「なんで赤マルが付いてるか理解できなかった。
しかし、しっかりと見返すと十の位に「1」の数字が隠れていることに気づく。つまり、正しくは「17-9=8」「15-6=9」「12-5=7」といった計算式なのだ。

この「見えづらい」数式をデザイン的に考えると、大きな原因は3つある。「書体(フォント)」「行間」「字間」だ。
まずフォントだが、「1」が装飾を省いてすっきりとさせた直線的なデザインであるため、前後の問題とひとつなぎで罫線のように見えてしまう。「1」の書き出しの先端にセリフ(飾り・ヒゲ)があるフォントであれば、すんなり「1」と見えやすいだろう。
とはいえ、これは教育用の「学参フォント」「学参数字」の特徴でもあるため、一概に「フォントさえ変えれば問題解決」とは言えない難しさがある。

人間は近くにあるものをひとまとめとして認識しやすく、遠くにあるものは「別もの」と認識しやすい。これはデザインの分野では広く知られている「大原則」だ。
つまり、十の位の「1」は、行間が狭いことで、前後の行の「1」とひとまとめに認識される。字間が広すぎることで一の位の数字とは「無関係の別もの」と認識されやすい。適切な行間や字間を設定すれば、この見え方は改善できる。


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2023/04/27
