今年の『24時間テレビ37 愛は地球を救う』(日本テレビ系)のメーンパーソナリティを務める関ジャニ∞。番組冒頭から、募金のために日本武道館へ集まった人と握手する関ジャニだったが、大倉忠義だけが握手を拒否されるアクシデントが発生。

波乱(!?)の幕開けとなった。

 だが、関ジャニの持ち味といえば、関西出身ならではの歯に衣着せぬトーク。大倉は、深夜に放送された『朝まで生しゃべくり』で水卜麻美アナに「24時間テレビに向けて体を絞ってきたんですか?」と"ぽっちゃりいじり"をぶちかますなど、チャリティ番組ながら"キワキワ発言"を発している。

 たしかに過去の関ジャニ"キワキワ発言"を振り返ると、関西ジャニーズJr.時代には東京に比べてかなり待遇が悪かったようで、東京Jr.への恨み僻みはいまなお健在。村上信五は「タッキーが大嫌いだった」と、当時、ジャニーズJr.の中心人物だった滝沢秀明を名指し、のちに滝沢からも「(村上が)大っ嫌いでしたね!」も笑いながら告白されている。笑いを含ませているとはいえ、ジャニーさんことジャニー喜多川氏の"スペオキ"(スペシャルなお気に入りの略)であるタッキーにこう言い放つとは、かなり大胆である。

 また、関ジャニには、「お金にがめつい」関西気質ゆえか、金銭にまつわるリアルな発言も多いのが特徴。錦戸亮がNEWSとかけもちしているころは、横山裕が「ぶっちゃけ(給料)倍ですからね!」と冗談とも本気ともとれるような発言を繰り広げたり、「(東京のJr.には)先輩と思われてへんから、おごりたくない!」と宣言したりと、お金に関してはとにかくシビア。

 あと、非常にリアルなのは、ラジオの収録の合間に"各リーダーがどんなお年玉をくれるか?"という話になったという一件だ。関ジャニの見解は、「城島くんはお年玉をくれないで逃げるから、TOKIOの場合は松岡くんにもらいに行ったほうががいい」「(の)大野くんはリーダーと言っても"バイトリーダー"みたいな感じだから、やっぱり櫻井くんにもらいに行こう」。......これを冷静な判断というか、狡猾すぎるというかは、意見が分かれるところだろう。

 さらに、村上の"がめつさ"は筋金入りだ。
『関ジャニ∞無限大∞流』(永尾愛幸/太陽出版)によると、番組の打ち上げの際、スタッフに冗談で「今日は村上くんの奢りらしいよ」と煽られたとき、村上は「このシャンパン1本で1年分の金利が飛ぶわ!」と言ったのだとか。いわく、「稼いだお金はちゃんと、コツコツ貯めていかなアカン。変な投資や株で増やそうとか、ギャンブルで一発とか、他人の口車に乗って余計な色気持つのは絶対にダメ! 身の破滅を招くから。ある程度貯まったら定期(預金)にして、ごくわずかでも堅実に増やしていくのが俺の主義」。──最近では「FRIDAY」に自身が取締役を務める不動産会社がトラブルを起こしていると報じられたばかりだが、発言と同様、到底アイドルらしからぬ、夢のカケラもない話である。

 しかし驚くのは、お金の話以上に、アイドル像を超越した"恋バナ"の中身だ。普通、売り出し中のアイドルは、インタビューなどでも理想のデートやタイプを"想像して"語るのが精一杯。だが、関ジャニは2012年にコンサートのMCで、過去に横山・村上・渋谷すばるとそれぞれの彼女を連れて温泉に行ったという「トリプルデート」発言を放ち、ファンを騒然とさせた過去がある。しかも、生々しい恋バナを展開した挙句、渋谷は「31まで生きてて、ジャニーズやったら女の一人や二人知ってますよ」と開き直り、純情なファンはますます混乱することになったのだ。

 このように一見すると、ジャニーズらしからぬ発言が非常に多い関ジャニ∞。生放送のチャリティー番組という、失言が命取りとなる番組のパーソナリティーとしては不安に感じる部分もあるが、こうした"生身感""リアルな等身大感"こそが、他のグループにはない彼らの魅力。視聴者としては関ジャニらしいアクシデントも期待したいところだが、さて、どうなることか。

(江崎理生)

編集部おすすめ