作:david production
【CAST】
アンディ:中村悠一
出雲風子:佳原萌枝
シェン:花江夏樹
ボイド:乃村健次
ジーナ:悠木碧
ジュイス:伊瀬茉莉也
ビリー:小山力也
タチアナ:釘宮理恵
トップ:岡本信彦
ニコ:遊佐浩二
アポカリプス:杉田智和 ほか
主題歌
OPテーマ:女王蜂「01」(Sony Music Labels)
EDテーマ:八木海莉「know me…」(Sony Music Labels)
●ライブ情報
女王蜂 全国ホールツアー2023-2024「十二次元+01」
【埼玉】
2023年11月17日(金)
会場:大宮ソニックシティ 大ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【北海道】
2023年11月24日(金)
会場:カナモトホール(札幌市民ホール)※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:マウントアライブ
【石川】
2023年12月1日(金)
会場:金沢市文化ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:キョードー北陸チケットセンター
【宮城】
2023年12月8日(金)
会場:東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:ジー・アイ・ピー
【神奈川】
2023年12月12日(火)
会場:神奈川県民ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【東京】
2024年1月14日(日)
会場:LINE CUBE SHIBUYA ※SOLD OUT
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【広島】
2024年1月18日(木)
会場:広島JMSアステールプラザ大ホール
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:夢番地(広島)
【香川】
2024年1月19日(金)
会場:レクザムホール(香川県県民ホール)・小ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:DUKE高松
【群馬】
2024年1月28日(日)
会場:高崎芸術劇場 大劇場
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【愛知】
2024年2月2日(金)
会場:日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:JAILHOUSE
【大阪】
2024年2月4日(日)
会場:オリックス劇場
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:YUMEBANCHI
【千葉】
2024年2月10日(土)
会場:市川市文化会館 大ホール
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【新潟】
2024年2月12日(月・祝)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:キョードー北陸チケットセンター
【京都】
2024年2月15日(木)
会場:ロームシアター京都メインホール
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:YUMEBANCHI
【福岡】
2024年2月23日(金・祝)
会場:福岡サンパレスホール
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:キョードー西日本
料金:7,800円(税込/全席指定)
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
<追加公演>
2024年3月1日(金)
会場:東京国際フォーラム ホールA
時間:18:00 / 19:00
料金:7,800円(税込 / 全席指定)
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
※チケットおひとりさま4枚まで。紙チケット・電子チケット併用(同行者登録なし)
発売日:1/27(土)
問い合わせ先:DISK GARAGE(https://info.diskgarage.com/)
・女王蜂 単独公演「アヴちゃん聖誕祭2023 ~DEVIL GAL~」
※SOLD OUT
2023年12月25日(月)
会場:Zepp DiverCity(TOKYO)
時間:18:00 / 19:00
料金:6800円(税込・別途要ドリンク代)
※1Fスタンディング/2F指定席
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
発売日:11/11(土)10:00
問い合わせ先:DISK GARAGE
(C) 戸塚慶文/集英社・アンデッドアンラック製作委員会
関連リンク
女王蜂
公式サイト
http://www.ziyoou-vachi.com/
公式X
https://twitter.com/qb_announce
アニメ『アンデッドアンラック』公式サイト
https://undead-unluck.net/
“死”に真っ向から抗うような強靭なビートとギターサウンドに彩られた本作は、どのようにしてこの世に生まれたのか。そして女王蜂が転生を繰り返しながら、胸ぐらを掴んで貫く真意をアヴちゃんに語ってもらった。
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
「絶対に女王蜂だ」という熱量をぶつけてきてくれた
――今年リリースの「メフィスト」に続いて、今回もお話をお伺いするのですが、実は「メフィスト」のインタビューのときにぁゔちさんは「MYSTREIOUS」(『後宮の烏』OPテーマ)、「バイオレンス」(『チェンソーマン』EDテーマ)、「メフィスト」(『【推しの子】」EDテーマ)を“魔の三部作”と呼んでいました。インタビュー上ではカットしましたが、それが“魔の三部作”ではなく、実は1曲加えて“魔の四部作”だった、というお話がありました。その1曲というのが、今回の……。
アヴちゃん そうなんです、「01」です。まさに昨年の『後宮の烏』のお話からここ1年くらいのリリース曲を、ギュッとまとめた制作期間で準備していました。
――短い期間で制作が続いていたなかで、今回の「01」の制作に入るときのアヴちゃんはどんなテンションだったのかなと。
アヴちゃん 『後宮の烏』のお話をいただいたときも、『チェンソーマン』のお話をいただいたときも、もちろん『【推しの子】』のときも本当に嬉しかったんですけど、今回『アンデッドアンラック』のお話をいただいたときは、「えっ、いいのかしら?」っていう。作品自体、以前からコミックスの表紙や扉絵がすごく気になっていて、2巻まで読んでいたんです。そこからちょうど色んな作品の制作も重なりあまり追えていなかったときもあったんですけど、実際にお話をいただいたときは、「少年ジャンプ」の少年性というか疾走感に対して、女王蜂に白羽の矢が立つその心とはなんなんだろう?というところにまず興味があって。それで最初に打ち合わせをさせていただいたときに、『アンデッドアンラック』原作者戸塚(慶文)さんの編集者の方が女王蜂のファンで、「アニメ化するなら絶対に女王蜂さんにやってもらいたいと思っていた」とお話をしていただいたんです。
――最初は作品の楽曲ということに、そこまでイメージが湧いていなかった?
アヴちゃん 正直、この『アンデッドアンラック』の血がたくさん出るところや、人の生き死にがすごく丁寧に描かれているところに女王蜂は絶対にハマるなと思いながらも、自分自身がお客さんとして読んだときに、この作品で自分の曲が主題歌を飾っているかというと、そこにインスピレーションはなかったというか。ただ、そこでファンの方からの白羽の矢がたったというのは、とても嬉しかったです。そして、それがどういう気持ちなのかという部分を聞いていくにつれて、本当に私たちのコアな曲が好きで、「その曲出る!?この人、めっちゃ女王蜂のこと好きやん!」って感じたときには、「01」というタイトルで曲を書こうという方針になっていました。この作品に自分たちが挑むとしたら、数字のタイトルの曲で、ギターサウンドで……ということは決まった状態でしたね。
――他者からの言葉で、この作品に対する女王蜂としての視界が一気に開かれたというか。
アヴちゃん 言い方がすごくアレなんですけど、アニメのタイアップが続いているアーティストっているじゃないですか。その一組として見られることに対して覚悟は決まってるけど、私たちは中身がパンパンに詰まっていて、アニメから一歩足が出ていざライヴとなっても、とても強い曲を書いてきた自負があるんです。そんな私にとっては、今回本当にファンの方が「絶対に女王蜂だ」と思ってくれて、その熱量をぶつけてきてくれたという事実に対して、「やっていればこんなときが来るんだな」って思ったというか。
――『【推しの子】』のときも横槍メンゴ先生がそうでしたし、いわゆる女王蜂に魅せられた人たちが内部にいて、アニメ作品に「女王蜂で」という熱量が続いている。それが今この1年間に続けて噴出したというのは興味深いですね。そしてそこから「01」というワードが導き出された。
アヴちゃん 言いたいことがずっとあるし、言わなきゃいけないこともあるので、書くということに対しては「終わらない、止まらない」と強く感じながら生きていて。
「01」というタイトルを名付けたタイミングではオーディション番組(「0年0組 -アヴちゃんの教室-」)もまだ始まっていなくて、後々になってなんだかタイトルが色々な場面で絡んでくるなあくらいに思っていたんです。この前パリコレを歩きにフランス行ってきたんですけど、フランスのホテルでぼーってしていたときに、「1って(フランス語で)“un(アン)”じゃん、『アンデッドアンラック』の“アン”で1だったのかな……おお!」みたいな出来事がありました。びっくりしましたね。
――過去のインタビューでも、曲が生まれる過程で日常とのリンクが指摘されてきましたが、すごく不思議な出来事といいますか。
アヴちゃん 面白いですよね。自分としては、「書いたぞ、やった」という部分と、まだよくわからない部分が両方存在していて。出したは出したけれど、そこの裏付けのようなところは後々少しずつ自分のなかでもわかってくる感じ。話は変わってしまうんですけど、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」という作品にお呼ばれして曲を書いて、ファイルーズあいさんに歌っていただいたんです(邪答院仄仄「おままごと」)。私としては1人を追い詰めれたらいいかなっていう歌詞を書いたんですけど、蓋を開けてみるとまず3人追い詰めてて、もっと開けてみると登場人物全員に喧嘩を売ってたっていうことがわかって。「わかってて書いたでしょ?」と言われたけど、全然そんなつもりはなかったんです。全部わかっててやってる人だと絶対思われれば思われる程、実際は自覚的なことのほうが少ないと思います。
「生き死に」を歌うときのボーカル
――改めてお伺いしたいのが、曲を作る段階でタイトルのほかに、ギターが入った疾走感のあるサウンドというのは想定されていたわけですよね。
アヴちゃん はい。この1年間でアニメの主題歌として自分たちの作品が出ていくなかで、4作重なったときに、4作とも少しでも似ていたらそれは違うし、同じ人から生まれているけれど全部違わないといけないと思う。でも帰ってくるところは一緒でありたいという気持ちがあって、その曲たちを紐解いてみると、「舐めんな、ざけんな」ということしか歌っていないと思うんですよ。「それをどう伝えていくか?」というところに、美しい表現にしたものもあれば、すごくえげつないところまで深堀りしたものもあるし、要は“転生していく”ということなのかしら。そのうえで今回転生するなら、必要な転生は「疾走感」だったのかなと思います。
――なるほど。まず疾走感、そしてギターサウンドというものが出てきた。
アヴちゃん 普段はうちのギタリストのひばりくんが弾いてるんですけど、今回は私がバッキングギターを弾いていて。それで、レコーディング中に思いっきり弾いていたら弦が切れたんです。4弦の、結構太めの弦が切れちゃって、普通弦が切れたら止めるんですけど、「えっ、なんかこれよくない?」と思って、切れてもそのまま弾いていて。あとで聴いてみると、途中からチューニングも甘いけど、それも良い音色が響いていて、録り終わったあとに、「これでいい」じゃなくて「これがいいね」みたいな。切れてまでやるっていうことが、それこそここで話して初めて皆さんに伝わることかもしれないけど、切実なものを生んでいるよねという話になり、このテイクをそのまま生かすことになりました。
――ギターも最初はクリーンなアルペジオからどんどん厚みが増していく。それに応じて疾走感があるけどドラムのデカさなどビートも強くなっていく……という、1つ1つの音の選択がしっかり成されているように感じます。
アヴちゃん そうですね、嬉しい。私たちが疾走感を出すときに一番気を付けないといけないところだと思っているんですが、それは「若さ」だけではない、ということ。やっぱりバンドが担当するからこその疾走感ってある程度決まってきてしまうと思っていて、一生懸命やっているんだけど、どうしてもキュッとしちゃうというか、やればやるほど収まりが良くなってしまう。なので、今回選んだ音というのはサウンドを大きくするために選んだ手段なのかなと思います。
――少年性のある疾走感ではあるけれど、成熟したビッグなサウンドでもあるという。一方で、歌詞においては“死”というワードが登場します。そこは作品の世界観や、(出雲)風子とアンディから想起したものだったんですか?
アヴちゃん わたしは“死”って、生きていて常に感じていて。ここで“「死んだらどうなる?」”って書いているのは、死後の世界ってどうなるんだろうなというよりは、今死んで何がなくなるんだろうか、何ができなくなるんだろうか、私はどんな手を繋いできたんだろうかというのが全部わかる瞬間のことで、それが“死”だと思うんですよね。“できなかった”が最後に残るのはあまりにも嫌なので、私はしぶとく生きてかわいいおばあちゃんとして、「最後お葬式にこんなにいっぱい来てくれんのアゲー」と思いながら燃やされて終わるっていうのが希望みたいなところがあるんですけど。作品世界での死の扱い方って、そういった美しい死ももちろんあったけれども、「まだできたのにな」っていう、バトンを渡し切れなかった死みたいなところがある。
みんなで手を繋げばできたはずなんだけどな……っていうことがどんどんできなくなってくるっていうことが“死”なのかなって、原作を読んでいて思って。
――なるほど。
アヴちゃん 「死にたい」とか「死ねばいいのに」って、どこか他力本願な気がするんですよね。私は「殺すぞ」って思ってしまう。どこまでも能動的に「自分である」ということを思っている人間にとって、この作品世界にある死の重きの置き方っていうのはほかの作品にはない何かを感じていて。すごくお洒落にするのか、それともお洒落からは少し離れるけれど実直にするのか、と悩んだ末に後者を表現しました。
――その実直さが神に抗うような力強さにあるわけですね。
アヴちゃん そうですね、一生抗うというか。その辺りを描いてオープニングに持っていくというのは、恐らく原作サイドが求めていた要素の1つでもあったのだと思います。本来、こんな素晴らしい機会をいただいたら薄まったほうが楽なのかも、とも思うんです。でも、私はそれをダメだと思う。自分がキャラクターとしてではなく物を作る人間として、その作品に対して何ができるかと考えたときに、なぞるだけではいけないし、良いように言葉を取って、作者の方やファンが喜んでくれているようなくすぐり方ができて終わりじゃ足りない。
もっと地獄が見たいし、今回その戦いを許してくれたことがすごく嬉しいです。
――ボーカルの食ってかかる感じも容赦ないですよね。
アヴちゃん ね、怖いことしてるなって思います(笑)。
――アヴちゃんのボーカルもAメロからずっと強くて太いテンションのまま進んでいきますよね。
アヴちゃん このサウンドで生命力のないボーカルを乗っけるんだったら、やらない方がマシだなって思いました。歌詞に引っ張られて、そういうボーカリゼーションになったんだと思うんですけど、やっぱりこの生き死にを歌うときのボーカルという概念はあるんじゃないかなって。
――この世界観でそういう歌を選択されたと。
アヴちゃん すごく強いけど、高さにいきたくなかったんですよね。「メフィスト」とか、私たちの今までのアーカイブでそういうものをやってきたこともあるんですけど、実直さを描くのであればその表現だとなにかが薄くなるし、この歌詞は上から言われても全然響かないよなと思って。いわゆる「すごいボーカル」っていうものが前提にあると、自分の話にならないというか、「アヴちゃん、神様だ」で終わっちゃう。今回神様は敵なので、自分は絶対に神様になっちゃダメだ!と思って。なので、抗う側としてのボーカリゼーションですね。
――まさに今回は下から上に、サビ直前の“踏み出した01”のあたりの踏み込み方もそうですよね。
アヴちゃん そうですね。本当に深いところからグッと。
「アニメ」だけではできなかったし、「曲」だけでも描けないものになっていった
――そんな「01」がアニメ第1話から流れていますが、これがおよそ1分半に綺麗に収まったのもすごいなと。女王蜂の過去の楽曲もそうですが、しっかり展開も見せながら、いわゆるアニソンのフォーマットにきちっとハマる丁寧さも感じています。
アヴちゃん 嬉しい!1分半の中で何をするかというのは、すこしずつやり方もなんとなくわかってきた部分もあるんですけど、でも私たちもチャレンジじゃないといけないし、そこで生まれ変わっていいよっていうすごく大きな機会をいただいているんですよね。ただ挑戦とやりたいことだけをこなしても仕方がない、丁寧だと言ってくださったのは本当にその通りだと思います。本当にめちゃくちゃ作品を読み込むので。でもキャラクターが言っているセリフとかは、使いたくなくて。そういうものであれば、この作品のファンやシンパでとどまってしまうと思うんですよね。でも、そういう形ではないものを言葉にして、音にする、というのが自分の仕事かなと思って。
――それで映像と合わせてこの楽曲を聴いた人たち、特に原作ファンの方からの賞賛の声が多いというのも、狙いをまったく外していないというか。
アヴちゃん ほんまや!エイム超強い(笑)。嬉しいですし、ありがたいです。私がウケを狙っちゃダメだし、そこを超越しないといけないって突っ張ってきて良かったなって思います。「女王蜂が担当したらやべえ曲が出来上がるぜ」っていう信頼というか…安定も安心もいらない、信じて頼ってくれたらそれが嬉しいから。今回一番嬉しかったのは、アニメだけではできなかったし、曲だけでもできなかったものになっていたこと。映像も、原作からアニメになって、彩度が高くてカラフルな世界観で、ちょっとエッチでアクションぶっちぎりで、繊細な部分はすごく繊細。そのなかでこのOPテーマ曲が背伸びをするわけではなく、ちゃんとダークに聴こえたというのはちょっと衝撃でした。これは本当に曲のことを大事にしてくれてるな、と感じて嬉しかったです。
――そしてもう1曲、「02」という曲が収録されています。「01」に対する「02」というタイトルも含めて、イメージされたものはなんでしたか?
アヴちゃん 実は、先に「02」という曲を書くぞってずっと思っていたんです。そこに今回『アンデッドアンラック』のお話が来たときに「01」というタイトルが思い浮かんで。やりたいこととしては先に「02」があったんですけど、モチーフはエヴァ弐号機です。
――『エヴァンゲリオン』ですか?
アヴちゃん はい。だから“負けてらんないのよあんたたちに”というのは、(弐号機パイロットの)アスカのセリフです。『エヴァ』でいうと02、弐号機が一番好きで、あんな魔改造されてまでぐちゃぐちゃになっても戦かっているのを観ると涙が出るし、こうありたいなってすごく思っているんです。私は、多分自分の体のことを02だと思っているんですよ。アスカほどじゃないけど、負けてらんないっていうか、乙女心の在り方というか。あと、歌詞がブチ切れてて少し怖いでしょ(笑)。
――確かに怖いですが、今『エヴァ』と言われて思い浮かんだのは、「旧劇場版」のアスカでした。中盤の“お嬢さんお入んなさい”の辺りの怖さというのも……。
アヴちゃん そう、鳥葬のシーンですね。アスカだけじゃなくて、かませ犬になっちゃった頑張り屋さんな女の子たち。女の子だけじゃないけど、八つ裂きにされてでも自分の命を生きた意味をちゃんと立って縋り付いたキャラクターを見ると涙が出ちゃうんです。私が好きな作品にはそういう子たちがいて、私はこの子たちへの気持ちを描きたいってずっと思っていました。
――それがこのタイミングで描けたと。
アヴちゃん 「02」は女王蜂の中でも「すごいのがきたね」というか、色んな曲があるなかでずっと「02」という曲を書きたいと約9年くらい思っていたので、それがやっと出せたというか。
――確かに溜め込んだぶん、ジャンル的にも色んなものが入った仕上がりになっている。「01」もそうですが、これをライブで聴いたらどうなるのかなと。
アヴちゃん もうね、みんな逃げられないと思います。“お嬢さん”って縄跳び始まっちゃうから!
――一度縄の中に入ってしまえば抜け出せない。それが11月から始まる“女王蜂 全国ホールツアー2023-2024『十二次元+01』”で体験できるのでしょうか。
アヴちゃん 『十二次元』というアルバムを出して、そのツアーをずっとやりたかったんですよね。そして、プラス「01」という楽曲が出来た。『十二次元』に「01」を足すと13で、13は悪魔の数字なので、「MYSTERIOUS」「バイオレンス」「メフィスト」に繋がる。そういうものも総括したライブになる、という意味でも“+01”なんです。
――なるほど!
アヴちゃん ツアーではとんでもないものを用意するし、めちゃくちゃわかるけどわかっちゃ危険かも、っていうツアーにしたいです。もちろんエンターテインメントの部分もあるんですけど、1本のライブを通して「恐ろしいもの」を伝えたいなと。
――我々としてはここ1年の女王蜂の動きがどう総括されるのかという興味もありますし、ツアーの先の2024年の女王蜂というのも気になりますね。
アヴちゃん 来年は結成15周年。でも、まだまだ全然フレッシュですよね? 「このギャルサー案外老舗じゃん!」って(笑)。結成して5年くらいですよ、って言われてもおかしくないくらいずっと本人たちからしたらフレッシュなので。
――今日のお話の中で“転生”というワードが出てきましたが、女王蜂はまさに転生を繰り返して新しい体を得て、フレッシュであり続けているのだなと。
アヴちゃん このバンドの宿命ですね。同じことをしないのもそうかもしれないし、最近は本当に転生をすごく感じるし。“これが最後と決めました”って言っちゃう自分としては、この人生で全部やって終わりたいっていう気持ちがすごく強いんですけど、バンドとしては先が決まってるわけですよね。でも一本一本に命を懸けて、一所懸命にというところはもちろんあるんですけど、長く爆発し続けることができているのは奇跡だと思うので、細く長くではなく太く長くやるためには生まれ変わらないといけなかった、ずっと同じ体ではいられないから。それこそ弐号機根性ですよね……って、すぐ『エヴァ』の話しちゃう(笑)。
●配信情報
女王蜂
「01」
配信中
配信リンクはこちら
https://QueenBee.lnk.to/01_Digital
■mora
通常/配信リンクはこちら
ハイレゾ/配信リンクはこちら
●リリース情報
TVアニメ『アンデッドアンラック』OPテーマ
女王蜂
「01」
発売中
【初回生産限定盤(CD+Blu-ray)】
価格:¥3,000(税込)
品番:AICL-4447~4448
※7inchレコードサイズ紙ジャケット仕様
購入はこちら
https://QueenBee.lnk.to/01_Limited
<CD>
M-1. 01
M-2. 02
M-3. 01 (off vocal ver.)
M-4. 02 (off vocal ver.)
<Blu-ray>
全国ツアー「メフィスト召喚」
[2023.07.03 Live at Zepp Haneda(TOKYO)]
ファウスト
火然ぇるミ毎
KING BITCH
BL
夜啼鶯
犬姫
メフィスト
【期間生産限定盤(CD only アニメ盤)】
価格:¥1,500(税込)
品番:AICL-4449
※7inchレコードサイズ アニメ絵柄描きおろし紙ジャケット仕様
購入はこちら
https://QueenBee.lnk.to/01_Normal
<CD>
M-1. 01
M-2. 02
M-3. 01 (anime size edit)
M-4. 01 (off vocal ver.)
●作品情報
TVアニメ『アンデッドアンラック』
毎週(金)深夜1:23~より放送中
MBS/TBS系全国28局ネット“スーパーアニメイズム”枠にて連続2クール放送開始
※放送日時は変更となる場合がございます。
配信情報
毎週(金)深夜2:00より順次配信中
アニメ放題、ABEMA、FOD、MBS動画イズム、クランクイン!ビデオ、J:COMオンデマンド、J:COMオンデマンド メガパック、スマートパスプレミアム、DMMTV、TELASA(見放題プラン)、TELASA(レンタル)、dアニメストア、dアニメストア ニコニコ支店、dアニメストア for Prime Video、ニコニコ、Netflix HAPPY!動画(スマートフォン専用)、バンダイチャンネル、ビデオマーケット(最終話配信開始タイミングより全話配信開始)、ビデックス、Hulu、Prime Video、Prime Video(レンタル)ふらっと動画、music.jp、milplus、milplus 見放題パックプライム、U-NEXT、Lemino(五十音順)
※配信開始日はサービスによって変動する場合がございます。予めご了承ください。
<INTRODUCTION>
くるよ、不運が。いいね!最高だ!!
触れた人々に不幸な事故をもたらす不運“アンラック”な少女・風子。
その特異な体質から一度は死を覚悟した風子の前に、絶対に死ねない不死の体を持つ“アンデッド”のアンディが現れる。
彼は風子の力で“本当の死”を得るため、彼女と行動を共にすることに。
しかし、アンディと風子のような異能の力を持つ【否定者】を狙う
謎の組織“ユニオン”が2人の前に現れる。
これは、二人が最高の死を見つけるお話。
【STAFF】
原作:戸塚慶文「アンデッドアンラック」(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:八瀬祐樹
シリーズ構成:蓜島岳斗
キャラクターデザイン・総作画監督:守岡英行
総作画監督:石本峻一、徳田夢之介
UMAデザイン・キーアニメーター:三輪和宏 メインアニメーター:大梶博之、佐藤浩一
美術監督:渡辺佳人 美術設定:黒沢守 色彩設計:水野愛子
撮影監督:サイトウタカオ CGディレクター:高野慎也 VFXスーパーバイザー:大橋遼
編集:廣瀬清志 音楽:末廣健一郎 音響監督:明田川仁
企画プロデュース:UNLIMITED PRODUCE by TMS
アニメーション制作:david production
【CAST】
アンディ:中村悠一
出雲風子:佳原萌枝
シェン:花江夏樹
ボイド:乃村健次
ジーナ:悠木碧
ジュイス:伊瀬茉莉也
ビリー:小山力也
タチアナ:釘宮理恵
トップ:岡本信彦
ニコ:遊佐浩二
アポカリプス:杉田智和 ほか
主題歌
OPテーマ:女王蜂「01」(Sony Music Labels)
EDテーマ:八木海莉「know me…」(Sony Music Labels)
●ライブ情報
女王蜂 全国ホールツアー2023-2024「十二次元+01」
【埼玉】
2023年11月17日(金)
会場:大宮ソニックシティ 大ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【北海道】
2023年11月24日(金)
会場:カナモトホール(札幌市民ホール)※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:マウントアライブ
【石川】
2023年12月1日(金)
会場:金沢市文化ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:キョードー北陸チケットセンター
【宮城】
2023年12月8日(金)
会場:東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:ジー・アイ・ピー
【神奈川】
2023年12月12日(火)
会場:神奈川県民ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【東京】
2024年1月14日(日)
会場:LINE CUBE SHIBUYA ※SOLD OUT
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【広島】
2024年1月18日(木)
会場:広島JMSアステールプラザ大ホール
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:夢番地(広島)
【香川】
2024年1月19日(金)
会場:レクザムホール(香川県県民ホール)・小ホール ※SOLD OUT
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:DUKE高松
【群馬】
2024年1月28日(日)
会場:高崎芸術劇場 大劇場
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【愛知】
2024年2月2日(金)
会場:日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:JAILHOUSE
【大阪】
2024年2月4日(日)
会場:オリックス劇場
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:YUMEBANCHI
【千葉】
2024年2月10日(土)
会場:市川市文化会館 大ホール
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:DISK GARAGE
【新潟】
2024年2月12日(月・祝)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:キョードー北陸チケットセンター
【京都】
2024年2月15日(木)
会場:ロームシアター京都メインホール
時間:開場18:00 / 開演19:00
問い合わせ:YUMEBANCHI
【福岡】
2024年2月23日(金・祝)
会場:福岡サンパレスホール
時間:開場17:00 / 開演18:00
問い合わせ:キョードー西日本
料金:7,800円(税込/全席指定)
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
<追加公演>
2024年3月1日(金)
会場:東京国際フォーラム ホールA
時間:18:00 / 19:00
料金:7,800円(税込 / 全席指定)
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
※チケットおひとりさま4枚まで。紙チケット・電子チケット併用(同行者登録なし)
発売日:1/27(土)
問い合わせ先:DISK GARAGE(https://info.diskgarage.com/)
・女王蜂 単独公演「アヴちゃん聖誕祭2023 ~DEVIL GAL~」
※SOLD OUT
2023年12月25日(月)
会場:Zepp DiverCity(TOKYO)
時間:18:00 / 19:00
料金:6800円(税込・別途要ドリンク代)
※1Fスタンディング/2F指定席
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
発売日:11/11(土)10:00
問い合わせ先:DISK GARAGE
(C) 戸塚慶文/集英社・アンデッドアンラック製作委員会
関連リンク
女王蜂
公式サイト
http://www.ziyoou-vachi.com/
公式X
https://twitter.com/qb_announce
アニメ『アンデッドアンラック』公式サイト
https://undead-unluck.net/
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