株式会社IZAIが「IZAI Voicebot」の提供を開始しました。音声応答業務の自動化に役立つコールセンター向けのAIボイスボットです。
ユーザー側で全てのQ&A集を作成する必要はなく、初期構築時に自然文での応対が可能となるようにセットアップしてもらえます。

【目次】

コールセンター業界が抱える多数の課題

IZAIは、音声応答業務の自動化を目指すスタートアップです。東京大学工学部の在籍時から幅広い開発経験を積んできた泉恭太氏が代表取締役CEOを務め、「東大発・音声AIスタートアップ」を謳っています。

「IZAI Voicebot」は、コールセンター業界での「カスタマーハラスメントによるスタッフのストレス」「高い離職率と深刻な人手不足」「人件費の高騰」などの課題に着目して開発されました。本サービスを通じて、オペレーターの負担を軽減し、人手不足を解消して顧客満足度の向上にもつなげることを目指しています。

IZAI、コールセンター業界向けのAIボイスボット「IZAI Voicebot」の提供を開始

「シナリオ型」と「AI型」のハイブリッド

本サービスは「シナリオ型」と「AI型」のハイブリッドのボイスボットです。従来のシナリオ型ボイスボットとは異なり、ユーザー側で全てのQ&A集を作成する必要はありません。指定したやり取りのみだけでなく、さまざまなシチュエーションやパターンでの会話に対応します。

クレーム処理や詳しい商品説明などで有人での対応が必要である場合には、有人オペレータへの引き継ぎの自動判断も可能です。同時複数回線にも対応し、1日に最大で数千~数万の荷電能力が求められる大規模コールセンターでも活用できます。

IZAI、コールセンター業界向けのAIボイスボット「IZAI Voicebot」の提供を開始
サービスの利用料金はプランによって異なり、詳細は要問い合わせとされています。なお、「IZAI Voicebot」のサービスサイトでは、50席コールセンターへの導入の場合に初期構築費500万円/月額費用50万円という例が掲載されています。

自然で滑らかな音声応答を目指したサービス

コールセンターに電話をかけた側は、機械音声への忌避感を持つことも少なくありません。その課題をクリアするために、「IZAI Voicebot」では自然で滑らかな音声応答にもこだわって開発されました。
「人間のような自然な音声で対応することで違和感のない応答」と紹介されており、YouTubeではデモンストレーション動画も公開されています。

IZAIボイスボット デモ動画(YouTubeより)

公開されている動画の中で使われている音声AIは、同社による自社開発モデルです。音声の自然さが要求されないケースには、従来の機械音声バージョンも提供されています。

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本サービスでは、事実に基づかない誤った内容の出力を抑えつつ、柔軟な応対品質が実現されています。それも「シナリオ型」と「AI型」のハイブリッドであることの大きなメリットです。「顧客側に不満を抱かせずにどこまでAIによる対応が可能か」という点にも特に注目しながら、今後の動向を見守りたいトピックと言えるでしょう。

株式会社IZAI
URL:https://www.izai.co.jp/

2024/11/12

IZAI、コールセンター業界向けのAIボイスボット「IZAI Voicebot」の提供を開始
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