村上隆《Ko²ちゃん(Project Ko²)》
1/5原型制作 BOME(海洋堂)1997年 個人蔵
©1997 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co.,Ltd. All Rights Reserved.渋谷区立松濤美術館で「私たちは何者? ボーダレス・ドールズ」展が開催されている。日本の「人形」の文化や歴史を多角的に紹介している展覧会。
2023年7月30日(日)までを前期、8月1日(火)~8月27日(日)までを後期として開催され、会期中に一部展示替えが実施される。

日本の「人形」には、もはや体系化が難しいほど多様な種類がある。「人形」は、民族、考古、工芸、彫刻、玩具、現代美術など、さまざまなジャンルのボーダーラインを縦横無尽に飛び越えながら存在しつづけてきた。

本展では、そのような我が国の「人形」の複雑な様相を、あえて「芸術」という枠には押し込めずに紹介。日本の立体造形の根底に脈々と流れてきた精神を問い、展示を通して「芸術」そのものを考えるきっかけにもなる。

展覧会は全10章での構成。歴史的な資料としての価値のある遺物、雛人形や五月人形、美術作品といった従来型のイメージでの「人形」を紹介するパートがありつつ、意欲的な試みの展示も盛り込まれた。

「第8章 商業×人形×彫刻=マネキン」「第9章 ピュグマリオンの愛と欲望を映し出せ!」「第10章 ヒトガタはヒトガタ」などでは現代的な視点での「人形」が紹介され、球体関節人形やラブドールなども展示されている。
※高校生を含む18歳未満が鑑賞できない作品も一部含まれる

民俗資料や雛人形からラブドールまで! 日本の人形文化を多角的に紹介している展覧会
《人形代》
平安京跡出土 平安時代前期 京都市指定文化財 京都市蔵
民俗資料や雛人形からラブドールまで! 日本の人形文化を多角的に紹介している展覧会
小島与一《三人舞妓》
1924年 アトリエ 一隻眼蔵 撮影:山田満穂
※後期展示
民俗資料や雛人形からラブドールまで! 日本の人形文化を多角的に紹介している展覧会
松本喜三郎 《素戔嗚尊》(すさのおのみこと)
1875年 桐生市本町四丁目自治会蔵
※前期展示■期間:
2023年7月1日(土)~8月27日(日)

■開催場所:
渋谷区立松濤美術館
東京都渋谷区松濤2-14-14

■問い合わせ先:
渋谷区立松濤美術館
tel. 03-3465-9421
url. https://shoto-museum.jp/

民俗資料や雛人形からラブドールまで! 日本の人形文化を多角的に紹介している展覧会
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