「拓哉は金太郎飴ですよ。何の役をやっても『キムタク』だよね」

『アイムホーム』(テレビ朝日系)で父親役という新境地に挑んだものの苦戦中の木村拓哉。

そんな俳優・キムタクにこんな強烈なダメ出しをした人物がいる。

 木村秀夫氏66歳。そうキムタクの実父だ。キムパパは5月29日発売の「FRIDAY」(講談社)の直撃取材になぜか対応。少年時代の息子の反骨の様子やジャニーズデビューの経緯を語っていくのだが、特に"現在の役者"キムタクに対しては大きな危機感を抱いているらしい。こんな辛辣で容赦ない評価を下すのだ。

「だから私は稲垣吾郎クンや草彅剛クンのようにいろんな役ができたほうがいいと思います。今は昔みたいに石原裕次郎のような絶対的ヒーローがいて、みんなが満足する時代じゃない」
「今でも彼なりに自分は本物だと思っているだろうけど、私は彼に落ちるところまで落ちて欲しい。それでもう一回、ドン底から這い上がってきたら本物だよ。周りから『こういう役じゃないとマズい』と気を遣われるのではなく、ファンから『嫌なヤツ』と思われるような汚くてズルい役をやってほしい」

 ジャニーズタブーの前に、誰も決して言えないことをさらっと言ってのけるキムパパ。もちろん身内でしかできない芸当だが、キムパパの話はさらに核心に迫っていく。それが"加齢問題"だ。


 ここ数年、キムタクだけでなく、SMAPメンバーたちの加齢が密かに話題になっている。例えば昨年、総合司会を務めた『27時間テレビ』(フジテレビ系)で水泳大会に挑んだメンバーたちだが、その衰えを隠すためか水着は期待された肉体披露はなく短パンの上に上半身を半袖で隠すという残念な姿だった。現在ではライザップで肉体改造に成功した香取慎吾も当時のお腹はぶよぶよ。しかもその動きは全般的に鈍く、岡村隆史とビーチフラッグ対決をしたキムタクは、まさかの敗北を喫している。また肝心の総合司会でも、ほぼ睡眠も取れない状態からか、まさに"体力の限界"といった様子で、お肌の調子も最悪といった惨状だった。

 そんなSMAPの加齢問題だが、なかでもキムタクは最年長組の42歳。それに対しキムパパはこんな苦言を呈したのだ。

「42歳にもなって、いつまでもキムタクのままではいられないだろうから。
俺は飽きた(笑)。潰れたら潰れたでいいんだよ。まあ、彼の周りがそうさせないようにしているんだろうけどさ」
「キムタクに飽きた」

 あまりに的確なキムパパの指摘だが、そこにはもちろん親心がある。キムタクから脱皮できずあがく息子。
同じような役しかやれない、いや、周囲の期待から許されない。周りがキムタクを辞めることさえ許さない。そんな姿を見たくないというのが本心なのだろう。

 過去、本サイトでもSMAPの加齢について何度か取り上げてきた。その際、"中年"SMAPとして生きる道があるはずなのに、それを本人達も周囲も許さない状況があると指摘してきた。

 SMAPは40代となった現在でも、あくまで加齢イメージを懸命に打ち消し"現役感"を全面に打ち出す演出しか許されない。

 こうした指摘、危惧が図らずも息子を思うキムパパと重なったということだが、しかし現役感にこだわるあまり、逆にその衰えを不様に聴衆に見せつけてしまった一件が最近でも起こってしまっている。

 それが今年3月30日に放映された『SMAP×SMAP スマスマ初のスター大運動会』(フジテレビ系)だった。この際SMAPメンバー5人での50メートル走が行われたが、キムタクはまさかの4位と惨敗に終わったのだ。しかもトップを走っていた中居正広がコケたためにかろうじて4位だったものの、そうでなければ最下位だった可能性さえあった。

 これはキムタクにとっても"許せない"ことだったらしく、明らかに憮然とした表情で、後日、4月3日の『木村拓哉WHAT'S UP SMAP』(東京FM)でも前日朝の4時半まで酒を飲んでいたからという苦しい言い訳さえしたほどだ。

 加齢という問題に加え、サーフィンをこよなく愛すスポーツマンイメージも崩れかねない事態だが、これも50メートル全力疾走などというアイドル的なイベントをやろうとした結果だろう。


 いや、体力的なことだけではない。これまでタブーとされてきたパパ役に挑んだということで注目を集めた『アイムホーム』も、肝心の家族は仮面をかぶっているという設定。演技もキムパパのいうように、いつものキムタク節そのままで、ほんとうの意味でのターニングポイントにはならなかった。

 もうキムタクはイタい"中年の元アイドル"になる前に、父親の言うように一度、落ちるところまで落ちたほうがいいのかもしれない。
(林グンマ)

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