株式会社リクルートホールディングスが運営するBUGで、2024年10月30日(水)から12月1日(日)まで、入場無料の「印刷と幽霊」展が開催されます。第46回木村伊兵衛写真賞(2020+2021年度)の受賞者として広く知られる吉田志穂氏の個展です。
【目次】
吉田氏はこれまでは「アナログとデジタルを往還させる写真作品」や「空間全体を使ったインスタレーション」で独自の表現を展開してきました。写真の現像やプリント、イメージの重ね合わせなどを手作業で進めてきましたが、今回の展覧会では全く異なるアプローチでの新作が発表されます。
展示される作品は全て新作です。「大量の印刷物」となった吉田氏の作品が、床に積み上げられたり無造作に貼り付けられたりと、まるで「写真ではないもの」かのように取り扱われています。インキの滲みや擦れを含めて、カメラのレンズや印刷機の「エラー」まで巻き込んだ新境地の写真表現です。
会期中の11月2日(土)と11月30日(土)の各日19:00~20:30には、展覧会の見どころや作品が生まれた背景、吉田氏の表現の変遷などについて語られるトークイベントも実施されます。11月2日(土)のゲストは千葉市美術館学芸員の森啓輔氏、11月30日(土)のゲストは国立新美術館特定研究員の小野寺奈津氏です。
そのほか、BUGスペース内に併設されたカフェ「BUG Cafe」では、作品から着想されたコラボメニュー「紫芋のゴーストラテ」が販売されます。インキの滲みや実体のないゴーストを、紫芋を使って表現した秋にぴったりのドリンクです。
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■期間:
2024年10月30日(水)~12月1日(日)
■開催場所:
BUG
東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー 1F
■問い合わせ先:
BUG(株式会社リクルートホールディングス)
url. https://bug.art/
【目次】
第46回木村伊兵衛写真賞の受賞者
1992年生まれの吉田志穂氏は、2014年に東京工芸大学芸術学部写真学科を卒業し、東京を拠点として活動しています。リクルートホールディングスが主催した2014年の第11回写真「1_WALL」でグランプリに選ばれており、その後に写真集「測量|山」(T&M Projects)などで若手写真家の登竜門として名高い第46回木村伊兵衛写真賞を受賞しました。
商業印刷向けのオフセット印刷を活用
吉田氏は「測量|山」の制作で初めて印刷の現場に立ち会い、そのときに高精細なイメージが高速で大量生産される「印刷」に惹かれたそうです。今回の展覧会では、そのチラシや書籍などの商業印刷に適したオフセット印刷の手法が活用されており、数枚の写真を数千枚に印刷して、それを起点としたインスタレーションが生み出されています。展示される作品は全て新作です。「大量の印刷物」となった吉田氏の作品が、床に積み上げられたり無造作に貼り付けられたりと、まるで「写真ではないもの」かのように取り扱われています。インキの滲みや擦れを含めて、カメラのレンズや印刷機の「エラー」まで巻き込んだ新境地の写真表現です。

展覧会名の「幽霊」に込められた意味
展覧会のタイトルには、キーポイントとなる「印刷」とともに「幽霊」という興味深いワードも並んでいます。これは、吉田氏がこれまで写真と向き合う中で経験してきた「ないようである、あるようでない」という感覚にもとづいたものです。不可視で掴みどころがなく曖昧な「幽霊」のようなものに、印刷機を通して輪郭を持たせる試みが行われています。会期中の11月2日(土)と11月30日(土)の各日19:00~20:30には、展覧会の見どころや作品が生まれた背景、吉田氏の表現の変遷などについて語られるトークイベントも実施されます。11月2日(土)のゲストは千葉市美術館学芸員の森啓輔氏、11月30日(土)のゲストは国立新美術館特定研究員の小野寺奈津氏です。
そのほか、BUGスペース内に併設されたカフェ「BUG Cafe」では、作品から着想されたコラボメニュー「紫芋のゴーストラテ」が販売されます。インキの滲みや実体のないゴーストを、紫芋を使って表現した秋にぴったりのドリンクです。

■期間:
2024年10月30日(水)~12月1日(日)
■開催場所:
BUG
東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー 1F
■問い合わせ先:
BUG(株式会社リクルートホールディングス)
url. https://bug.art/

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