株式会社グラフィックが運営している「ネット印刷のグラフィック」で、「ワイドマルチカラー印刷」の提供が開始されました。標準のCMYK印刷では表現できない領域の色を、広色域印刷と「疑似特色」の組み合わせで再現するサービスです。
【目次】
この新サービスは、広色域かつ高発色な印刷を実現できる「広色域印刷」と、特色インキを使わずにCMYKの網点の掛け合わせで擬似的に特色を再現する「擬似特色」を組み合わせたものです。「広色域印刷」は、標準的なカラープロファイルのJapan Colorでは再現が難しい写真や絵画などを、鮮やかに印刷できます。一方の「擬似特色」で表現したい色は、DICカラーでの指定が可能です。
CMYKインキでDICカラーを擬似的に再現する「擬似特色」のイメージ
同社Webサイトで公開されている用紙別の「擬似特色の再現性」 色調 パステル系ビビッド系ダーク系用紙コート・マットコート系○◎◎上質・ファンシー系◎◎◎※パステルカラーのような一部の明るい色調は上質・ファンシー系の紙のほうが再現性が高い
慣れ親しんだ通常のCMYK印刷とは異なる方式を採用した場合に、仕上がりがどのような見映えになるか心配になることもあるでしょう。「ネット印刷のグラフィック」の「ワイドマルチカラー印刷」では、事前に印刷結果を確認できる「校正サービス」も用意されているため安心です。「校正サービス」は1部から利用でき、本番の印刷と同じ紙や印刷機を使った仕上がりを確認できます(本機校正)。
データの制作時には、「ワイドマルチカラー印刷」の効果を確認できるカラー見本も役立ちます。
カラー見本冊子には効果的な画像例やデザイン例なども収録
商品カタログでは、RGBの色域がある写真については、広色域でより鮮やかな印刷結果が得られます。商品のカラーサンプル色の部分には「擬似特色」を活用すれば、実際の色味に近づけることが可能です。
ワイドマルチカラー印刷が効果的な例:商品カタログ
商品のカラーサンプル色で「擬似特色」が有効/RGBの色域が含まれる商品写真で「広色域印刷」が有効また、企業ロゴやコーポレートカラーはブランディングにつながる大切なシンボルなので、しっかりと正しい色味の再現が不可欠です。たとえば会社案内などでは、建物の外観などの写真は「広色域印刷」の効果で鮮やかに表現され、企業ロゴやコーポレートカラーの部分は「擬似特色」で正しく再現ができます。
ワイドマルチカラー印刷が効果的な例:会社案内
企業ロゴやコーポレートカラーで「擬似特色」が有効/RGBの色域が含まれる風景写真で「広色域印刷」が有効なお、本サービスを構成する要素の1つである「広色域印刷」は、特にバイオレットやグリーンの領域に強い印刷です。Adobe RGBやsRGBのデータが独自のプロファイルで変換され、CMYK印刷ではくすんでしまうような色味をキレイに再現できます。特に「Adobe RGBのデータに効果があります」と紹介されている技術です。
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CMYKインキで特色を擬似的に再現する「擬似特色」は、「広色域印刷」とは別途に単体で注文することもできます。2つを組み合わせた「ワイドマルチカラー印刷」を選ぶか、「擬似特色」のみで十分な印刷物であるかはデザインによっても変わるでしょう。通常のCMYK印刷と「擬似特色」のみではカバーしきれない鮮やかな色味の写真表現などを必要とする場合には「ワイドマルチカラー印刷」がオススメです。
【参考記事】
CMYKインキで特色を再現、ネット印刷のグラフィックの新オプション『擬似特色』でコストを抑える
https://www.mdn.co.jp/news/6965
株式会社グラフィック
URL:https://www.graphic.jp/
2024/02/09
【目次】
標準のCMYK印刷では表現できない色に対応
一般的なCMYK印刷は商業印刷物に広く用いられますが、RGBと比べてそれほど色再現領域が広くありません。「もっと鮮やかな色で印刷物を作りたい」と感じる人も多いでしょう。その対策として特色を活用する方法もありますが、コストが高くなりがちです。「ネット印刷のグラフィック」で新たにリリースされた「ワイドマルチカラー印刷」は、そのような悩みを解決できる1つの手段となります。この新サービスは、広色域かつ高発色な印刷を実現できる「広色域印刷」と、特色インキを使わずにCMYKの網点の掛け合わせで擬似的に特色を再現する「擬似特色」を組み合わせたものです。「広色域印刷」は、標準的なカラープロファイルのJapan Colorでは再現が難しい写真や絵画などを、鮮やかに印刷できます。一方の「擬似特色」で表現したい色は、DICカラーでの指定が可能です。

効果を確認できるカラー見本を入手しよう
「ワイドマルチカラー印刷」は、2024年1月の時点で39種類の印刷用紙に対応しています。コート紙やマットコート紙や上質紙のようなベーシックな紙のほか、ヴァンヌーボやアラベールなどのファンシーペーパーも含め、さまざまな用紙で利用できるサービスです。制作物は、ポストカード、チラシ・フライヤー、ポスター、A・B判カード印刷、冊子印刷、チケット印刷、オリジナル封筒など、幅広いラインナップから選べます。同社Webサイトで公開されている用紙別の「擬似特色の再現性」 色調 パステル系ビビッド系ダーク系用紙コート・マットコート系○◎◎上質・ファンシー系◎◎◎※パステルカラーのような一部の明るい色調は上質・ファンシー系の紙のほうが再現性が高い
慣れ親しんだ通常のCMYK印刷とは異なる方式を採用した場合に、仕上がりがどのような見映えになるか心配になることもあるでしょう。「ネット印刷のグラフィック」の「ワイドマルチカラー印刷」では、事前に印刷結果を確認できる「校正サービス」も用意されているため安心です。「校正サービス」は1部から利用でき、本番の印刷と同じ紙や印刷機を使った仕上がりを確認できます(本機校正)。
データの制作時には、「ワイドマルチカラー印刷」の効果を確認できるカラー見本も役立ちます。
カラー見本の請求には、「ネット印刷のグラフィック」のポイントサービスである「グラフィックポイント」が必要です。ポイントが不足している場合に備えて、クレジットカード決済にも対応しています。なお、このカラー見本は、2024年2月1日(木)から「第2版」となり、「擬似特色」の色数の上限が変更されました。

ワイドマルチカラー印刷が適した媒体は?
「ワイドマルチカラー印刷」の特性を生かしやすいのは、商品写真と商品のカラーサンプルが含まれるカタログや、企業ロゴ・コーポレートカラーが含まれるようなデザインなどです。CMYKやRGBや特色(DICカラー)といった異なるカラーデータを1度に印刷できる強みを生かせます。商品カタログでは、RGBの色域がある写真については、広色域でより鮮やかな印刷結果が得られます。商品のカラーサンプル色の部分には「擬似特色」を活用すれば、実際の色味に近づけることが可能です。

商品のカラーサンプル色で「擬似特色」が有効/RGBの色域が含まれる商品写真で「広色域印刷」が有効また、企業ロゴやコーポレートカラーはブランディングにつながる大切なシンボルなので、しっかりと正しい色味の再現が不可欠です。たとえば会社案内などでは、建物の外観などの写真は「広色域印刷」の効果で鮮やかに表現され、企業ロゴやコーポレートカラーの部分は「擬似特色」で正しく再現ができます。

企業ロゴやコーポレートカラーで「擬似特色」が有効/RGBの色域が含まれる風景写真で「広色域印刷」が有効なお、本サービスを構成する要素の1つである「広色域印刷」は、特にバイオレットやグリーンの領域に強い印刷です。Adobe RGBやsRGBのデータが独自のプロファイルで変換され、CMYK印刷ではくすんでしまうような色味をキレイに再現できます。特に「Adobe RGBのデータに効果があります」と紹介されている技術です。
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CMYKインキで特色を擬似的に再現する「擬似特色」は、「広色域印刷」とは別途に単体で注文することもできます。2つを組み合わせた「ワイドマルチカラー印刷」を選ぶか、「擬似特色」のみで十分な印刷物であるかはデザインによっても変わるでしょう。通常のCMYK印刷と「擬似特色」のみではカバーしきれない鮮やかな色味の写真表現などを必要とする場合には「ワイドマルチカラー印刷」がオススメです。
【参考記事】
CMYKインキで特色を再現、ネット印刷のグラフィックの新オプション『擬似特色』でコストを抑える
https://www.mdn.co.jp/news/6965
株式会社グラフィック
URL:https://www.graphic.jp/
2024/02/09

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