スマホの通話をすぐに録音できるレコーダー｢Magmo｣

取引先や上司からスマホにかかってきた電話で予期せずに大事な話が始まってしまったとき、メモを取るのも大変だし、後から聞き返せるように録音できたら便利だなぁと思ったことはないでしょうか。   

「Magmo（マグモ）」はスマホにくっつけてスイッチを入れるだけで、すぐに通話を録音することができるツールです。その使い勝手や機能性についてレポートしていきます。

もくじ

「言った言わない」「何だっけ？」をなくす通話レコーダー

外出先でスマホにかかってきた電話が、取引先やディレクターからのデザイン修正の指示といった込み入った内容だった場合、荷物で手が塞がっていてメモが取れなかったり、そもそもメモだけでは追いつかない内容だったりするということはありませんか。そんなとき、通話がすぐに録音できたら便利で安心です。後で「言った言わない」のトラブルになったり、トピックが多すぎて言われたことを「何だっけ？」と忘れてしまったりすることを防げます。

また、録音しておくことで、取引先などからのクレームといったシビアな内容を正確に社内で共有できたり、ときには自身へのパワハラ・セクハラ、詐欺被害などから身を守ったりする手段にもなり得ます。   

スマホ通話レコーダー「Magmo」は、スマホにくっつけ、スイッチボタンを上にスライドするだけですぐに通話を録音できるツールです。スイッチを下にスライドすれば録音が終了するというとてもシンプルな操作性になっています。

スマホにくっつける Magmoのスイッチを上にスライドすると録音が開始するそもそもスマホの通話を録音できるのかというと、AndroidではAndroid 11以降であればスクリーンレコーダーという標準搭載の機能で行えます。しかし、iPhoneでは標準搭載されているボイスメモアプリもバージョンにより違いがありますが、通話中は録音できないか自身の声しか録音できない仕様となっています。開発元のApple社があるアメリカでは相手の同意のない通話録音が禁止されている州があることもあり、そうなっているようです（日本では通話の録音は禁止されていませんが、自分のメモとしてだけでなく、後で公開する用途であるならば相手に同意をとっておくと安心でしょう）。

有料アプリなどでiPhoneの通話が録音できるものもありますが、通話中のスマホを操作してアプリを起動・録音開始するというのは手順としてスムーズではありませんし、クチコミなどでは音質が良くないという声もあります。

また、基本的にAppleでは推奨していない機能ともいえるので、iOSやApp Storeの仕様変更などによっていつか使えなくなるリスクがあるかもしれません。「Magmo」はそうしたiPhoneの通話を録音する上での懸念点をクリアしたツールと言えます。

周囲の騒音を抑え、電話以外の音声にも対応

出先での通話では、周囲が人混みや車、電車などの音でうるさい場合もあります。「Magmo」はピエゾセンサーによってスマホの中で響く振動を録音する仕組みになっているため、周囲の騒音を抑えてクリアな音声で録音できます。   

実際に試してみたところ、電車通過時の高架下ともなると流石にうるさすぎて聞き取りが難しかったですが、人混みや交通量の多い道路沿いなどの背景ノイズは抑えられました。

スマホ内の振動を録音する仕組みなので、賑やかな場所でも周囲の騒音が抑えられ聞きやすい音にまた、通常の電話アプリだけでなく、スマホではLINE通話やmessenger通話、Slack通話などさまざまなツールで会話を行えますが、それらも録音することができます。   

ただ、電話をスピーカーフォンで利用する場合やFaceTime、Google Meetなど音声を外に出して使うアプリで録音する場合は、音の振動が大きすぎて音割れすることがあります。そうした際には「Magmo」をスマホにはくっつけず、机の上など近くに置いて録音することが推奨されています。

スピーカーフォンを使う際は、Magmoはスマホにっくけず机の上に置く「Magmo」は音の振動を録音する仕組みなので、電話の音だけではなく、ICレコーダー同様に議事録として会議を録音するといった使い方も可能です。ただし、そうした仕組みゆえにスマホでAirPodsなどのイヤホンやヘッドホンを使って通話する場合には録音はできません。

iPhoneにピタっとくっつき、軽量コンパクト

「Magmo」は主にiPhoneユーザーを想定してつくられているため、見た目もiPhoneに馴染むシンプルなデザインになっています。この点もAppleユーザーに好まれそうです。色はスペースグレーとホワイトの2種類があり、サイズはiPhoneより小さく、重さも44gと軽量。ぱっと見モバイルバッテリーにも似ているので、そのイメージで持つとかなり軽く感じます。

Magmoのサイズは横64mm×縦96mm×厚さ7mm 重さは公式で44gとされているが、筆者の測りではさらに軽く43gとなったまた、iPhone12以降の機種ではMagSafeで「Magmo」がぴたっと張り付くようになっているため、使う際は重ねるだけでどこかを止めたりする必要はありません。それ以前の機種やAndroidでも、付属のマグネットリングをスマホに貼り付けることで「Magmo」をピタッとくっつけることができます。マグネットでつかなくても、重ねて持つだけで録音できますが、その場合は手の間からすべって落とさないように気をつけましょう。

iPhone12以降の機種では、MagSafeの磁石でMagmoがしっかりくっつく iPhone SE2ではMagmoはくっつかなかったが、付属のマグネットリングを貼ることでくっつけることができるただし、スマホケースをつけている場合には注意が必要です。MagSafe対応のハードケースであればそのまま使えるので問題ありません。それ以外のケースでは、付属のマグネットリングを貼って使うことができますが、柔らかい素材のケースや凹凸があるケースではマグネットリングを貼り付けられないことがあります。また、3mm以上ある厚手のケースや手帳型ケースなどでは音質が低下したり、録音ができなかったりする場合があります。   

録音するたびにスマホケースを外すというのはけっこう面倒ですし、すぐに録音できる「Magmo」の優位性も薄れてしまうので現実的ではありません。自身のスマホケースとの相性は、「Magmo」を使う上で大事なポイントとなりそうです。

最大6時間連続録音可能な容量

「Magmo」の容量は32GBで、連続録音は最大で6時間、トータルで8時間20分ほどの音声を録音可能です。これだけあれば、たいていの通話や会議に対応できるでしょう。   

録音した音声データは付属のUSB-AケーブルでPCへと繋ぎ、音声ファイルをPC上で再生やコピー、転送をするという使い方になります。「Magmo」単体で再生したり、iPhoneやiPadに直接取り込んだりすることはできません。また、保存形式はMP3で、ファイル名は「REC00001.MP3」「REC00002.MP3」といった一連番号で自動保存されます。

付属のUSB-AケーブルでPCに繋ぐと、接続許可を尋ねる画面が出る 許可をするとPCにMagmoのファイルが読み込まれる不便な点として、ファイルの録音日時を記録する機能はないため、そのままだといつの何のファイルかわからなくなってしまいます。録音したら早めにPCに保存し、その際に録音日時などにリネームしておくのがよいでしょう。また、MagmoにPCから画像やテキストファイルなど他のファイルを保存して、USBメモリとしても使うことができます。

音声データのファイル情報を開いても、録音日時は記録されていない 録音したMP3以外のファイルを保存しUSBメモリとしても使うことができる充電もUSB-Aケーブル経由で行い、本体下にあるランプが赤の場合は充電率が0～30%、青の場合は30～70%、緑が70～100%となっています。

ランプが赤の場合は充電率が0～30%.  充電率が70～100%になるとランプが緑になる「Magmo」の使用自体にはインターネット接続の必要はありません。本体を一度購入すれば月額使用料などのランニングコストはかかりませんし、専用のアプリなども入れる必要はありません。日頃電話の通話が録音できたらいいなと思っていて、なおかつ会議などを記録する機会がある人は、これを1台持ち歩くようにすると役立つのではないでしょうか。

まとめ

「Magmo」は、スマホにくっつけてスイッチを入れるだけですぐに録音できるシンプルさ、手軽さが何よりの魅力です。難しい操作もアプリのインストールも不要なので、利用者のリテラシーを問いません。   

価格は19,800円と安くはないので、通話や会議などの録音を必要とする頻度がわりと高い人に適しているでしょう。普段からスマホと共に持ち歩き、バッテリーの充電状況も気にかける必要があるという点でも、使用頻度の高い人向けと言えます。   

「Magmo」自体で録音した音声を再生したり、スマホに直接読み込んだりすることはできないため、その場ですぐに聞くことやぶじ録音ができたか確認することはしづらいです。録音した音声は後でPCに取り込む形で問題ないかというのも、自身の利用シーンにマッチしているかの判断材料とするとよいでしょう。

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発売元：セキュネット株式会社   
Magmo公式サイト：https://www.magmo.jp/   
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