堀江貴文「税金泥棒」発言で晒した年金問題への無知と頭の悪さ! ラサール石井「頭よくない」は正しい

堀江貴文「税金泥棒」発言で晒した年金問題への無知と頭の悪さ! ラサール石井「頭よくない」は正しい
頭の悪いいちゃもん! ホリエモンTwitter

 金融庁の「老後年金に頼るな、2000万円自助で貯めろ」報告書問題を発端に、国民の怒りが高まっている。16日には「年金払え」デモが東京でおこなわれ、主催者発表で約2000人もの人たちが声をあげた。

 しかし、このデモに対し、ホリエモンこと堀江貴文がお門違いのいちゃもんをつけ、デモ参加者を「税金泥棒」と批判。大炎上状態となっている。

 堀江といえば、過去にも〈生産効率の悪い人を無理やり働かせる為に生産効率のいい人の貴重な時間が無駄になっているのだよ〉とTwitterに投稿するなど、典型的な弱肉強食・新自由主義思想の持ち主。パナマ文書で富裕層の租税回避の動きが問題になった際には〈普通に個人として無駄な税金納めないのって普通じゃね?〉などとうそぶいたこともある。

 しかし、金持ちの“税金逃れ”をかばっておきながら、デモに行っただけで“税金泥棒”って……。富裕者目線の貧乏人叩きにもほどがあるが、目からウロコだったのは、このホリエモンの「税金泥棒」発言に対してラサール石井がこうツイートしたことだった。

〈なんだ、こいつ。てめえなんか全然頭よくないからな。キチンと納税してちゃんと社会保障を受けている国は泥棒集団てこと?給付より税金多く払わなきゃ泥棒呼ばわり?ひでえ話だな〉

 全然頭よくない──そう、ホリエモンは「冷淡」「強者の論理」「新自由主義者」と批判されるが、実はそれ以前に「頭が悪くて教養がない」のである。今回の年金デモ問題に端を発した堀江のふるまいこそ、まさにその「頭の悪さ」を証明するものだったといえるだろう。

 まず、堀江は17日、年金デモを伝える記事にリンクを張って〈バカばっか〉とツイート。さらに翌18日、〈いや~年金デモ参加者達も暇で羨ましいっすわ笑~(皮肉)〉というツイートに対し、こう反応した。

〈ほんとそんな時間あったら働いて納税しろや。税金泥棒め。〉

 そもそも16日は日曜日なのに、「働いて納税しろ」って、お前はブラック企業経営者か国税局の回し者かと言いたくなるが、さらに「税金泥棒」とは──。民主主義社会における当たり前の権利を行使して無責任な国の政策に声をあげることがなぜ税金泥棒になるのか、意味がわからない。

 当然ながらこのツイートには批判が殺到。たとえば、映画評論家の町山智浩は〈基本的に勤め人は税金はちゃんと払うしかないですよ。今まで払ってきた年金の約束通りの支払いを要求するデモに日曜日に参加すると、どうして税金泥棒になるのか、説明してほしいです〉と投稿。また、映画監督の想田和弘も〈デモに参加するとどうやって税金を泥棒できるのだろうか。意味がわからない。香港のデモに参加した200万人は税金を泥棒しているのだろうか〉とツイートした。

 すると、堀江は逆ギレ。想田監督のツイートに対し、こう反論をはじめたのだ。

〈お前相変わらず文脈とか行間読めねーんだな。親切に教えてやるよ。このデモに参加してる奴の大半は実質的に納税してる額より給付されてる額の方が多いんだよ。それを税金泥棒って言ってんだよ。〉

●年金制度をまったく理解していないホリエモンの「税金泥棒」発言

 ここまでくると、頭が悪すぎて絶句するしかない。「納税してる額より給付されてる額のほうが多い」って、この男、年金制度では、税金と別に保険料(掛け金)を徴収されていることを知らないのか。しかも、30年以上にわたる物価や賃金の変動、そして富の再配分という考え方からすれば、給付金が低所得者だけでなく、平均的な所得層の保険料や納税額を上回るのは当たり前で、いま、それが崩れているから問題になっているのではないか。

 実際、若い頃は年金保険料が安かった1960年生まれの人(来年60歳)でも、生涯の保険料負担は約1600万円。そして、納税額は、年収の低い中小企業のサラリーマンでも、消費税、酒税などをあわせれば2000万円を超える。低く見積もっても、合計3600万円になるのだ。一方、2017年度末現在の厚生年金の平均年金月額は約14万7千円だから、1960年生まれの人が男性の平均余命83歳10カ月まで生きても、給付総額はせいぜい3500万円程度にしかならない。しかも、年齢が若くなるにつれて、どんどん給付が低くなり、保険料はさらに高くなる。最悪の場合、年金制度が破綻して、給付をほとんどもらえない可能性だってゼロではない。

 こうした事実を今回、政府が金融庁の報告書というかたちで認めてしまったため、国民の間で怒りと不安が改めて吹き出したのだ。

 これのどこが「税金泥棒」だというのか。ようするに、堀江は年金の基本知識や今回の問題の背景をまったく知らないで、的外れな悪口を喚いているだけなのである。まったく、偉そうに吹かす前に義務教育からやり直したほうがいいと思うが、多くの批判を受けた堀江は、性懲りもなく今度はこうツイートした。

〈年金デモに参加してる奴は年金の仕組みなんか理解してないだろうが今更批判してどーする?って感じだ。最初の頃の設計ミスっててさらにそれを政治家とかが利益誘導してグリーンピアとかで運用して大失敗したのを何とか立て直しつつあるのが現状だ。〉

 だから、年金の仕組みを知らないのはお前のほうだって(笑)。後になって、「グリーンピア」とか言い出してるが、付け焼き刃で勉強したのがミエミエ。だから、「何とか立て直しつつあるのが現状だ」なんてことが平気で言えるのだ。 

 現在の年金制度は「立て直し」どころか、今回、金融庁や厚労省が示した以上に悪化していることは、高校生でも知っている。

 19日の党首討論でも国民民主党の玉木雄一郎代表が指摘していたが、2014年の財政検証のシミュレーションに2017年の全要素生産性を当てはめれば「36年後に積立金が枯渇する」結果になるのだ。堀江はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による年金運用も〈運用益かなり上がってる〉などと評価していたが、そんなものはこの数年、たまたま世界的な好況に助けられただけにすぎない。すでに、2018年10~12月期の運用実績で14.8兆円の損失を出したことが明らかになったが、これから景気後退でさらなる損失が見込まれている。

 言っておくが、「年金デモ」は、高齢者が自分たちの年金をアップしろと叫んだのでもなければ、保険料を下げろと要求したわけでもない(それを主張してもまったく問題ないが)。こうした年金の根本的な問題点から目を背けて、その場しのぎでないものにしようとする政権に対し、真剣に向き合って、抜本的な解決をせよ、と訴えているのだ。

●政権のお友だち優遇 や官民ファンドの大損失には「税金泥棒」と言わないホリエモン

 しかし、堀江はそうした当たり前の訴えがまったく理解できないのである。実は、この頭の悪さは、冒頭で紹介した「生産効率の悪い人間は働かないほうがいい」発言のときも感じられたことだ。弱者差別以前に、環境や機会で人間が変化する可能性、さらには実存の影響を一切考慮せずに、生産効率で二分できると本気で考えているなんて、いくらなんでも頭が悪すぎだろう。

 ようするに、ホリエモンという人間は世界の複雑さを受け入れられずに、ものごとを単純化しないと理解できないし、説明できないのだ。そして、その単純化した図式を勝手に信じ込んで、他人に押し付ける。その際、「経済効率」だのなんだのというリバタリアン経営者的言葉をふりまくのは、それ以外に教養がなく、他に語彙をもっていないからだ。

 もちろん、堀江がいくら“単純バカ”でも、信者相手に中身スカスカのネオリベ自己啓発本を売り、オンラインサロンビジネスでセコセコ稼いでいるだけなら、目くじらをたてるつもりはない。

 しかし、この男、前述してきたように、バカで知識がないくせにやたら上から目線で、社会問題に関する言論を萎縮させるような抑圧ばかり口にするのだ。とくに、安倍政権以降は、政府の政策や横暴を批判する人たちに攻撃を加える一方で、政府や権力のことはほとんど批判しない(自分を逮捕した検察は除く)。

 たとえば、今回のことでも「税金泥棒」と呼ぶべきは、甘い見通しで巨額の損失を出しまくっている官民ファンドや、国有地をタダ同然に値引きしたり、総理のお友だちだからと優遇されて必要性はないと専門家が指摘する分野の新学部をつくるために巨額の税金が使われた、森友加計学園問題のような事案のことだ。だが、そうした国策の大失敗や不当な税金投入には、堀江は文句を言わない。むしろ、辺野古新基地建設にともなう土砂投入にローラが意見した際には「(ローラが)あの発言をすることによって、あの問題は膠着する」と言い放ち、工事を進めることの正当な理由はひとつも挙げずに「辺野古は埋め立てたほうがいいと思っている派です」と主張するなど、政府の方針には唯々諾々と従い、批判者を攻撃するのである。

 まあ、それも当然なのだろう。というのも、堀江自身も、安倍政権下で自分のかかわる事業で国と事業委託契約を結んでいるからだ。

 堀江はロケット開発を手掛ける「インターステラテクノロジズ」なる企業を2013年に立ち上げたが、じつは同社は経産省の「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業」に公募に応募し、2015年度~2020年度の計6年間の委託先として決定している。 ようするに、既得権益者が、政権を批判する者やデモを“税金泥棒”と叩いているのだ。これはどう考えても、社会に害をなす行為でしかない。

 バカなうえに害悪──。堀江は「馬鹿デモは害悪」と罵っていたが、ここまできたら、もうわかってもらえたはずだ。それはまさに堀江自身のことなのである。
(編集部)

あわせて読みたい

気になるキーワード

リテラの記事をもっと見る 2019年6月22日のライフスタイル記事

次に読みたい関連記事「税金」のニュース

次に読みたい関連記事「税金」のニュースをもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

ライフスタイルニュースアクセスランキング

ライフスタイルランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

コラムの人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

生活雑貨、グルメ、DIY、生活に役立つ裏技術を紹介。

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら。