DAY2には春日未来役の山崎はるか、最上静香役の田所あずさ、伊吹翼役のMachico、田中琴葉役の種田梨沙、島原エレナ役の角元明日香、佐竹美奈子役の大関英里、所恵美役の藤井ゆきよ、徳川まつり役の諏訪彩花、箱崎星梨花役の麻倉もも、野々原茜役の小笠原早紀、望月杏奈役の夏川椎菜、ロコ役の中村温姫、七尾百合子役の伊藤美来、高山紗代子役の駒形友梨、松田亜利沙役の村川梨衣、高坂海美役の上田麗奈、中谷育役の原嶋あかり、天空橋朋花役の小岩井ことり、エミリー スチュアート役の郁原ゆう、北沢志保役の雨宮天、舞浜歩役の戸田めぐみ、木下ひなた役の田村奈央、矢吹可奈役の木戸衣吹、横山奈緒役の渡部優衣、二階堂千鶴役の野村香菜子、馬場このみ役の髙橋ミナミ、大神環役の稲川英里、豊川風花役の末柄里恵、宮尾美也役の桐谷蝶々、福田のり子役の浜崎奈々、真壁瑞希役の阿部里果、篠宮可憐役の近藤唯、百瀬莉緒役の山口立花子、永吉昴役の斉藤佑圭、北上麗花役の平山笑美、周防桃子役の渡部恵子、ジュリア役の愛美、白石紬役の南早紀、桜守歌織役の香里有佐、以上全39名のシアターアイドルが全員出演した。
TEXT BY 中里キリ
ミリオンスターズ(シアター組)は2013年にアイドル37名でスタート。2017年6月のアプリ「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」サービスインに際して白石紬と桜守歌織が追加され、全39名になった。2人が追加される前、「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!」DAY3にキャスト36名が参加したことはあったが、現行全キャストが同日に集うのは有史以来はじめての出来事だ。いつも以上に熱の入った青羽美咲の前説と諸注意を経て、「アイドルのみんなと一緒に、最高の千秋楽を作りましょう!」との力強い開演宣言とともに、開演ブザーが鳴り響いた。
正真正銘ツアーファイナルの一曲目は、ミリオンスターズ全員による「Rat A Tat!!!」でスタート。TVアニメ「アイドルマスター ミリオンライブ!」のオーディションシーンで描かれた、みんなが夢想した39人での「Rat A Tat!!!」が現実の光景になった。誰一人同じもののない個別衣装を身にまとった39人が立ち並ぶ姿は壮観で、やはりDAY2から参加のメンバーに自然に目が行く。本当によく、誰一人欠けることなくこの日を迎えてくれたと思う。DAY1ではラストソングとしてのムーブが多めだったこともあり、きっちりダンスありの正調バージョンはDAY2が初めて。間奏では山崎が「伝説の千秋楽にしましょうね!」と力強く右手を突き上げた。合唱のパートでは「Rat A Tat!!!」のテンションが限界突破。ソロの歌い継ぎでは、やはりこの曲にはアニメにおけるはじまりのふたりの片翼である田所と最上静香の存在が必要だと感じた。
挨拶を挟んで、本編オープニングを飾ったのは、種田梨沙、中村温姫、野村香菜子、桐谷蝶々、渡部恵子による「サウンド・オブ・ビギニング」。歌唱オリジナルメンバーだ。「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!」に参加できなかった37人目のピース、種田梨沙がセンターを務める楽曲だ。種田は髪型を含めた琴葉のビジュアル再現度がとても高く、「みんな、始まるよ!」と音頭を取ってパフォーマンスはスタート。歌い出しの“ねえ なにが始まるだろう 予想できたことないね”のフレーズがライブに臨むこちらの心情に重なるようで微笑んでしまう。新しい世界に飛び込むワクワクときらめきが、10年のその先に向かおうとするアイドルたちと重なるようだった。
大関英里、夏川椎菜、小岩井ことり、雨宮天のTeam1stは「Star Impression」を披露。39人が揃ったライブだからこそ、アニメでバトンをつないだ8つのチームが順番に登場する王道の組み立てだ。もちろん、当然オリメンフルメンバーである。初めて4人が揃って感じたのは、フォーメーションダンスのバリエーションが豊かな楽曲だということ。大関と雨宮のダブルフロントを基本に、立ち位置を入れ替えながらパフォーマンスを繰り広げる。青い閃光に照らされながら、疾走感のある歌声が空間を切り裂いていく。
諏訪彩花は「フェスタ・イルミネーション」を歌唱。アニメ「ミリオンライブ!」のこけら落としライブ、そして現実の「THE IDOLM@STER MILLION LIVE 1st LIVE HAPPY☆PERFORM@NCE!」を思い出すソロトップバッターで、「フェスタの開演!」の台詞がこの上なくぴったりくるタイミングだ。円形ステージで歌い踊る諏訪の姿と空気はまつり姫そのもの。「みんなで!」の呼び込みに大コールが応えていくとあざやかに「ありがと!」。キラキラのパワーに満ちたステージをやりきった諏訪は、MCでとても緊張したことを明かすと、「皆さんのコールアンドレスポンスがすっごく嬉しかったです!」と感謝を伝えていた。
角元明日香は「ファンタジスタ・カーニバル」を披露。祭りつながりで登場すると、「せーのっいぇーい!!」の全力の掛け声とともに、彼女のエネルギーと存在が会場全体を満たしていく。軽快なステップを笑顔のまま踊る姿はエレナを彷彿とさせる躍動感だ。間奏もファンサービスと全力のダンスで盛り上げると、「行くよー!」とさらに一段ギアを上げたパフォーマンスで駆け抜けていった。
戸田めぐみは「ユニゾン☆ビート」を歌唱。戸田の久々の登場に、会場の期待感が爆発的に高まっていくのが感じられる。ステージに駆け出した戸田は高いテンションで会場の空気を引っ張り上げると、ダンサブルなパフォーマンスで限界を超えていく。ヘッドセット仕様に、この曲はダンスで魅せるという明確な意志が感じられる。腰の不調を心配していたプロデューサーも多いだけに、よくぞここまで仕上げてくれたという感動が大きい。コールと一体になるサビでは、最高の音響と横ノリのプロデューサーたちが共に寄り添っていった。本当に楽しくハッピーな空間だった。MCで戸田は「ただいま戻りました、みなさんお待たせしました」と挨拶すると、同曲は「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 2ndLIVE ENJOY H@RMONY!!」以来の披露であることを明かし、「お待たせした分舞浜歩に近づいてステージに立ちたかった」と語っていた。
香里有佐は「MUSIC JOURNEY」を歌唱。ムードたっぷりのハミングから、歌い出す口元には彼女らしい笑顔が浮かぶ。安定感のある歌唱と五線譜の上で躍動するようなリズムが印象的だ。心から音と歌を楽しんでいることが伝わってきて、まさに世界中に響かせる歌声だった。
アニメ「ミリオンライブ!」よりTeam2ndの上田麗奈、浜崎奈々、阿部里果、近藤唯、山口立花子は「海風とカスタネット」をフルメンバーで披露。波音と青い揺らめく光が空間を満たし、ステージは夏の砂浜に変わる。同曲初歌唱のセンター・上田麗奈の歌い出しの笑顔が眩しすぎる。近藤が「プロデューサーさん、声聞かせて下さい!」と可憐の精一杯の勇気を表現すると、会場のプロデューサーたちも割れんばかりの歓声で応える。上田は「この想い、みんなでつなげていきましょう!」と宣言。アニメの、そして「ミリオンライブ!」がこれまで見せてきた“つなぐ”コンセプトを体現していた。MCでは浜崎が5人がようやく揃って歌えたことを力強く喜んでいて、自分のことよりも他のメンバーの気持ちを伝えようとしているのが印象的だった。
アニメ「ミリオンライブ!」よりTeam3rdの種田梨沙、藤井ゆきよ、伊藤美来、稲川英里、末柄里恵は「オレンジノキオク」をフルメンバーで歌唱した。ライブでは正真正銘の初披露で、それぞれの想いを込めた歌を雰囲気たっぷりに響かせていく。しっとりとした曲調の中で、環(稲川)のちょっと幼い歌声に胸がぎゅっとなる。5人それぞれが主役で、それを真ん中で“支える”のが琴葉のステージの引っ張り方なのかなと感じた。
山崎はるか、田所あずさ、Machicoの「ABSOLUTE RUN!!!」はライブのクライマックスでも映える楽曲で、序盤戦に持ってきたことに驚く。切り札を初手に切ってきた感じだ。歌い出しは3人がアイドルの楽しさを口々に確かめ合うのだが、それを言い出すのが静香(田所)なのがなんとも良かった。私はここにいる、と青春の輝きと絆を光に変える楽曲を体現するような眩しいパフォーマンスだった。Machicoと田所がステージに座り込むようにカメラをのぞき込むアングルがとてもキュートで印象に残った。今回の披露は会心の出来だったようで、Machicoは「自分たちが入れこみたいものを全てやって成功した」と誇らしげだった。
続くブロックはアニメ「ミリオンライブ!」よりTeam4thの中村温姫、村川梨衣、渡部優衣、野村香菜子、髙橋ミナミ、渡部恵子の「catch my feeling」でスタート。80年代感の漂うサウンドと映像とともに、フルメンバー6人が登場。6人というユニット編成は珍しく、3人3人で2列になるフォーメーションも新鮮だ。大人のムードの中、キャラの立った歌声たちがバランスよく響きあってひとつの世界を作り上げていた。
アニメ「ミリオンライブ!」よりTeam5thの麻倉もも、小笠原早紀、駒形友梨、原嶋あかり、桐谷蝶々は「バトンタッチ」を披露。これまで4人バージョンでの披露はあったが、麻倉ももが加わってついに完全版となった。
ソロメドレーは上田麗奈の「恋愛ロードランナー」から。「行くよKアリーナ!」と笑顔で煽った上田が歌い出すと、疾走する感情とテンションが弾けるようだ。まっすぐカメラを見つめながら笑みこぼれる感じが本当に楽しそうで、海美の感情を伝えてくる。走り抜けるテンションに会場を巻き込んでコールを呼び込んでいく感じが絶妙だ。ラストはずばっとピースから拳を掲げると、あふれる笑顔で「大好き!」。メドレーサイズとは思えないメリハリと密度のパフォーマンスだった。
斉藤佑圭は「パーフェクトゲーム」を歌唱した。スタンドマイクを前にズバズバとキレの良いダンスを見せる姿は、衣装と相まってスタイリッシュでかっこいい昴だ。スタンドマイクを握ると、ストレートで潔い歌声をアリーナに撃ち込んでいく。サビで一段高くなった歌声が抜けていく感じが気持ちいい。ラストはクー