エスパリアールLLC合同会社は、2023年9月29日(金)に「手書きくん2.0」をリリースした。筆跡を学習させて利用できるAI手書きサービスで、本人の直筆に似せた文字での手紙の代筆に役立てられる。
本サービスでは、筆跡や文字のサイズ感はもちろん、筆圧までAIに学習させ、“人間と同水準”の手紙を書いてもらうことが可能だ。2021年9月から研究・開発がスタートし、2022年9月に法人向けのサービスとして正式リリースされ、今回新たにバージョン2.0として登場した。
受け取った側には「ロボットが書いた」と感じさせない自然な仕上がりサービス内容には、学習した本人の文字での代筆だけでなく、手紙の送付まで含まれる。文字のAI学習には、手書き文字を撮影した写真を使用。ただし、従来のバージョンの「手書きくん」では、写真には含まれていない文字を本人の筆跡に似せて書くことができないという課題があった。
宛名書きや送付まで任せられるサービス。ただし、従来は“もとの写真にない文字”の対応が難しかった最新の「手書きくん2.0」は、同社が指定する350文字を書いて写真に撮ると、その特徴に沿って“全ての文字”をロボットで代筆できる仕様。ひらがな、カタカナ、数字、漢字、アルファベットまで対応する。いったん学習を済ませてしまえば、“本人フォント”で自由な手紙の作成・送付ができる。この仕組みは“よりAIらしい”便利な機能と言えるだろう。
新バージョンでは、指定の350文字を書いて撮影すれば、それ以外の文字にも対応また、新バージョンにはβ版の「カスタマイズ機能」も搭載。本人の直筆の特徴を備えた文字を100種類生成し、好きなものを選びながらAIの学習が進められる。
現在のところ、100種類の文字が生成されるスピードは文字ごとに0.4秒。かなりの速度だが、全ての漢字で対応ができるわけではないため、まずはβ版としての提供となっている。
生成された100パターンの文字から好きなかたちを選べる方式もβ版として開始「自分の文字の美しさには自信がない……」というユーザーに向けて、あらかじめペン字の師範などのさまざまな文字での学習済みフォントも用意された。そこから好きなフォントを選び、ロボットに代筆してもらうこともできる。
作成する手紙の送付先(宛名)はExcelなどで共有。何枚まで作れるかは案件の状況にもよるので要相談だが、これまでの納品実績は「月間約6万枚」と公開されている。
サービス利用フローのまとめ。送付先はExcelなどで共有DM(ハガキと手紙)の送付実績は、2022年8月が単月で約1.5万枚、2023年8月が単月で約5.5万枚数であったという。これからも成長が続いていく見込みで、2023年10月には生産体制2倍に向けての拠点の拡大も予定されている。
自分で手紙を手書きすると時間がかかるが、本サービスではAI・ロボットによる作業で大幅な効率化が実現されるエスパリアールLLC合同会社
URL:https://ai-tegaki.com/
2023/10/02