京セラ、超薄型・軽量の「ピエゾフィルムスピーカー」を開発
ピエゾフィルムスピーカー
京セラ株式会社は、ファインセラミックスの技術を駆使して開発したピエゾ素子と、樹脂フィルムを組み合わせた超薄型・軽量の音響デバイス「ピエゾフィルムスピーカー(製品名:スマートソニックサウンド)」を開発したと発表した。
同製品は従来の電磁式スピーカーと同等レベルの音量を出力しながらも、大幅な薄型化・軽量化を実現した。
これにより機器設計の自由度向上に貢献するほか、ピエゾ素子と樹脂フィルム面全体が振動することで音を出すため、電磁式スピーカーと比べて音の指向性が広く、前方180度にほぼ均一に音を届けられる。さらに、軽くて薄く応答速度が速いため、雨音や拍手など細かい音の再生能力に優れており、臨場感あふれる音を出せる。
また、電磁式スピーカーがネオジムなどのレアアースを使用しているのに対して、同製品の主要構成部材はピエゾ素子(ファインセラミックス)と樹脂のため脱レアアースにもなる。
同製品は大型・中型・小型の3サイズを用意しており、すでにLG Electronics製の55型曲面型有機ELテレビに同製品をベースとした音響デバイスが採用されているという。同社は今後も同製品の積極的な用途展開を図っていくとしている。
ピエゾフィルムスピーカー
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