XAIと鈴木このみ、唯一無二の歌声を持つ2人のシンガーを擁するラウドロックユニット、She is Legend。彼女たちの“伝説”の始まりを告げる初のライブツアー「She is Legend Live Tour 2023 “Extreme Flag”」のファイナル公演が、1月21日、東京・豊洲PITで開催された。


ドラマチックRPG「ヘブンバーンズレッド」(以下、へブバン)において誕生し、麻枝 准が全楽曲の作詞・作曲・プロデュースを手がける本ユニット。2023年にライブ活動を活発化させ、7月には“リスアニ!LIVE SPECIAL EDITIONナツヤスミ”に出演、9月からは本ツアーで全国9都市を巡り、各地のライブハウスを熱狂させた。そのフィナーレを飾る本公演、会場に駆け付けた約3,000人のファンと、配信を通じて観ていたファンを前に、この日の2人は無敵のステージを見せてくれた。

TEXT BY 北野 創
PHOTOGRAPHY BY
Takashi Konuma

She is Legendがみんなにとっての相棒のような存在になれるように
会場はオールスタンディングで満杯、始まる前から異様な熱気に包まれており、いかにShe is Legendが求められているのかが肌でも実感できるほど。やがて照明が暗転すると、ついにライブがスタート。まずはライトによって赤々と染まったステージに、バンドメンバーが1人ずつ登壇してスタンバイし前奏を奏で始めると、大きなフラッグを持ったXAIと鈴木このみが登場。「豊洲PIT、盛り上がる準備はできていますか?」(XAI)、「私たちにとって、これが初めてのツアーファイナルです。一緒に迎えてくれますか?」(鈴木)と呼び掛けて、客席から大きな歓声を引き出す。会場全体が気合いを入れたところで、彼女たちが1曲目に披露したのは「Dance! Dance! Dance!」。疾走感とタフさを兼ね備えたライブの鉄板曲だ。She is Legendの最大の特色といえばツインボーカル。2人のヒロイックな歌声が相乗効果を生んで、会場のボルテージは初っ端から最高潮に達する。


そしてイントロが奏でられた瞬間に客席が熱く沸いた「Burn My Soul」、冒頭の“Wow Wow”のパートから大合唱が巻き起こった「War Alive~時にはやぶれかぶれに~」と定番曲を畳みかけ、後者の間奏で2人は羽織っていたジャケットを脱ぎ捨てて、さらに熱く迫る。その後のMCで満員御礼の会場を見渡して「すごすぎ!」と喜ぶ2人。「ここからもっともっと盛り上がっていける曲をやりますか」(XAI)と告げると、「Muramasa Blade!」を披露。「セイ!ハ!」という声に合わせて正拳突きのようなアクションを行うこの楽曲、客席からの声と2人の動きがシンクロして一体感が生み出されていく。

ラストは「ハ!」とポージングしてきめると、続いてセンチメンタルなミディアムナンバー「過眠症」へ。サビでのエモーショナルな歌い口や、リバーブが強めにかかったギターサウンドが、ノスタルジックな気持ちを呼び起こしてくれる。かと思えば、ゴリゴリのラウドロック「オーバーキル」を投下して、会場を熱狂の渦に。さらに、感情が激しく波打つようにテンポや曲調が変化する「シガチョコ」、起伏の激しいなシンセサウンドや2人のワチャワチャした絡み合い(とネコっぽい振付)が観る者のテンションも上げてくれる「Thank you for playing~あなたに出会えてよかった~」と、起伏に富んだ楽曲を連発。乱高下するサウンドと歌の波状攻撃で感情を大いに揺さぶってくれた。

歌い終えて「本当にあなたに出会えて良かった気持ちでいます!」と笑顔を見せる%E
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